C08季節・行事
人が来る数時間、別の部屋に入れておくと何が起きるか
暖房を入れているリビングが22度あるとき、暖房を入れていない北側の部屋は、12月の昼でも12度台まで落ちていることがあります。人が来る数時間、その子を別室へ入れておく家は多いのですが、この室温の差は、ドアを閉めた時点から働きはじめます。別室に移すとペット臭がなくなるように思えて、実際に起きているのは、においが狭いところへ集まることです。ケージに入れてリビングへ置く場合は、空気のほうが分かれません。どちらを選ぶかは、ドアを閉めていた分数で決まります。
閉めていた分数を数える|12月の別室とケージで、室温が分かれるところ
12月に人を招く日、家のなかには暖房の入っている部屋と、入っていない部屋ができます。リビングは22度前後まで上げていても、廊下をはさんだ北側の部屋は12度台のまま、ということが珍しくありません。この記事で最後まで数えるのは、その子をそこへ入れてドアを閉めていた分数です。閉めていた時間が30分なのか3時間なのかで、戻したときに出てくるものが変わります。気温が下がるこの時期は、同じ分数でも夏とは別の結果になります。
もうひとつ、12月には秋の換毛期が終わったばかりという事情が重なります。抜けきった毛は、まだ寝床とケージの底に残っています。暖房を入れた部屋では空気が乾き、乾燥した毛は舞い上がって布に絡みます。季節の変わり目に増えた抜け毛が、室温と湿度の変わったこの時期にまとめて出てくる。別室に入れるかケージに入れるかを考える前に、その子の居場所にはこの毛が積もっている、という前提だけ持っておきます。
| 数えるもの | 別室(暖房なし) | ケージ(リビングの中) |
|---|---|---|
| 閉めていた分数 | 来客が帰るまで丸ごと | 同じ分数でも人の声が届く |
| 室温 | 12度台まで下がる | リビングと同じ22度前後 |
| 湿度 | 暖房が入らないぶん下がりにくい | 暖房で乾燥が進む |
| 空気の行き先 | ドアを開けるまで動かない | 部屋じゅうへ広がる |
| ペット臭の濃さ | 狭い空間で濃くなる | 薄く広がって残る |
| 戻したあとの手数 | 部屋ごと手当てが要る | 1か所で終わる |
表の下の二行が、この記事でいちばん言いたいところです。別室に入れることは、ペット臭を減らす手ではなく、ペット臭を一か所へ寄せる手です。寄せたぶん、そこは濃くなります。ケージに入れることは、ペット臭を薄く広げたまま、出どころの位置だけを固定する手です。どちらもにおいが消える手ではありません。だから選ぶときは、どちらが減るかを比べるのではなく、そのあとの手数をどこに置きたいかで見ます。
空気を分けるか、場所だけ分けるか|別室とケージの違いはペット臭の行き先
別室とケージの違いは、空気を分けるかどうかの一点に集まります。ドアを閉めた別室は、その部屋の空気とリビングの空気を切り離します。切り離されている数時間、その子の体温と毛と皮脂は、その部屋のなかだけで回ります。12度台の部屋では、その子は丸まって寝床から動きません。体の下に熱がこもり、布が温まり、温まった布からにおいが立ちます。出口がないので、そのぶん部屋の空気は濃くなっていきます。
人が帰って、そのドアを開けた瞬間に何が起きるかは、想像がつくと思います。3時間ぶんのペット臭が、廊下を通ってリビングへ一度に移ります。来客のあいだ守られていた空気は、来客が帰ったあとで入れ替わります。ここで多くの家が「別室に入れたのに、においが残った」と感じます。においは残ったというより、時間をずらして移動しただけです。
ケージをリビングに置く場合、この移動そのものが起きません。空気は最初から分かれていないので、人がいるあいだじゅう、薄いペット臭がその部屋にあります。来客の鼻には、入ってきた最初の数十秒でそれが届きます。そのかわり、帰ったあとに一度に出てくるものはありません。出どころもケージの底とその真下の床に限られるので、あとの手当ては一か所で終わります。
| 見るところ | 別室(ドアを閉める) | ケージ(リビングに置く) |
|---|---|---|
| 空気 | 切り離される | 分かれない |
| 来客が感じるペット臭 | 入ったときはほとんどない | 最初の数十秒で届く |
| 帰ったあと | ドアを開けたときに一度に移る | 増えも減りもしない |
| その子のいる室温 | 12度台まで下がる | 人と同じ室温 |
| その子から見た人 | 声だけ聞こえて姿が見えない | 姿が見えて近づけない |
| 翌日に残るもの | 別室の布と床 | ケージの底と真下の床 |
いちばん下の一行より上の、五行目も見てください。別室は姿が見えず声だけが届き、ケージは姿が見えて近づけません。どちらが落ち着くかは、その子によって分かれます。ここは数えられないので、この記事では決めません。決められるのは、閉めていた分数と、そのあいだの室温のほうです。
