C12Q&A・豆知識
犬の睡眠時間は1日何時間か
1日12〜14時間。これが、睡眠時間としてよく挙げられている数字です。比べる相手は、人のおよそ7〜8時間。倍近い長さになりますが、この数字を人の感覚のまま読むと中身を取り違えます。犬の睡眠時間の12〜14時間は、ひと続きに眠った長さを指していません。1日の合計です。短い眠りを何度も繰り返し、それを足し合わせた数字とされています。同じ「何時間」という言い方でも、人と犬では数え方そのものが違います。この記事では、犬の睡眠時間と人の睡眠時間を、1回の長さ・回数・深さという3つの条件で並べます。そのうえで、寝ている犬を起こしてケアしてよいのはどんなときか、というところまで書きます。
12〜14時間は合計の数字|犬の睡眠時間が人の数え方と噛み合わない理由
先に、この数字の中身を置きます。犬の睡眠時間は1日およそ12〜14時間とされていますが、これは一日じゅうの眠りを足し合わせた合計です。ひと続きに12時間眠っている、という意味ではありません。
人の睡眠時間と並べてみると、噛み合わないところが見えてきます。人が「7時間寝た」と言うとき、その7時間は夜のあいだにまとまっています。数え方も単純で、横になった時刻と起きた時刻の差でだいたい足ります。犬の睡眠時間には、その「横になった時刻」にあたるものがありません。昼のあいだにも短い眠りが何度も入るので、合計を出そうとすると、一日を通して見ていないと数えられなくなります。
12〜14時間という幅で語られているのは、そのためでもあります。数え方が難しいうえに、その子の条件によっても動きます。この数字を持っておくときは、次の条件を一緒に持っておいてください。
- 年齢:子犬の時期と高齢期は、それより長くなるとされています
- その日の活動量:長く歩いた日と、家で過ごした日では合計が変わります
- 季節と気温:暑い時期に日中の活動が減れば、そのぶん眠る時間の置き場所が動きます
- 数え方:目を閉じているだけの時間を眠りに数えるかどうかで、合計は簡単に前後します
- 家の環境:人の出入りが多い家では、ひとつの眠りが細切れになる回数が増えます
だから犬の睡眠時間は、幅と条件をつけたまま扱うのが正確です。一般にそう言われている、という以上の精度で持ってしまうと、自分の家の子が「短い」「長い」という話になってしまいます。この数字で見るべきなのは、合計の長さそのものより、その中がどう区切られているかです。
1回の長さ・回数・深さ|犬の睡眠時間を人と比べるときに使う3つの条件
人と犬を並べるための条件を、3つに絞ります。1回の長さ、1日の回数、そして眠りの深さです。犬の睡眠時間と人の睡眠時間の差は、この3つの条件のどれを見ても出てきます。合計の長さだけを比べても、そのうちの1つも説明できません。
- 1回の長さ:人はひと続きで数時間続きます。犬は数十分ほどで一度切れることが多いとされています
- 1日の回数:人は基本的に1日1回です。犬は昼も夜も、何度も寝ては起きるかたちになります
- 眠りの深さ:眠りには浅い時間と深い時間があり、交互に訪れるとされています。1回が短いと、深い時間の入り方も細切れになります
3つめの深さについて、もう少し書きます。眠りに浅い時間と深い時間があること自体は、人でも犬でも同じように言われています。ちがうのは、その並び方です。人はひと続きの中で浅い時間と深い時間を何度か行き来します。犬は1回の眠りが短いので、その行き来ごと何度も繰り返される形になります。合計で12時間眠っていても、そのすべてが深い眠りというわけではありません。
ここまでを踏まえると、「よく寝ている」という見え方が変わります。ソファの上で目を閉じている10分も、犬の睡眠時間の合計には入っています。人が「昼寝」と呼んで別枠にしているもののほうが、犬では本体です。合計だけを見て「寝すぎではないか」と考えるより、1回がどのくらいで切れているかを見るほうが、その子の一日に近づけます。
この記事では、数字の出どころとして具体的な調査名や機関名を挙げません。犬の睡眠時間は測り方によって幅が出るもので、家庭で確かめられる種類の数字でもないからです。ここでは「一般にそう言われている幅」として扱い、その幅の中で読み方だけを整理します。小数点以下まで出ているような数字を見かけたときは、何をどう数えた数字なのかを先に確かめてください。
