C11比較・選び方

虫よけの選び方|成分で比べる

公開日 2023年5月10日|文=mofuwa編集部

明るい日差しの下、草の生えた小道に立っている淡い毛色の犬
草が伸びる時期に見る場所は、棚のPOPではなく、容器の裏の成分の並びです。写真:Valon Esati/Pexels

連休が明けて、いつもの散歩道の草が膝の高さまで伸びた週に、虫除けの棚の前で足が止まります。並んでいる容器はどれも似た絵柄で、書いてある言葉の量だけが違います。犬に使う一本の選び方が難しいのは、比べる材料がパッケージの表と裏で分かれているからです。表に大きく書かれているのは名前と絵で、判断の材料は裏の成分表と、その下にある小さな区分の表示のほうに載っています。ここでは、成分の並びと区分の読み方を2つの軸にして、うちの子の散歩ならどちらの一本かまで決めます。

成分表の上から3行で止まる|犬の虫除けを選ぶときに最初に見る条件

成分表は、多く入っているものから順に並びます。つまり上の3行を読めば、その一本が何でできているかはおおむね分かります。水が最初に来るもの、アルコールが早い位置に来るもの、油のようなものが上位に来るもの。犬の虫除けを選ぶときは、この3行の顔ぶれが、かけたあとの手ざわりとにおいをそのまま決めます。

その次に見るのが、成分表の下や側面にある区分の表示です。「医薬部外品」と書かれているか、何も書かれていないか。この1行が、その容器に書いてよい言葉の範囲を決めています。棚の前で言葉の強さを比べているつもりが、実際には区分の違いを読んでいた、ということが起こります。

この3か所だけなら、売り場でも30秒ほどで読めます。犬を連れたまま長く立ち止まれないので、読む場所を先に決めておくほうが確実です。虫除けの選び方でつまずくのは、比べる材料が多いからではなく、どこを比べるか決めないまま容器を持ち上げるからです。

区分が変わると、書ける言葉が変わる|犬の虫除けの違いは表示の側に出る

虫に働きかけることを容器に書けるのは、医薬部外品として承認されたものだけです。ディートやイカリジンは、そうした製品に使われてきた成分で、有効成分としての名前と濃度が表示されます。効きめについては、においが強い、べたつきが気になるという声も昔からあり、どちらを重く見るかで選ぶ一本が変わります。

一方、区分が雑貨のものは、虫に対する働きを容器に書けません。書けるのは配合している成分の名前までです。書いてある言葉が少ないことと、中身が薄いことは、別の話です。読む側がここを取り違えると、言葉の多い側だけが候補に残ります。犬の虫除けの違いは、まず表示の制度の側に出ていて、そのあとに中身の違いが来ます。

この読み分けができると、比べ方が変わります。医薬部外品として売られているものは、濃度の数字と使用の間隔が表示に書かれているので、時間から逆算できます。雑貨として売られているものは、成分の名前から性質をたどり、かけ直す間隔は散歩の回数のほうで決めることになります。前者は数字で決める買い方、後者は生活の側で決める買い方です。

Note同じ棚に並ぶものが、同じ物差しで比べられるとは限らない

棚は用途で並べられているので、区分の違う製品が横に置かれます。濃度の数字が書いてある容器と、書けない容器を並べて、数字のあるほうが強いと読むと、判断を1つ飛ばしたことになります。比べられるのは、同じ区分のもの同士です。区分をまたぐときは、数字ではなく、かける場所・においの残り方・散歩の回数という生活側の条件で並べ直してください。

においの残り方とかけ直す回数で並べる|犬の虫除けの使い分け

区分の違いを踏まえたうえで、家の条件の側から並べ直します。見るのは、表示に書ける範囲、成分の顔ぶれ、においの残り方、かけ直す間隔、そして犬が自分の体を舐めるかどうかです。この5つは、どちらの区分を選んでも必ず関わってきます。

毎日同じ道を歩く家では、どちらの一本を手に取るか
見るところ医薬部外品として売られているもの雑貨として売られているもの
表示に書ける言葉有効成分の名前と濃度が書かれる成分の名前までで、働きの言葉は書かれない
よく使われる成分ディート、イカリジン植物から採った成分
においの残り方強く残ると感じる人がいるにおいを残さない設計のものがある
かけたあとの手ざわりべたつきが気になるという声がある残らないものを選べる
かけ直す間隔の決め方表示された使用の間隔から決める散歩に出るたび、という回数で決める
舐める子のそばで使うとき口に入ることが気になるという声がある口に入ることを見込んだ処方のものがある
結論の行使う時間を数字で管理したい家は、こちら毎日の散歩でにおいを積み上げたくない家は、こちら

最終行が答えです。週末に草むらへ入る日だけ使う家なら、数字で管理できるほうが向いています。回数が少ないので、においも手ざわりもその日で終わります。逆に、毎日2回の散歩でそのつどかける家では、においが家の中に積み上がるかどうかが先に効いてきます。1日2回、週14回。1か月で60回近く、同じ香りを室内に持ち帰ることになるからです。

