C11比較・選び方

長毛と短毛でケアはどう違うか

公開日 2024年7月3日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色のクッションの上で、長毛の猫と短毛の犬が並んで休んでいる様子
見ているのは毛の長さではなく、指を入れたときに根元まで手が届くかどうかです。写真:Daga_Roszkowska/Pixabay

ブラシを入れた手が、背中の途中で止まります。表面はなめらかに通っているのに、その下へ指を差し入れると、根元のあたりに綿をつまんだような手ざわりが残っている。長毛の子でよく起きることですが、短毛の子でも、ひじの内側や脇の下では同じことが起きています。長毛と短毛でケアが変わるのは、毛の量より先に、汚れが止まる位置と、絡んだあとに戻せるかどうかです。戻せる側は1回の丁寧さで決まり、戻せない側は次に手を入れるまでの日数で決まります。この記事では、汚れが止まる位置・戻せるかどうか・地肌が乾くまでの時間の3つを順に見て、うちの子がどちら側の組み方なのかを決めます。

毛の長さは、地肌までの距離のこと|長毛と短毛でケアの選び方の前提が分かれる

長毛か短毛かというのは、毛の量の話ではなく、地肌までの距離の話です。距離が長ければ、外から乗った汚れは毛の途中で止まります。距離が短ければ、同じ汚れが地肌のすぐ上に乗ります。どちらも汚れの量は変わりません。変わるのは、その汚れがどこで止まっていて、そこまで手が届くのにどれだけかかるかです。

この3つは、犬種や猫種の名前では決まりません。同じ子の体の上でも場所によって違います。耳のうしろと尻尾は長く、背中と顔まわりは短い。長毛と短毛は、その子に貼られる札ではなく、体の面ごとに変わる条件です。混血の子でも、毛を短くカットしたあとの子でも、指を入れて確かめれば、その日のその面がどちら側かが分かります。

もうひとつ、長さで決まらないものがあります。皮膚の弱さです。長毛だから地肌が守られているとも、短毛だから傷つきやすいとも言い切れません。ただ、短毛の側では、手が地肌にそのまま届きます。力の加減がそのまま皮膚に伝わるので、ブラシの当て方の影響が早く出ます。長毛の側では、手が地肌まで届くのに時間がかかるぶん、届かなかった場所がそのまま残ります。ここから先は、この差が毎日のケアにどう出るかを見ていきます。

戻せるか、戻せないか|長毛と短毛でケアの時間の使い方が変わる

長毛の側でいちばん大きいのは、絡みが戻らないことです。長い毛どうしが交差して結び目ができると、その子が動くたびに結び目は締まっていきます。締まった塊は、指でほぐせる段階を越えると、引っ張るしかなくなります。この状態は見た目の問題では終わりません。毛が常に引っ張られている状態になるので、その面に触られること自体を嫌がるようになります。ほどけなくなれば、毛ごと切ることになります。

短毛の側で起きるのは、散ることと刺さることです。抜けた毛が布に刺さり、フケが床に散り、黒い服につきます。掃除の手間は増えますが、その子の被毛そのものは翌日には元の状態に戻っています。3日ブラシを入れなかったからといって、4日目の手入れが3倍かかることはありません。

つまり、時間の効き方が逆向きです。長毛では、手を入れない日数が積み上がるほど、戻すのにかかる手間が増えていきます。短毛では、日数が空いても1回で戻せます。長毛のケアは間隔で決まり、短毛のケアは1回の中身で決まる。同じ「毎日やる」でも、長毛の毎日は間隔を詰めるためのもので、短毛の毎日は面を取りこぼさないためのものです。

3つ目の時間は、濡れたあとです。地肌まで濡れた状態から乾くまで、短毛なら数分で終わります。長毛では、表面が乾いてからも根元が湿ったまま残り、場所によっては30分以上かかります。この湿っている時間の長さが、長毛の側でだけ問題になります。湿ったまま毛が寄ると、そこから絡みが始まります。長毛では、乾かす工程がケアの一部で、短毛では乾かす工程がほとんど存在しない。同じ「洗ったあと」でも、やることの数が違います。

