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同じブラシで2匹を続けて梳かす|先にする子を決めておく理由

公開日 2026年3月26日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡いリネンのクッションの上で、体を寄せ合って休んでいる2匹の淡い色の猫
道具を分ける前に決まるのは、どちらの子を先に梳かすかという順番のほうです。写真:Nataliya Vaitkevich/Pexels

1本のブラシで2匹を続けて梳かすと、1匹目の抜け毛が2匹目の被毛の中へ入ります。指で外したつもりでも、ブラシの目の奥には毛が残っています。多頭飼いの家で「片方だけ毛玉ができる」「片方だけ梳かすのに時間がかかる」が続くとき、原因が体の側ではなく順番の側にあることがあります。2匹の間でブラシを空にした回数と、2匹目にかかった分数を1週間書き出しました。この記事では、ブラシを買い足す前に決められること、つまり先にする子をどう決めるかを、抜け毛の移り方からたどります。

軸1・道具はそのままで、順番だけを固定する|多頭飼いのブラシの使い分け

多頭飼いの家で1本のブラシを使い回すこと自体は、換毛期でも変えなくて済みます。変えるのは、どちらを先にするかです。順番を日によって変えていると、2匹目にかかる時間が日ごとに動いて、何が起きているのか読めなくなります。先にする子を固定すると、2匹目の分数が先に落ち着きます。

続けて梳かした日の記録を1週間ぶん取りました。書いたのは3つだけです。1匹目にかかった分数、2匹を切り替える前にブラシを空にした回数、2匹目にかかった分数。順番を日替わりにした週と、固定した週を並べます。

順番を日替わりにした週と、先にする子を固定した週
見るところ日替わりにした週先にする子を固定した週
2匹目にかかった分数3分から7分のあいだで動く4分前後で毎日そろう
切り替え前にブラシを空にした回数0回の日と2回の日がある毎日1回
2匹目の被毛に残った他方の毛日によってまとまって出るほとんど見当たらない
帰宅後に梳かせた日週に3日週に6日
どちらが先か迷った回数毎日0回

分数が動いていたのは、その日の抜け毛の量が動いていたからではありません。前の子の毛がどれだけブラシに残った状態で始めたかで、2匹目の手間が決まっていました。日替わりにしていると、この残り方が毎日変わります。固定した週は、切り替え前にブラシを空にするのが1回で足りるようになり、2匹目の分数がそろいました。

換毛期は、この差がいちばん開く時期です。1匹目で取れる抜け毛の量が増えるぶん、ブラシの目の奥に残る量も増えます。道具を増やす前に、順番を決めて1週間そろえるほうが先です。そろえた数字が出てから、ブラシを分ける必要があるかどうかを考えられます。

軸2・先にするのは、抜け毛の多い子ではない|多頭飼いのブラシの選び方

先にするのは、抜け毛の多い子ではありません。地肌の様子を落ち着いて見ておきたい子のほうです。2匹目は、1匹目の毛がブラシに残っている状態から始まります。他方の毛がまざった被毛では、その子自身の抜け毛がどれくらい出ているのか読みにくくなります。見たい子を先に置くと、その日の記録が正確に残ります。

先にする子と、あとにする子 1本のブラシで続けて梳かすとき、どちらを先に置くかで残る記録が変わります。抜け毛の量ではなく、見ておきたいものの側で決めます。 2匹目の被毛には、どうしても1匹目の毛が入ります 先にする子 地肌を毎日見ておきたい 毛が長い 待たされると動いてしまう きれいなブラシで始められる その子の抜け毛の量が読める あとにする子 抜け毛の量が多い 毛が短い 待てる ブラシの目が埋まって終わる 他方の毛がまざる前提で見る 順番を毎日入れ替えると、どちらの記録も読めなくなります
順番は毛の量ではなく、その日に何を見ておきたいかで決めます。

