C12Q&A・豆知識
犬と猫で同じ製品を使える?
犬にも猫にも使えると書かれた1本を、家で回している人はたくさんいます。犬と猫で同じ製品を使えるかどうかは、対象動物の欄に犬猫兼用と書かれているかで決まります。兼用と書かれていれば、どちらにも使えます。ただし、使えることと、同じ使い方でいいことは別の話です。猫は使ったあとに全身をなめます。犬が自分でなめられる場所は、前足と胸元のあたりに限られています。だから兼用の1本でも、猫に使うときは、つけたものが全部口に入る前提で量と場所を決めることになります。この記事では、犬と猫の兼用について出てくる疑問を、量と場所という2つの決めごとに落として、8つの問答に分けて書きます。
犬と猫で同じ製品を使えますか|兼用の表示が引いている線
決めているのは、パッケージの対象動物の欄です。そこに犬猫兼用、または犬・猫用と書かれていれば、犬にも猫にも使えます。犬用とだけ書かれているものは、猫には回しません。その線を引いているのは、成分が強いか弱いかではありません。その製品が、猫の使い方を想定して作られたかどうかです。
兼用という表示が言っているのは、犬と猫の両方を対象動物として設計した、ということまでです。言っていないのは、犬と猫で同じ使い方をしてよい、ということのほうです。ここが混ざると、兼用の1本を犬と同じ調子で猫に使ってしまいます。犬と猫で変わるのは中身ではなく、使う側の手つきです。
成分の並びを見比べても、犬と猫のどちらに向いているかは読めません。家で確かめられるのは、対象動物の欄に何と書いてあるかだけです。犬猫兼用と書かれていれば両方に、犬用とだけ書かれていれば犬にのみ使います。対象動物の記載そのものがない製品は、犬にも猫にも回さないのが無理のない扱い方になります。
毎日のケアで使うものほど、この線は効いてきます。週に1回のものなら、間違えても回数が少なくて済みます。被毛や皮膚に毎日ふれるものは、その回数のぶんだけ積み上がります。兼用の1本を選ぶときは、まず対象動物の欄を見て、それから使い方の話に進んでください。
兼用と書かれた製品は、犬用・猫用と中身が別々に作られているのですか
兼用の製品は、犬と猫の両方の前提を並べて、条件の厳しいほうに合わせて組み立てられていることが多いです。そして条件が厳しいのは、たいてい猫の側になります。理由は単純で、猫は自分の体をなめる量が多いからです。だから兼用と書かれた1本の中身は、犬用だけの製品より猫寄りの設計になっていることがあります。
ただし、そこから読み取れる範囲には限りがあります。設計が猫寄りだということと、猫にどう使ってもよいということは、別の話です。設計は中身の側の話で、量と場所は使う側の話だからです。中身がどちらに寄っているかを気にするより、自分がどう使っているかを決めるほうが、家では効きます。
| 表示の欄 | そこで分かること | そこでは分からないこと |
|---|---|---|
| 対象動物 | 犬と猫の両方を想定して作られたか | どちらを基準に量を決めたか |
| 使用部位 | 顔まわりを含めてよいと書かれているか | その子の口が届く場所かどうか |
| 使用量の目安 | 1回にどれくらい使う想定か | 体格差をどう見るか |
| 使用回数の目安 | 1日に何回までを想定しているか | 同じ場所を繰り返してよいか |
| 注意書き | 避けると書かれている場所がどこか | 書かれていない場所なら大丈夫、という意味ではない |
右の列を見ると分かるとおり、表示から読めないことのほとんどが、その子の体の側にあります。どこまで口が届くか、同じ場所を何回なめるか、体重が何キロか。これは製品の側では決められません。犬と猫の兼用を家で使うというのは、この読めない部分を自分で埋めることだと考えると、迷いが減ります。
犬と猫で「使い方が違う」とは、体のどこが変わるのですか
変わるのは、その子の口が体のどこまで届くかです。犬が自分でなめられるのは、前足、手首の内側、胸元、脇腹、後ろ足のあたりまで。背中の中央や首の後ろには、自分では届きません。猫は違います。猫は前足で顔や頭をこすってから、その前足をなめます。この一往復があるので、口が直接届かない場所も、前足を経由して口に入ります。
