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賃貸の原状回復でにおいが問われる場面

公開日 2024年6月7日|文=mofuwa編集部

明るく片づいた部屋で、木の床のそばに敷いた淡い色のブランケットの上に伏せている小型犬
賃貸の原状回復でにおいが問われるのは、拭ける場所より、交換でしか戻せない場所のほうです。写真:belen capello/Pexels

賃貸の原状回復で問われるのは、壁紙・床材・畳のように、交換でしか戻せない場所に入ったにおいです。拭き取れる場所は、住んでいるあいだに何度でもやり直せます。そして、その分かれ目は、ペットと暮らしているあいだに、においが染み込んでいた時間の長さで決まっています。退去の日に急に決まるものではありません。だから、賃貸の原状回復について家でできることは、拭ける場所を増やしておくことのほうに寄ります。この記事では、契約や費用の話には立ち入らず、部屋の側で起きていることを、8つの問答に分けて書きます。

賃貸の原状回復で、においはどこで問われるのですか

問われるのは、交換でしか元に戻せない場所です。壁紙、床材、畳が代表になります。ここににおいが入ると、表面を拭いても、においの出どころは中に残ります。逆に、ガラス、金属、樹脂のように表面が閉じているものは、住んでいるあいだに何度でもやり直せるので、賃貸の原状回復の場面で話題になりにくいところです。

ペットと暮らしている家で気にされやすいのは、粗相の跡や、寝床のまわりのにおいです。ただ、実際に分かれ目になっているのは「何が起きたか」より「どこで起きたか」のほうになります。同じことが起きても、床がフローリングか、カーペットか、畳かで、そのあとが変わります。表面がにおいを受け取るだけの場所と、中まで受け取る場所があるからです。

Note賃貸の原状回復の話は、部屋の材質の話でもあります

ペットのにおいというと、その子の体の話に見えます。けれど、賃貸の原状回復で問われているのは、部屋の側が何でできているかのほうです。同じ子と暮らしていても、部屋の材質が違えば、残り方が変わります。入居のときに、床と壁が何でできているかを見ておくと、住んでいるあいだの手の入れ方が決めやすくなります。

この記事で、金額や割合を書かない理由

先に断っておきます。この記事では、賃貸の原状回復にかかる金額の目安も、ペット可の物件で費用が発生した割合も書きません。調査の名前も、制度の条項も挙げません。書けないからです。

とくに4つ目が理由として大きいところです。金額をひとつ書くと、読んだ人はそれを自分の契約の数字として持ち帰ります。実際には、契約書に書かれていることと、管理会社の運用がすべてです。この記事の役割は、その確認を早めることであって、代わりに答えを出すことではありません。

そのうえで、この記事で書けることははっきりしています。部屋の側で、においが物としてどうふるまうか。それが住んでいるあいだにどう積み上がるか。そして、家で先に手を入れられるのはどこか。この3つです。賃貸の原状回復という言葉から入ってきた人が、いちばん動かせるのもここになります。

「拭ける場所」と「交換になる場所」は、物として何が違うのですか

違いは、表面が閉じているか、開いているかです。閉じている面では、水分も皮脂も表面にとどまるので、拭けば持ち出せます。開いている面には、細かい穴やすき間があり、そこから中へ入ります。中へ入ったものは、表面を拭いても届きません。賃貸の原状回復でにおいが問われるのは、後者の側です。

拭ける場所と、交換になる場所 同じにおいの元が付いても、面の作りによって、どこまで持ち出せるかが変わります。ペットと暮らす部屋では、この2つが同じ床の上に並んでいます。 同じ部屋の中に、両方が並んでいます 拭ける場所 表面が閉じています 水分は表面にとどまります 拭くと持ち出せます 何度でもやり直せます 床材・ガラス・金属・樹脂 交換になる場所 表面に細かい穴があります 水分と皮脂が中へ入ります 拭いても表面までです 時間が経つほど戻せません 壁紙・畳・カーペット 住んでいるあいだに動かせるのは、左の面積のほうです
分かれ目は、においの強さではなく、面が閉じているか開いているかのほうです。

図の右側にあるものは、においを受け取ってしまうと、そのあとの手が限られます。だから賃貸の原状回復では、この列に何がどれだけ入ったかが見られることになります。拭き取りが無駄という意味ではありません。拭き取りが効くのは左の列で、右の列は、そもそも入れない工夫のほうが先に立ちます。

