C04悩み解決
犬と猫のおしりまわりの汚れ|まず疑いたい3つの原因
白いティッシュを1枚、おしりのまわりにそっと押し当てて、こすらずに離してみてください。紙に写るのが茶色いこすれなのか、灰色がかった粘りなのか、黄色いしみなのか。ここで、おしりまわりの汚れは3つに分かれます。全部が便だと思われがちですが、実際には便・分泌物・尿という別々の原因が混ざっています。原因が違えば、色もにおいも粘りも、つく位置も違います。まず、紙に何が写ったかを見るところから始めます。
拭いた紙に何が写るかをチェックする
用意するのは、白いティッシュかキッチンペーパーを1枚だけです。おしりのまわりに軽く押し当てて、そのまま離します。こすらないでください。こすった瞬間に3つが混ざって、原因を分ける手がかりが消えます。押し当てて離した紙を、窓ぎわなど明るいところで見てください。判断に使うのは、次の4点だけです。
- 色:茶色っぽいか、灰色や褐色がかっているか、黄色いか
- におい:便のにおいそのものか、それとは違う生ぐさい強さか、アンモニアの刺激か
- 粘り:紙の上でもろく崩れるか、指で押すと伸びるか、乾いて張りついているか
- 紙のどこに写ったか:肛門の真下か、その左右斜め下か、体の前寄りか
位置は、時計の文字盤に見立てると記録しやすくなります。しっぽの付け根を12時、真下を6時としたとき、便由来は6時のまわり、分泌物由来は4時と8時、尿由来は体の前寄りに出ます。写った場所を「4時のあたり」と書き留めておけば、次に見たときに広がったのか、同じところで止まっているのかが分かります。おしりの汚れは毎日少しずつ形が変わるので、言葉より位置で残すほうが確実です。
見るのは、排泄のあとがいちばん分かりやすい時間帯です。ただ、いつも立ち会えるわけではないので、寝床に敷いているシーツや、その子がよく寝ている床材の上に残った跡でも代わりになります。寝床の跡は、一晩ぶんの汚れがそのまま写ったものだと考えてください。そこに黄色いしみが広がっていれば、おしりの汚れの原因は後ろではなく前から回っています。
3つが同時に出ていることもあります。そのときは、紙のいちばん濃いところと、においがいちばん強いところを主役として扱ってください。2〜3日つづけて紙を当てると、毎回同じものが写るのか、日によって入れ替わるのかが見えてきます。毎回同じものが写るなら原因はひとつ、日替わりなら便の状態と排泄の回数が関わっています。
色・におい・粘り・つく位置で、3つの原因に分かれる
おしりまわりの汚れの正体は、大きく3つです。便がそのまま毛に残ったもの、肛門のわきから出る分泌物、そして尿が毛を伝って回り込んだもの。この3つは、出てくる場所も性質も違います。紙に写ったものを、下の表と照らし合わせてください。
| 写ったもの | におい | 粘り | つく位置 | 正体 |
|---|---|---|---|---|
| 茶色いこすれ、固形のかけら | 便のにおいそのもの | もろく崩れる。乾くと粉になる | 肛門の真下(6時)と、しっぽの付け根の下 | 便由来 |
| 灰色から褐色の油じみ。うすく広がる | 生ぐさく、鉄っぽい。少量でも強い | 指で伸びる。紙にしみこむ | 肛門の左右斜め下(4時と8時) | 分泌物(肛門腺)由来 |
| 黄色からうすい茶のしみ | アンモニアの刺激 | 乾くと毛が束になって固まる | 体の前寄り、内ももの内側、おなかの下 | 尿由来 |
いちばん見落とされるのが、表のいちばん下です。おしりの汚れという言い方をすると、どうしても体の後ろばかりを見てしまいます。ところが尿は毛を伝って前から回り込むので、汚れは前寄りに出ます。オスは体の前側とおなかの下、メスは後ろ寄りに広がりやすく、どちらの場合も「おしりを拭いているのに、きれいにならない」という感覚の原因になります。
分泌物由来には、汚れ以外のサインがついてきます。床におしりをこすりつけて進む、しっぽの付け根をしつこく舐める、座り直しが増える。汚れと動作がセットで出ていたら、分泌物由来を先に疑ってください。においが強く、フローリングやカーペットといった床材にこすった跡が残るのも、この原因の特徴です。カーペットは跡が見えにくいので、においで気づくまでに時間がかかります。