犬と猫を続けて梳かす家では、猫をあとに置きます。猫は梳かしたあとに自分で毛づくろいをするので、被毛に残ったものが口に入ります。ブラシの目に残っていた他方の毛が猫の被毛へ移ると、それも一緒に運ばれます。あとに置いておくと、猫を梳かし終わったところでブラシを空にして、そのまま片づけられます。

毛質の違いで道具を分けるかどうかは、そのあとの判断です。ピンの長さが合わない、目の細かさが合わない、という理由があるなら分けます。分ける理由が「毛が移るから」だけなら、間に挟む15秒のほうが先に効きます。

2匹の間に挟む15秒|多頭飼いで抜け毛の移り方が変わる分かれ目

切り替えの15秒でやることは2つです。ブラシの目から毛を外すことと、ピンの根元に残った毛をもう一度払うこと。指で表面の毛をつまんで外しただけでは、目の奥に短い毛が残っています。この残りが、2匹目の被毛の中へ入っていきます。

  1. 1匹目を終えたら、その場でブラシを空にする

    部屋を移らずに、梳かし終えた場所で外します。持って歩くあいだに、抜け毛は床と服へ移ります

  2. ピンの根元を、ブラシの背でこする

    目の奥に立って残っている短い毛は、表面をつまんでも取れません。根元の側から起こして払います

  3. 外した毛は、その場で袋か紙の上へ

    床に落とすと、2匹目を梳かしている足元から舞い上がって、また被毛に戻ります

  4. 2匹目に移る前に、手のひらも払う

    抜け毛は道具だけでなく手にも乗ります。手で押さえる背中から先に移ります

  5. 2匹目の1かき目で、ブラシの目を見る

    他方の毛が乗っていたら、15秒が足りていません。その日の記録に印をつけておきます

この15秒を毎回挟むと、2匹目の分数が先にそろいます。分数がそろってはじめて、その子自身の抜け毛が増えたのか減ったのかが読めます。多頭飼いの記録がぶれる原因のほとんどは、体の側ではなく、始めるときのブラシの状態にあります。

ブラシを2本にすると、この15秒はいりません。そのぶん、2本のブラシがどちらの子のものか分からなくなる日が出てきます。色の違うテープを柄に巻いて、置き場所も分けるところまでやって、はじめて2本は2本として働きます。そこまでやる前に、15秒で足りるかどうかを1週間試すほうが早く済みます。

帰宅後の15分に2匹を収める|多頭飼いのブラシとスプレーの使い分け

2匹を続けて梳かす日がいちばん崩れやすいのは、帰宅後です。1匹目で時間を使うと、2匹目のときには手も気力も残っていません。日替わりにしていると、割を食う子が日によって変わります。順番を固定したうえで、1匹あたりの時間を先に決めておくほうが、週に6日残せます。

換毛期に時間がかかるのは、乾いた被毛のままブラシを入れる日です。静電気で毛先が立つと、抜けかけの毛がブラシの目に入らず、同じところを何度も往復することになります。2匹ぶんだと、この往復が倍になります。梳かす前に毛の表面を湿らせておくと、1かきで乗る量が変わって、1匹あたりの時間が縮みます。

そのために mofuwa グルーミングスプレーを、ブラシと並べて玄関に置いています。霧を当ててから通すと、立っていた毛先が寝て、根元で待っていた抜け毛が毛先の側へ流れます。ブラシの目にまとまって乗るので、切り替えの15秒で外す量も、まとめて外せます。目の奥に残る短い毛が減るぶん、2匹目へ移る量も減ります。

多頭飼いでこの1本が向いているのは、2匹が互いをなめるからです。1匹目にかけたものは、その日のうちに2匹目の口へ入ります。中身の水は清涼飲料水の規格基準に照らして確かめられているので、どちらが先でも、どちらがなめても、かけた量を数え直す必要がありません。背中いちめんが湿るくらいかけても同じです。毛に脂がからんで根元で束になっているところは、水と油がなじむ形で余分な皮脂が浮くので、引っぱらずにブラシの目で分けられます。

