C08季節・行事
屋台のにおいを連れて帰った夜|布のほうが先に吸う
七夕の夜、屋台の並ぶ道を三十分だけ歩いて帰り、玄関でにおいを吸った布を数えたら6枚ありました。ハーネスの胴に当たる面、リードの持ち手、抱き上げたときに胸へ押しつけられた人の服、玄関マット、カートに敷いたブランケット、寝床のカバー。どれも洗濯機に入れれば、その日のうちに終わる布です。7つ目が、その子の被毛でした。屋台のにおいは、量でいえば布のほうが先に、しかも多く吸います。ただし翌朝まで残るのは、洗濯機に入らない7つ目のほうです。この記事は屋台のにおいの消臭を、香りを足す向きと、被毛から落とす向きの、どちらで組み立てるかという話として書きます。
玄関で数えた6枚|屋台のにおいが被毛より先に布へ乗った経験
屋台のにおいは、帰ってきた玄関で数えられます。数えるのは体ではなく、布です。三十分歩いただけの夜でも、家に上がる前の時点で、においを吸った布が6枚ありました。どれも洗える布で、どれもその子の体に触れていたものです。7つ目だけが洗濯機に入りません。それが被毛です。
- ハーネスの胴に当たる面:布が二重になっていて、内側は歩いているあいだ被毛に押しつけられています
- リードの持ち手:人の手のにおいと屋台のにおいが一緒に乗り、翌日また同じ手で握ります
- 抱き上げたときの人の服:胸の面だけが濃く、そこがその子の背中に当たっていた場所です
- 玄関マット:足の裏から移ります。家の中で最初に踏む布で、いちばん取り替えを忘れます
- カートやバッグに敷いたブランケット:座っていた時間のぶん、面で吸います
- 寝床のカバー:帰ってすぐ寝たので、6枚のうちここだけが夜のあいだ中ずっと触れています
七月の初めは、日が落ちても気温が下がりきりません。窓を開けたまま過ごす家が多く、外の空気がそのまま部屋へ入ります。屋台の油のにおいは煙といっしょに低いところを流れるので、人の鼻の高さより、四本足で歩く高さのほうが濃くなります。歩いた時間が同じでも、被毛と布が浴びた量は、人の服が浴びた量と同じにはなりません。
この記事が最後まで数えるのは、この枚数です。屋台のにおいがどこへどれだけ移ったかを、布の枚数と、被毛という7つ目で数えます。消臭をどう考えるかは、7つのうちどれが洗えばその日で終わり、どれが翌朝まで残るかで決まります。6枚は洗濯機が引き受けます。残る1つのために何をするかが、この夜の本題です。
煙に混じっているのは油です|屋台のにおいが被毛の根元に残る理由
屋台の煙が目にしみるのは、そこに細かい油の粒が混じっているからです。焼く、揚げる、熱した鉄板にたれを落とす。そのたびに油が細かくなって空気へ出ます。においの正体は気体だけではなく、この粒に乗って運ばれる部分があります。粒なので、当たったところに着きます。布の繊維のあいだにも、被毛のあいだにも入ります。
布が先に多く吸うのは、面で受けているからです。ハーネスも服もマットも、平らな面が煙の通り道に向いています。被毛は1本ずつ立っていて、風が抜けます。歩いているあいだは、表面に着いた粒のいくらかは風で飛びます。被毛に残るのは、根元まで落ちて皮脂に混ざったぶんです。皮脂は油ですから、油の粒となじみます。なじんだものは、風では飛びません。
七月の夜は湿度が高い日が続きます。皮脂に油が混ざった状態で、湿った空気の中に置かれると、地肌の雑菌が動きやすい条件がそろいます。屋台のにおいそのものは一晩でうすくなりますが、翌朝に立つのは、油のにおいと、地肌の側から出てきたにおいが混ざったものです。前の晩とにおいの質が変わって感じられるのは、そのためです。
換気をすれば空気は入れ替わります。窓を二か所開けて風の通り道をつくれば、部屋のにおいは朝までに軽くなります。入れ替わらないのは、被毛と地肌のあいだにあるぶんだけです。換気と洗濯で6枚ぶんは消えるので、翌朝に残ったにおいは、ほぼ7つ目から出ていると考えて差し支えありません。
拭き取りで届く範囲も、ここで決まります。背中や胸の表面なら、濡らした布で拭けば表面の粒は取れます。ただし拭き取りは面をなでる動きなので、根元まで指が入りません。犬でも猫でも、毛が二重になっている子ほど、拭いた手ごたえと実際に残っている量がずれます。
覆う向きと落とす向き|屋台のにおいの消臭を被毛で考えるときの考え方
消臭には向きが2つあります。1つは、においの上に別の香りを重ねて、そちらが強く届くようにする向き。もう1つは、においのもとになっているものを減らす向きです。同じ「においが気にならなくなった」でも、起きていることは正反対です。前者は足し算で、後者は引き算です。
| 見るところ | 香りを足す向き | もとを落とす向き |
|---|---|---|
| やること | 上から別の香りを重ねる | 被毛と地肌から油のぶんを流す |
| その子から見ると | 自分のにおいが上書きされる | 自分のにおいは残る |
| 効きはじめ | かけた直後 | 洗い終わってから |
| 戻り方 | 香りが飛ぶと元のにおいが戻る | もとが減ったぶんは戻らない |
| 布の6枚に向くか | 洗えない布には使いどころがある | 洗濯機に任せれば足りる |
| 被毛の7つ目に向くか | 口の届く場所に香りが残る | 根元まで届けば一度で終わる |