ペットと暮らしていると、皮脂が付いた場所は、時間が経つほど落としにくくなります。皮脂は空気に触れているあいだに性質が変わり、雑菌が働くことで、においの出方も変わっていきます。右の列では、これが面の中で起きます。中で起きたことは、外からは見えません。見えないまま進むのが、この列のいちばんの特徴になります。

判断は、いつ決まっているのですか

決まっているのは、住んでいるあいだです。退去の日に立ち会って初めて決まるように見えますが、そのとき見られているのは、それまでに積み上がった結果になります。賃貸の原状回復でにおいが問われるかどうかは、退去の準備をどれだけ丁寧にやったかより、それ以前の時間で決まっています。

同じ量のにおいの元が付いたときに、時間で変わるもの
経った時間面の上で起きていることできること
その日のうちまだ表面にとどまっています拭き取ると、ほとんど持ち出せます
数日面の作りによっては、中へ入り始めます拭き取りと換気で、まだ動きます
数週間中に入ったものは、外から届きません手が入るのは、表面の側だけになります
数か月以上面そのものがにおいの出どころになります交換の話に近づきます

この表で見てほしいのは、時間の目盛りのほうです。賃貸の原状回復でにおいが問われる場面は、退去の直前ではなく、この表の上のほうで決まっていきます。粗相そのものが問題というより、それが起きたあとの数時間から数日で、どこまで持ち出せたかが積み上がります。

だから、ペットと暮らす賃貸で有効なのは、「気づいたら、その日のうちに終わらせる」という一点だけです。週末にまとめて掃除するという組み方は、床や家具の見た目にはよく効きますが、この表の上では遅くなります。目立たない場所ほど、気づくのが遅れるので、時間の側が先に進みます。

帰宅後に散歩から戻ったときも、同じ考え方になります。足まわりに付いたものは、部屋に入る前に持ち出しておくほうが、面に渡る量が減ります。玄関で30秒使うだけで、そのあと部屋の中で拭き取る面積が変わります。賃貸の原状回復という言葉から見ると、この30秒は、住んでいる年数のぶんだけ積み上がる差になります。

ペットと暮らす部屋で、においが入りやすいのはどのあたりですか

入りやすいのは、体が長い時間触れている場所と、水分が落ちる場所です。この2つが重なるところが、いちばん先に進みます。部屋の広さに関係なく、同じ場所から始まります。

賃貸の部屋で、においが入りやすい場所と、その理由
場所入りやすい理由手の入れ方
寝床の下の床体が長時間触れ、皮脂が移ります下に1枚敷いて、敷物のほうを洗います
寝床のそばの壁の下側体が寄りかかり、毛と皮脂が付きます腰の高さまで貼れるものを足します
食器のまわり水と食べ物が飛び、雑菌が働きます拭ける素材のマットを敷きます
トイレの周囲の床水分が落ち、面の中へ入りますはみ出す範囲まで敷物を広げます
玄関から部屋への通り道帰宅後の足まわりが最初に触れます玄関側で足を拭いてから入ります
窓から遠い部屋の隅換気の風が届きにくい場所です空気の通り道を作り、家具を離します

この6か所は、どれも「拭ける場所を上に足せる」ところです。壁紙や畳そのものを守ろうとするより、あいだに1枚入れるほうが早く、確実になります。賃貸の原状回復で問われるのは元からある面のほうなので、上に足したものは、住んでいるあいだに取り替えられます。

換気についても書いておきます。においを外へ出す換気は、空気の入り口と出口が2か所ないと、部屋の中で回るだけになります。窓が1か所しかない部屋では、玄関側の戸を少し開けて通り道を作ります。空気が動くと、面に触れている時間そのものが短くなります。ペットと暮らす部屋では、この一手がいちばん手軽なところになります。

拭ける場所を増やしておく、とは何をすることですか

やることは3つです。敷く、貼る、取り替えられるようにする。どれも、元からある面と、においの元のあいだに、自分で管理できるものを1枚入れる、という同じ発想になります。

  1. 床に敷く

    寝床の下、食器のまわり、トイレの周囲。汚れる範囲より、ひとまわり広く敷きます。はみ出したところが、いちばん気づかないまま面へ入ります。洗えるもの、拭けるものを選んでおくと、その日のうちに終わらせられます。

  2. 壁の下側に貼る

    体が寄りかかる高さまでで足ります。賃貸では、あとではがせるかどうかで選びます。貼れないときは、家具や板を少し離して置き、壁と体のあいだに空間を作るだけでも変わります。

