C04悩み解決

脂漏っぽさを繰り返さないために、毎日やっておきたいこと

公開日 2023年9月11日|文=mofuwa編集部

白い布の上で体を横にしている犬
脂漏っぽさの予防は、体よりも先に、体がいちばん長く触れている布から見直します。写真:https://kaboompics.com//Pexels

脂漏っぽさが強く出る場所を探すなら、その子が毎晩あごと脇を押しつけている寝床の布から見てください。皮脂は皮膚から出たあと、いちばん長く触れているものへ移っていきます。移った先が毎日同じままなら、そこからまた体へ戻ります。予防のためにできることは、この戻り先を入れ替えることに絞れます。体に触る手を増やす前に、順番を寝床の側から組み直します。

脂漏っぽさは、寝床との往復で続いている

脂漏とは、皮脂の出る量と皮膚の入れ替わりのつり合いが崩れて、べたつきや粉っぽさとして表に出ている状態を指します。脂漏の予防を考えるとき、たいてい目は体のほうへ向きます。皮膚をどうするか、被毛をどう洗うか。ただ、皮脂は皮膚の上にとどまりません。出たあと、その子がいちばん長く触れているものへ移っていきます。

犬が一日のうち横になっている時間は、成犬でも12時間を超えることがあります。そのあいだ、あご・脇・お腹・内ももは、寝床の布に押しつけられたままです。皮脂は、押しつけられている場所から布へ移ります。そして布が毎日同じままなら、翌日また同じ場所から体へ戻ります。

洗った翌日には、もう地肌のべたつきが戻っている。この感覚の正体は、皮脂が体の中から急に湧いてくることばかりではありません。すでに外へ出た皮脂が、触れている面から戻ってきているぶんが混じっています。予防の対象を体だけに置くと、この往復がまるごと残ります。

体がいちばん長く押しつけている、4つの面
面触れている場所そこに残るもの
寝床の布・毛布あご、脇、お腹、内もも皮脂と、抜けた被毛
ソファやクッションの決まった一角背中、脇腹皮脂と、床から運ばれたほこり
カーペット・ラグ肘、かかと、お腹皮脂と、床に残った湿気
首輪・ハーネスの内側首の下、脇の前皮脂と、抜けにくい湿度
Note湿度が高い時期は、布に残った皮脂が動きにくくなります

梅雨から夏にかけては、洗った布が乾ききらないまま次の夜を迎えます。湿ったままの布は、皮脂を抱えたまま体へ戻します。洗う頻度を上げるより先に、布が乾く時間を確保してください。

予防の順番と手順は、寝床の側から決める

予防の考え方は単純です。体から出ていくぶんは止められませんが、戻ってくるぶんは減らせます。だから順番は、体に触る手を増やす前に、戻る先を入れ替えるところから始めます。ここが、脂漏の予防でいちばん動かしやすい部分です。

  1. 寝床の布を、2枚以上で回す

    1枚しかないと、洗っているあいだ寝床が空きます。空くと、その子は別の場所で寝ます。移った先にも皮脂が残り、手当てすべき面が増えていきます。2枚を交互に使えば、寝床の場所を変えずに布だけ入れ替えられます。週に2回の交換を目安にしてください。

  2. 布は、完全に乾かしてから戻す

    生乾きの布に体をあずけると、皮脂と湿気が同時に残ります。触って冷たさが残っていれば、まだ乾いていません。畳んだ内側まで乾いているかを確かめてから戻してください。

  3. ソファとカーペットは、その子の定位置だけを手当てする

    部屋全体をきれいにする必要はありません。いつも同じ一角に体を沈めているなら、そこにタオルを1枚敷いてください。敷いたタオルが、そのまま洗える面になります。敷き替えの手間は、布を1枚増やすのと同じです。

  4. 首輪とハーネスの内側を、週に1回外して拭く

    首の下は、被毛が押しつぶされて風が通りません。外して内側を確かめると、皮脂がすでに移っています。寝床の布と同じ扱いで、洗うか拭くかしてください。

Point順番を守る理由

先に体を洗うと、きれいになった体が、まだ皮脂の残っている布へ戻ります。入れ替えるのは布が先、体はあとです。手順としては「布を替えた日の夜に体をふく」という並びにすると、迷わずに続けられます。

続けるコツは、記録を2週間分ためること

入れ替えを始めた日を、カレンダーに1つ書いてください。そこから2週間、同じやり方を続けます。途中で洗う頻度も、拭く回数も変えません。動かすものが2つ以上あると、何が関係していたのかが分からなくなります。続けるコツは、やることを足さないことのほうにあります。