手ぐしが根元まで一度で通るか|長毛と短毛のケアを条件の列で比較する

うちの子がどちら側かは、手ぐしで測れます。指を熊手の形にして、毛の流れに沿って根元から毛先へ一度だけ通します。途中で引っかからずに抜ければ短毛側の組み方で足ります。どこかで止まる、あるいは根元まで指が入らないなら、その面は長毛側の組み方が要ります。ブラシではなく指で測るのは、ブラシだと表面だけを通ってしまい、根元の状態が手に伝わらないからです。

うちの子はどちら側か。8つの条件で比較する
見るところ長毛の側短毛の側
汚れが止まる位置被毛の途中地肌のすぐ上
絡んだあと動くたびに締まって戻らない翌日には元に戻る
地肌が乾くまで30分以上かかる面がある数分で乾く
手を入れない日数の影響空くほど戻す手間が増える空いても1回で戻せる
1回で当てる範囲絡みやすい面を5か所に絞る全身を薄く一周する
手の向き毛先の側から根元へ少しずつ根元から毛先へ一気に
気をつける力引っ張らないこと押しつけないこと
結論の行長毛は次に手を入れる日数を決める短毛は1回で当てる面の数と強さを決める

表の最後の行が、この記事の答えです。長毛の家が決めるのは日数で、短毛の家が決めるのは面の数と強さです。逆にすると噛み合いません。長毛の子に「毎回ていねいに」を求めると、時間が取れない日に丸ごと飛び、飛んだ日数のぶん絡みが締まります。短毛の子に「2日に1回」を求めても、1回で背中しか触っていなければ、脇とひじの内側は何日たっても手つかずのままです。

Point手ぐしが止まった場所を、数で覚えておく

指が止まった面がいくつあったかを数えてください。5か所を超える日が続くなら、間隔が長すぎます。長毛の子で絡みやすいのは、耳のうしろ、脇の下、内ももの付け根、尻尾の付け根、首輪やハーネスが当たるまわりの5か所です。短毛の子でこの5か所に指が止まるときは、絡みではなく、皮脂がまとまって毛束になっていることが多く、同じ場所を毎回見ていれば手ざわりの変化で気づけます。

洗い上がりの手ざわりが、次の絡みを決める|長毛と短毛でケアの道具を使い分ける

長毛の側で見落とされやすいのは、洗った直後の手ざわりが、次の絡みが始まる速さを決めていることです。洗い上がりがごわつくと、毛どうしのすべりが落ちます。すべらない毛は交差したところで止まり、そこが次の結び目になります。よく落ちる洗い方をした日ほど、3日後の手ぐしが止まる。この順番に気づかないと、間隔を詰めても絡みが減りません。

mofuwa モイストシャンプーは、そのごわつきの出どころに手を入れた商品です。泡立ちをよくするいちばん簡単な方法は洗浄成分を増やすことですが、増やせば必要なものまで落ちて、戻すための工程が要ります。ここではアミノ酸系の洗浄成分を選び、その量も少なくしたうえで、原料の水そのものを電解水にしています。水の側に洗浄の働きがあるので、少ない量でも泡が立ちます。落としすぎないぶん洗い上がりがごわつかず、長毛の子では次の結び目が始まりにくくなります。

短毛の子では、このモイストシャンプーの設計が別の意味を持ちます。地肌までの距離が短いので、洗浄成分は薄まらずに皮膚へ届きます。量が少ないことが、そのまま地肌に当たるものの少なさになります。長毛では毛のすべりに、短毛では皮膚への当たり方に、同じ1本が別々の形で効いてきます。洗うときは37〜38度のぬるま湯で濡らし、指の腹でマッサージするように動かします。こすって落とそうとすると、短毛の側では地肌を直接こすることになります。

長毛の子を洗う日には、順番がひとつあります。濡らす前に、絡みをほどいておくことです。締まりかけた結び目は、濡れるとさらに締まります。乾いた状態でほぐしてから洗い、洗ったあとは根元から乾かす。手ぐしが止まる面が3か所以上ある日は、洗うのを1日ずらして、先にほぐす日にしたほうが、結果として短く終わります。