汚れを見つけると、つい先に拭いてしまいます。ところが拭いたあとの紙には、残ったものしか写りません。原因を分けたい日は、拭く前に1枚だけ当てる。順番を入れ替えるだけで、その日の汚れの正体が分かります。すでに拭いてしまった日は、無理に確かめようとせず、次の排泄のあとまで待ってください。
3つの原因別に、家でやることと1週間の目安
見分けたあとにやることは、3つで違います。同じ拭き取りでも、当てる場所と、当てる強さと、動かす向きが変わります。原因を決めずに全部を同じやり方でやると、いちばん力の要らない汚れにいちばん強い手が入ります。
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便由来|6時のまわりだけを、押さえて浮かせる
ぬるま湯で湿らせた柔らかい布か、水を含ませたコットンを使います。押し当てて、水分で浮かせてから離す。往復でこすらないでください。肛門にいちばん近いところは皮膚が薄く、こすると数日は赤みが残ります。1回で落ちなくて構いません。乾いてしまった便は無理にはがさず、3〜4回に分けて湿らせながら外していきます。
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分泌物由来|4時と8時には手を入れず、記録に回す
分泌物そのものを、家で押し出そうとしないでください。位置が分からないまま力を加えると、内側を傷めます。家でやるのは、毛についた分だけを外して、いつ・どのくらい出たかを記録することだけです。床や床材についた跡は、拭き取ったあとに日付を書いておくと、間隔が縮まっていないかが分かります。
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尿由来|おなかの下と内ももを、前から後ろへ
ここは動かす向きが決まっています。前から後ろへ、一方向に。逆向きに拭くと、尿を肛門のほうへ運ぶことになります。おなかの下と内ももは、その子が自分では舐めにくい場所です。ここが湿ったままだと、においは翌日まで残ります。乾いた布で水分を移してから、風の通る場所で乾かしてください。
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3つに共通|1週間、写った色を日付とセットで書く
小さなカレンダーに「6時・茶」「4時・灰」のように2文字ずつ書いていくだけで足ります。1週間のうち同じ色が5日以上出ていれば、そこがその子の主な原因です。逆に日によって色が入れ替わるなら、体の作りの話ではなく、便の状態と排泄の回数を先に見ることになります。
1週間を目安にしているのは、便も分泌物も尿も、1日や2日では波があるからです。前の日だけ見て決めると、たまたまその日ゆるかった便を原因だと思い込みます。7日ぶんの記録があれば、多い色が自然に浮かび上がります。1週間を過ぎても色が定まらないときは、この記事の切り分けでは足りない範囲に入っていると考えて、動物病院に相談してください。
においが気になると、先ににおいの側へ手を伸ばしたくなります。ただし、においを消してしまうと、翌日の切り分けに使える手がかりがひとつ減ります。紙を当てて記録を取るあいだの数日だけは、においも情報として残しておいてください。部屋のにおいは、寝床の布を替えて換気をするほうで先に落ちます。
拭き取りより先に、動物病院へ行くサイン
次に挙げるものは、家でのケアを続けながら様子を見る対象ではありません。おしりの汚れの原因を家で分けられるのは、下のサインが出ていないあいだだけです。
床におしりをこすりつけて進む、しっぽの付け根を舐め続ける、肛門のまわりが腫れている、赤みが2〜3日引かない、紙に血がつく、便がゆるい日が2日以上続く、においが急に強くなった、排尿の回数や量が変わった、座り方が変わった、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、自己判断で続けず、動物病院にご相談ください。とくに分泌物由来の汚れは、家で押し出そうとして傷めた例が知られています。
