C08季節・行事
年に一度、先生が全身を触る日|家でフケを見るのは帰ってから
年に一度、頭から尾の付け根まで、その子の体が人の手で一度にたどられる日があります。予防注射の日です。その手が通った順路を覚えて帰ると、家でも同じ順路を自分の手でなぞれます。ただし手で分かるのは、皮膚のどこからどこまでという広がりのほうで、増えているのか減っているのかは取れません。だから家では、濃い色の敷きものを1枚敷いて、フケが落ちた日を7日ぶん数えます。年に一度の手と、7日ぶんの目。この2つは、同じ週に並べてはじめて読めるようになります。
軸1・先生の手が皮膚の上を通る日|予防注射の時期に分かるフケの広がり
年に一度、予防注射の日に、その子の体は頭から尾の付け根まで人の手でたどられます。飼い主がその場で見ておくとよいのは、手が何を見つけたかではなく、手がどの順番でどこを通ったかのほうです。首の後ろ、肩、背中の真ん中、腰、尾の付け根。この順路は、そのまま家で真似できます。年に一度の日に持ち帰れるのは、結果よりも順路です。
手のひらが目より強いのは、面で当たるからです。指の先だけで探すと点でしか触れませんが、手のひらを寝かせて滑らせると、10センチ幅の範囲が一度に伝わります。フケがある場所では、毛の流れに逆らって撫でたときに、指の腹に粒が引っかかります。皮膚の側が乾いている場所では、滑りが途中から重くなります。手で分かるのは、どこからどこまで、という広がりです。
犬でも猫でも、当てる順路は同じで構いません。違うのは、途中で手を止める回数です。被毛が二層の子は、上毛の上を滑らせても地肌の情報が来ないので、毛を左右に分けて地肌を出す回数が増えます。一層の子は、滑らせたまま腰まで行けます。どちらの場合も、うるおいが残っている場所では手が軽く走り、乾いている場所で速度が落ちます。10秒で3か所、というくらいの短さで足ります。
この見方には、はっきりした弱点があります。年に一度では、増えているのか減っているのかが分かりません。広がりは面で取れても、時間の側が取れないからです。予防注射の日に手で取った範囲を、家でどう追いかけるか。そこから先が、2つめの見方になります。
軸2・濃い色の敷きもので7日数える|家のフケと、予防注射の日に見る皮膚の違い
家でやるのは、目のほうです。濃い色の敷きものを1枚、ブラッシングのときだけ床に置きます。白い粒は、明るい色の床の上ではほとんど見えません。濃い色の上に落ちてはじめて、数えられるところまで見えるようになります。敷きものは大きくなくて構いません。その子が座れる幅があれば足ります。
数えるのは粒の数ではありません。紙に7つのマスを書いて、落ちた日に丸をつけるだけです。1回に何粒かまで数え始めると、3日でやめることになります。7日のうち何日、というところまでで、この見方の役目は果たせます。落ちた場所が前の日と変わったときだけ、マスの横に一言書いておきます。
| 日 | 落ちたか | 落ちた範囲 | その日の家の条件 |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 落ちた | 肩から背中の真ん中 | 前の晩まで暖房を入れていた |
| 2日目 | 落ちた | 同じ範囲 | 日中は窓を開けていた |
| 3日目 | なし | — | 雨。室内の湿度が上がった |
| 4日目 | 落ちた | 腰の手前まで広がった | 暖房を切って最初の朝 |
| 5日目 | なし | — | 散歩から帰って毛が湿っていた |
| 6日目 | 落ちた | 肩から腰まで | 乾いた風の日 |
| 7日目 | 落ちた | 肩だけ | 毛の流れに沿わせて梳かした |
この紙から読めるのは、落ちた日が5日あったことと、4日目に範囲が腰の手前まで動いたことです。目で分かるのは、増減と、何日目に動いたかです。そのかわり、毛の下に残っているぶんは一粒も数に入りません。落ちてこなければ、無いのと同じに見えます。ここが、手でたどる側と決定的に違うところです。
猫では、この差がもっと大きく出ます。毛づくろいに使う時間が長いぶん、フケは落ちる前に舌で運び出されます。敷きものの上に出てこないので、7日とも丸のつかない紙ができあがります。紙が白いままの猫こそ、手でたどる側を省いてはいけません。犬でも、毛が長くて寝ている子は同じことが起きます。
皮膚の広がりで見るか、落ちた数で見るか|予防注射の日と家の7日の使い分け
2つの見方は、置き換えが効きません。片方で取れるものが、もう片方では原理として取れないからです。どちらが優れているかではなく、何を知りたい週なのかで選びます。
| 見るところ | 手でたどる | 目で数える |
|---|---|---|
| 分かること | 皮膚のどこからどこまでか | 何日目に増えたか |
| 分からないこと | 増えているのか減っているのか | 毛の下に残っている分 |
| かかる時間 | 3か所で10秒 | ブラッシング1回ぶん |
| やる回数 | 予防注射の日と、週に1回 | 7日続けて |
| 犬で強いところ | 二層の被毛でも地肌に届く | 粒が落ちやすく数が出る |
| 猫で強いところ | 運び出されたあとでも残る | 毛づくろいが減った日が拾える |
| 湿度が高い日 | 手の滑りが変わるので出る | 落ちないので0が並ぶ |
| 記録の形 | 順路と、止まった場所 | 7つのマスと丸 |
表の下から2行目が、季節の変わり目にいちばん効いてきます。湿度が上がり始める時期は、目で数えるほうに0が並びやすくなります。落ちてこないのは、減ったからかもしれませんし、湿って毛に留まっているだけかもしれません。同じ週に手でたどってあれば、この0がどちらの0なのかが分かります。逆に、乾いた風の日が続いた週は、手のほうが軽く走ってしまい、広がりを小さく見積もります。