人と犬を同じ項目で並べる|合計より回数と1回の長さに出る違い
3つの条件を軸にして、人と犬を同じ表に並べます。比べたいのは合計の数字ではなく、その中の区切り方です。
| 人 | 犬 | |
|---|---|---|
| 1日の合計 | およそ7〜8時間とされる | およそ12〜14時間とされる |
| その数字の数え方 | 夜にひと続きで眠った長さ | 昼と夜を通した眠りの足し算 |
| 1回の長さ | 数時間まとまって続く | 数十分ほどで区切られることが多い |
| 1日の回数 | 基本は1回。昼寝を足しても数回 | 何度も寝ては起きるのを繰り返す |
| 深い眠りの入り方 | ひと続きの中で何度か訪れる | 1回が短いぶん、細切れに現れる |
| 起きるきっかけ | 時刻や目覚まし | 音、気配、人が立ち上がること |
| 中断されたあと | 眠りに戻るまで時間がかかりやすい | 短い時間で次の眠りに戻りやすいとされる |
表と図を見比べると、いちばん大きい差が合計ではないことが分かります。合計は倍に届かないくらいの差ですが、1日の回数は数え方によっては桁が変わります。そして、この回数の差が、そのまま次の話につながります。眠っている犬を起こす、という場面の重みです。
起こしていいのは浅い眠りのとき|声をかける場合と、待つ場合の使い分け
犬の睡眠時間の中身が細切れだということは、寝ているところを起こす場面の重みが、人の感覚とはずれるということでもあります。人にとって眠っている人を起こすのは、1日1回のひと続きを断つことです。犬にとっては、何度も来る眠りのうちの1回です。
この違いは、両方向に効きます。1回の眠りが短いぶん、起こす側の重みは軽くなります。同時に、次の機会が数十分後に来るということでもあるので、急がなくてよい、待てる、という判断もできます。ケアのために今すぐ起こす必要は、たいていの日にはありません。
そのうえで、起こしていい場面と、待つほうがいい場面を分けます。分かれ目は、そのとき浅い眠りにいるか、深い眠りにいるかです。ここは断定できる話ではないので、家で使える手がかりだけを並べます。
- 呼吸:深い眠りではゆっくり一定になることが多いとされています。リズムが変わりやすいときは浅い側です
- 体の動き:足先や口元がぴくぴく動く時間帯があります。動いているあいだは触らずに待ちます
- 寝入ってからの時間:横になった直後は浅いことが多く、時間が経つほど深い時間に入りやすいとされています
- 姿勢:丸まって顔を上げられる姿勢と、横に伸びきった姿勢では、戻ってくる速さが違います
- 呼びかけへの反応:名前を呼んで耳が動くようなら浅い側です。反応がなければ、そこは待つ場面です
起こすと決めたときも、順番があります。手より先に、声です。深い眠りから急に触られると、驚いて反射的に体が動くことがあります。名前を呼んで、耳や尾が動くのを確かめてから触る。この一段を挟むだけで、起こされ方が変わります。毎日のケアで同じ順番を繰り返していると、声のほうが先に届くようになります。
| 声をかけてよい | 待つ | |
|---|---|---|
| 眠りの様子 | 耳が動く、姿勢が変わる、呼吸が一定でない | 呼吸がゆっくり一定で、呼んでも反応がない |
| 寝入ってからの時間 | 横になって間もないころ | しばらく動かずに眠っているとき |
| こちらの用事 | 食事、外に出る、通院の時間 | 被毛や皮膚のケアなど、後ろにずらせること |
| 起こし方 | 名前を呼んでから触れる | そのまま部屋を出る |
| 次の機会 | 起きたときにそのまま続ける | 数十分後にもう一度見に行く |
眠っている時間が急に増えた、あるいは短くなった。何度も起きるようになった。寝ている姿勢が前と変わった。呼んでも起きにくい日が続く。こうした変化は、起こし方を工夫して済ませるものではありません。体調や痛み、住まいの環境が関わっていることがあるので、動物病院にご相談ください。相談するときは、いつごろから、どのくらい変わったかを言えるようにしておくと話が早くなります。
