C15組み合わせ提案
梅雨の多頭飼いハウスキーピング
梅雨のある6日間、洗濯かごに入った布だけを数えてみたことがあります。犬2頭と猫1頭の家で、1日あたり7枚でした。玄関の足拭き、体を拭いた布、寝床のカバー、その下に敷いていたもの。晴れていた週は3枚だったので、倍以上に増えています。においが強くなった気がしていたのですが、数えてみると、増えていたのは布のほうでした。梅雨の多頭飼いの家で先に足りなくなるのは、掃除の時間ではなく、干す場所です。洗っても乾かない、乾かないから次を出す、出したぶんがまた濡れる。この記事では、1頭の家と多頭飼いの家を、洗う布の量・乾くまでの時間・置き場所の3列で比べて、梅雨のあいだにどちらから手を打つかを決めます。
梅雨の6日間で、洗濯かごに増えていたのは布のほうでした|多頭飼いの家で数えたもの
梅雨に入ると、室内のにおいが変わったように感じます。うちも毎年そう感じていたので、その年は数えてみることにしました。数えたのはにおいではなく、1日に洗濯かごへ入った布の枚数です。晴れた日が続いた週は1日3枚、雨が続いた6日間は1日7枚でした。犬2頭と猫1頭という頭数は、その間まったく変わっていません。変わったのは天気だけで、布だけが倍以上になっていました。
- 玄関の足拭き:雨の日の散歩から帰るたびに1枚。犬2頭なら1日で2枚から4枚です
- 体を拭いた布:帰宅後に背中と腹を拭くと、雨の日は1頭で1枚使い切ります
- 寝床のカバー:濡れた体のまま乗ると、翌朝までに乾かないので洗います
- 玄関に敷いていたもの:2枚重ねにしていた下側が、いちばん乾いていません
- 室内の通り道に敷いたもの:足跡が付くので置いたら、これも洗う対象になりました
- 猫のいる棚の布:外に出ない猫でも、室内の湿度が高い日はここが乾きません
この6種類のうち、体を拭く布は1頭ぶんずつ増えます。頭数の掛け算です。ところが、それ以外の4種類は頭数では増えません。増えるのは「濡れた体が通った回数」です。玄関の敷物は、1頭が通っても3頭が通っても1枚ですが、3頭が通ると乾くひまがなくなります。乾かないまま次の子が乗るので、洗う頻度が上がります。梅雨の多頭飼いで枚数が跳ね上がるのは、この部分でした。
においについても書いておきます。生乾きのにおいは、洗っていないから出ているのではなく、乾いていないから出ています。だから、洗う回数を増やしても、干す場所が足りていなければ同じところに戻ります。梅雨の時期に多頭飼いの家で起きているのは、掃除が追いついていないという話ではなく、乾かす能力が頭数に対して足りていないという話でした。手を打つ場所が変わります。
梅雨の話をすると、湿度が何%を超えたら、という数字を置きたくなります。ただ、同じ湿度でも、部屋の広さ・風の通り方・干している枚数で、乾くまでの時間はまるで違います。数字を覚えても、自分の家では使えません。この記事で使うのは、家で自分で測れる2つだけです。1日に洗濯かごへ入った布の枚数と、干してから乾くまでにかかった時間。この2つを6日ぶん書くと、その家の梅雨の条件が出ます。よそから借りた数字より、こちらのほうが当たります。
軸1・1頭の家では、濡れた布が1日で1周する|梅雨の時期に乾くまでにかかる時間
1つめの軸は、1頭の家です。1頭だと、濡れた布は1日で1周します。朝の散歩で足拭きが1枚、夜にもう1枚。体を拭いた布が1枚。合わせて3枚を夜に洗って、翌朝までに乾いていれば、同じ布がまた使えます。回っているあいだは、枚数が増えません。梅雨でも、この回転が保てている家では、布は問題になりませんでした。
回転が保てるかどうかは、乾くまでの時間で決まります。晴れた日なら半日、雨が続く時期は1日から1日半かかりました。1周に必要な時間が24時間を超えると、そこから枚数が増え始めます。1頭の家は、この境目の手前で止まりやすい。1日3枚なら、洗い替えを3枚持っていれば、乾くのに1日半かかっても回ります。予備が1組あるだけで、梅雨の条件を吸収できるということです。