  3. 取り替えられるようにする

    敷いたものは、取り替える前提で数を持ちます。1枚しかないと、洗っているあいだに床が出ます。2枚で回すと、その日のうちに交換できます。

  4. その日のうちに終わらせる

    水分が落ちたら、まず吸い取ってから拭きます。こすると面の中へ押し込むことになります。吸う、拭く、乾かす。この順にすると、表面の側で終わります。

この4つを続けていると、賃貸の原状回復で問われる面積そのものが小さくなります。手を入れているのは、いつでも取り替えられる側だけです。元からある壁紙や床材には、そもそも触れていません。ペットと暮らす家で、いちばん割に合う手の入れ方になります。

拭き取りに使うものは、香りで覆うタイプと、においの元の側に働きかけるタイプで、残り方が変わります。香りを重ねると、時間が経ってから2つのにおいが混ざります。賃貸のように長く住む場所では、無香料のものを選んでおくほうが、あとの判断がしやすくなります。

この記事から言えないこと|契約と費用の線は引けません

ここまで書いてきたのは、部屋の材質と時間の話です。そこから、契約や費用の話は出てきません。言えないことを並べておきます。

この記事で扱えないことと、どこで確かめるか
言えないことなぜ言えないかどこで確かめるか
どこまでが借りた側の負担か契約の内容によって違います契約書の該当箇所と、管理会社
いくらかかるか物件と状態で変わります同上
ペット可の条件がどう効くか物件ごとに条件が違います入居時の書面と、管理会社
においが問われるかどうかの線見る人が判断するものです退去の立ち会いと、事前の相談

この表の右の列を、住んでいるあいだに一度だけ確かめておくと、あとが楽になります。退去が決まってから読むより、入居して落ち着いたころに読むほうが、手を打てる時間が残ります。賃貸の原状回復について不安があるなら、まず契約書のその章を開くのが、いちばん早いところです。

もうひとつ言えないことがあります。この記事に書いた敷き方や換気のやり方をやれば、原状回復で何も問われない、とは言えません。面に入る量を減らす条件は作れますが、結果を約束できるものではありません。書けるのは、住んでいるあいだに動かせる部分がどこか、というところまでになります。

住んでいるあいだの3つに畳む|賃貸の原状回復とペットのにおいを並べ直す

ここまでを畳みます。覚えておくのは、3つだけです。

住んでいるあいだに決まる3つ
順番決めること中身
1元からある面に、何が触れているか壁紙・床材・畳と、体・水分のあいだを空けます
2気づいてから終わるまでの時間その日のうちに、吸う・拭く・乾かすまで進めます
3取り替えられるものの枚数敷物は2枚で回すと、床が出ません

この3つは、どれも退去の日ではなく、ふだんの日にやることです。賃貸の原状回復という言葉で調べているときに動かせるのは、この3つだけになります。逆に言えば、ここを押さえておけば、退去の日に慌てて拭くよりずっと確実です。

その日のうちに終わらせるための道具は、手が届くところに置いておくほうが続きます。たとえば mofuwa 瞬間消臭スプレーは、香りで覆わずに、においの元の側に働きかける無香料タイプで、床や家具にも場所を選ばず使えます。拭ける場所を増やす、という考え方と組み合わせると、敷物やマットの側でにおいを引き取れます。ペットと暮らす賃貸では、この「引き取れる場所」をどれだけ持てるかが、住んでいるあいだの差になります。

Cautionにおいの出方が急に変わったときは、動物病院にご相談ください

いつもと違うにおいが急に強くなった、粗相の回数が増えた、飲む水の量が変わった、同じ場所をなめ続けている、体をかく時間が増えた。こうしたときは、部屋の掃除のやり方を変える前に、動物病院にご相談ください。部屋の側の話と体の側の話は、家では切り分けられません。気づいた日付と、どの場所で、どんなふうに変わったかをメモして持っていくと、その場で見てもらえます。

最後にもう一度。賃貸の原状回復でにおいが問われるのは、交換になる場所です。そして、その場所に何が届くかは、住んでいるあいだの毎日で決まっています。今日から動かせるのは、あいだに1枚入れることと、その日のうちに終わらせることの2つになります。

Product

mofuwa 瞬間消臭スプレー

mofuwa 瞬間消臭スプレー

500ml / 2,420円(税込)

香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。