C08季節・行事
毎日掻く場所が同じなら地肌を見る|かゆみの出どころは虫だけではない
3日つけた紙に、「左の首すじ」という同じ5文字が9回並びました。春に入ってから後ろ足が上がる回数が増えた、という話は毎年この時期に聞きます。ただ、増えたのが回数なのか、場所の数なのかで、次にやることが変わります。毎日掻く場所が同じ1か所に固まっているなら、その毛をかき分けて地肌を見る番です。春のかゆみの出どころには、外から来る虫のほかに、上がりはじめた室温、換毛期に浮いた下毛、増やしてしまった洗いの回数と、家の中の条件がいくつも並びます。この記事では、掻いた場所の数を3日数えて、そこから地肌の見方と毎日の手順に落とします。
掻いた回数より、掻いた場所の数|春のかゆみで地肌を見る前に数えるもの
春のかゆみで最初に数えるのは、掻いた場所がいくつあるかです。回数は、その日の気温や興奮の度合いで大きく動きます。場所の数はほとんど動きません。1日に10回掻いていても、その10回が体じゅうに散っているのか、左の首すじだけに集まっているのかで、次に開く毛の場所が決まります。
この時期は、条件が一度に3つ動きます。室温が上がって下毛が浮きはじめ、窓を開ける日が増えて湿度が日ごとに上下し、散歩が長くなって被毛に入る外の粉が増える。季節の変わり目に増えるのは、かゆみそのものというより、地肌に触れているものの種類です。虫の話に行く前に、家の中で変わったものを先に並べておくと、あとで切り分けが効きます。
| 紙の並び方 | 読めること | 次に開く場所 |
|---|---|---|
| 同じ1か所ばかり | その場所に理由がある | その1か所の毛をかき分ける |
| 左右で同じ場所が2つ | 体の作りか、当たっているものの線 | 首輪・胴輪・寝床の接地面 |
| 日ごとに場所が移る | その日ごとの条件で動いている | 室温と湿度、散歩の時間帯 |
| 背中から腰に集まる | 浮いた下毛が抜けきっていない | ブラッシングの範囲と回数 |
| 口のまわり・前足の先 | 口が届く場所だけに集まっている | 食器まわりと、拭き取りの順 |
紙は1枚で足ります。日付、時刻、掻いた場所の名前だけを書きます。回数は書かなくて構いません。場所の名前が3日で3つ以内に収まっていれば、そこが春のかゆみの入り口です。10か所以上に散っていて、どれも1回ずつというときは、まだ地肌を開く段ではありません。室温の上げ下げと、ブラッシングの間隔のほうを先に見ます。
地肌を見るのは、明るい自然光の入る窓ぎわです。人差し指と中指を毛の中へ入れて、左右へ開きます。皮膚の色、乾いた白い粉が浮いていないか、毛の根元が湿っていないか。犬猫の皮膚は人よりずっと薄く、毛をかき分けた1センチ四方に、その日の条件がそのまま出ます。猫では、毛が細いぶん開いた場所がすぐ閉じるので、片手で毛を押さえたまま見ます。
かき分ける・記録する・触る順を変える|春のかゆみに家でできる手順
手順は5つです。窓ぎわで毛を開いて地肌を見て、3日ぶん場所を書き、ブラッシングの前に毛を湿らせ、洗う回数はそのままにして拭く場所を増やし、夜の室温と寝床を1つだけ変えます。一度に全部変えないことだけを守れば、3日目には紙の読み方が分かってきます。
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1|窓ぎわで毛を開き、地肌の色と乾き方を見る
掻いていた場所の毛を指2本で左右に開きます。見るのは3つ。周りの皮膚と色が違うか、白い粉が根元に浮いているか、指の腹が湿るか。触ってこするのはやめます。こすった跡が翌日の赤みになり、元の状態が分からなくなります。開いて見る時間は、1か所につき10秒で足ります。
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2|3日、同じ時刻に場所の名前だけを書く
夜の同じ時刻に、その日掻いていた場所を書きます。「左の首すじ」「腰の右」のように、あとで自分が同じ場所を指せる言い方にします。3日そろうと、場所が固まっているのか移っているのかが一目で分かります。紙が3日ぶん並ぶまでは、家で変えるものを増やさないでください。
