C02技術・エビデンス

毛球ができるまでの体内の経路

公開日 2025年7月13日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡いベージュのラグの上に体を伸ばして休んでいる長毛の猫
毛づくろいの時間の長さは、そのまま口に入る毛の量になります。写真:Horatiu Daniel/Pexels

細長い塊が床に落ちていた日から数日たって、今度は何も落ちていない。それでも体の中では、同じことが続いています。毛球ができるかどうかを決めているのは、床で見つける回数ではありません。飲み込んだ毛が、腸を通って便へ出ていくか、胃に残って寄り集まるかの分かれ目です。この分かれ目は体の中にあるので、家からは見えません。この記事では、毛球ができるまでの経路を、口に入るまでの区間と飲み込んだあとの区間に分けて追います。そのうえで、家から動かせるのがどちらの区間なのか、毛に置くものを選ぶときに何を見るのかまで置きます。

毛球という言葉が指しているもの|体の外で絡んだ毛玉との違い

言葉の置き場所から始めます。毛球は、飲み込んだ毛が体の中で寄り集まって塊になったものです。獣医療では毛球症という病名があり、そのときの塊を指す言葉として使われています。いっぽう、背中や脇で毛どうしが絡んで固まったものは、体の外にあります。どちらも丸い塊という点では同じ形をしていますが、できる場所が体の内と外で分かれます。

床に落ちている細長い塊は、この2つのどちらでもなく、体の中から出てきたあとの姿です。吐き出された時点で形が変わっているので、落ちていたものの大きさから、体の中にあった塊の大きさを読むことはできません。飼い主が家で手に取れるのは、いつもこの「出てきたあと」だけになります。この記事が追いたいのは、その手前の経路のほうです。

3つの塊を、できる場所で分けて並べる
呼び方できる場所家で触れるか
毛球胃の中触れない。出てきたあとしか手に取れない
体の外で絡んだ毛玉背中・脇・内股・耳のうしろ指でつかめる
床に落ちていた細長い塊体の中から出たあと手に取れるが、形が変わっている

この3つを同じ言葉で呼んでいると、対処の場所を間違えます。体の外で絡んだものは、指とコームが届きます。胃の中の塊には、家の道具は届きません。だから毛球ができる話を追うときは、まず毛がどこを通って中へ入るのかという経路の話になります。言葉を分けたところから、経路の話に入ります。

毛球ができるまでを、2つの区間に分けて追う

経路を1本の線として見ると、途中に1か所だけ、家の手が入らなくなる境目があります。口です。口より前を区間①、口より奥を区間②として分けると、毛球ができるまでの話が整理できます。区間①は毛が体の表面にあるあいだで、目で見えて、指で触れます。区間②は飲み込んだあとで、見えないし触れません。境目をまたいだところから、毛は飼い主の手の外に出ます。

  1. 区間①:抜けた毛が体の表面に残る

    抜けた毛はすぐ落ちるわけではなく、周りの毛に引っかかったまま体の上に残ります

  2. 区間①:毛づくろいで舌に引っかかる

    猫の舌は後ろ向きのとげが並んでいるので、引っかけた毛を外へ落とせません

  3. 境目:飲み込む

    運び出す先が口の奥しかないので、そのまま飲み込みます。ここから先が区間②です

  4. 区間②:胃に入る

    毛は消化されません。食べたものと一緒に、腸のほうへ送られていきます

  5. 区間②:大半は便へ出る

    細い毛がばらばらのまま流れていけば、そのまま便に混ざって外へ出ます

  6. 区間②:残った分が胃で寄り集まる

    流れ切らなかった毛が胃の中で互いに絡み、粘りのあるものと混ざって塊になります。これが毛球です

毛球ができるかどうかを決めているのは、最後の2段の比です。入ってきた毛の量に対して、便へ出ていく分が追いついていれば塊にはなりません。追いつかなくなると、残りが胃の中で寄り集まります。だから「毛球ができる」という現象は、入る量が多い側と、出る速さが足りない側の、両方から起きます。入る量のほうは区間①の話で、出る速さのほうは区間②の話になります。