| 体の場所 | 犬の場合 | 猫の場合 |
|---|---|---|
| 前足・手首の内側 | よくなめる。回数がいちばん多い場所 | よくなめる。顔を拭く道具にもなる |
| 胸元・のどの下 | 伏せた姿勢で届く | 届く |
| 脇腹・後ろ足 | 体をひねれば届く | 届く |
| 背中の中央 | 自分では届かない | 前足でこすり、その前足をなめる |
| 首の後ろ・後頭部 | 自分では届かない | 同じく、前足を経由して口に入る |
| 顔まわり・鼻先 | 前足でこすったあと、その前足をなめる | 毛づくろいのたびに前足を通る |
表の右の列に、届かないと書ける場所がありません。猫では、体につけたものはどこにつけても、いずれ口に入ると考えるのが実際に近い見方です。犬では、つけた場所と口のあいだに距離が残ります。同じ兼用の1本でも、犬と猫でこれだけ条件が違います。
毛づくろいの回数も、犬と猫では差があります。猫は起きている時間のかなりの部分を毛づくろいに使うとされていて、被毛の上にあるものは1日のうちに何度も口を通ります。犬にも毛づくろいに近い動きはありますが、前足と胸元に集中していて、全身をひととおり通す形にはなりません。この差が、量と場所の決め方をそのまま変えます。
つまり、犬と猫の兼用で気にするのは、同じものでも猫に使うときは全部口に入る前提になる、という一点です。この一点さえ持っていれば、細かい場面はそこから自分で組み立てられます。次の2つの章で、量と場所に分けて書きます。
猫に兼用の製品を使うとき、量はどうやって決めるのですか
猫では、体につけた量を、その日に口に入る量として数えます。使った量と、口に入る量が、ほぼ同じになるからです。だから量の決め方は、多いか少ないかではなく、数えられる形にしておくかどうかになります。数えられる形にする方法が、次の4つです。
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容器から直接かけず、布やコットンに取ってから当てる
直接かけると、どれだけ乗ったかが分かりません。布に取れば、量を決めているのは布のほうになります。同じ布を毎回使えば、その子にとっての1回分が固定されます。噴射の音が苦手な子でも、布に取る形なら音の出る場所を体から離せます。
-
1日に手を入れる場所を、体の1〜2か所までにする
全身をひととおりやると、量も口に入る回数も一度に増えます。今日は背中、明日は脇腹、というように分けます。毎日のケアとして続けるなら、こちらのほうが結局は早く回ります。
-
同じ場所を、その日のうちに2回やらない
拭き足りない気がしても、同じ場所を重ねません。重ねた分は、そのまま口に入る量が増えることになります。気になったところは、翌日に回します。
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足りないと感じた日を、そのまま記録に残す
日付と場所を1行書くだけで足ります。数日ぶん並べると、その子にとって足りているのか、そもそも回数が足りていないのかが見えます。皮膚や被毛の様子が気になって回数を増やしたくなったときは、増やす前にこの記録を見返してください。
犬の場合、量は体格でそのまま変わります。大型犬に兼用の1本を使うと、猫の何倍もの速さでボトルが減ります。これは使いすぎではなく、面積の話です。犬と猫で同じ1本を回していると、減り方が犬の側で決まってしまい、猫にどれだけ使ったかが分からなくなります。数えたいのは減った量ではなく、猫の体に乗った回数のほうです。
量を減らしても、被毛の様子が戻らない、皮膚に赤みが出る、なめる回数が明らかに増えた。こうした変化があるときは、量の調整を続ける前に動物病院にご相談ください。家で変えられるのは使い方までで、体の側で起きていることは、家では切り分けられません。
猫に使う場所は、どこから始めて、どこまでにしておくのですか
始めるのは、その子が自分でいちばん触りにくい場所からです。猫でいえば首の後ろと背中の中央。前足を経由すればいずれ口には入りますが、直接なめる場所よりは間が空きます。最初の数回をここに限っておくと、その子の様子を見る時間が取れます。
