C13お客様の声
拭いてからブラシへ。この順で書く人が思いのほか多い
散歩から帰った犬の背中にスプレーをして、ブラシを取りに行く前に一度タオルで拭く人がいます。レビューを読んでいて意外だったのは、この順番を書いている人が思いのほか多いことでした。スプレーして、拭いて、それから梳かす。3つの工程が並んでいるのに、真ん中の工程について説明を書いている人はほとんどいません。当たり前すぎて、理由が言葉になっていない工程です。この記事では、犬のブラッシングの前後でタオルが何を持っていっているのかを、声の並びから読み解きます。
犬のブラッシングの前にタオルで拭く理由は、声にほとんど書かれていない
レビューのなかで工程を順番に書いている声は、そう多くありません。多くは仕上がりと、続けていることだけを書きます。そのなかに、スプレー・拭く・ブラッシングの3つを順に並べた声があります。真ん中に拭く工程が入っていて、しかもそれが最初ではなく2番目に置かれている。犬のブラッシングの手順として、ここに1工程あることを当たり前のように書いています。
普段のお手入れに使っている50代の方
「スプレーしてタオルで拭いてブラッシングしたらフワフワになります。少しドライヤーする時もあります」
※工程の順番についての声は、楽天市場のレビューより(2026年9月時点)。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
3つの工程が読点だけでつながっていて、理由は書かれていません。拭くのが当たり前だから、説明が要らないという書き方です。犬のブラッシングについて人が言葉にするのは、たいてい入口と出口で、真ん中は省かれます。けれども省かれた工程のほうが、結果を左右していることがあります。タオルで拭くという一手が何をしているのかは声の側からは読み取れないので、こちらで分けて考えます。
| 段階 | 毛の上にあるもの | ブラシが拾うもの |
|---|---|---|
| スプレーした直後 | 水と、浮きはじめた汚れが混ざっている | 水を含んだ汚れを、そのまま毛先へ引きのばす |
| タオルで拭いたあと | 水は減り、浮いた汚れは布に移っている | 毛のもつれだけに力が向かう |
| 拭かずに梳かした場合 | 水も汚れも毛の上に残っている | ブラシの目に汚れがたまり、抜け毛が絡んで落ちにくい |
表にすると、拭く工程はブラシに仕事を1つだけさせるための準備だと分かります。犬のブラッシングでブラシがやれることは、毛を分けて流れをそろえることです。そこに水と汚れが乗っていると、同時に3つのことをやらされます。タオルで拭くのを先に置く人は、無意識のうちにブラシの仕事を1つに絞っています。
梳かしてから拭き取る人もいる|犬のブラッシングの順番についての考え方
順番は固定されていません。もみこんでから梳かし、そのあとで拭き取ると書いた声もあります。この人の場合は、拭き取りが最後です。前に置くか後ろに置くかで、拭く工程の役目が入れ替わります。前に置けば、ブラシに余計なものを拾わせないための準備になります。後ろに置けば、ブラシが浮かせたものを回収する仕上げになります。
猫と暮らす60代の方
「そのあと、もみこんで、ブラッシングして、(中略)しっかりふき取ると、乾きも早かったです」
※工程の順番についての声は、楽天市場のレビューより(2026年9月時点)。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
この声では拭き取りが最後にあり、そのうえで乾きが早かったと書かれています。拭くという動きが水分を持っていくので、そのあと乾くまでの時間が短くなる。犬のブラッシングでも同じことが起きます。梳かし終えてから拭けば、浮いた汚れと余分な水分をまとめて回収できて、乾くまでの時間も縮みます。前に置くか後ろに置くかは、汚れを先に落としたいのか、乾く時間を短くしたいのかで決まります。
どちらが正しいという話にはなりません。毛が短い子なら水は自然に飛ぶので、拭かなくても困りません。毛が長い子や下毛が厚い子は水が抜けるのに時間がかかるので、タオルで拭く一手が効いてきます。犬のブラッシングの順番は、その子の毛が水を抱える量で決まります。声の並びが割れていたのは、暮らしている子の毛が違うからです。だから声を読むときに見る場所は、順番そのものより、その人がどんな毛の子と暮らしているかのほうです。