睡眠時間が動きやすい時期に、毎日のケアをどう割るか
犬の睡眠時間は、一年を通して同じではありません。動きやすい時期があります。
- 子犬の時期:合計が長く、1回はさらに短くなるとされています
- 高齢期:合計が伸び、起きているまとまった時間のほうが短くなっていきます
- 暑い時期:日中の活動が減り、眠りの置き場所が夜や朝方へずれることがあります
- 寒い時期:暖かい場所から動かないので、1回が長く見えることがあります
- 暮らしが変わった時期:引っ越し、来客、家族の生活時間が変わった週は、細切れになる回数が増えます
この時期の話は、そのまま毎日のケアの組み方につながります。1回の眠りが短いということは、起きている時間も細切れに来るということです。まとまった30分を待つより、起きた3分を何度か使うほうが、その子の一日には収まります。
だからケアは、場所で割ります。被毛を全身やろうとすると時間が要りますが、今日は背中だけ、明日は前足だけ、と分ければ1回は短くなります。皮膚の近くまで見たい日は、起きた直後の、まだ動きだしていない時間のほうが落ち着いていることが多いです。全部やる日をつくるより、短い回数を増やすほうが、睡眠時間の長い相手には合っています。
毛づくろいで届くのは、口が回るところまでです。背中の真ん中や、しっぽの付け根のあたりは、どれだけ器用な子でも自分では届きません。起きている時間が細切れな相手ほど、この届かない場所は毎日そのまま残ります。ここは人が代わる場所だと考えてください。mofuwa スキンケアミストは電解水100%の処方で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。犬は起きるとまず体をなめて毛づくろいを始めるので、舐めても問題のない基準でつくられていることが、そのまま使いどころになります。起きた3分しかない日は、今日は背中の真ん中だけ、と場所を1つ決めて、そこに直接なじませてから指を通してください。まとまった30分を待つより、この3分を一日に何度か置くほうが、短い眠りを何度も繰り返す相手には収まります。
最後に一行へ戻します。犬の睡眠時間の12〜14時間は、長さの数字であると同時に、回数の数字です。人の7〜8時間と合計だけを並べても、分かるのは倍近いということだけでした。1回の長さ・回数・深さという3つの条件で並べ直すと、いつ声をかけて、いつ待つかが決まります。今日のケアは、その空いた時間のほうに置いてください。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
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商品ページを見るよくある質問
- 犬の睡眠時間は、年齢で変わりますか
- 変わるとされています。子犬の時期は合計が長く、1回の眠りはさらに短くなります。高齢期も合計が伸び、起きているまとまった時間のほうが短くなっていきます。ただし年齢だけで決まるわけではなく、その日の活動量や気温、家の出入りの多さでも動きます。ほかの子と比べるより、その子の先月と比べられるようにしておくほうが役に立ちます。
- うちの子は12時間も寝ていないようです。短すぎるでしょうか
- 12〜14時間は幅のある目安で、数え方によっても前後します。目を閉じているだけの時間を眠りに数えるかどうかで、合計は簡単に1〜2時間動きます。まず、日中に短く寝ている時間を数え忘れていないか見てください。そのうえで、眠る時間が急に減った、落ち着かずに何度も起きる、といった変化が続くときは、時間の長短ではなく変化のほうが手がかりになります。動物病院にご相談ください。
- 寝ているあいだに、被毛のケアをしてしまってもいいですか
- 浅い眠りのときなら、声をかけてから始める形にしてください。名前を呼んで耳が動くようなら浅い側です。反応がなければ深い側なので、そこは待ちます。犬の睡眠時間は短い眠りの繰り返しなので、待っても次の機会は数十分後に来ます。水を使わないケアであれば、起きている数分で足りることがほとんどです。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
