C08季節・行事
日が伸びて散歩が後ろにずれる|夕方に出る日は家を出る前に一手間
夕方の散歩で折り返し地点に着く時刻は変えていないのに、街灯がつくまでの間が、月の初めより長くなっています。日が落ちるのが遅くなったぶん、まだ明るいからもう少し歩こう、と足が伸びます。伸びた先で通るのは、植え込みのきわと、塀に沿った日陰です。蚊が動きはじめるとされるのは、ちょうどこの風の止まった場所です。出る時刻を後ろへずらした日に何が変わるのかを、朝に出る日と並べて、日が落ちるまでの残り分数で比べます。
日が落ちるまでの残り分数を数える|夕方の散歩が後ろへずれる時期は、時計より日の入りで決まります
4月のあいだ、日が落ちる時刻はおよそ30分ぶん後ろへ動きます。週にすると7分から8分です。気づくほどの差ではないのに、月の初めと終わりを並べると、同じ18時の空の明るさがまるで違います。明るいと歩けてしまうので、出発そのものも少しずつ後ろへずれます。後ろへずれたのは出発時刻だけで、日が落ちる時刻も一緒に動いているので、残りの明るさは思ったほど増えていません。
そこで、この記事が数えるものを1つに決めます。家を出た時刻から、日が落ちるまであと何分あるかという残り分数です。時計の針の位置ではなく、日の入りまでの距離で見ます。この数字が30分を切ると、散歩の後半が薄暗い時間に入ります。同じ「夕方の散歩」でも、残り60分の日と残り10分の日では、通る場所も、帰ってからやることも変わります。
残り分数が増えると、散歩の道そのものが変わります。明るいうちに曲がれる角が1つ増え、公園の奥まで入れるようになり、川沿いに下りる日が出てきます。この時期に新しく通りはじめる道は、たいてい草と水のそばです。去年の秋に歩くのをやめた場所へ、半年ぶりに戻っていることもあります。毎日の道が伸びていく時期だからこそ、出る前に決めておくことが1つだけ増えます。
軸1・日が昇りきってから出る日|朝と夕方の散歩の比較は、風が動いているかどうかで分かれます
朝に出る日の特徴は、空気が動いていることです。日が昇って地面が温まりはじめると、上へ抜ける流れが起きて、低いところの空気が入れ替わります。植え込みの内側にたまっていたものが散り、草の上の露もまだ乾いていません。歩く側から見ると、同じ道でも、立ち止まりたくなる場所が少ない時間帯です。
そのぶん、朝には朝の条件があります。露で足先と腹まわりが濡れるので、帰宅後に拭く場所が増えます。気温が上がりきっていないので、その子の歩く速さも違います。朝の散歩は、虫より水の話になりやすい時間帯です。拭くものを玄関に置いておくかどうかが、朝に出る家の毎日の分かれ目になります。
- 空気:上へ抜ける流れがあり、低いところにたまりにくい時間帯とされています
- 地面:露で濡れていて、草の丈が高い場所ほど足先が濡れます
- 帰宅後:濡れた足先と腹まわりを乾かす時間が、そのまま室内の支度になります
- 使うもの:出る前より、帰ってからのほうに手数がかかります
つまり、朝に出る日は手数が帰宅後に寄ります。出る前は玄関で1分もかかりません。その代償として、帰ってからの5分が毎日必要になります。夕方に出る日は、この配分がそっくり裏返ります。次の軸で見るのは、その裏返り方です。
軸2・日が落ちる前後に出る日|夕方の散歩で蚊が寄るとされる条件は、風が止まった3か所です
夕方に出る日の特徴は、空気が止まることです。日が傾いて地面の温度が下がりはじめると、上へ抜けていた流れが弱まります。低いところに空気がたまり、それまで散っていたにおいも熱もそこに残ります。蚊の動きが活発になるとされるのは、気温が落ち着いて風が弱まる、まさにこの時間帯です。残り分数が30分を切ったあたりから、道の条件が変わりはじめます。
止まった空気がたまる場所は、毎日の散歩道の中で3か所に絞れます。どれも、地図で探す場所ではなく、歩いていて肌で分かる場所です。
| 場所 | 歩いて分かる目印 | その子の体で先に触れるところ |