90分を超えるかどうか|別室とケージの使い分けを、人の滞在時間で決める
使い分けの境目は、人の滞在時間です。90分までならケージ、それを超えるなら別室。90分という数は、その子が同じ場所で丸まったまま眠りきる長さから来ています。それより短ければ、リビングのケージのなかでも一度眠って起きるだけで終わります。長くなると、水を飲む、体を伸ばす、排泄する、という用事が順番に出てきます。ケージのなかでは、そのどれもが人の目の前で起きます。
| 閉めていた分数 | そのあいだに起きること | 選ぶ場所 | 閉める前にやること |
|---|---|---|---|
| 〜60分 | 一度眠って起きる | ケージ | なし |
| 60〜90分 | 水を飲みたくなる | ケージ | 水皿を中に入れておく |
| 90分〜3時間 | 寝床が温まり、においが立つ | 別室 | 暖房を入れて室温をならす |
| 3時間〜 | 排泄と、体を伸ばす用事が出る | 別室 | トイレと水を運び、床を拭く |
12月に別室を選ぶときは、この表に室温をもう一つ足します。暖房の入っていない部屋は、ドアを閉めた時点から室温が下がりはじめます。人がリビングで暖まっているあいだ、その部屋だけが外の気温に近づいていきます。丸まって動かない時間が長くなるほど、水を飲みに立つ回数は減ります。暖房で乾燥したリビングから、乾燥していない冷えた部屋へ移すと、その子の体感は二重に変わります。だから3時間を超える日は、部屋の暖房を先に入れて、室温をならしてから移します。
季節の変わり目にこの判断がぶれるのは、同じ「別室」でも中の条件が月ごとに違うからです。秋の別室は、閉めても室温がほとんど落ちません。真冬の別室は、90分で手を触れて分かるほど冷えます。分数だけで決めず、閉める前にその部屋の室温を一度見る。これを足しておくと、使い分けは月をまたいでもそのまま使えます。
どの部屋を別室にするか|ケージの置き場所とあわせた選び方
別室に使う部屋は、空いているかどうかで決められがちです。選び方の条件は四つあります。窓が開けられること。暖房が届くこと。床が拭けること。そして、その子がふだんから出入りしている部屋であること。四つ目が抜けると、閉めていた分数がそのまま落ち着かない時間になります。来客の日に初めて入る部屋は、その子にとっては知らない場所です。
- 窓が開けられる:戻す前の10分で空気を入れ替えられます。窓のない納戸を選ぶと、ドアを開けた時にすべてがリビングへ出ます
- 暖房が届く:12月に3時間閉めるなら、室温をならしてから入れます。冷えた部屋へ急に移すと、丸まったまま動かなくなります
- 床が拭ける:敷き詰めのカーペットだけの部屋は、戻したあとの手数が一段増えます。布は毛と皮脂を抱えたまま残ります
- ふだんから入っている:においも物も見慣れている部屋なら、同じ分数でも過ごし方が変わります
ケージのほうの選び方は、部屋ではなく位置です。人が座る輪から2メートル以上離して、その子の背中側に壁が来るように置きます。輪の中央に置くと、姿が見えて近づけない時間が長くなります。壁ぎわに寄せると、視界に入る人の数が減ります。暖房の吹き出し口の正面は外してください。その位置は乾燥が進みやすく、ケージの底に残った毛も舞いやすい場所です。
どちらを選んだ日も、戻す前と戻したあとに手をかける先は決まっています。ケージの底、その真下の床、寝床の布、別室なら部屋の床。この四つは全部、その子が口をつける面です。ケージの底は寝ているあいだ顔がついている面ですし、床は落ちたものを探して舐める面です。ここにかけるものは、口に入る側から選ぶことになります。
mofuwa瞬間消臭スプレーは、その面にかけるために組み立てられた一本です。中身は高機能性電解イオン水だけで、香料も、においを覆うための成分も入れていません。香りを重ねて隠す方法をとらず、においのもとに反応させて感じにくくする側の設計です。閉め切った別室では、この違いがそのまま出ます。狭い部屋で香りを足すと、濃くなったペット臭の上に濃い香りが乗り、ドアを開けた時に両方が一度に出てきます。何も足さずに済むと、出てくるのは入れ替わった空気だけです。
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先に窓を10分開ける
その子を出す前に、閉めていた部屋の空気を入れ替えます。ここを飛ばすと、開いたドアからその子と一緒ににおいが移ります。3時間閉めていた日ほど、この10分の差が翌日まで残ります。
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ケージの底と寝床の布
換毛期の抜け毛が残っている面です。毛を先に取ってから、mofuwa瞬間消臭スプレーをかけて、乾いた布で一方向に拭き取ります。往復させると、持ち上げたものをもう一度置くことになります。
