C14トリマー/獣医師視点
サロンから病院へつなぐタイミング
トリミングから帰った日の夜、腰のあたりに小さな赤みが二つ出ていました。翌朝には片方が消え、48時間後にはどちらも分からなくなっていました。この形の赤みは、家で見ていていいほうです。同じ場所に同じ赤みが、三日目になってから出てきたのなら、扱いが入れ替わります。サロンから病院へつなぐタイミングは、赤みの濃さや数ではなく、出た日と48時間後の形で分かれます。トリミングの帰り道から時計を回して、どこで相談へ切り替えるかを決めていきます。
帰った日の夜に、腰の赤みを二つ数える|トリミングのあとで最初に見る病院へのサイン
トリミングのあとに何かが出たとき、最初にやることは原因を考えることではありません。出た場所と、出た時刻を書くことです。帰った日の夜なのか、翌日の夕方なのか、三日目の朝なのか。この一行があるかどうかで、そのあとの判断がまるごと変わります。時刻を書かずに二日たつと、いつからなのかが誰にも分からなくなり、病院で聞かれる最初の質問に答えられなくなります。
見る場所は決めておきます。トリミングで手と道具が長く当たる場所と、毛が短くなって外気にふれるようになる場所です。全身をなでるのではなく、5か所を順番に、指の腹で押して離します。押して離したときに毛が戻る速さと、地肌の色。この2つだけを見ます。1周30秒で終わる作業なので、帰った日の夜、翌日、48時間後の3回に分けて回せます。
- 腰から後ろ足の付け根:台の上で体重がかかる場所。赤みがいちばん出やすい
- わきの下と内股:道具と手が長く当たり、毛が薄くなる場所
- 耳の入り口:帰った日はにおいがなく、2〜3日で出てくることがある
- しっぽの付け根:かく回数が増えたかどうかで見る
- 足先と指のあいだ:帰って1〜2時間、舐め続けるかどうか
この5か所は、トリミングのあとで病院へのサインが出る場所というより、サロンの手が長く止まっていた場所です。だから帰った日に何かが出ても、それだけでは中身が決まりません。決まるのは48時間後です。同じ日に出た同じ赤みが、二日で薄くなる子と、三日目に濃くなる子がいます。ここから先の見分けは、濃さを見比べるのではなく、日付で分けます。
48時間後に同じ形で残っているか|トリミングのあとの病院行きを分けるチェック
分け方は3つです。①帰った日から24時間以内に出て、48時間で薄くなるもの。②三日目以降に出てきた、または次の予約まで残るもの。③毛が短くなって見えるようになっただけで、そこ自体は動いていないもの。この3つは、家でやることも、病院へ相談するかどうかも別になります。表の右端の列が、そのまま次の行動です。
| 出たもの | いつ出たか | 48時間後 | どう扱うか |
|---|---|---|---|
| 地肌の赤み・小さなぽつぽつ | 帰った日から24時間以内 | 薄くなる/分からなくなる | 家で見る。同じ場所を翌日も押して記録 |
| 同じ場所の赤み | 三日目以降に出てきた | 同じか、濃くなる | 日付を書いて、かかりつけへ相談する材料にする |
| 毛を短くして見えた黒ずみ・くぼみ | 帰った直後から見えている | 変わらない | 大きさを写真で残し、次のトリミングと比べる |
| 耳の入り口のにおい | 帰った日はしない。2〜3日で出る | 強くなる | 病院へ相談する。においの質を言葉にしておく |
| しっぽの付け根をかく回数 | 帰った日の夜から | 減らない | 1時間あたりの回数を数えてから相談する |
| 足先を舐める | 帰って1〜2時間 | 落ち着く | 家で見る。三日続いたら②へ移す |
①と②を分けているのは、出た日です。トリミングで手や道具が当たったことへの反応は、当たったその日に出て、当たるのをやめれば引いていきます。三日目に出てくるものは、当たったこととは別の流れで動いています。毛に隠れていたものが、短くなったことで表に出てきた、という順番のほうが近くなります。③はもっと単純で、その場所は前から同じ状態だったのに、毛が長いあいだ見えていなかっただけです。
指で押して離したとき、周りと同じ速さで色が戻るなら①の側、周りより戻りが遅いなら②の側に寄せて考えます。色の濃さは部屋の明るさで変わるので、当てになりません。押して離す動作は左右の同じ場所で必ず2回やって、差があるかどうかも一緒に見ます。この一手があると、病院で聞かれる「左右で違いますか」に答えられます。
分岐ごとに、家でやることが入れ替わる|トリミングの反応が病院の話へ続くかどうか
3つの分岐は、手の出し方が正反対になります。①は手を減らす側、②は記録を増やす側、③は比べる材料をそろえる側です。いちばん多い失敗は、①に②の手を出すことです。二日で引くはずのものに毎日何かを足していくと、引いたのか手が効いたのかが分からなくなり、次に同じことが起きたときの見当が立ちません。
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①24時間以内に出て48時間で引くもの|さわる回数だけ増やす
新しいことを足さず、押して離す30秒を1日2回に増やします。毛が戻る速さがそろってきたら終わりです。同じ場所が次のトリミングでも出るなら、そこだけ道具が長く当たっている場所として、迎えのときに伝えます。
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②三日目以降に出た、または次の予約まで残るもの|日付を渡す形にする