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3|ブラッシングの前に、毛を湿らせてから通す
換毛期に浮いた下毛は、抜けきるまで地肌の上に残ります。乾いた毛にブラシを当てると静電気で毛が起き、浮いた下毛が地肌に触れたまま動きます。先に湿らせてから通すと、下毛はブラシの歯にまとまって出ていきます。掻いていた1か所は最後に回して、そこだけは毛の向きに沿って浅く通します。
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4|洗う回数は増やさず、拭く場所を1つ増やす
かゆみが出ると、洗う回数を週1から週2へ増やしたくなります。増やすのは拭く場所のほうです。散歩から帰ったあと、足の裏だけだったところに、内ももと胸のあいだを足します。外から持ち帰ったものが地肌に触れている時間は、洗いの回数ではなく、拭くまでの時間で決まります。
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5|夜の室温と寝床を、1つだけ変える
春は夜だけ暖房を入れる日が残ります。寝床が暖房の風の正面にあると、その子の地肌だけ乾きが進みます。変えるのは、寝床の位置か、暖房を切る時刻のどちらか1つ。2つ同時に変えると、翌週に紙の数字が動いたとき、どちらが効いたのか分からなくなります。
手順3で毛を湿らせるのに使っているのが、mofuwaグルーミングスプレーです。春のかゆみが出ている子ほど、洗う日を増やせません。それでも浮いた下毛は毎日出て、散歩に行けば外の粉も毎日つきます。毎日のほうを成り立たせるためにつくられた1本なので、掻いていた1か所に吹きかけてブラシを通すだけで、その日ぶんの下毛と粉が歯に移ります。地肌を開いて見た直後の1か所に使えるのが、この手順では効いてきます。
掻いている場所は、その子が口を持っていく場所でもあります。前足の先も、内ももも、舐めたあとに毛が湿ります。この1本に入っているのは電解水で、香りづけの成分は加えていません。飲みものに使う水と同じ規格の範囲でつくられているので、舐めに来る場所に多めに使っても、量を数えずに済みます。余分な皮脂は電解水となじんで浮くので、必要なぶんまで持っていかれる心配をせずに毎日使えます。
毛を開いた先の地肌そのものに何か使いたいときは、mofuwaスキンケアミストがそこに届く1本です。塗るものは舐めれば取れてしまいますが、この1本は舐めても差し支えない中身にしてあるので、口が届く場所にそのまま使えます。毛の側に使うmofuwaグルーミングスプレーと、開いた地肌に届かせるこの1本を分けておくと、3日後に紙を見返したときに、何を足したのかがはっきりします。春のかゆみでは、この2つを同じ日に始めないほうが読み違えません。
洗う回数を増やした週に、地肌のうるおいが戻らない|春のかゆみで遠回りになるやり方
紙の場所が3日たっても固まらないとき、家の側で3つのことが起きています。どれも、その子を楽にしようとして足したものです。足したこと自体が悪いのではなく、同じ週に重ねたことで、何が効いたのかを読めなくしています。
- 洗いすぎ:週1を週2、週3へ増やすと、地肌のうるおいが戻る前に次の洗いが来ます。湿度の低い日が続く春は、戻るまでの時間が冬とそれほど変わりません。回数を増やした週は、掻く場所がかえって散ります
- こすって確かめる:気になる場所を指の腹でこすると、その刺激で赤くなります。翌日その赤みを見て、また触る。開いて見るのと、こすって確かめるのは別の動作です。地肌は開くだけで十分に見えます
- 同じ週に3つ変える:食器を替え、寝床を動かし、ブラッシングの回数も増やす。翌週に紙が静かになっても、どれが効いたのか残りません。次に同じことが起きたとき、また3つ全部をやり直すことになります
戻し方も決めておきます。3つ変えてしまった週は、いちばん最後に足したものから1つずつ戻します。戻した翌日から3日、また場所の名前だけを書きます。紙が静かなままなら、その1つは関係がなかったということです。春のかゆみは条件が重なって出るので、1つ戻すたびに3日待つ形が、いちばん早く元にたどり着きます。