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1回目は、首の後ろだけにする
布に取って、毛の流れに沿って一往復させます。範囲を広げないことが目的なので、物足りないくらいで止めます。そのあと、いつもどおりに過ごしてもらいます。
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その日と翌日、いつもと違うところがないかを見る
見るのは3つです。その場所をしつこくなめていないか、皮膚が赤くなっていないか、食事や水の飲み方が変わっていないか。変わりがなければ、次に進みます。
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背中、脇腹、と少しずつ範囲を広げる
1回ごとに1か所ずつ足していきます。一度に全身へ広げないのは、何かあったときに、どこが引き金だったかを戻せるようにするためです。
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顔まわりは、拭き取る形にとどめる
鼻先、口の周り、目の近くは、最後まで残します。どうしても手を入れたいときは、布に取って、口と目を避けて外側から内側へ拭くだけにします。兼用の製品でも、顔まわりの扱いは製品ごとに書き方が違うので、使用部位の欄を必ず確認してください。
犬でも、この順番はそのまま使えます。違うのは、犬では前足と胸元を最後に回すという点です。犬が自分でなめるのはこの2か所に集中しているので、ここが後回しになるほど、口に入る量は減ります。犬と猫で順番の考え方は同じで、後ろに回す場所だけが入れ替わります。
使ってよい場所を数えると、リストが長くなって、結局は全身になります。後ろに回す場所を数えると、2つか3つで終わります。猫なら顔まわりと前足。犬なら前足と胸元。犬と猫の兼用で迷ったときは、この短いほうのリストだけ覚えておけば足ります。
犬に使うときは、猫と何を変えればいいのですか
犬で見るのは、量そのものより同じ場所が繰り返されているかどうかです。犬が自分でなめられる場所は限られていますが、限られているぶん、その場所に集中します。前足をなめ続ける子では、前足につけたものが1日のうちに何度も口を通ります。犬では、体全体の量より、1か所あたりの回数のほうが積み上がります。
- 前足:犬がいちばん口を持っていく場所。兼用の製品を使うなら最後に回します
- 胸元:伏せた姿勢で口が届きます。散歩のあとに汚れやすい場所と重なります
- 背中・首の後ろ:自分では届きません。犬ではここから始められます
- 耳の後ろ:後ろ足でかいたあと、その足をなめる子がいます
- しっぽのつけ根:体をひねって届く子と、届かない子が分かれます
- 肉球のあいだ:歩いたあとに気にする子ほど、口を持っていく回数が増えます
体格の差も、犬の側で大きく効きます。体重が5倍違えば、被毛の面積も相応に違います。兼用の製品の使用量の目安は、たいてい1回あたりで書かれているので、体の大きい子ではその回数が増えます。犬と猫の兼用で管理が崩れるのは、たいていこの体格差のところからです。
もうひとつ、犬では毎日のケアの中に散歩が入ります。外から持ち帰ったものが被毛に乗っている状態で使うと、拭き取っているのか、広げているのかが分からなくなります。足の裏や口のまわりのように汚れが乗りやすい場所は、先にブラッシングか乾いた布で表面のものを落としてから使うと、量の見当がつきます。
犬と猫が同じ家にいるとき、兼用の1本はどう回すのですか
同居している家では、決めごとを1つにまとめられます。犬と猫で1本を回すなら、猫の基準に合わせます。厳しいほうに揃えておけば、どちらに使うときも足りるからです。犬に猫の基準を当てても困ることはありませんが、逆の当て方をすると、猫の側で条件が外れます。
同居の家には、もう1つ見落としやすい経路があります。犬に使ったものが、猫の口に入ることです。同じ家で暮らす犬と猫が、互いの体をなめ合うことがあります。猫が犬の首や背中をなめる子だと、犬に使った場所がそのまま猫の口に入ります。「猫には使っていない」ではなく「猫の口に入らない」で考えると、この経路が抜けません。