| 晴れが続く時期 | 梅雨の時期 | |
|---|---|---|
| 1日に濡れる布 | 3枚前後 | 3枚から4枚 |
| 乾くまでの時間 | 半日 | 1日から1日半 |
| 1周にかかる日数 | 1日 | 2日 |
| 必要な洗い替え | 1組 | 2組 |
| 干す置き場所 | 1か所で足りる | 1か所で足りる |
表を見ると、1頭の家で梅雨に変わるのは、洗い替えが1組から2組に増えるところだけです。置き場所は増えていません。3枚から4枚なら、室内の物干しが1か所あれば掛かります。ここが、次に出てくる多頭飼いの家との分かれ目になります。枚数が同時に増えるかどうか、ではなく、掛ける場所が足りるかどうかのほうです。
1頭の家の毎日を、もう少しだけ細かく見ておきます。帰宅後に足を拭いて、体を拭いて、その2枚を洗濯機に入れる。次に使うのは翌朝なので、乾くまでに12時間から18時間の猶予があります。梅雨でも、この猶予のほうが乾燥にかかる時間より長ければ、習慣は崩れません。崩れるのは、猶予より乾燥時間が長くなった日です。1頭の家では、その日が梅雨のうち数日しかありませんでした。
軸2・多頭飼いの家では、乾く前に次の布が濡れる|梅雨に置き場所が消えていく条件
2つめの軸は、多頭飼いの家です。ここで起きているのは、枚数が頭数倍になることではありません。乾く前に次が濡れる、という順番の問題です。3頭の家で1日7枚。晴れた週の3枚と比べると倍以上ですが、頭数の3倍にはなっていません。それでも回らなくなるのは、7枚を同時に掛ける場所が家の中にないからです。
順番を書きます。1頭目が帰ってきて、玄関の敷物が湿ります。2頭目が同じ敷物の上に立ちます。2頭目が乗った時点で、その敷物はもう「乾き始める前」に戻ります。3頭目が乗ると、洗う対象に変わります。1頭ずつ帰ってくる家では起きない現象です。梅雨の条件では、乾き始めるまでの猶予が短いので、この上書きが効いてきます。
- 同じ面を続けて使う:玄関の1枚に、3頭が続けて乗ります
- 乾き始める前に次が来る:間隔が5分では、表面の水分が動きません
- 室内へ持ち込む水分が重なる:拭き残しが3頭ぶん、同じ通り道に落ちます
- 寝床が受け皿になる:帰宅後に乗った子の順に、カバーが湿っていきます
- 洗い替えを出すと干す場所が減る:替えを出したぶん、濡れた布が積まれます
- 積むと、いちばん下が乾かない:ここから、洗い直しの2周目が始まります
最後の2つが、多頭飼いの家に特有のところです。枚数が増えると、洗い替えを増やして対応したくなります。ところが、洗い替えを増やすと干す場所がそのぶん埋まります。7枚のうち4枚しか掛けられない家では、残りの3枚は畳んで置かれます。畳んで置いた布は、翌日に乾いていません。乾いていない布をもう一度洗うと、その日の枚数がまた増えます。梅雨の多頭飼いで枚数が止まらなくなるのは、この2周目に入ってからでした。
掃除の回数を増やしても、この2周目は止まりません。掃除は床に落ちたものを取る作業で、干す場所を作る作業ではないからです。むしろ、掃除のあとに使った布がもう1枚増えます。犬が2頭いる家では、梅雨のあいだに拭く回数を増やした結果、洗う布が1日9枚になった週がありました。手を打つ場所が違っていた、ということです。
洗う量・乾く時間・置き場所の3列で並べる|犬も猫もいる家と1頭の家の梅雨の比較
2つの軸を並べます。同じ梅雨でも、1頭の家と多頭飼いの家では、詰まる場所が違います。枚数だけを見ていると同じ問題に見えますが、比較すると、効く手が入れ替わることが分かります。
| 1頭の家 | 多頭飼いの家 | |
|---|---|---|
