C04悩み解決
フケのケアで、実は逆効果になっている3つのこと
フケが見えるのは背中の真ん中でも、出はじめている場所は首の後ろか肩か腰にあることがよくあります。毛の流れは体の高いところから低いところへ向かうので、はがれた皮膚は流れに乗って下へ運ばれ、途中の毛が密なところで止まります。フケのケアでやってはいけない3つは、どれもこの溜まり場に手を集めてしまうことです。見えている場所を何度も触ると、そこだけが荒れて、出発点はそのまま残ります。この記事では、手を移す先を決めるところまでを順番に扱います。
フケが見えている場所は、落ちてきたものの溜まり場です
皮膚の表面は少しずつ入れ替わっていて、はがれた古い層はどの子からも毎日出ています。それが目に見える粒になったものがフケです。問題は、出た場所と、見える場所が同じではないことです。毛には流れがあり、体の高いところから低いところへ向かって寝ています。はがれた皮膚は、その流れに沿って毛の上を滑り落ち、毛が密になっているところで止まります。
背中の真ん中は、犬でも猫でも毛が密で、流れが集まる場所です。だから背中に白い粒が見えるのは、そこで作られたからではなく、そこへ落ちてきたからです。首の後ろ、肩、腰は、そこよりも高い位置にあります。地肌が見えるまで毛を分けると、粒が見えないのに、地肌のほうがかさついている、ということが起こります。
| 体の場所 | 毛の流れの中での位置 | そこで起きていること |
|---|---|---|
| 首の後ろ・肩 | いちばん高い側。上流 | はがれた皮膚が出る。粒は留まらず、下へ運ばれる |
| 腰・しっぽの付け根 | 背中より高い側。上流 | 同じく出る場所。座る姿勢でこすれやすい |
| 背中の中央 | 流れが集まる。溜まり場 | 上から落ちてきた粒が留まる。いちばんよく見える |
| 脇腹・お腹 | 流れの下側 | 毛が薄く、粒は床や寝床へ落ちていく |
黒い服や寝床の布に白い粒がつくのは、毛から離れて落ちたぶんです。ここも「見えている場所」であって、出発点ではありません。布についた量が増えたときは、体のどこかで出る量が増えたか、毛から離れやすくなったかのどちらかです。
フケのケアでやってはいけない3つのやり方
見えている場所に手が集まるのは自然なことです。ところが、やってはいけない3つは、どれもここから始まります。共通しているのは、溜まり場に手を足していて、出発点には一度も触れていないことです。
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その1:フケが見える場所を、重点的にブラシで払う
粒が見えるところを何往復もすると、そこの毛と地肌だけが摩擦を受けます。払っても、上流から新しい粒がまた流れてきます。翌日また同じ場所が白くなり、また払う。この往復を続けると、溜まり場の地肌のほうが先に荒れて、今度はそこからも出はじめます。
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その2:そこだけを部分洗いする
背中の中央だけを濡らして洗い、まわりは乾いたまま。この洗い方は、境目でうるおいの差を作ります。洗った場所は洗ったぶん乾きやすくなり、乾けば粒が離れやすくなります。しかも上流は洗われていないので、出る量は変わりません。部分洗いは、見た目が白い範囲を数時間だけ減らす手です。
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その3:そこにだけ、何かをつける
粒が見える場所にだけ、保湿のものやスプレーを重ねる。つけた場所は湿り、まわりは乾いたままなので、境目ができます。湿った場所には毛が寝てほこりが乗り、乾いた場所からは粒が離れる。この状態が続くと、どこが元の状態だったのか分からなくなります。
3つとも、間違ったやり方には見えません。むしろ丁寧です。それでもやってはいけないのは、この3つが「見えている量」だけを相手にしているからです。見えている量は、上流で出た量と、毛から離れる速さの2つで決まります。溜まり場をどれだけ触っても、そのどちらも変わりません。
1週間のあいだに、背中の同じ場所を何回触ったか思い出してください。ブラシ、拭き取り、スプレー、なでる。全部を数に入れます。同じ10センチ四方に手が集まっているなら、やってはいけない3つのどれかに入っています。地肌を指の腹でなでて、まわりよりざらついていたら、触りすぎた側の変化です。
溜まり場から上流へ|手を移す手順と、その順番
代わりに置くのは、道具でも回数でもありません。溜まり場ではなく、その上流を探すことです。やることは今までと同じで、場所だけを移します。手順は5つ、全部で5分ほどです。
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白い粒がいちばん多い場所を、1枚撮る
同じ場所・同じ明るさで撮ります。これが溜まり場の位置です。ここを触るのは今日で最後にします。写真は、1週間後に比べるためのものです。
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その場所で、毛の流れの向きを手のひらで確かめる
手のひらを毛の上に置いて、前後にゆっくり滑らせます。抵抗が少ないほうが、毛が寝ている向きです。その逆向きが上流です。背中の中央なら、たいてい首か腰のほうを指します。
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上流へ手を移し、毛を分けて地肌を見る