|---|---|---|
| 植え込みのきわ | 葉が揺れていない。丈が腰より高い | 顔まわりと前脚 |
| 塀に沿った日陰 | 昼の熱がまだ残っていて、少し温かい | 体の側面と背中 |
| 水がたまった場所のそば | 側溝の上・鉢の受け皿・水たまりの跡 | 足先と腹まわり |
3か所とも、朝に通っても同じ場所です。違うのは空気が動いているかどうかだけで、道を変えなくても、通る時刻を変えれば条件は変わります。ただし夕方に出る家では、その時刻をこちらで選べないことのほうが多いはずです。仕事から戻ってから、夕食の支度の前に出る。時刻は生活のほうで決まっていて、日の入りはそれと無関係に動きます。
だから夕方に出る日は、手数が出る前に寄ります。帰宅後は夕食の時間と重なるので、5分をつくること自体が難しい。玄関を出るまでの1分に何を入れておくかで、その日の散歩が決まります。朝に出る日とは、時間の使いどころが逆になっているということです。
残り分数が30分を切る日はどっちを選ぶか|夕方の散歩に出る前の一手間を玄関で終える
朝と夕方のどちらがいいか、という問いは、たいていの家では選べません。選べるのは、出る前に1分を使うか、帰ってから5分を使うかのほうです。日が落ちるまでの残り分数が30分を切る日は、前者に寄せます。残り60分以上ある日は、後者のままで足ります。
| 見るところ | 朝に出る日 | 夕方に出る日 |
|---|---|---|
| 空気の動き | 上へ抜けていく | 低いところに止まる |
| 蚊が動くとされる時間帯 | 外れている | 重なっている |
| 通る道の条件 | 露で濡れている | 風が止まった3か所を通る |
| 手数の置きどころ | 帰宅後に5分 | 出る前に1分 |
| 帰宅後にぶつかるもの | 室内の支度 | 夕食の時間 |
| 残り分数の目安 | 日の入りと無関係 | 30分を切ったら出る前に寄せる |
出る前の1分に入れるものは、玄関から動かずに済むものにかぎります。取りに戻る動作が1つでも入ると、その1分は3分になり、3分になった日から続かなくなります。ハーネスを掛けているフックのそば、散歩バッグの置き場所、リードの定位置。この3つが手の届く範囲にまとまっているかどうかが、夕方に出る家の毎日を決めます。
その1分にmofuwa においがしない虫よけスプレーを入れます。かけるのはその子の体ではなく、ハーネスや洋服のまわり、それに散歩バッグや荷物です。体に直接かけて使うものではないので、玄関でその子を押さえておく必要がありません。フックに掛かったままのハーネスにかけて、そのまま着せられます。持続は約3時間が目安なので、夕方の散歩が45分なら1回で足ります。朝と夕方の2回出る家では、2回目の出がけにもう一度かけます。
夕方に出る家で大きいのは、帰宅の時刻が夕食の時間と重なることです。外したハーネスとリードは、食卓と同じ部屋のフックに戻ります。そこで香りの強いものを使っていると、毎日、家族の食事のあいだじゅう部屋に残ります。この1本がにおいがしにくい設計になっているのは、無香料という表示を取りにいったからではなく、毎日かけるものが室内に持ち込まれる、という前提から組んであるからです。
中身は、メンタンジオールという植物由来の成分を選んでいます。ディートやイカリジンは医薬部外品にも使われている成分ですが、この1本では使っていません。精油も入れていません。猫は精油を苦手とすることが知られていて、散歩に出るのが犬だけの家でも、帰ってきたハーネスは猫のいる部屋に戻ります。無添加の項目は12あります。蚊が嫌がるとされる香り成分を選んでいる、というところまでが、この1本について言えることです。
つくった側の出発点も、この順番でした。においがきつい、べたつく、口が届くところに残る。その3つを避けたくて成分から選び直した、という話です。夕方の散歩は、出る前の1分と、帰ってからの食卓が、同じ1本でつながっています。虫よけスプレーは玄関で終わる道具に見えて、実際には夜まで家の中にいます。