| 1日に洗う布の量 | 3枚から4枚 | 7枚前後。頭数の掛け算にはならない |
| 乾くまでの時間 | 1日から1日半 | 同じ。ただし掛けられない枚数が出る |
| 干す置き場所 | 1か所で足りる | 3か所必要。家の中に用意できない |
| 濡れる順番 | 1日1周。上書きが起きない | 同じ面に続けて乗るので上書きされる |
| 崩れ始める日 | 乾燥時間が猶予を超えた日 | 洗い替えを出して、干す場所が埋まった日 |
| 先に効く手 | 洗い替えを1組足す | 布そのものを減らす |
いちばん下の行が、この記事の答えです。1頭の家では、洗い替えを1組足せば梅雨を越えられます。多頭飼いの家では、足すと逆に詰まります。足したぶんだけ干す場所が埋まるからです。同じ「布が乾かない」という症状でも、頭数によって打つ手が反対を向きます。梅雨の比較でいちばん大事なのは、この向きの違いでした。
犬だけの家と、犬と猫がいる家でも少し違います。猫は外に出ないので、玄関側の布は増えません。増えるのは室内側です。湿度が高い日に猫がいつも乗っている棚の布は、外の雨とは関係なく乾きにくくなります。犬の側は玄関、猫の側は室内。梅雨の比較をするときは、この2か所を分けて数えておくと、どちらを先に減らすかが決まります。うちの6日間では、玄関側が5枚、室内側が2枚でした。
もう1つ、時間の列についても書いておきます。乾くまでにかかる時間そのものは、1頭の家でも多頭飼いの家でも変わりません。同じ部屋なら、1枚が乾く速さは頭数と無関係です。変わるのは、掛けられる枚数のほうだけ。だから多頭飼いの家で梅雨の条件を良くしたいときに、乾燥の速さを上げる方向で考えると、費用のわりに枚数が減りません。減らすのは枚数の側です。
掃除を増やすか、布を減らすか|梅雨の多頭飼いでどっちを先にやるか
梅雨の多頭飼いで先にやるのは、布を減らすほうです。掃除を増やすと、使う布が1枚増えます。布を減らすと、掛ける場所が1つ空きます。どっちが先かで迷ったら、その日の終わりに干す場所が空いているかどうかで決めてください。空いていない日は、掃除ではなく枚数の側に手を入れる日です。減らし方は5つありました。
- 玄関の2枚重ねをやめる:下側はいちばん乾きません。1枚にすると洗う対象が減ります
- 敷物を、拭ける面に置き換える:布でない面は、洗う枚数に入りません
- 寝床のカバーを1枚に減らす:重ねている下の1枚が、翌朝まで湿っています
- 室内の通り道の敷物を外す:足跡は掃除できますが、湿った敷物は乾かせません
- 体を拭く布だけは減らさない:ここは子ごとに分けたままにします
- 洗い替えは増やさない:干す場所が空いていない家では、増やすほど積まれます
5つめだけ、方向が逆になっています。体に触れる布は、梅雨でも子ごとに分けたままにしてください。減らすのは家の側の布で、体の側の布ではありません。混ぜてしまうと、皮膚の様子が変わった子がいたときに、どの子のいつからの話なのかを追えなくなります。減らす対象と、分ける対象を取り違えないところが、梅雨の多頭飼いでいちばん間違えやすいところでした。
布を減らすと、拭き残しが室内へ入る量は少し増えます。そこを引き受けるのが、玄関に出す桶です。足先と指のあいだは、その子の口が届く場所ですが、雨の日に持ち帰る量までは自分では引き受けられません。ここは人が代わるところです。mofuwa 入浴シャンプーは、お湯に溶かして、湯そのものを洗浄液にするタイプなので、桶に張って足先だけを浸ける形にできます。泡を立てて擦る工程がないぶん、玄関で立たせたまま終わります。拭けば布が1枚出ますが、浸ければ出るのは流す湯だけです。玄関の敷物に3頭が続けて乗るという上書きも、そこで止まります。うちの6日間では、玄関側の5枚が3枚まで下がりました。湯は1頭ごとに張り替えて、外に出ない猫のいる室内側は、この手順に入れません。