洗った日から次に洗う日までの間の日は、長毛と短毛で持つものが変わります。長毛の側は mofuwa 毛玉予防ジェルです。5プッシュを手のひらに広げて全身になじませ、ブラッシングで通します。2〜3日に1回という間隔が、そのまま先ほど決めた日数になります。すでにできてしまった塊には、そこへ直接なじませて、しっとり濡れる程度にしてからブラシを入れます。短毛の側は mofuwa スキンケアミストです。地肌が近く、フケや乾きが目に見える面に、そのまま当てられます。舐める場所に使える前提でつくられているので、脇の下でも内ももでも、場所を選んで手を止めずに済みます。

Caution毛の長さでは説明のつかない残り方

手ぐしが止まる面が、間隔を2日に詰めて2週間たっても5か所から減らない/短毛なのに同じ1か所だけ毛束ができ、洗った翌日にまた戻る/長毛の子で、絡みのない面の地肌にフケが出て3週間続く/毛をかき分けたときの地肌の色が、左右で違う。こうした残り方は、毛の長さや間隔の組み方では説明がつきません。止まった面の数と、詰めた間隔の日数、続いている週数を書き出して、動物病院の診察を予約してください。長毛か短毛かより、どの面がどれだけ続いているかのほうが、伝わる情報になります。

日数で決めるか、面の数で決めるか|長毛と短毛のケアの見分け方を手元に残す

最後に残すのは、「◯日ごと」か「1回に◯面」か、という1行です。手ぐしが根元まで通らなかったなら日数を、通ったなら面の数を書きます。長毛の家では、日数さえ守れていれば、1回が短くても仕上がりは落ちません。短毛の家では、間隔が空いても、1回で当てる面が決まっていれば取りこぼしが出ません。どちらも、数字が1つあれば足ります。

この1行は、年に何度か書き直すことになります。夏に短くカットした子は、その期間だけ短毛側の組み方に寄ります。カットが伸びてきたら、また手ぐしで測り直します。札ではなく、その日の手ざわりで決めるという点だけ変わりません。同じ家に長毛と短毛がいるなら、1行は2つ持ちます。日数の子と、面の数の子。持ち物は共通でも、数えているものが違います。

測るのは、今夜ブラシを持つ前の30秒で足ります。指を熊手にして、背中を根元から一度通す。止まったか、抜けたか。それだけで、明日からどちらの数字を守ればいいかが決まります。

Product

mofuwa モイストシャンプー

mofuwa モイストシャンプー

300ml / 3,410円(税込)

アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。

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よくある質問

長毛の子を短くカットしました。短毛と同じケアに切り替えてよいですか。
手ぐしで測り直してから決めてください。カットの長さによっては、表面が短くなっても下毛が残っていて、根元で指が止まることがあります。止まるなら、見た目が短くても長毛側の日数で組みます。抜けるようになっていれば、短毛側の面の数に切り替えて構いません。切り替えたあとで注意したいのは、地肌までの距離が急に縮んでいることです。それまでと同じ力でブラシを当てると、皮膚に届く強さが変わります。最初の1週間は、力を落として様子を見てください。
同じ子の中に長い場所と短い場所があります。どちらに合わせればよいですか。
面ごとに分けて構いません。むしろ全身をどちらかに揃えるほうが手間が増えます。耳のうしろ、尻尾、内ももといった長い面には日数を決めて、背中や顔まわりのような短い面は、その日に触った面の数で数えます。1回のケアの中で、前半は長い面を日数のために、後半は短い面を取りこぼさないために、と分けておくと混ざりません。時間がない日は、長い面だけを通して終えます。短い面は翌日に回しても、翌日の手間が増えないからです。
短毛なのに、毛玉のような小さな塊ができます。長毛のケアに切り替えるべきですか。
同じ塊でも、中身が違うことがあります。長毛にできるのは毛どうしが交差した結び目ですが、短毛にできる塊の多くは、皮脂がまとまって毛束になったものです。結び目なら指でほぐれず引っ張る感触が返ってきますが、皮脂の毛束は根元を軽くこすると崩れます。崩れるほうなら、間隔を詰めるより、その面に手を当てる強さと回数を見直すほうが早く収まります。崩れないほうなら、その面だけ長毛側の日数で扱ってください。首輪の当たるまわりは、短毛でもこの塊ができやすい場所です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。