猫のいる家では、梳かしたあとの毛づくろいまで含めて考えます。猫は自分で被毛をなめて、抜け毛を口に運びます。2匹目に猫を置いて、終わったらブラシを空にして片づける。この形にしておくと、他方の毛がブラシに残ったまま次の日に持ち越されません。犬だけの2匹でも、順番と片づけの位置は同じにしておきます。

Caution片方だけ、分数が戻らないとき

順番を固定して2週間たっても、片方だけ分数が長いまま/同じ子の同じ場所で、毎日ブラシが止まる/その子だけ、梳かしたあとに地肌の見えるところが残る/2匹のうち1匹だけ、なめる場所が決まってきた。2匹を同じ日に同じ道具で梳かしている家では、条件がそろっているぶん、片方だけに出る違いがはっきり見えます。1週間ぶんの分数を書いた紙と、止まる場所を撮った写真を持って、その子だけを動物病院へ連れて行ってください。もう1匹の記録が、そのまま比べるための材料になります。

2匹目の分数がそろったあとに見えるもの|多頭飼いの抜け毛の見分け方

順番を固定して1週間たつと、2匹目の分数が4分前後にそろいます。そろったあとは、動いた日のほうに意味が出てきます。急に6分かかった日は、前日に梳かせなかった日か、部屋が乾いていた日か、その子の抜け方が変わった日のどれかです。3つとも紙に書いてあるので、消していけば残ります。

2匹目の分数が動いた日に、どれから消していくか
動いた日に見るもの書いてあれば分かること次の日にやること
前日に梳かせたかどうか2日ぶんの抜け毛がまとまっている順番はそのまま。時間だけ足す
切り替えの15秒をやったかブラシの目に他方の毛が残っていた2匹目の1かき目を見る癖をつける
部屋の乾き方静電気で毛先が立っていたグルーミングスプレーのひと吹きを戻す
その子だけの変化上の3つで説明がつかない分数を書き足して2週間そろえる

多頭飼いの記録がおもしろいのは、同じ日に同じ道具で梳かした相手が必ずいることです。片方が動いて、もう片方が動かないなら、部屋の条件ではありません。1匹だけで暮らしている家では、この比べ方ができません。2匹いることが、そのまま目盛りになります。

始めるのは、順番を決めて紙の左端に2匹の名前を並べることからです。先にする子を上に書いて、そのあとに分数の欄を7日ぶん引く。1週間で、その子たちの換毛期の形が自分の字で残ります。次の春は、その紙の続きから始められます。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

ブラシを2本に増やせば、順番は気にしなくていいですか。
2本にしても、順番は残ります。どちらを先に梳かすかで、手の疲れ方も、地肌をよく見られる子も変わるからです。2本にして変わるのは、切り替えの15秒がいらなくなることだけです。そのかわり、どちらの子のブラシか分からなくなる日が出てきます。柄に色の違うテープを巻いて、置き場所も左右で分けるところまでやれば、2本は2本として働きます。まず1週間、順番を固定したまま15秒を挟んで、それで2匹目の分数がそろうなら、増やさずに済みます。
3匹以上いる家では、真ん中の子はどう考えればいいですか。
真ん中に置くのは、いちばん待てる子です。先頭は地肌を毎日見ておきたい子、最後は抜け毛がいちばん多い子で変わりません。真ん中の子は、前の子の毛がブラシに残った状態で始まって、自分の毛を次へ渡す側にもなります。だから3匹目までやる日は、切り替えを2回とも同じ15秒でそろえてください。分数の欄は3列にしておくと、どこで時間が延びているかが、真ん中の列に出ます。
1匹目の毛が2匹目についたままでも、体には何か起きますか。
他方の毛がついていること自体より、読めなくなることのほうが困ります。2匹目の被毛に別の子の毛が入っていると、その子の抜け毛がどれくらい出ているのかが分かりません。毛の量を見て季節の進み方を読んでいる家では、ここがずれると1週間ぶんの記録が使えなくなります。猫のいる家では、毛づくろいで口に運ぶ量も変わります。切り替えの15秒は、体のためというより、記録を読める形に保つための手間です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。