C04悩み解決

フケが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える

公開日 2023年12月11日|文=mofuwa編集部

白い布の上で、長い毛を根元からブラッシングされている犬
作られるフケの量はどの子も似ています。違うのは、それが毛の中に留まるか、外へ落ちるかです。写真:Yaroslav Shuraev/Pexels

ブラッシングのあと、床に白い粒がぱらぱら落ちる子と、ブラシの根元にフケがかたまりでついてくる子がいます。この2つは、出ている量が同じでも見え方がまったく違います。フケの犬種差として名前が挙がるのは、たいてい後者のほうです。皮膚が入れ替わる周期に大きな差はなく、変わるのは、はがれたものが毛の中に留まるか、そのまま外へ落ちるか。この記事では、毛の密度と長さという2つの条件から、出方の違いを整理します。

フケになるまでの日数は、どの子も変わらない

フケとは、皮膚のいちばん外側の層が、役目を終えてはがれ落ちたもののことです。皮膚は毎日少しずつ新しく入れ替わっていて、生まれた細胞が表面に出てはがれるまでの日数は、犬でおよそ3週間前後と言われます。この日数に、目立った犬種差はありません。つまり、はがれる量そのものは、どの子もそれほど変わらないということになります。

それでも「うちの子はフケが多い」と感じる差が生まれます。分かれ目は皮膚の側ではなく、そのすぐ上にある被毛の側です。はがれたものが毛の中に留まるか、すぐ外へ落ちるか。この一点で、飼い主の目に入る量が何倍にも変わります。

同じ量が作られても、ここで二手に分かれる
毛の側の条件はがれたものの行き先見え方
密で長い根元に留まり、積み上がるある日まとめて、大きなかたまりで出る
粗くて短い留まらず、すぐ外へ落ちる毎日少しずつ、床や服に散る
Note「多い・少ない」で数えないでください

フケの犬種差を量で比べようとすると、必ず留まる側の子が「多い」と判定されます。実際に増えているのか、留まっていたものが一度に出てきただけなのかは、量では分かりません。比べるなら、量ではなく出方で比べてください。

毛の密度と長さで、フケの出方を比較する

見るべき条件は2つだけです。下毛があって密に生えているかどうかと、毛が長いかどうか。この2つの組み合わせで、はがれたものがどこまで届くかが決まります。密なほど途中で引っかかり、長いほど外へ出るまでの距離が延びます。

2つの条件の組み合わせと、フケの出方
毛の状態根元での動き気づくきっかけ
密で長い(下毛あり・長毛)ほとんど外へ出ない。根元に層になるブラシに白いかたまりが乗る。分け目が白い
密で短い(下毛あり・短毛)途中まで出て、毛先の手前で止まるなでた手のひらに白い粉がつく
粗くて長い(下毛なし・長毛)重みで毛先まで滑り落ちる床の同じ場所に、白い筋のように溜まる
粗くて短い(下毛なし・短毛)そのまま外へ落ちる黒い服や暗い色のソファでだけ目につく

犬種の名前で覚えないでください。同じ犬種のなかでも毛の密度には幅があり、混血の子は名前から逆算できません。フケの犬種差として語られている内容も、ほとんどはこの2つの条件を言い換えたものです。名前ではなく、いま指で触れている毛がどれに近いかで判断してください。

かたまりで出る子と、少しずつ落ちる子はどっち

出方が分かると、次に変わるのは「いつ気づけるか」です。ここが実際の生活でいちばん効いてきます。

留まる子と、落ち続ける子の比較
留まる子(密で長い)落ち続ける子(粗くて短い)
気づく場所ブラシ、分け目、根元床、寝床、飼い主の服
気づくまでの日数数日〜2週間ぶん溜まってからその日のうち
見落としやすいこと地肌の赤みが毛に隠れる落ちた量だけ見て、量が増えたと思い込む
先にやること根元まで届くブラッシングで出す落ちる場所を1か所決めて、日ごとに比べる