被毛の状態も一緒に見ておきます。掻いている1か所の毛が、周りより短く切れているか、毛先が割れているか。切れた毛が増えているなら、その子はこちらが数えた回数より多く掻いています。紙に書いた回数が1日2回でも、留守のあいだに何度も足が上がっている可能性があります。留守番の長い日だけ場所が増える家は、そこも紙の端に書いておいてください。
同じ1か所が3日続けて紙に並び、開いた地肌が周りよりはっきり赤い/その1か所だけ毛が薄くなってきている/開くと根元がじくじくして、指の腹に湿り気が残る/掻く時間が夜中に集中して、寝ている時間が短くなっている。ここまで来ると、家で条件を1つずつ戻していく形では追いつきません。3日ぶんの紙――日付と時刻と場所の名前が並んだ1枚を持って、動物病院に電話をする日にしてください。どの場所が何日続いたかが書いてあれば、そこで見てもらう場所が最初から決まります。家で続けている手順も、そのまま伝えられます。
毎日開くのは3か所だけ|春のかゆみと地肌の記録を続ける形
紙が静かになったあとも、毎日開く場所を3か所だけ残します。首すじ、背中の真ん中、内もも。この3か所は、その子が掻き始めるときに最初に出ることが多く、開くのに10秒ずつしかかかりません。全身を毎日見ようとすると続かず、続かない記録は次の春に残りません。
| 場所 | 見るもの | 変わっていたときに先に動かす条件 |
|---|---|---|
| 首すじ | 毛の根元の湿り | 首輪を外している時間 |
| 背中の真ん中 | 白い粉と、浮いた下毛の量 | ブラッシングの間隔 |
| 内もも | 皮膚の色と、こすれた跡 | 寝床の位置と床の素材 |
1か月続けると、紙は場所の記録から条件の記録に変わります。室温を上げた日の翌日は首すじ、散歩が長かった日の翌日は内もも、というように、その子ごとの並びが見えてきます。並びが見えたら、翌年の同じ時期に先に動かせるものが1つ決まります。毎年くり返す時期だからこそ、3日ぶんの紙が来年のはじまりになります。
今夜は、掻いていた場所の名前を1つ書くところから始めてください。毛を開くのは明日でかまいません。数えるのは場所の数、開くのは3か所、変えるのは週に1つ。春のかゆみは条件が重なって出るので、1つずつしか戻せません。そのぶん、1枚の紙が残っていれば次は早く済みます。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 掻いている場所の毛を、短く刈ってしまってもいいですか。
- 家で刈るのはおすすめしません。毛を短くすると地肌は見やすくなりますが、切り口が立った毛が地肌に触れて、掻く回数が増えることがあります。見たいだけなら、指2本で開けば十分に見えます。長毛の子で毛がもつれて開けないときは、まず湿らせてブラシを通し、絡みをほどいてから開いてください。それでも開けないほど毛玉になっている場所は、無理に引かずにトリマーに任せるほうが、地肌を傷つけずに済みます。
- 春だけ掻きはじめて、夏になると止まります。これは毎年同じでしょうか。
- 同じ並びが続くなら、その子の条件が季節で動いていると考えられます。ただし「毎年そうだから」で紙をやめないでください。年ごとに寝床の位置も、散歩の道も、室温の入れ方も変わります。3日ぶんの記録は、去年の紙と並べて初めて意味が出ます。去年は首すじだけだった場所が、今年は内ももにも増えていれば、増えた側の条件を探せます。紙は捨てずに、その年の日付をつけて残しておいてください。
- 猫が掻いている場所を開こうとすると、嫌がって逃げます。
- 開く場所の順を変えます。掻いている場所から手をつけると、猫はそこを触られると覚えてしまいます。背中の真ん中のように、その子が普段さわらせる場所を先に開いて、そのまま隣へ手を移してください。1日で全部を見ようとせず、今日は首すじ、明日は内ももと分けて構いません。逃げた日は無理に追わず、その日の紙には場所の名前だけを書いておきます。記録が続いていれば、開けなかった日があっても読み方は変わりません。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