Note塊になってからは、行き先が2つに分かれる

胃の中で塊になったものには、その先に2つの道があります。口の側へ戻して吐き出すか、そのまま胃に留まるかです。猫は吐き出す動作が得意な動物として知られていて、だから床で見つかります。犬では吐き出す形になりにくく、留まったまま気づかれにくいことがあります。同じ塊でも、家から見えるかどうかは種で変わります。

区間①と区間②を並べて比べる|毛球ができる量が動く時期と、犬での時期の来かた

2つの区間を、同じ項目で並べてみます。並べると、家から動かせるものが片側だけに集まっていることがはっきりします。この表が、この記事でいちばん持ち帰る価値のある部分です。

口に入るまでの区間と、飲み込んだあとの区間を5項目で比べる
項目区間①(口に入るまで)区間②(飲み込んだあと)
場所体の表面。毛の中胃と腸の中
家から見えるか見える。指で触れる見えない。触れない
家から動かせるか動かせる。残っている毛を減らせる動かせない
時期で動くか換毛期に量が増える食べたものと水の量で変わる
変化に気づく合図毛の手ざわりと抜ける量吐き出す間隔と便の様子

時期の話を、表の4行目から広げます。毛球ができる量が動く時期は、換毛期と重なります。抜ける毛の量が増えれば、体の表面に残る毛も増え、毛づくろいで口に入る量もそのぶん増えます。季節の切り替わりの引き金としては、気温よりも日の長さの変化が先に働くと説明されています。室内で暮らしている子では、照明と暖房で境目がぼやけるため、春と秋にまとまらず年間へ散ることがあります。

犬と猫で違うのは、区間①の入る量と、塊になったあとに吐き出すかどうかの2点です。区間②の経路そのものは同じ形で進みます。だから犬では、床で見つからないまま時間が過ぎることがあります。猫の飼い主が回数を数えられるのに対して、犬では区間①の側、つまり抜けた毛がどれだけ体に残っているかを見ておく形になります。

毛に置くものを選ぶときに見るところ|毛球ができる側から考える選び方

動かせるのは区間①だけでした。その区間で手を入れるということは、毛に何かを置くということです。そしてこの記事の経路から分かるとおり、毛に置いたものは次の毛づくろいで舌に引っかかり、毛と一緒に口の奥へ運ばれます。つまり選ぶ側が見るところは1つに絞れます。口に入ることを前提にして作られているか、そして測られているかです。

測られているかどうかを確かめるには、数字ではなく作り方から見たほうが早いことがあります。mofuwa が製品の土台にしている電解水は、特許5253483として登録された電気分解のやり方で作られています。電解槽がカソード室・中間室・アノード室の3つに仕切られていて、部屋のあいだはプラスのイオンだけを通す膜とマイナスのイオンだけを通す膜で分かれています。水は2方向から入り、電気を通すために必要な電解質そのものは中間室に留まります。

電解槽を3つに仕切ると、何が水の側へ出ないのか 両側の部屋には水が入り、中間室には電気を通すための電解質が入ります。部屋のあいだの膜はイオンだけを通すので、電解質そのものは水の側へ移りません。取り出される水は両側の部屋から出てきます。 部屋が3つに分かれていること自体が、この図の要点です カソード室 マイナス側 水が2方向から入る 高機能性電解還元水 中間室 電解質はここに留まる 電気を通すための電解質 水の側へは移らない アノード室 プラス側 水が2方向から入る 高機能性電解酸化水 プラスのイオンだけを通す膜 マイナスのイオンだけを通す膜 電解質に由来する不純物が残らないのは、この仕切りの結果です
3つに分けた仕切りが、水の側に何を残さないかを決めています。

台所に同じ仕組みがあります。だしを取るときの不織布のパックです。削り節や昆布は袋の中に入ったまま湯に沈み、出てくるのは味の側だけで、中身そのものは鍋に散りません。3つに仕切った電解槽も同じ形で、電気を通すために入れたものは中間室に残り、外の部屋から出てくるのは水の側です。だからこの水は、飲みものに使われる規格のものさしのほうへ当てて調べることができます。その安全性の調査を行っているのは江東微生物研究所です。

Cautionこの仕組みから言えること、言えないこと

特許5253483 が押さえているのは、この部屋の分け方と水の入れ方です。仕組みが登録された記録であって、結果を保証する紙ではありません。そして、水についての試験は水の試験です。毛球ができなくなるという話は、ここからは出てきません。同じ水には、決めた時間のあとに生菌が出るかを見た試験条件の記録や、浸透の量を測った記録もありますが、それぞれ別の軸で測った別の話になります。1つの数字を別の話へ持ち込まないところが、読むときの線です。