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真下の床と部屋の床
量は、床が濡れて光らない程度で足ります。猫のいる家では、人が歩いた足でかけた場所が次の部屋へ移るので、床は必ず拭き取ってから出します。
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最後にその子を出す
部屋を整えてから出す、という順番だけ守ります。犬でも猫でも、かける面と順番は変わりません。
余計な成分を入れていないので、ケージのトレイにも、布にも、そばに置いた家具にもそのまま使えます。別室の日は部屋の床まで、ケージの日は底と真下の床まで。手をかける範囲が、選んだ場所でそのまま決まります。別室を選んだ日の手数が多くなるのは、空気を切り離したぶんの後始末だと考えてください。
戻したあと、水を飲む量が来客のない日の倍になり、それが三日続く/閉めていた分数が短い日でも、出したとたんに同じ場所を掻く/別室でもケージでも、戻したあとの30分にまったく同じ行動が出る/12月に入ってから、寝床の毛が換毛期の量を超えて増えたまま減らない。こうした残り方は、室温や閉めた分数の条件では説明がつきません。人が来た日ごとに、閉めていた分数、そのときの室温、戻したあとに水を飲んだ回数を書きとめておくと、ひと月ぶんで一枚の記録になります。その紙を持って、動物病院の診察を予約してください。
戻したあとの30分に出るもの|別室とケージ、どちらが合っていたかの見分け方
どちらが合っていたかは、戻したあとの30分で分かります。その子が最初にどこへ行くかを見ます。水皿へまっすぐ向かうなら、閉めていたあいだ水を飲んでいません。寝床へ戻って丸まるなら、室温が低すぎた日です。人のところへ来て、しばらくして自分から離れていくなら、その日の選び方は合っています。
| 最初にした行動 | 読みとれること | 次に変えるところ |
|---|---|---|
| 水皿へ行く | 閉めているあいだ飲んでいない | 水皿を中に入れる/分数を短く |
| 寝床で丸まる | 室温が低かった | 閉める前に暖房を入れる |
| 同じ場所を掻く | 乾燥か、布に残った毛 | 寝床の布を替えて拭き取る |
| 人のところへ来て離れる | その日の選び方が合っていた | 次も同じ組み合わせで |
| 部屋の隅から動かない | 閉めた分数が長すぎた | ケージへ切り替える |
この表は、来客が続く12月のあいだだけ手元に置いておけば足ります。次に人が来る日までに決めておくのは、閉める部屋と、閉める前に入れておく水皿の一つだけです。分数のほうは、当日に数えれば間に合います。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見るよくある質問
- 別室にもケージにも入れず、そのまま一緒にいさせてはいけませんか。
- いけないということはありません。ただし、その日に数えるものが増えます。人が座る輪のなかをその子が歩きまわると、床に落ちた食べ物、差し出される手、立ち上がった人の足と、変わる条件が一度に増えます。数時間のあいだにどれが起きたかを覚えておくのは難しく、次の来客で何を変えればいいかが分からなくなります。閉める場所を決めておくと、変わる条件が分数と室温の二つに絞られます。一緒にいさせるなら、せめてその子が自分から離れられる場所を一つ空けておいてください。人の輪から2メートル離した壁ぎわがあれば、それがその日のケージの代わりになります。
- 別室の暖房を、人のいない数時間つけっぱなしにしてよいものでしょうか。
- 3時間を超える日は、つけたままのほうが結果は安定します。ただし設定はリビングより低くします。20度前後で、吹き出し口がその子の寝床に直接当たらない向きにしてください。12月の暖房でいちばん動くのは室温より湿度のほうで、閉め切った部屋で乾燥が進むと、水を飲みに立てない時間が長くなります。水皿を一つ増やしておくと、そこは埋められます。90分までの日なら、閉める30分前に一度入れて室温をならし、出かける前に切る形でも足ります。
- ケージのなかに毛布を敷いておくと、ペット臭は強くなりますか。
- 敷かないより、敷いたほうが扱いやすくなります。布はにおいのもとを抱えますが、抱えた先が洗えるものになるからです。ケージの底に直接にじむより、毛布一枚に集めておいて、来客の翌日に洗うほうが手数は減ります。換毛期の終わりに出る抜け毛も、毛布ごと持ち上げれば一度に取れます。注意するのは乾かし方だけです。乾ききらないまま戻すと、暖房で温まったときに同じところから同じにおいが出ます。二枚を交代で使うと、乾くまで待たずに済みます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
