C04悩み解決

季節の変わり目に体のにおいが増えるのは、なぜか

公開日 2024年10月28日|文=mofuwa編集部

窓ぎわの淡い色のラグの上でくつろいでいる犬
季節で入れ替わるのは、においの強さではなく、その子の周りにどれだけ溜まっているかです。写真:Iza Ponchie/Pexels

11月に入って窓を閉めた週から、リビングに入った瞬間の体臭がはっきり分かるようになった。夏のあいだ、あれだけ汗ばんで走り回っていたころには気にならなかったのに、です。体臭が季節で増えると感じるとき、実際に入れ替わっているのは、においの強さではありません。そのにおいが、どこまで届くかのほうです。夏は空気が動くので薄く広く散り、冬は窓を閉めるので、その子の周り1メートルに濃く溜まります。

体臭が季節で増えるとき、動いたのは量か、居場所か

体臭とは、皮脂や汗そのもののにおいと、そこに住む雑菌が皮脂を分解したときに出るにおいが混ざったものです。だから、においには「作られる量」と「留まる時間」の2つが関わります。季節の話をするときに混ざりやすいのが、この2つです。作られる量が増えるのは夏ですが、部屋の中でにおいが濃くなるのは冬です。

人の鼻が感じているのは、作られた量ではありません。鼻に届く濃さ、つまり空気1リットルあたりに何粒あるかです。同じ量が出ていても、空気がよく動く部屋では薄まり、動かない部屋では濃くなります。体臭が季節で増えると感じたとき、その子の体で何かが変わったとは限らないのは、このためです。

この記事では、上の2つを「夏型」と「冬型」と呼んで分けます。夏型は発生が増える季節、冬型は滞留が増える季節です。どちらも体臭が増えると感じますが、手の入れどころが逆になります。

Note「冬になって急に臭くなった」の多くは、冬型です

冬に皮脂の量が急に増えることは、ふつうありません。発生量ではなく、部屋にとどまっている量が変わっただけのことがほとんどです。ここを取り違えると、洗う回数を増やす方向へ進んでしまい、乾いた皮膚がまた雑菌の働きやすい状態をつくります。

夏型|体臭は増えるのに、空気と一緒に出ていく

夏は、においの材料がいちばん出ます。気温が上がると皮脂の量が増えるうえ、被毛の下が湿っている時間も長くなります。雑菌が働くのに必要な、材料と湿りと温度が同時にそろう季節です。においが作られる速さでいえば、1年でここが最も速くなります。

それなのに、夏に体臭で困る人が冬ほど多くないのは、部屋の空気が動いているからです。窓が開き、エアコンが空気を回し、人が出入りする。作られたそばから散っていくので、鼻に届くころには薄くなっています。体から30センチ離れると分からなくなる、というのが夏型の典型です。

夏型で体臭が増えるときに手を入れる場所は、乾いている時間を増やすことです。散歩のあとに足まわりと腹まわりを拭き取り、風の通る場所で乾かす。首輪やハーネスは、外して乾かす時間をつくる。洗う回数を増やすより、濡れている時間を短くするほうが確実です。

冬型|発生は減っているのに、季節の比較では増えて見える

冬は、においの材料が減ります。皮脂の量は落ち、汗ばむこともなく、被毛の下が湿っている時間も短くなります。作られる速さでいえば、1年でいちばん遅い季節です。それでも冬に体臭が増えると感じるのは、部屋の側が変わるからです。

窓を閉め、暖房を入れ、加湿器を足す。空気の入れ替わりが止まると、少しずつ出たにおいが逃げ道をなくして、その子の周り1メートルに濃く溜まっていきます。寝床やクッションなど、動かない布はその濃い空気の中にあり続けるので、においを受け取る側にもなります。玄関を開けた瞬間に分かる、というのは、部屋全体が薄く染まっているということです。

夏型と冬型の比較|同じ「体臭が増える」でも中身が違う
夏型(発生が増える)冬型(滞留が増える)
季節の目安6月〜9月、梅雨入り後と残暑11月〜2月、暖房を入れはじめた週から
作られる量多い(皮脂も湿りも増える)少ない(皮脂は落ちる)
空気の動き窓・エアコン・出入りで動くほぼ止まっている
どこで分かるか体に近づいたとき部屋に入った瞬間
いちばん強い時間散歩の直後、シャンプーの数日後帰宅時、朝いちばんに部屋を開けたとき
においがつくもの首輪・ハーネス・タオル寝床、カーテン、ラグ、床に近い布
拭き取りの効き方数時間で戻る拭いた直後から翌日まで残る

この比較でいちばん大事なのは、いちばん下の行です。拭き取りをして、次の日もにおいが戻ってこないなら、それは出続けていたのではなく、溜まっていただけということになります。冬型は、体の側ではなく空気の側に原因があるので、体にかける手を増やしても数字が動きません。

Note食器と水皿は、冬のほうが残ります

口のまわりについた食べ物のにおいは、冬でも同じように出ます。違うのは、洗ったあとの食器が乾くまでの時間です。空気が動かない台所では乾きが遅く、そのあいだ雑菌が働く時間が伸びます。冬型の体臭を追うときは、食器を伏せる場所も一緒に見てください。

5分の換気でできる、体臭の季節の見分け方

見分け方は、道具を使いません。部屋を5分だけ換気して、においが戻るまでの時間を測ります。その子を洗う必要も、においを言葉にする必要もありません。時計だけで決まります。

  1. その子を別の部屋に移して、対角の窓を2か所開ける

    空気の入口と出口が要ります。1か所だけ開けても入れ替わりません。その子を部屋から出すのは、測っているあいだに新しいにおいを足さないためです。寒い時期でも5分で足ります。