犬も猫も、自分のにおいを手がかりに暮らしています。その子にとっての「いつもの自分」が上書きされることは、それ自体が落ち着かない材料になります。香りを重ねる向きは、においを感じる人のほうを向いた消臭です。屋台のにおいのように、もとが油で、しかも量が分かっているときは、落とす向きのほうが早く終わります。6枚を洗濯機に入れるのと同じことを、7つ目にもするという考え方です。
ただし、洗うこと自体がその子にとって負担になります。浴室は足もとが滑り、音が響き、逃げ場がありません。屋台の道を歩いた夜にだけ洗うのではなく、夏のあいだ何度も洗うことになるなら、1回あたり浴室で過ごす時間の長さが、そのまま夏じゅうの負担の合計になります。だから、何で洗うかを選ぶときに見るのは、泡立ちや香りではなく、工程の数です。
mofuwaモイストシャンプーは、この工程の数を1つ減らすためにつくられています。ふつう、よく落ちるシャンプーをつくるいちばん簡単な方法は、洗浄成分を増やすことです。ところが増やすほど、必要な皮脂まで落ちて洗い上がりがごわつきます。ごわついた被毛を戻すために、そのあとトリートメントの工程が足されます。浴室にいる時間は、この足された工程のぶんだけ長くなります。
この1本は逆の組み方をしています。洗浄成分はアミノ酸系のものだけで、量も少なくしてあります。それでも泡が立つのは、原料の水にmofuwaグルーミングスプレーと同じ電解水を使っていて、水そのものに洗浄の働きがあるからです。少ない洗浄成分でも泡の力が足ります。落とす相手は、屋台の煙から来た油と、それと混ざった余分な皮脂です。落としすぎないので洗い上がりがごわつかず、戻すための工程が要りません。
減っているのは飼い主の手間だけではありません。減っているのは、その子が浴室で耐える時間そのものです。トリートメントを流す時間、その間じっと立っている時間、もう一度お湯をかけられる時間。それが一度ぶん、まるごとなくなります。三十分歩いた夜のために、浴室で三十分過ごすのでは差し引きが合いません。
香りを足していないのも、同じ組み方の続きです。洗ったあとに知らないにおいが残ると、その子はそこをなめて確かめにいきます。屋台のにおいを落とすために洗ったのに、別のにおいを置いて帰ってくるのでは、7つ目の数え方が変わりません。mofuwaモイストシャンプーで洗い終わったときに、被毛から屋台のにおいも、足された香りもしないこと。それが、この夜の消臭のゴールです。
猫の場合は、この夜のうちに洗うかどうかから考えます。猫は自分の毛づくろいで表面の粒をかなり口へ運びます。だから、屋台の道を歩かせた時点で、口に入る前提の話になります。濡らすこと自体を強く嫌がる子なら、その夜は換気と寝床のカバーの交換だけにして、洗うのは体調と機嫌のいい日に回します。7つ目に手を入れる日を、その夜に固定しなくてかまいません。枚数を数えておけば、いつ手を入れても同じ効き目で終わります。
翌朝まで残った枚数|屋台の夜から三日のあいだに被毛で起きた変化
翌朝、においが残っていた布は0枚でした。6枚のうち5枚は洗濯機に入れ、玄関マットだけは外の風に当てました。窓を二か所開けて寝たので、部屋の空気も入れ替わっています。残っていたのは、寝床のあたりに立つにおいだけです。カバーは洗って掛け替えてあったので、出どころは7つ目のほうでした。
| 布の6枚 | 被毛の7つ目 | |
|---|---|---|
| 当日の夜 | 6枚すべてに移っている | 表面にも根元にも乗っている |
| 翌朝 | 0枚。洗濯と換気で終わる | 寝床のあたりに残る |
| 洗った日の夜 | 布は増えも減りもしない | 根元から流れて、においが立たない |
| 三日目 | 新しく歩いた道のぶんだけ増える | 食器まわりと寝床で確かめる |
三日目に確かめる場所を食器と寝床にしているのは、この2つがその子の顔の高さで毎日同じところにあるからです。食器のふちに口をつけ、そのあと寝床に顔をうずめます。被毛からにおいが減っていれば、この2か所のにおいも一緒に軽くなります。逆に、被毛を洗ったのに食器のまわりだけ同じにおいが立つなら、屋台の夜とは別のことが起きています。
数える先を、そこで切り替えます。布の枚数で説明がつくうちは、洗濯と換気と、被毛を一度洗うことで終わります。枚数で説明がつかなくなったときは、においの出どころが外から持ち帰ったものではなく、体の側に移っています。屋台の道を歩いていない日にも同じにおいが立つかどうかが、いちばん分かりやすい分かれ目です。
6枚を洗って被毛も洗ったのに、三日たっても寝床のあたりだけ同じにおいへ戻る/屋台の道を歩いていない日にも、同じ強さで立つ/油のにおいではなく、酸っぱい、甘いといった別の質のにおいに変わった/においの立つ場所を、その子がなめ続けている。こうなると、数えていた布の枚数では説明がつきません。歩いた日と歩かなかった日、洗った日、においの質が変わった日を書き出して、動物病院で診察の枠を取ってください。屋台の夜からの日数と、洗った回数が分かるだけで、話が早く進みます。
夏のあいだ、屋台の道を歩く夜は何度かあります。そのたびに数えるのは、家に持ち帰った布の枚数です。6枚なら洗濯機と換気で5枚半まで片づき、最後に残る1つをどうするかだけが手元に残ります。7つ目に手を入れる日を、その週のうちに1日決めておけば足ります。毎晩洗う必要はありません。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