- 毛が短くて水を抱えない子 — 拭く工程は省いても、梳かす手は止まりません
- 毛が長くて絡みやすい子 — 梳かす前にタオルで拭くと、ブラシが毛だけを扱えます
- 下毛が厚くて乾きにくい子 — 梳かしたあとに拭き取ると、乾くまでの時間が縮みます
タオルで拭くのをやめたときに出てくる変化|犬のブラッシングで気づくこと
拭く工程を1回抜いてみると、その役目がはっきりします。スプレーしてそのまま梳かすと、ブラシの目に濡れた抜け毛がたまります。たまった抜け毛は指で取らないと落ちず、梳かす手が途中で止まります。止まる回数が増えると、その日のブラッシングは早く切り上がります。終わったのではなく、途中でやめています。
-
毛の流れと逆から吹きかける
上から乗せると表面で止まります。逆に当てると毛が開いて、根元まで水が入ります
-
30秒ほど置く
置いた水が汚れとなじむまでの時間です。すぐ拭くと、水だけが取れて汚れは残ります
-
タオルで拭く
毛の流れに沿って、押さえるように当てます。こすると毛が絡むので、動かすより押さえます
-
ブラシを通す
水も汚れも減った状態なので、ブラシは毛の流れをそろえる仕事だけをします
-
濃い場所だけもう一度
足先や口のまわりは1回では終わりません。同じ手順を、その場所だけ繰り返します
3番目で、こするか押さえるかがいちばん結果を変えます。こすると毛の向きがばらばらになり、そのあとのブラッシングで引っかかります。押さえて当てるだけなら、毛の流れは残ったまま、水と汚れが布へ移ります。タオルで拭くという言葉は動かす動作を思わせますが、実際にやっているのは吸わせることです。うちの子の毛が絡みやすい家では、この違いが翌日のもつれの量に出ます。
拭く工程を挟んだあとに書かれる変化は、毛の見た目よりも手の側に出ます。ブラシに残る抜け毛がまとまって落ちる、途中で手が止まらない、梳かし終わるまでの時間が短くなる。使ってみての変化として数えられるのは、この3つくらいです。派手ではありませんが、毎日続くかどうかを決めているのはこちら側でした。
タオルで拭く一手を足した人の経験から、犬のブラッシングを組み直す
工程を足すと聞くと、時間が増える話に思えます。実際には逆のことが起きます。拭くのに10秒かけるかわりに、ブラシで止まる回数が減ります。犬のブラッシングで時間を食っているのは梳かす動作そのものではなく、途中で止まって絡んだ抜け毛を指で取る時間です。タオルで拭く一手は、その止まる時間を前にまとめて短く済ませています。
この並べ方が成り立つのは、吹きかけるものが水だけでできているからです。mofuwa のグルーミングスプレーの中身は高機能性電解還元水と呼ばれる電解水で、洗浄成分も香料も足していません。アルカリ側に寄っているため、毛と地肌についた余分な皮脂と油が乳化して落ちます。落ちたものは毛の上に浮いているので、拭けば布へ移ります。拭き取れる状態になっているから、拭く工程が意味を持ちます。舐めても問題のない基準でつくられているので、量を数える必要もありません。
毛の話とは別に、拭いた布に血がついた、同じ場所をかき続けている、触ると痛がって逃げる、というときは、手順を組み直す前に動物病院で診てもらいます。ここで数えているのは、拭く工程が何を持っていくかと、そのあとブラシが何を拾うかまでです。皮膚の側で起きていることは、布に移ったものを見ても分かりません。毎日のケアを続けながら様子を見るよりも、先に見てもらうほうが早く終わります。
スプレーして、タオルで拭いて、それから梳かす。声のなかでこの順番が説明なしに書かれていたのは、やっている人にとって当たり前だからです。当たり前の工程ほど、抜いたときにだけ役目が分かります。ブラッシングがいつも途中で終わってしまう家では、道具を替える前に、真ん中へ一手を挟んでみるところから始められます。
掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