出た日、広がった日、左右の差が出た日。この3つの日付を1枚に書きます。写真は同じ場所を同じ距離で、明るい窓の近くで撮ります。トリミングのときにサロンが気づいていた点も、その場で聞いて同じ紙に足します。
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③毛を短くして見えただけのもの|大きさだけ残す
指の関節や爪の幅を横に置いて撮ると、次の予約のときに大きさを比べられます。4〜6週後に同じ大きさなら、見えるようになっただけという読みでよく、大きくなっていれば②へ移します。
3つに共通して要るのは、比べられる状態を毎日そろえておくことです。前の日に何かを足し、今日は足さず、明日は別のものを足す。これでは日付だけ並んで、中身が読めません。mofuwa スキンケアミストの中身は高機能性電解酸化水100%で、口に入る量を気にして途中で手を止める必要がありません。だから足先でも耳のふちでも口のまわりでも、48時間を通して同じ条件のまま置けます。トリミングのあとにいちばん見たい場所が、いちばん舐められる場所なので、手を止めずに一周できるのは大きい違いになります。
この水の浸透する力は、精製水の35倍とされています。表面に残る時間が短いので、吹きかけてから押して離す動作へすぐ移れます。スキンケアミストの役目は、毎日同じ状態に戻しておくことです。状態がそろえば、48時間後に残った差は、その子の側で起きた差だけになります。②に入った場合も、この一周は続けたまま、動物病院で日付を渡す形にします。家でやめるものと、続けるものを混ぜないでください。
次の予約まで待たずに動かす線|トリミングのあとに病院で受診する目安
②に入ったもののうち、次の予約を待たずに動かす線は4つあります。どれも濃さや大きさではなく、時間の向きで引いた線です。三日目以降に出たものが、48時間後にさらに広がっている。同じ場所が左右ではっきり違ってきた。耳の入り口のにおいが日ごとに強くなる。同じ場所をかく回数が、数えた3日間で一度も減らない。
- 三日目に出てきた赤みが、そこからさらに二日で広がっている
- 左右の同じ場所を押し比べたとき、戻る速さの差が日ごとに開く
- 耳の入り口のにおいが、帰った日より三日目、三日目より五日目と強くなる
- 食べる量か、寝ている時間が、トリミングの前と比べて変わったまま戻らない
この4つのうち1つでも残っているなら、動物病院で診察の枠を取ってください。持っていくのは、出た日と広がった日を書いた紙、同じ場所を同じ距離で撮った写真、それとサロンで聞いた一言です。迎えのときに「前回と比べて手ごたえが変わっていた場所はありますか」と聞いておくと、それがそのまま相談の材料になります。トリマーは名前をつける立場にありませんが、前回との差はその手にしか残っていません。飼い主が運ばないと、その情報は消えていきます。
病院で相談するときは、こちらの読みを先に言わないほうが早く進みます。「トリミングのあとに出た反応だと思うのですが」と前置きすると、三日目に出たという事実のほうが後ろに回ってしまいます。日付と場所と、48時間後にどうなったかを順番に読み上げる。それだけで、①と②のどちらだったかは向こう側で分かれます。判断はそこから始まります。
帰り道で書いた一行が、四週間後の材料になる
トリミングのあとに残すのは、出た場所と、出た日付の一行だけです。それが4〜6週後の予約の日に、比べる相手になります。同じ場所が同じ時期に出る子なら、迎えのときに伝えることが決まり、次からは出る前に手が打てます。今日できるのは、帰った日の夜に5か所を30秒で回って、気づいたことを日付つきで1行書くところまでです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- サロンの人に「病院へ行ったほうがいいですか」と聞いてもよいのでしょうか。
- 聞いて構いません。ただし返ってくるのは判断ではなく観察の報告です。トリマーは病名を決める立場にないので、「前回よりここの手ごたえが変わっていました」「ここだけ体をひねって逃げました」という形で答えられます。これは飼い主が家で拾えない情報なので、聞いておく価値があります。聞き方は「行ったほうがいいですか」より「前回と違ったところはありましたか」のほうが、答えられる形に届きます。返ってきた言葉は、その日の日付と一緒に書き留めて、家で見る5か所の順番に足しておきます。
- トリミングの次の予約は、はっきりするまで延ばしたほうがよいですか。
- 場所によって変わります。触られたくない場所が1か所に決まっていて、そこを押すと逃げるなら、先に相談してから予約を入れるほうが、その子にとって短く済みます。反対に全身の様子が変わっておらず、見えているのが③の「毛を短くして見えただけのもの」なら、通常どおりで構いません。間隔をあけるほうが毛のもつれは進むので、延ばすこと自体が安全側とは限りません。延ばす場合は、サロンへ理由を伝えておくと、次に来たときの見方が変わります。
- 同じ赤みが毎回トリミングのあとに出ます。体質だと考えてよいですか。
- 毎回同じ場所なら、そこは道具と手が長く当たっている場所である可能性が高く、サロン側で当て方を変えられることがあります。まず伝えるのはそこです。ただし「毎回だから」で止めると、回数と広がりの変化を誰も数えないまま年単位で過ぎていきます。出た日と引いた日を4回分そろえて、引くまでの日数が回ごとに延びていないかを見てください。延びているなら、体質という言葉でくくらずに動物病院へ相談する材料になります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