2週間たったら、初日の写真と並べてください。比べるのは「良くなったか」ではなく、「広がっているか、同じところで止まっているか」です。止まっていれば、いまのやり方を続けて構いません。広がっているなら、家庭でできる範囲を超えています。

Caution2週間を待たずに相談したい変化

皮膚が赤い、湿ってじゅくじゅくしている、かさぶたができた、脱毛が広がった、においが急に強くなった、かゆがって眠れていない、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家でのケアを続ける前に動物病院にご相談ください。脂漏っぽさの背景に、家庭では分からない原因があることがあります。

相談に行くときは、2週間分の記録と写真を持っていってください。いつから、どこから、どのくらいの速さで広がったか。この3つが分かる材料があると、話が早く進みます。予防のためにできることは家庭の側にありますが、原因の切り分けは動物病院の領域です。

毎日のやり方で、やりすぎになる線はどこか

毎日のやり方は、朝と夜に1つずつで足ります。やることを増やすほど、皮膚をこする回数が増えます。脂漏っぽさのケアで最初に崩れるのは、洗う頻度ではなく、触る回数のほうです。分量を決めてから始めてください。

毎日やる分量の目安
いつやることかける時間
朝寝床の布を、たたまずに広げて風を通す10秒
夜あごの下と脇を、乾いた布で押さえる1分
週2回寝床の布を入れ替える洗濯のついで
週1回首輪の内側を外して拭く1分

ブラッシングは毎日でも構いません。ただし、皮脂を落とすためではなく、被毛のあいだに空気を通すために入れてください。根元まで強く通す必要はありません。地肌に金属のピンを当て続けると、それ自体が刺激になります。被毛の表面をなでる程度で、湿気は逃げます。

Cautionやりすぎになる3つの線

1つめ、洗いすぎ。洗う回数を増やすと、うるおいを保つぶんまで持っていかれます。2つめ、こすりすぎ。べたつきを取ろうとして同じ場所を往復すると、皮膚が赤くなります。3つめ、拭くものを替えないこと。同じ布で全身を続けて拭くと、皮脂を薄く塗り広げる形になります。毎日しっかり洗えば脂漏は治りますという考え方は、この3つを同時に招きます。

体をふくのは、乾いた布であごの下と脇を上から押さえるだけで足ります。拭いた布は、そのつど面を替えてください。同じ面で続けると、押しつけられていた場所の皮脂を、そのまま隣へ運ぶことになります。

洗う日は、その子が自分では代われない日です。毛づくろいで動かせるのは表面の毛までで、押しつけられていた面に溜まった皮脂は、舐めても地肌から離れません。寝床の布を替えたあとに体を洗う、という順番にしているのはそのためです。

mofuwa モイストシャンプーは、アミノ酸系の洗浄成分を少量だけ使い、原料の水に合わせた電解水で泡を立てています。皮脂を根こそぎ持っていかない設計なので、洗ったあとに戻すための工程が要りません。

洗いすぎとこすりすぎが同時に起きるのは、たいてい落ちていない気がして二度洗いするときです。泡が先に立てば、同じ場所を往復する回数が減ります。あごの下と脇は、寝床に押しつけられていた面と同じ場所です。ここだけは指の腹を当てて、泡を置くように動かしてください。

朝の10秒と夜の1分は、2週間の記録が終わったあとも残します。あごの下に指を当てて、さらっとしているか、指に膜が残るかを見るだけです。この1分を半年続けると、脂漏っぽさが目に見えて出てくる前に、指の側が先に気づくようになります。紙に書かなくても分かるところまで来たら、予防としてはいちばん強い形です。

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よくある質問

脂漏っぽさがあるとき、シャンプーの頻度は上げたほうがいいですか?
自己判断で上げないでください。洗う回数を増やすと、皮膚を守るぶんのうるおいまで持っていかれ、あとから皮脂が出やすい状態が続きます。頻度を変えるかどうかは、その子の皮膚を見たうえで動物病院に相談してください。家でできるのは、洗う回数ではなく、触れている布を入れ替えることのほうです。
寝床の布は、どのくらいの温度で洗えばいいですか?
洗濯表示に従ってください。温度より、乾かしきることのほうが大事です。畳んだ内側が湿ったまま戻すと、翌日そこに体が押しつけられます。乾燥機を使えない布なら、風の通る場所で裏返して干し、触って冷たさが残らないことを確かめてください。
予防のために、食事を変えたほうがいいですか?
食事を自己判断で変えるのはおすすめしません。皮脂の出方に食事が関わることはありますが、家庭で確かめる方法がなく、変えたことで別の変化が起きても切り分けられなくなります。食事の相談は、いま食べているものの名前を控えて、動物病院で聞いてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。