夕方の散歩から帰って30分たっても、掻く手が止まらない日が続いている/同じ場所に赤い点が増えていて、日ごとに数が変わる/残り分数の多い日も少ない日も、帰宅後の落ち着かなさが同じ/夜のあいだ、寝床で起き上がる回数が前の月より増えた。こうなると、通る場所や時刻の話では説明がつきません。出た時刻と、帰宅後に掻いていた分数を並べた紙を持って、動物病院の予約を取ってください。その月の日の入りの時刻も一緒に書いておくと、いつから変わったのかを時間の側から追えます。
玄関の壁に日の入りの時刻を貼る|夕方の散歩と蚊の記録は、翌月の出発時刻を決めます
やることは、玄関の壁に、その月の日の入りの時刻を1行だけ貼っておくことです。週ごとに4つ書けば足ります。出がけに目に入れば、今日の残り分数は暗算で出ます。30分を切っていれば、フックのハーネスに1回かけてから出る。それだけで、道の途中で立ち止まる用事がなくなります。
| 日が落ちるまでの残り | 出る前にやること | 帰宅後にやること |
|---|---|---|
| 60分以上ある | リードを取るだけ | 足先と腹まわりを見る |
| 30分から60分 | ハーネスにかけてから着せる | 外したハーネスを定位置へ戻す |
| 30分を切っている | ハーネスと散歩バッグの両方にかける | その子の顔まわりを明るいところで見る |
| 日が落ちてから出る | 通る道を、風の抜ける側へ1本ずらす | 室内に入る前に足先を見る |
この表の左端は、日めくりのように毎日動きます。月が変われば、同じ18時が別の行に移ります。覚えておくのは時刻ではなく、日の入りとの距離のほうだけで足ります。そうしておくと、夏に向かって出発が後ろへずれていっても、判断の仕方は変わりません。
月が終わったら、貼っていた紙に一言だけ書き足して、来年の同じ月まで玄関の引き出しに入れておいてください。いちばん多かった出発時刻と、残り分数が30分を切った日の数。次の年、日が伸びはじめる週にその紙を開けば、初日から同じ判断ができます。散歩はそこから、また後ろへずれていきます。
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よくある質問
- 夕方より早い時間に出れば、蚊のことは考えなくてよくなりますか。
- 時間帯をずらすと条件は軽くなりますが、消えはしません。風が止まっている場所は、昼のあいだも塀の内側や建物の影に残っているからです。それに、出る時刻を早めると今度は地面の温度が高い時間に当たります。夏に近づくほど、この2つは両立しにくくなります。時刻を動かして逃げるより、残り分数を見て、出る前の1分を入れるかどうかを決めるほうが、毎日の散歩としては続きます。
- ハーネスを着けていない子の場合は、どこにかければいいですか。
- 首輪だけの子なら、首輪と、散歩バッグの外側です。どちらもその子の体から少し離れていて、帰宅後に外して同じ場所へ戻せるものを選びます。リードの持ち手のまわりは外しておいてください。歩いているあいだ、人の手がいちばん長く触れている場所だからです。洋服を着せて出る日は、その洋服の背中側が使えます。着せる前にかけておけば、玄関での手数は1つのままです。
- 日が落ちてから帰ってくる日は、室内で何を見ておけばいいですか。
- 明るいところで顔まわりと足先を見ます。薄暗い道では分からなかったものが、室内の照明の下でだけ見えることがあるからです。見る順番は、耳の付け根、目のまわり、前脚の内側、指のあいだ。ここまでで30秒です。夕食の支度の前に済ませるなら、玄関で靴を脱いだその場でやってしまうほうが早く終わります。毎日やっていると、いつもと違う日だけ手が止まるようになります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