| 決めること | 決め方 | 理由 |
|---|---|---|
| どちらの基準に合わせるか | 猫の基準に合わせる | 厳しいほうに揃えると、両方で足ります |
| どちらから先にやるか | 猫を先にする | 布に犬の被毛が乗った状態で猫に当てずに済みます |
| 布を分けるかどうか | 分ける | 被毛と汚れが行き来しません |
| 犬に使った直後の過ごし方 | 乾くまでは別の部屋で過ごしてもらう | なめ合いの経路が減ります |
| どこに使ったかの記録 | 日付と場所を1行だけ書く | どちらに何回使ったかが後から戻せます |
| ボトルの減り方 | 減った量では判断しない | 犬の面積で減るので、猫の回数が読めません |
乾くまでの時間は、使うものによって違います。被毛の表面が乾いた手ざわりに戻るまでが、そのまま目安になります。その間だけ、犬と猫がくっついて過ごさないようにできれば、なめ合いの経路はかなり減ります。部屋を分けられない家では、犬に使う場所を背中側だけにとどめて、猫が口を持っていきにくい位置に寄せておきます。
多頭の家では、決めごとを紙に書いて貼っておくのが結局いちばん早いです。家族のうち誰かが「犬にも猫にも使えるから」と一度に全員へ使ってしまうと、その日の量が数えられなくなります。犬と猫の兼用は、家族のあいだで使い方が揃っているときに、いちばん扱いやすくなります。
犬と猫の兼用を、量と場所の2つに畳む|体に変化が出たときの渡し方
ここまでを畳みます。犬と猫で同じ製品を使えるかどうかは対象動物の欄で決まり、使えると決まったあとに考えることは、量と場所の2つだけです。
| 決めること | 猫の場合 | 犬の場合 |
|---|---|---|
| 量 | 布に取って、1日1〜2か所まで | 体格に合わせる。同じ場所を重ねない |
| 場所 | 首の後ろから始め、顔まわりは最後 | 背中から始め、前足と胸元は最後 |
この2行を持っていれば、店頭でも家でも判断が止まりません。兼用と書いてあるかどうかを見て、書いてあれば、猫の基準で量と場所を決める。犬と猫の両方と暮らしている家なら、これで1本を無理なく回せます。
ここで、中身の側のことも1つ書いておきます。体に何が乗っているかを決めているのは人で、それをどこまで口に運ぶかを決めているのは、その子のほうでした。この記事の全部が、その一点から出ています。だとすると、兼用の1本を選ぶときの物差しも、成分表の並びではなく、口に入ってよいかどうかの側に置いたほうが早いことになります。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をもとに中身が測られています。成分表からは読めないと書いた部分に、家でも見られる物差しが1つ入る、ということです。使い方は、この記事に書いたとおりで変わりません。猫を先に、布に取って、首の後ろから1日1〜2か所。犬には背中から始めて、前足と胸元を最後に回します。
使ったあとにその場所をなめ続ける、皮膚が赤い、フケが増えた、被毛のべたつきが取れない、耳を振る回数が増えた、食事や水の量が変わった。こうした変化が続くときは、量を減らしたり、使う場所を変えたりする前に動物病院にご相談ください。犬と猫の兼用の製品を使っていた場合は、いつから、どちらに、どこへ、何回使ったかをメモして持っていくと、その場で切り分けてもらえます。毎日のケアは体の状態を整える手当てではないので、変化が続くときは、家で判断を続けないでください。
最後に一行だけ足しておきます。犬と猫の兼用という言葉は、製品の側から見た言葉です。使うときに見ているのは、その子の口がどこまで届くかという、体の側の条件でした。ここが入れ替わらないかぎり、兼用の1本は家の中で無理なく使えます。
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商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