犬は人の何倍もの鼻で暮らしています。人が「ほのかに香る」と感じる量は、その子にとっては同じ量ではありません。使い分けの線は、虫のほうではなく、その香りを毎日引き受けるのが誰かで引けます。季節の入り口だけ使うのか、夏のあいだずっと毎日使うのか。この回数を先に出しておくと、棚の前で迷う時間が短くなります。

人が気づかない香りを選んだ理由|犬の散歩に毎日持ち出す一本に、何を入れなかったか

mofuwa においがしない虫よけスプレーは、自分の子どもに使いたいものが見つからなかった、というところから始まっています。よく使われてきた成分は、においやべたつきが気になるという声があり、それを小さな子の肌に毎日重ねることに迷いがあった。そこで、人の鼻では気づきにくく、蚊が嫌がるとされる香りの成分のほうを探すという順番になりました。

選んだのは、植物から採れるメンタンジオールという成分です。精油は使っていません。香りで上書きせず、においそのものを残さない設計にしているためです。ディートは使っておらず、使っていない成分は12あって、その一覧が表示に並びます。原料は化粧品に使われるものでつくっています。成分表の上から3行を読む買い方をしたとき、この一本は読み終わるのが早い側に入ります。

毎日の散歩に虫よけスプレーを持ち出す家では、この「残らない」という点が生活の側に直接響いてきます。ハーネスや服、散歩バッグにかけておく使い方なら、かけた場所は玄関に置いたままにできます。においが残らないというのは、同じ動作を1日2回くり返しても、家の空気が変わらないということです。犬は自分のにおいを好みます。かけた場所を舐めることも前提にして、口に入ることを見込んだ処方にしてあります。

Caution一本を替えても、帰宅後の同じ動きが2週間続くとき

成分の系統ごと替えて2週間たっても、散歩から帰るたびに同じ場所を10回以上かく/かけていない日も同じようにかく/赤い点の数が、前の週より増えている。こうなると、読み分けるところは成分表の側ではなくなっています。かけ直した回数、散歩の本数、いつからかき始めたかを書き出して、動物病院で診てもらってください。虫に刺された跡なのか、草や地面に触れたことによるものなのかは、家では見分けきれません。使った一本の容器を持っていくと、成分の話がその場で通ります。

草の丈と水たまりから逆算する|犬の虫除けを始める時期

始める時期は、暦よりも散歩道の様子で決まります。気温が上がって草が伸び、側溝や植木鉢の受け皿に水が残るようになる週。そこが入り口です。同じ5月でも、川沿いを歩く家と、舗装された道だけを歩く家では、始まりが2週間ほどずれます。

選び方をもう一度まとめると、見るのは成分表の上から3行、区分の表示、そして1週間に何回かけるかの3つです。回数が多い家ほど、においと手ざわりが残らない側に寄ります。棚の前で比べるのをやめて、散歩の回数を先に数えてください。それだけで、手に取る一本は半分に絞れます。

Product

mofuwa においがしない虫よけスプレー

mofuwa においがしない虫よけスプレー

100ml / 2,310円(税込)

ディート不使用の化粧品グレード。無香料なので飼い主も一緒に使えます。

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よくある質問

濃度が書かれていない容器は、成分が薄いということですか。
濃度の数字が書けるかどうかは、区分によって決まります。医薬部外品として承認されたものは有効成分の名前と濃度を表示しますが、雑貨として売られているものは、成分の働きにあたる表示ができないため、濃度の数字も置かれません。書ける欄がないので書いていない、という状態です。中身の濃さを比べたいときは、同じ区分のもの同士で見てください。区分をまたいで比べるときは、数字ではなく、成分の顔ぶれ、においの残り方、かけ直す回数という別の物差しに持ち替えることになります。
香りの強いものと、においを残さないもので、犬にとってはどちらが楽ですか。
その子がその香りを1日に何回浴びるかで変わります。週末だけの外出に使うなら、香りの強さは短い時間で終わります。毎日2回の散歩でそのつどかけるなら、同じ香りを1か月で60回近く浴びることになり、玄関や車の中にも残ります。犬は自分のにおいの中で落ち着くので、強い香りが続くことは、その子にとっては別のできごとです。回数の少ない家は香りを気にしなくてよく、回数の多い家ほど、残らないほうへ寄せる意味が出てきます。
前に使っていたものと、成分の名前が1つも重なりません。同じ種類のものですか。
成分表の顔ぶれがまるごと入れ替わっているときは、系統そのものが違います。水とアルコールが上位に来るもの、油のようなものが上位に来るもの、植物から採った成分が並ぶもの。系統が変わると、かけたあとの手ざわりも、かけ直す間隔の考え方も変わります。切り替えた日は、いつもより短い散歩で一度だけ試して、帰宅後に体を触ってみてください。手ざわりとにおいの残り方を、前の一本と比べられるのはその日だけです。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。