留まる子でこわいのは、フケそのものより地肌が毛に隠れて見えないことです。根元に層ができているあいだ、その下の皮膚がどうなっているかは外から分かりません。かたまりが出た日は、出たことを気にするより、出たあとの地肌を見てください。

落ち続ける子は、逆に量を見誤ります。毎日目に入るので増えた気になりますが、その子はもともと毎日出す作りです。比べるなら、暗い色の布を同じ場所に置いて、日ごとに落ちる量をそろえて見てください。

犬と猫での、フケの見分け方

うちの子がどっちなのかは、その場で確かめられます。道具はいりません。

  1. 毛を逆向きに分けて、根元を見る

    背中の中央と、腰のうしろ。指で毛を分けて、地肌が見えるところまで開きます。白い粒が根元に留まっていれば「留まる子」です。根元がきれいで、それでも床に落ちているなら「落ち続ける子」です。

  2. ブラシに何が乗るかを見る

    抜け毛だけが乗るのか、白いものが一緒に乗るのか。白いかたまりが乗るのは、根元に溜まっていたものが出てきた合図で、その日に急に増えたわけではありません。

  3. 暗い色の布の上に立たせて、背中を軽くなでる

    落ちるかどうかがその場で分かります。毎回同じ布、同じ場所、同じなで方にすると、週ごとの比較ができます。

  4. 週に一度、同じ場所を写真に撮る

    根元を開いた状態で撮ります。少しずつ進む変化は記憶では比べられません。広がっているのか、同じところで止まっているのかを見るための記録です。

猫は、ここに条件がひとつ加わります。猫は自分で毛づくろいをして、はがれたものを口で運び出します。だから猫のフケは、自分の口が届かない場所にだけ残ります。背中の中央、腰のうしろ、しっぽの付け根。ここに白いものが見えたら、毛の条件の話とは別に、体が硬くなって届かなくなっている可能性を考えてください。犬は自分で運び出せないので、根元に積み上がる分だけそのまま残ります。

犬種差では説明がつかないフケの条件

毛の密度と長さは急に変わりません。だから「先週まではこうではなかった」という変化は、条件では説明がつきません。次のようなときは、出方の話から外して考えてください。

Caution早めに相談したいサイン

フケと一緒に地肌が赤い、においがある、毛が抜けて地肌が見えている、かさぶたのように厚いものがはがれる、かゆがって眠れていない、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、毛の条件で様子を見ずに動物病院にご相談ください。受診の前に、いつからか、どこに出ているか、家で使っているものは何かをメモしておくと話が早くなります。

根元に留まっているものを、その子は自分では外に出せません。犬は、はがれたものを運び出す手を持っていません。猫も、口が届く範囲の外側——背中の中央から腰のうしろ——にだけ残ります。ここは、人が代わって毛を開ける場所です。mofuwa スキンケアミストは、清涼飲料水の規格基準を通した電解水でできています。地肌まで届いたものが、そのあとその子の口へ回っても差し支えない、という条件で選べます。見分け方の手順1で毛を分けた、その開いた状態のまま、布に含ませて線に沿って拭いてください。毛を閉じてから表面をなでても、留まっているのは根元のほうなので届きません。フケの犬種差でいう「留まる子」ほど、この開いたままの一手が要ります。

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よくある質問

短毛の子のほうがフケが多いように見えるのは、なぜですか。
外へ落ちきるまでの距離が短く、落ちた先が床や服なので、飼い主の目に入りやすいからです。長毛の子は同じ量が出ていても根元で止まるため、目に入りません。見えている量の差であって、はがれている量の差とは限りません。
ブラッシングの回数を増やせば、フケは減りますか。
留まる子であれば、根元に積み上がる前に外へ出せるので、まとまって出る山は低くなります。ただし、はがれる量そのものが減るわけではありません。強く当てると地肌を傷つけるので、力ではなく回数で分けてください。
子犬や子猫でも、同じ見方でいいですか。
毛の密度と長さはこれから変わっていくので、いまの毛で決めつけないでください。生後半年から1年で下毛の量が変わる子もいます。3か月ごとに根元を開いて見て、出方が変わったかどうかを追ってください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。