受診の前に、紙に写った色・その位置・いつからかをメモしてください。1週間つけていた記録があれば、それがそのまま経過の資料になります。診察の直前におしりまわりをきれいにしてしまうと、分泌物の色や量が分からなくなることがあります。気になるときは拭かずに、汚れがついた紙のほうを持って行ってください。
拭いても同じ場所の汚れが続くとき
毎日拭いているのに、同じ場所に同じ色の汚れが続く。このときには見る順番があります。拭き方を変える前に、汚れが出てくる側の条件を見てください。5つあります。
- 毛の長さ:肛門のまわりの毛が長いと、便も分泌物も毛に留まります。おしりまわりだけを短くしてもらう相談が、トリミングサロンでできます
- 排泄の回数:1日の回数が増えていないか。回数が増えれば、同じ拭き取りの回数では追いつきません
- 寝床の位置:寝床が排泄の場所に近いと、乾く前にまた汚れます。寝床の敷きものは、毎日替えられる枚数をそろえておいてください
- 床材:フローリングとカーペットでは、こすった跡の残り方が違います。カーペットは見えにくいぶん、気づくのが遅れます
- 飲む水の量:尿由来のときだけ、ここが関わります。増えていないかを、器に足す回数で数えてください
この5つを見ても変わらないなら、家でできることの範囲を越えています。とくに注意したいのが、紙に写る色が途中で変わったときです。茶色だったものが灰色になった、黄色が濃くなった、赤いものが混じった。色の変化は条件の話ではありません。1つ前の見出しに並べたサインのほうとして扱ってください。
汚れが続くことを「そういう子だから」で止めないでください。おしりの汚れは、その子の体から出ているものが毛の上に残った結果です。出ているものが変われば、汚れも変わります。逆に言えば、汚れが同じまま続いているうちは、出ているものも変わっていません。1週間の記録は、その確認のためにいちばん役に立ちます。
拭いたあと、その場所に最初に口を持っていくのはその子のほうです。おしりまわりは、こちらが手を離した数分後にはもう舐められていると考えておいたほうがいい場所です。だから、毎日ここに置くものは中身のほうで選びます。選んだのは mofuwa スキンケアミストでした。水を電気分解した電解水がそのまま中身なので、塗ったものが舐めて落ちる、という前提をここでは持たずに済みます。落ちて困るものが、最初から入っていないからです。布かコットンに含ませて、便由来なら6時のまわりを押さえ、尿由来ならおなかの下と内ももを前から後ろへ。紙を当てて記録している週は、拭く前に1枚当ててから使ってください。先に拭いてしまうと、その日の色が紙に残りません。肛門の中と、傷になっているところには使わないでください。
紙を当てるのも、位置を書き留めるのも、拭くのも、合わせて1日30秒で終わります。続けていくと、「6時・茶」だけで収まる週と、「4時・灰」が混ざってくる週があることが見えてきます。どちらの週なのかが先に分かるようになると、拭く手を強くしなくても、汚れが広がる前に位置のほうで気づけます。おしりの汚れは、毎日の30秒がいちばん先に変化を拾います。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- おしりの汚れは、毎日拭いたほうがいいですか?
- 排泄のあとに気づいたら押さえる、という程度で足ります。時間を決めて毎日こすると、汚れより先に皮膚のほうが持ちません。回数を決めるよりも、白い紙を当てて何が写るかを週に2〜3回見るほうが、変化に早く気づけます。
- 猫でも、同じ3つの原因ですか?
- 猫にも肛門のわきに分泌物の出口があり、尿が毛を伝うことも起こります。ただ猫は自分で毛づくろいをするので、汚れが残っている時点で、届いていないか、届く体勢が取れなくなっています。猫の場合は、汚れそのものより「いつから舐めなくなったか」を先に見てください。
- 人用のウェットシートで拭いてもいいですか?
- おすすめしません。人向けに作られたものには香料やアルコールが入っていることがあり、おしりのまわりは犬も猫も自分で舐める場所です。ペット用として売られているもので、香りのついていないものを選んでください。迷うときは、ぬるま湯で湿らせた布がいちばん確実です。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