室内のにおいが気になる日は、床や家具の側にも手を入れます。香りでおおわない無香料タイプの mofuwa 瞬間消臭スプレー は、布ではない面に使えるので、洗う枚数を増やさずに済みます。ただ、これは布を減らしたあとの順番です。干す場所が埋まったままで面の側に手を広げると、作業だけが増えます。梅雨の多頭飼いの手順は、枚数を減らす、掛ける場所を空ける、そのあとで面を見る、の順でした。
同じ場所を舐め続けている、触れていないのに体をかき続ける、毛の下の地肌が赤い、においが1頭だけ変わったまま戻らない、耳を気にする回数が増えた、足先をなめる時間が長くなった。こうした変化があるときは、梅雨だからと様子を見ずに、動物病院にご相談ください。湿度の高い時期は「季節のせい」で説明がついてしまうので、受診が遅れやすい時期でもあります。多頭飼いの家では、ほかの子と比べて「うちではこれが普通」と見えることもあります。いつから、どの子に出ているかを書いた紙が1枚あると、その場で話が早く進みます。
5つを今日から全部やろうとすると、置き場所の作り直しになって止まります。今日やるのは、玄関に重ねている布を1枚にすることだけで足ります。下側の1枚を外して、洗って、そのまましまう。それだけで、翌日から洗う対象が1枚減り、掛ける場所が1つ空きます。空いた場所に何を掛けるかは、明日の枚数を数えてから決めれば間に合います。梅雨の多頭飼いは、増やす順番を止めるところから軽くなりました。
最後にもう一度だけ書いておきます。梅雨の多頭飼いで増えるのは、においの強さではなく、乾かない布の枚数です。1頭の家は洗い替えを1組足せば越えられて、多頭飼いの家は足すと詰まる。同じ症状に見えて、打つ手は反対を向きます。比較して分かるのはそこまでで、あとはその家の枚数次第です。6日間、洗濯かごに入った布を数えてみてください。掃除を増やすか布を減らすか、どっちが先かは、その数字が決めてくれます。
Product
mofuwa 入浴シャンプー
400ml / 3,410円(税込)
浸かるだけで洗える入浴タイプ。「泡立て・ごしごし・すすぎ」の3手間を省けるので、高齢のペット・大型犬・多頭飼いのご家庭に向いています。
商品ページを見るよくある質問
- 梅雨のあいだ、多頭飼いの家では洗い替えを何組そろえておけばいいですか。
- 組数を決める前に、干す場所に何枚掛けられるかを数えてください。掛けられる枚数より多く洗い替えを持つと、乾かない布が積まれて、そこからもう一度洗い直すことになります。1頭の家なら2組で足りますが、多頭飼いの家では、増やす前に減らせる布がないかを先に見るほうが早く回ります。玄関の2枚重ね、寝床の重ねているカバー、室内の通り道の敷物。この3か所から1枚外すだけで、掛ける場所が1つ空きます。
- 梅雨に室内のにおいが強くなった気がします。掃除の回数を増やすべきですか。
- 掃除を増やすと、その作業で使う布が1枚増えます。まず、干している布が翌朝までに乾いているかを見てください。乾いていない布があるなら、においの出どころはそちら側にあります。乾かせる枚数まで布を減らしてから、床や家具など布ではない面に手を入れる順番のほうが、作業が増えません。1頭だけにおいが変わって戻らないときは、季節の話と分けて動物病院にご相談ください。
- 犬2頭と猫1頭の家では、梅雨にどこから数えればいいですか。
- 玄関側と室内側に分けて数えてください。犬の側は外から水分が入るので玄関の布が増え、猫の側は外に出なくても、湿度の高い日にいつも乗っている場所の布が乾きにくくなります。6日ぶん、日付と枚数と場所だけを書けば足ります。玄関側が多い家は玄関の重ねをやめるところから、室内側が多い家は寝床のカバーの枚数から手を入れると、掛ける場所が先に空きます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
