C08季節・行事
首のうしろから先に厚くなる|蒸れるのは毛が増えた側
首のうしろに手のひらを当てると、腰より先に、指が地肌まで届かなくなります。同じ日に背中の真ん中と腰も触ってみると、そちらはまだ指が地肌に当たります。冬毛には厚くなる順番があって、首のうしろがその先頭に来ます。だから蒸れが出るのは、毛が薄くなった場所ではなく、毛が増えた側からです。この記事では、濡れてから地肌が乾くまでの分数を、首のうしろと腰の2か所で計ります。その差が、手順を分ける線になります。
冬毛が増える時期に、首のうしろだけ蒸れる|乾くまでの分数を2か所で計る
日が落ちるのが早くなると、暖房を入れる日がぽつぽつ出てきます。気温そのものより先に動くのは、その子が家のどこで寝るか、散歩に出る時刻、そして服を着せる日数のほうです。冬毛はこの時期に増え始めますが、増え方は体の場所によって違います。首のうしろに手を当てて、指が地肌に届くまでにかき分ける回数が増えたら、そこから数え始めてください。
数えるのは、濡れてから地肌が乾くまでの分数です。首のうしろと、腰のあたり。この2か所を同じ日、同じやり方で濡らして、指を差し入れても根元に湿りがない状態になるまでの時間を計ります。冬毛が増えた側は、この分数が伸びます。蒸れは、においやべたつきが出てから気づくものですが、その手前で動いているのが、この乾くまでの時間です。においを待つより、分数を見るほうが3日は早く気づけます。
| 段取り | 首のうしろ | 腰 |
|---|---|---|
| 濡らし方 | 霧吹きで3回、同じ距離から | 霧吹きで3回、同じ距離から |
| かき分ける回数 | 指で3〜4回して地肌を出す | 指で1〜2回で地肌が出る |
| 乾いたと判断する目安 | 根元に指を入れて湿りがない | 同じ判断で見る |
| 計る時間帯 | 帰宅後など、毎回そろえる | 同じ日の同じ時間帯 |
| 書き留めるもの | 分の数字だけ | 分の数字だけ |
2か所の差が10分以上開いた日から、手順を分けます。差が5分以内のうちは、全身を同じ手つきで通して構いません。この蒸れは、毛が増えただけでは起きません。毛が増えた場所に、覆うものが重なって、乾く時間が伸びたときに出てきます。湿度が下がっていく季節でも、覆いの下の湿度だけは下がらない、という言い方のほうが近いと思います。
毛が増えた側で何が重なっているか|首のうしろの蒸れが出る3つの条件
首のうしろの蒸れは、3つの条件がそろった面にだけ出ます。どれか1つだけなら、乾くまでの分数はほとんど伸びません。この3つが同じ面積の上で重なる場所が、冬毛の増え始めた首のうしろです。
- 冬毛が先に増える:被毛の密度が上がるので、同じ風量でも根元まで届くのに時間がかかります
- 覆うものが重なる:首輪、ハーネスの上側、服の襟。3つともうなじの一点で交差します
- 水が入りやすい:水を飲んだあとに前足で口のまわりをこすり、そのまま首をかく。雨の日は襟の内側に水が残ります
このうち飼い主が動かせるのは、2つ目と3つ目です。冬毛の量は日の長さが決めるので、家では動かせません。だから手を入れるのは、覆うものの外し方と、水が入ったあとの時間のほうになります。散歩から帰って首輪を外す家と、外さない家では、同じ子でも乾くまでの分数が変わります。外して10分置いてから計り直すと、数字が縮むのが分かります。縮んだぶんが、毛ではなく覆いのぶんです。
犬や猫の皮膚は、人のおよそ3分の1の薄さだと言われます。そのうえ首輪の下の地肌は、飼い主の手がいちばん最後に触る場所でもあります。背中やおなかは毎日なでても、首輪の下まで指を入れる日は多くありません。分数が伸びていることに気づくのが遅れるのは、そこを見ていないからです。猫では差がもっと開きます。自分の舌が届く範囲の、ちょうど外側にあたるのが首のうしろだからです。
被毛の側から見ると、この時期に起きているのは毛が増えたことだけです。増えた毛がどこに落ち着くかまでは、体の側では決められません。首輪の下に入った毛は、立ち上がらないまま寝て、地肌との間に空気の層をつくれなくなります。冬毛が本来つくるはずの層が、覆いのある場所でだけつぶれている。うなじの蒸れは、その1か所で起きていることです。
