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老猫が毛づくろいをしなくなったら|背中とお尻に最初に出ます

公開日 2023年11月20日|文=mofuwa編集部

ブランケットの上で休んでいる高齢の猫
毛づくろいの回数は、体の変化がいちばん早く表に出る場所のひとつです。写真:taryn fry/Pexels

老猫が毛づくろいをしなくなるとき、体じゅうを一度にやめるわけではありません。 舐めなくなる場所には順番があり、背中の中央・腰・しっぽの付け根から先に落ちていきます。 ここは飼い主からいちばん見えにくい場所でもあるため、気づくのは毛玉ができてから、ということが起こります。 この記事では、その順番と、毛玉になる前に気づくための体の見かたを整理します。

毛づくろいは、被毛を整えるだけの行動ではない

毛づくろい(グルーミング)とは、猫が舌で被毛をとかし、皮脂を全体に広げながら汚れと抜け毛を取り除く行動のことです。 一般に、猫は起きている時間のうち3割ほどをこの行動に使うといわれます。それだけの時間を割いているのは、 見た目を整えるためだけではありません。

舐めることで被毛に唾液が広がり、蒸発するときに熱を奪います。汗腺の少ない猫にとって、これは体温を下げる数少ない手段のひとつです。 さらに、舌で皮脂を毛の先まで運ぶことで被毛が水をはじく状態に保たれ、抜けかけの毛が体に残りにくくなります。

つまり毛づくろいが減るということは、被毛が乱れるだけでなく、猫の体を保つしくみのひとつが落ちているということです。 「最近あまり毛づくろいをしていない気がする」という違和感は、それだけで十分に意味のある観察です。

舐めなくなる場所には順番がある

猫が自分の体を舐めるとき、場所によって必要な動きが違います。顔まわりは前あしに唾液をつけて拭くので、体をひねる必要がありません。 ところが背中の中央や腰は、首と腰を大きく曲げてはじめて口が届く場所です。 体を曲げる動作が負担になると、この順番のとおりに落ちていきます。

猫が自分で舐めにくくなる場所の順番

背中の中央から腰・しっぽの付け根が最初に舐められなくなり、次にわき腹と後ろあし、顔と前あしと胸は最後まで残ります。

横向きに立つ猫のイラスト。自分で舐めにくくなる場所を、順番に3か所、番号で示している 1 2 3
  1. 1背中の中央・腰・しっぽの付け根 首と腰を大きくひねる必要がある。最初に落ちる
  2. 2わき腹・後ろあし・お尻まわり 体を軽く曲げれば届く。回数が徐々に減る
  3. 3顔・前あし・胸 前あしで拭ける。最後まで残ることが多い

顔がきれいでも、背中が束になっていることがあります。

舐められなくなる順番。顔まわりだけを見ていると、変化に気づけません。

ここが厄介なところで、猫は最後まで顔をきれいに保ちます。 正面から見るかぎり「いつもどおり」なのに、背中に手を入れると毛が束になっている。 そういう順番で進むので、週に一度は背中から腰にかけて手のひらを滑らせて確かめるのが、いちばん早い気づき方になります。

Point触って確かめる

見るのではなく、触ってください。毛づくろいが減った場所は、指を入れると根元がしっとり束になっている感触があります。 フケが指に付く、皮脂でべたつく、といった変化も同時に出ます。

「歳のせい」で片づける前に

毛づくろいが減る背景は、年齢だけではありません。次の4つは、いずれも動物病院で確かめられるものです。

毛づくろいが減るときに考えられること
可能性いっしょに出やすい変化確かめかた
体を曲げるのがつらい 高い所へ登らなくなる、寝る場所が下の階に移る、ジャンプの着地が重い 動きの変化を1週間メモして獣医師に見せる
口の中に痛みがある 食べる速度が落ちる、片側だけで噛む、よだれ、口臭の変化 口腔内の診察
体調全体が落ちている 体重の減少、飲水量の変化、毛づくろい以外の行動も減る 血液検査などの健康診断
太って口が届かない 背中〜腰だけに集中して毛が乱れる、体型の変化 体重と体型の記録
Note逆のパターンもあります