首の後ろ、肩、腰の順に、指で毛を左右に分けて地肌を出します。見るのは粒ではなく、地肌の色と、かさつきの有無です。粒はここには留まらないので、見えなくて当たり前です。赤みや黒ずみがないかも、同時に確かめます。
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上流だけに、これまでと同じ手を入れる
ブラシも拭き取りも、回数も力も変えません。変えるのは場所だけです。首の後ろから肩、腰へ、毛の流れに沿って根元から毛先へ通します。1か所につき2〜3往復まで。溜まり場は触りません。
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1週間、下流には手を入れずに続ける
背中の中央は、目に入るたびに触りたくなります。触らないことが、この手順のいちばん難しいところです。1週間後に同じ場所を撮って、最初の1枚と並べます。減っていれば、上流が当たっています。
手を入れる順番は、首の後ろ→肩→背中→腰ではありません。その子の毛の流れに沿って、高い側から低い側へ一方向です。行ったり来たりすると、上流で浮かせた粒を下流へ運びながら、また上へ戻すことになります。ブラシの面も、上流を1回終えるごとに払ってください。
上流に手を移しても減らないときのコツ
1週間続けて、写真を並べても変わらないことがあります。そのときに増やすものが1つだけあります。湿度です。空気が乾くと、はがれた皮膚は毛から離れやすくなり、同じ量でも見える量が増えます。部屋の湿度を40〜60%に保つこと、暖房の風がその子の寝床へ直接当たらないようにすること。この2つは体に触れずに変えられて、一日中効き続けます。
- コツ1:手を足す前に、触っている回数を数える:新しい道具を試すより先に、同じ場所を何回触っているかを減らします
- コツ2:上流は1か所ずつ変える:首の後ろと腰を同時に変えると、どちらが効いたか分かりません
- コツ3:洗う回数は、この1週間は変えない:やり方を2つ同時に動かすと、記録が読めなくなります
- コツ4:記録は写真だけでいい:量を数字にしようとすると続きません。同じ場所の1枚を週1回で十分です
そのうえで、次のような変化があるときは、フケのやり方の話ではありません。2週間を待たずに、動物病院にご相談ください。
地肌に赤み・かさぶた・ただれがある、フケの粒が大きく黄色っぽい、においが変わった、同じ場所をかき続ける・舐め続ける、毛が抜けて地肌が見える範囲が広がっている、左右のどちらか一方だけに出ている、目や耳のまわりにも出てきた、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、自己判断せず動物病院にご相談ください。フケは家で様子を見られる変化ですが、地肌の色や形が変わっているときは別の話になります。
相談に行く前に、いつから、体のどこから見えはじめたか、この1週間で触った場所、使っているシャンプーやケア用品をメモしてください。上流を探しているあいだに撮った2枚があれば、それも一緒に持っていってください。写真は、口で説明するより場所が早く伝わります。赤みやただれがある場所は、家で手を入れる前に受診を先にしてください。
そのうえで、上流に手を入れる工程には、続きがあります。フケが出はじめている首の後ろと肩は、その子の口も前足も回らない面です。かゆければ壁や床にこすりつけるしかないので、こすった跡のほうが先に目につきます。ここは、人が代わるしかない場所です。やってはいけない3つが全部「見えている場所」で起きていたのは、見えない上流に手が届いていなかったからでもあります。
mofuwa スキンケアミストは、成分を足した保湿ではなく、電解水100%です。清涼飲料水の規格基準をクリアしているので、かいたあとに舐めてしまう場所にも使えます。手順は、上流で毛を分けて地肌を見るところまでは同じです。分けたその状態のまま、見えている地肌へ1回。道具を持ち替えないので、確かめた場所とケアした場所がずれません。首の後ろ、肩、腰の順に、毛の流れに沿って一方向で進めます。
1週間で写真を並べたら、次の1週間も同じ3か所を続けてください。この記録は、見えているフケの量を減らすためだけのものではありません。上流がどこにあるのかを、その子について1回決めてしまうためのものです。一度決まれば、次に白い粒が背中に見えた日、探すところから始めなくて済みます。やってはいけない3つに戻らずに済む方法は、手を増やすことではなく、場所を1回決めておくことのほうです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 毛の流れが分かりにくい子は、どうやって上流を探せばいいですか?
- 毛が短い子や、巻き毛の子は流れが読みにくくなります。その場合は、体の高い側から順に地肌を見てください。立っているときに背骨がいちばん高くなる線、その両側の首の後ろ・肩・腰の3か所です。流れを読むより、位置で決めたほうが確実です。
- 溜まり場に見えるフケを、まったく取らないままでいいのでしょうか?
- 1週間の見比べのあいだは触らないでください。ただし、そのままにしておくのが気になるなら、ブラシではなく乾いた布で1回だけ、押さえるようになでるのは構いません。往復させないこと、面を替えることの2つを守れば、記録は読めます。
- 猫でも同じ考え方でいいですか?
- 同じです。猫の場合、上流にあたる首の後ろと肩甲骨のあいだは、自分の口が届きにくい場所でもあります。年齢が上がって体をひねりにくくなると、その届かない範囲が広がります。猫でフケが背中に見えるときは、まず首の後ろから肩を見てください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