腰と並べて見る|同じ手順でも乾き方が違う、首のうしろの蒸れの比較
同じ子の、同じ日の、同じ手順で計っても、2か所の数字は同じになりません。ここを並べておくと、「全身が蒸れている」のか「片側だけ遅れている」のかが分かれます。全身なら部屋の側を疑い、片側だけなら覆いの側を疑う、という分け方になります。
| 見るところ | 首のうしろ | 腰から後ろ |
|---|---|---|
| 冬毛が増える順番 | 先に厚くなる | 1〜2週間あとから |
| 乾くまでの分数 | 伸びる。差は10分以上まで開く | ほとんど変わらない |
| 覆うもの | 首輪・ハーネス・襟が交差する | 服の裾が当たる程度 |
| 水の入り方 | 飲んだあと・雨・かいた前足から | 散歩の泥はねが中心 |
| 気づくきっかけ | 抱き上げたときの手のにおい | 見た目のべたつき |
| やること | ブラッシングと地肌のケアを足す | いまの手順のまま |
| 洗う回数 | 増やさない | 増やさない |
表の下から3行目が、この比較のいちばん実用的なところです。気づくきっかけが、2か所で違います。腰は目で分かりますが、首のうしろは、抱き上げたあとに自分の手のひらをかいだときに分かります。見て気づく場所と、においで気づく場所を、同じタイミングで点検しようとすると、必ず片方が遅れます。うなじ側は、触って計る場所だと決めてしまうほうが早いです。
もう1つ、表の最終行を動かさないでください。片側の分数が伸びているからといって、洗う回数を増やすと、まだ何も起きていない腰やおなかの地肌からうるおいが落ちます。片側の遅れは、片側の手数で埋めるのが原則です。全身を巻き込む手(洗う・全身を短く刈る・全身に何かを吹く)は、いちばん最後に検討するものになります。
先に手を入れるのはどっちか|首のうしろの蒸れに使うものと、その順番
先に手を入れるのは、乾くまでの分数が長いほう、つまり首のうしろです。腰のほうは、いまの手順のままで数字が動きません。2か所を同じように扱うと、腰には過剰になり、うなじ側には足りない、という形に落ちます。手順を分けるというのは、回数と道具を片側だけ増やすことです。次の4つを、この並びで入れてください。
-
首輪とハーネスを外して10分置く
帰宅後すぐには計りません。覆いを外して10分たってから、うなじに指を入れます。この10分で縮んだぶんが、毛の量ではなく覆いのぶんです。ここが大きい子は、家にいるあいだだけ外す運用にするだけで、分数が戻ります。
-
毛の流れと逆に1回だけ起こす
ブラッシングの回数を増やすというより、根元に風の通り道をつくる作業です。この面は毛が斜めに寝ているので、逆に起こしてから元に戻すと、根元にこもっていた湿りが外へ出ます。強く引かないでください。引っかかったら、そこで一度止めます。
-
かき分けた地肌に、水分を直接届ける
乾かすことと、うるおいを残すことは別の作業です。毛の上から吹いても、届くのは毛先までです。指で分け目をつくって、地肌が見えている状態で当てます。分け目をつくる面は小さいので、2〜3か所で足ります。
-
3日後に、もう一度2か所を計る
手順を変えた日から3日、同じ時間帯に計ります。差が縮まなければ、変えた3つのどれかがその子に合っていません。首輪を外す時間を延ばすところから、1つずつ戻して試します。
3つ目で地肌に届かせるものとして、この時期に使いやすいのが mofuwa スキンケアミストです。高機能性電解酸化水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアした水なので、首のうしろのように、その子が首をひねって自分で舐めにいける場所へ、そのまま吹きかけられます。吹き取りに戻らなくていいぶん、この場所では手順が1つ減ります。
首輪の下の地肌は、塗るタイプのものを置きにくい場所です。塗ったものは毛に持っていかれ、その子が後ろ足でかいたときに爪へ移ります。水のかたちで届くものは、かき分けたすきまに入って、毛の上に残りません。特許電解水は、精製水と比べて水分の浸透力が35倍とされています。被毛の密度が上がった側で根元まで届かせたいときは、量を増やすより、この入り方のほうが働きます。スキンケアミストは耳の内側や口のまわりにも使える設計なので、この一か所のために1本増やす形にならないのも、続けやすさの側では大きいところです。