予防のためにできることを1つに絞るなら、道具をそろえることではなく、この2つを同じ週に置くことです。片方だけで1年続けても、フケが動いた日と、皮膚のどこで動いたかが別々の紙に散ります。予防の考え方としては、新しいものを足すより先に、すでにある2つの見方の置き場所を決めるほうが早く効きます。
7日の紙から決める、当てる場所の選び方|フケが出た皮膚へ毎日届かせる1本
紙が2枚そろうと、次に決まるのは当てる場所です。手が止まった場所と、粒が落ちた範囲が重なっているところ。ここが、毎日のケアを当てる先になります。うちの場合は、肩から背中の真ん中まででした。全身にかけるより、重なった範囲にだけ届かせるほうが、次の7日で紙が動いたかどうかを読めます。
その範囲に当てているのが mofuwa スキンケアミストです。中身は高機能性電解酸化水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。フケが出ている場所は、犬なら前足と口が回る範囲、猫なら毛づくろいで必ず舌が通る範囲と、たいてい重なります。口が通る場所に毎日置けるかどうかが、その1本を続けられるかどうかを決めます。
スキンケアミストは水分浸透力が精製水の35倍あるとされる特許電解水を原料にしているので、上毛の上で止まらず、毛を分けた先の地肌まで行きます。手でたどったときに滑りが重くなった場所は、地肌の側のうるおいが減っている場所です。表面にかかっただけのものは、被毛の層で止まってそこまで届きません。当てる前に毛を左右に分けるのは、手でたどるときとまったく同じ動作です。
フケが見えると、洗う回数を増やしたくなります。ただ、回数だけを増やしたときに動くのはフケだけではありません。地肌に残っているうるおいの側も、同じだけ動きます。増やすかどうかは、量の印象ではなく、7日のうち落ちた日数で決めてください。5日が3日に動いているなら、回数はそのままで足ります。洗いすぎかどうかを自分で判断する材料も、結局この紙です。
ブラッシングの順番も変わります。乾いたまま梳かすと、抜けかけの毛が地肌の側で引っかかって、その場で粒が増えます。先に当ててから梳かすと、粒は毛の外へ出て、敷きものの上まで落ちてきます。数えるためにも、当てるほうが先です。順番を入れ替えるだけで、同じ7日の紙が別のことを教えてくれます。
落ちた日が5日のまま、2週続けて動かない。/手でたどったときに止まる場所が、肩から腰へ広がっている。/粒の下の皮膚に赤みが見える、あるいは粒が黄色みを帯びている。/同じ場所へ、犬なら前足で、猫なら舌で、一日に何度も戻っている。ここまで来ると、湿度や換毛期といった季節の条件では説明がつきません。次の予防注射の日を待たずに、2枚の紙と、手が止まった場所を書いたものを持って、動物病院で時間を取ってください。範囲が何日で広がったのかは、記憶よりも紙のほうが正確です。
1年を2枚の紙ではさむ|次の予防注射の日まで、フケと皮膚をどう持ち越すか
予防注射は年に一度です。だからこの日を起点にすると、1年が勝手に区切れます。その日の順路と止まった場所で1枚、帰ってからの7日で1枚。2枚を輪ゴムでまとめて引き出しに入れておけば、来年の同じ日に取り出すものが、すでに決まっています。
来年に効くのは、合計ではなく範囲のほうです。去年は肩から背中の真ん中まで、今年は肩だけ。狭まっていれば、当てる場所もそこまで戻せます。広がっていれば、手を止める場所を1か所増やします。1年の変化は、量の記憶ではなく、範囲の線でしか比べられません。紙に書いてあるのが「多かった」では、来年の自分が困ります。
やることは、濃い色の敷きものを1枚、ブラッシングをする場所に置いておくだけです。7つのマスは、その敷きものを見たときに書けば間に合います。来年の春、同じ2枚を引き出しから出したときに、去年のフケがどこまであったかを思い出す必要がなくなります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- フケが見えるのは背中だけです。手でたどるのも背中だけでいいですか。
- 背中で止めると、出どころが首の側なのか腰の側なのかが分からなくなります。粒が見えている場所は、落ちてきたものが集まった場所であることが多いためです。手は、首の後ろから尾の付け根まで一度で通してください。3か所で10秒という短さで足ります。通してみると、背中では止まらず、首の後ろだけで手が重くなる、ということが起こります。そのときは、当てる場所も首の後ろに移します。皮膚の広がりを取るというのは、粒の見えない場所も同じ手で通すという意味です。
- 猫はブラッシングを嫌がります。目で数えるほうだけでも足りますか。
- 猫の場合は、目で数えるほうだけだと7日とも0が並びます。毛づくろいでフケが先に運び出されるので、敷きものの上に落ちてこないためです。0が並ぶ紙は、減ったのか、運び出されているだけなのかを区別できません。ブラッシングが続かないなら、手でたどる側を残してください。寝ているあいだに、首の後ろ・背中の真ん中・尾の付け根の3か所へ手のひらを当てるだけです。10秒で終わるので、起こさずに済むことのほうが多くなります。
- 予防注射の日の前に、洗ってから連れて行ったほうがいいですか。
- 洗った直後は地肌の状態が一時的に動くので、その日に手でたどっても、ふだんの広がりは取れません。年に一度しかない日の情報が、洗った日の情報に置き換わってしまいます。いつもどおりの状態で連れて行って、帰ってから7日の紙を作るほうが、去年の紙と条件をそろえて比べられます。洗うなら、7日を数え終えたあとにしてください。そうすれば、洗う前と洗ったあとで紙が動いたかどうかも、同じ7つのマスで見られます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