毛づくろいが減るのではなく、同じ場所を過剰に舐め続けることもあります。 舐めている場所の毛が薄くなる、皮膚が赤いといった場合は、かゆみや痛み、ストレスが背景にあることがあり、対応が変わります。 どちらの方向であっても、いつもと違う状態が続くなら受診をおすすめします。

2〜3分で終わらせる、手伝いかた

手伝うといっても、全身をきれいにする必要はありません。猫が自分で届かなくなった場所だけを、短時間で。 嫌がる猫ほど、一度の長さを短くするほうが続きます。

  1. 触られてもいい場所から始める

    いきなり背中には行きません。あご下や頭など、ふだん撫でて嫌がらない場所を2〜3回なでてから移ります。この助走があるかないかで、続けられる期間が変わります。

  2. 被毛を軽く湿らせる

    乾いた毛にブラシを入れると引っかかって痛みが出ます。霧状のもので根元が軽く湿る程度にしてから通すと、抵抗がはっきり減ります。スプレーの音を怖がる子には、手のひらに出してから塗る方法もあります。

  3. 背中の中央から腰へ、毛の流れに沿って通す

    逆立てないこと。毛の生えている方向に、軽い力で。束になっている部分は無理にほどかず、指で少しずつ分けてから通します。

  4. しっぽの付け根とお尻まわりを最後に

    ここは嫌がる子が多いので、いちばん最後に短く。皮脂がたまりやすく、においの元にもなる場所です。1日で終わらせず、日を分けて構いません。

  5. 1回2〜3分で切り上げる

    猫が体をこわばらせたり、しっぽを振りはじめたら、その日はそこで終わりにします。「途中でやめる」ほうが、次の回がやりやすくなります。

Point音を立てない

猫が嫌がる理由は、触られること自体よりもスプレーの噴射音であることが少なくありません。 音の出にくい容器を選ぶ、あるいは手に取ってから塗る。それだけで受け入れる子がいます。

病院に相談したほうがよい変化

毛づくろいの減少そのものは、すぐに受診が必要な症状ではありません。ただし次の変化が重なっているときは、 ケアの前に体のほうを確かめたほうが早く解決します。

Cautionこんなときは動物病院へ

・数週間のうちに体重が落ちている
・毛づくろい以外の行動も明らかに減っている(遊ばない、寝ている時間が急に増えた)
・食べる速度が落ちた、よだれが増えた、口臭が変わった
・同じ場所を舐め続けて毛が薄くなっている、皮膚が赤い
・毛玉が皮膚を引っぱっている、毛玉の下の皮膚が赤い・じゅくじゅくしている

毛玉が大きくなってしまった場合、家庭でハサミを入れるのは危険です。猫の皮膚は薄く、毛玉といっしょに引き上げられていることがあるため、 切ったつもりが皮膚だった、という事故が起こります。大きな毛玉は動物病院かトリマーに任せてください。

Product

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

300ml / 2,970円(税込)

猫のために容器から見直した、洗い流さないケアウォーターです。 噴射音が出にくいタイプで、スプレーの音を怖がる猫にも使えます。 特許電解水(特許5253483)を使用し、香料・アルコール・界面活性剤は不使用。 原水は清涼飲料水の規格基準をクリアしているため、毛づくろいで舐めても心配がいりません。

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よくある質問

老猫が毛づくろいをしなくなるのはなぜですか?
体をひねる動作が負担になることが多い理由です。毛づくろいは首と腰を大きく曲げる運動なので、関節や筋肉に変化があると、背中の中央・腰・しっぽの付け根から先に舐めなくなります。口の中の痛み、体調不良、体重の増加が背景にあることもあります。
毛づくろいをしなくなると、体にどんな変化が出ますか?
舐めなくなった場所の被毛がべたついて束になり、フケが目立ち、やがて毛玉ができます。背中の中央から腰にかけて先に出ることが多く、顔まわりは最後まできれいなままなので、正面から見ているだけでは気づけません。
ブラッシングを嫌がる猫はどうすればいいですか?
一度に全身をやろうとせず、触られてもいい場所から2〜3分で切り上げてください。乾いた被毛にいきなりブラシを入れると引っかかって痛みが出るため、軽く湿らせてから通すと抵抗が減ります。噴射音を怖がる場合は、手のひらに出してから塗る方法もあります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。 毛づくろいの変化には体調の問題が隠れていることがあります。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。