使う場面は、洗う日とは切り離してください。首のうしろが気になるからといって洗いすぎると、腰やおなかの地肌まで、残しておきたいうるおいが落ちます。洗うのは今までどおりの間隔にして、乾かしたあとのひと手間だけを、首のうしろに足す。犬でも猫でも、やることは変わりません。猫の場合は、毛づくろいの届かない範囲がそのまま蒸れる面になるので、分数の差が出たら先に手を入れる価値があります。
首輪を外して計っても首のうしろの分数が20分を超える日が2週間続く/かき分けたときに地肌の赤い面が前より広がっている/同じ場所を後ろ足でかく回数が日ごとに増えている/うなじだけ、毛が起き上がらずに束になっている。ここまで来ると、冬毛が増えたことでは説明がつきません。2か所ぶんの分数を日付で並べた紙を持って、動物病院の診察を予約してください。いつから何分開いたかが並んでいると、毛の増え方の話なのか、皮膚の側の話なのかを早く分けてもらえます。
毛がそろったあとに、分数を計るのをやめる日
冬毛が全身にそろうと、2か所の分数は近づいてきます。首のうしろが先に厚くなった時期が終わり、腰まで同じ密度になると、差は5分以内に収まります。そこまで来たら、毎日計るのはやめて構いません。やめる日を決めておかないと、この記録は冬のあいだずっと続きます。続けること自体が目的になると、数字を見る目が鈍ります。
| 残すもの | 中身 | 次の秋での使い道 |
|---|---|---|
| 差が開き始めた日付 | 10月の何日から開いたか | 来年は、その1週間前から計り始める |
| いちばん開いた日の2つの数字 | 首のうしろと腰の分 | その子の冬毛の増え方の目安になる |
| 縮んだきっかけ | 首輪を外す・逆に起こす・地肌に届かせるのどれか | 次の秋は、そこから始める |
| 洗う間隔 | 増やさずに済んだという記録 | 来年も増やさない根拠になる |
今日できるのは、首のうしろと腰に指を入れて、どちらが先に地肌へ届くかを見ておくことだけです。まだ差が分からないなら、冬毛はこれからです。分数を書く紙は、カレンダーの端で足ります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 首輪をつけていない子でも、首のうしろは蒸れますか。
- 覆うものがなくても、冬毛が増えた側の分数は伸びます。ただし、伸び方はゆるやかで、腰との差は5分前後にとどまることが多い場所です。首輪をしていない子で差が10分を超えるなら、見るのは寝る姿勢のほうです。あごを前足に乗せて丸くなる子は、うなじが体の内側に入り、風が当たりません。抱き上げる時間が長い家でも同じことが起きます。人の腕が当たっている面は、その時間ぶん乾きません。首輪の有無ではなく、その面に何が当たっているかで見てください。
- 短毛の子にも冬毛は増えますか。触っても厚くなった感じがしません。
- 下毛を持つかどうかで、増え方がはっきり分かれます。下毛のない子は、密度がほとんど変わらないので、うなじと腰の差も開きません。その場合、計っても両方が10分前後で並びます。並んだという記録も、立派な結果です。翌年に同じ時期に計って、やはり並ぶなら、その子は毛の量の話で悩まなくていい子だと分かります。短毛でも、首輪の下だけ毛が寝て束になる子はいます。そこは毛の量ではなく、当たっているものの問題です。
- 乾かすとき、ドライヤーを首のうしろへ長く当てても大丈夫ですか。
- 長さより角度です。同じ場所に当て続けると、熱が一点に集まり、地肌のうるおいが先に飛びます。うなじの毛は斜めに寝ているので、毛の流れと逆から風を入れて、根元に通してから抜くほうが早く終わります。片手で毛を起こし、風はその分け目に沿わせる。この当て方に変えるだけで、同じドライヤーでも分数が数分縮みます。当てている時間を延ばして数字を下げるのは、いちばん最後の手です。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