選び方としてまとめると、見る順番はこうなります。1つ目、口に入ることを前提にしているか。2つ目、試験条件と検査機関が書かれているか。3つ目、その試験が何を測ったものなのか。倍率や秒数だけが並んでいて、比べた相手も検査機関も書かれていない数字は、読み手の側で確かめようがありません。区間①で毛に置くものは、この3つで足ります。

毛玉予防ジェルが受け持つ2つの場面|はさみを持たない側との使い分け

区間①に置くものとして、mofuwa 毛玉予防ジェルには2つの場面があります。1つは平時で、毛に塗っておく側です。トリートメント成分が被毛を1本ずつ包むので、毛どうしが引っかかりにくい状態が続きます。体の表面で毛が束にならなければ、抜けた毛は毛の中に長く残りません。区間①の入る量は、ここで動きます。

もう1つは、絡んだ塊ができてしまってからの場面です。体の外で毛が固まったとき、選べる手がはさみだけになることがあります。はさみを入れれば、その一帯だけ毛が短くなり、生えそろうまでに数か月かかります。皮膚が塊の中へ引き込まれていると、皮膚まで切ってしまうことがあります。毛玉予防ジェルを塊にもみこむと潤滑剤として働き、絡んだ毛がゆるんでほぐせることがあります。ゆるんでこないときは、mofuwa グルーミングスプレーを足してもみこむと、よりほぐれやすくなります。

平時と、塊ができたあとの使い分け
場面やることねらっているところ
平時毛に塗っておく毛が束になりにくい状態を続ける
塊ができたあと塊にもみこんでゆるめるはさみを持たずに済ませる
ゆるまないときグルーミングスプレーを足す滑りを増やして少しずつ割く
ほぐしたあとまた塗っておく側に戻る同じ場所が繰り返しやすいので見ておく

吐き出す間隔が縮んできた、便が出ていない、食べる量が落ちた、えづくのに何も出ない。こうした変化が出たときは、区間②の話なので、家の道具は届きません。床で見つけた日付と、そのあいだに何日あいたか、便の様子がどう変わったかを書いて、動物病院で診てもらってください。日付が並んだ紙が1枚あると、診察室での話が早く進みます。診断と治療は、そちらの領域です。

経路の全体を1行に畳むと、こうなります。毛球ができるかどうかは、入る量と出ていく分の差で決まり、飼い主が触れるのは入る量の側だけです。床で塊を見つけた日は、体の中で何が起きたかを知る日ではなく、区間①にどれだけ毛が残っていたかを思い出す日になります。

Product

mofuwa 毛玉予防ジェル

mofuwa 毛玉予防ジェル

50g / 2,970円(税込)

被毛をコーティングして、もつれと静電気を起きにくくするジェル。香料無添加です。

商品ページを見る

よくある質問

短毛の子には、毛球はできないのですか
毛の長さは入る量に関わりますが、区間①そのものがなくなるわけではありません。毛づくろいをする以上、抜けた毛は口に入ります。短毛の子で塊が見つかりにくいのは、細く短い毛が胃の中で絡みにくく、そのまま便へ流れていく分が多いためと説明されます。長さではなく、抜けた毛が体の表面に残っている時間のほうを見ておくと、量の側を読めます。
床で見つからない月は、体の中に何もないということですか
そうは言えません。飲み込んだ毛の大半は腸を通って便へ出ていくので、見つからない月は、出ていく分が追いついていたという読み方になります。つまり床で見つかる回数は、区間②で追いつかなかった分だけを映した数字です。何も落ちていない期間は安心してよい材料ですが、体の中に毛が入っていない証明にはなりません。
ブラッシングの回数を増やせば、毛球ができる量は変わりますか
区間①に手を入れることになるので、口に入る毛の量は動きます。ただ、効いているのは回数そのものではなく、抜けた毛が体の表面に残っている時間の短さです。1日に何回とかしたかよりも、毛が束になったまま何日置かれたかのほうが、入る量に直結します。毛が引っかかりにくい状態を続けておくと、同じ回数でも持ち去れる量が変わります。

本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。