  2. 5分たったら窓を閉め、いったん外の空気を吸ってから部屋に戻る

    鼻はすぐ慣れます。自分の鼻をいったん外気で戻してから入り直すのが、この見分け方のいちばん大事なところです。戻った瞬間の印象をメモしてください。

  3. その子を部屋に戻し、30分後・2時間後・翌朝に嗅ぎ直す

    同じ場所に立って、同じ深さで嗅ぎます。30分で戻れば夏型、2時間たっても薄いままなら冬型です。翌朝に元どおりなら、溜まる速さが分かります。

  4. 3日続けて、同じ時刻に記録する

    1日だけでは天気に左右されます。戻るまでの時間を3日分並べると、その季節のその部屋の数字になります。季節の変わり目は、この数字が2週間で入れ替わります。

5分換気のあと、においが戻るまでの時間で分ける
戻るまでの時間読み方次に手を入れる場所
30分以内に戻る夏型。いま出続けている体と、乾いていない時間
2時間ほどかけて戻る夏型と冬型の中間。季節の変わり目に多い両方を少しずつ
翌朝まで薄いまま冬型。溜まっていただけ換気の回数と、寝床の布
換気しても変わらない空気ではなく、布か体に固定されている寝床を洗い、それでも残るなら相談を

この方法の利点は、季節が変わったのか、その子が変わったのかを分けられることです。冬に入って体臭が増えると感じても、戻るまでの時間が去年と同じなら、変わったのは部屋のほうです。逆に、去年より短くなっていれば、発生の側で何かが動いています。

夏型と冬型で、手の使い分けを変える

型が決まれば、やることは少なくなります。選び方の基本は、夏型は体、冬型は空気と布です。両方に同じだけ手をかけると、片方が空振りします。

型ごとの使い分け|毎日やること・週にやること
夏型でやること冬型でやること
毎日散歩後に足と腹まわりを拭き取り、風で乾かす朝と夜に5分ずつ換気する
週に1回首輪・ハーネス・タオルを洗って乾かす寝床のカバーを洗い、面を裏返す
やらない洗う回数を週2回以上に増やす香りのあるもので上から重ねる
効きにくい手換気だけを増やす体だけを拭き続ける

冬型で意外に効くのが、寝床の位置を10センチ床から上げることです。においの粒は床に近いほど濃く残ります。すのこや低い台に載せるだけで、その子が吸っている空気が変わります。暖房の吹き出し口の真下を避けるのも同じ理由です。

季節の変わり目は、2週間ほど両方が混ざります。10月末から11月にかけては、まだ皮脂が出ているのに窓を閉めはじめる時期で、1年でいちばん体臭が増えると感じやすい2週間です。この時期だけは、拭き取りと換気を両方置いてください。どちらか一方に決めるのは、数字が片側に寄ってからで間に合います。

Caution季節では説明がつかないとき

換気しても寝床を洗っても戻るまでの時間が変わらない、においの質が甘い・すっぱいなど今までと違う、体の片側だけが強い、地肌が赤い・かさぶたがある、同じ場所を舐め続けている、耳や口のまわりだけが強い、水を飲む量や食欲が変わった、元気がない。いずれかに当てはまるときは、季節の話として様子を見ず、動物病院にご相談ください。においは診察室でその場に再現できないことがあるので、換気の記録を持っていくと伝わりやすくなります。

洗う回数のほうを増やしたくなるのが、ちょうどこの2週間です。ただ、増やす先は回数ではなく、1回で何を残すかのほうにあります。まだ皮脂が出ている時期に落としすぎると、乾いた地肌だけが残って、夏型でも冬型でもない状態が2週間続きます。mofuwa モイストシャンプーには、カンゾウ根・ハマメリス葉・ローズマリー葉・ラベンダー花をふくむ7種の天然成分が、洗ったあとのうるおいのぶんとして入っています。洗い上がりを別の工程で戻さなくて済むので、季節の変わり目に増えるのは浴室にいる時間ではなく、記録のほうだけになります。洗った日は、5分換気の記録と同じ紙に丸をつけておいてください。においが戻るまでの時間が短くなった日が、洗った翌日に集まっているかどうかで、型の見立てを直せます。

季節が一巡すると、この記録は去年の同じ週と並べて読めるようになります。5分の換気のあと、においが戻るまでの時間。測るのはそれだけで、月に3日、同じ時刻で足ります。2年目からは、窓を閉めはじめた日と、戻る時間が短くなった日とのあいだが何日空いているかで、その子が夏型寄りなのか冬型寄りなのかを先に決められます。体臭が季節で増えると感じるたびにゼロから見分けなくて済むというのが、この記録のいちばんの使い道です。

Product

mofuwa モイストシャンプー

mofuwa モイストシャンプー

300ml / 3,410円(税込)

アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。

商品ページを見る

よくある質問

梅雨と真夏では、どちらが強くなりますか?
戻るまでの時間で測ると、梅雨のほうが短く出ることがあります。気温が真夏ほど高くなくても、湿度が高いと被毛の下が乾かず、雑菌が働く時間が長くなるためです。気温だけで判断せず、乾くまでの時間で見てください。
空気清浄機を置けば解決しますか?
冬型なら助けになりますが、換気の代わりにはなりません。清浄機は部屋の空気を回すもので、外の空気と入れ替えるものではないからです。1日2回の短い換気と組み合わせてください。
猫でも同じ見分け方が使えますか?
使えます。ただし猫は窓を開けたときの脱走に注意が必要なので、別の部屋に移してから換気してください。猫は毛づくろいで唾液が被毛に残るため、寝床に残るにおいのほうが手がかりになります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。