C05犬種・猫種別ケア

ブルテリアと暮らすなら知っておきたい、日ざしによる肌の負担の話

公開日 2025年1月28日|文=mofuwa編集部

明るい日ざしの中、白く短い毛の犬が屋外の道に立っている
立っているとき、体の面はほとんど斜めです。真上からの日ざしを正面で受けるのは、頭のてっぺんだけです。写真:SLZ/Pexels

昼の散歩から帰ったブルテリアの頭に手を置くと、耳と耳のあいだだけが、背中よりはっきり温かいことがあります。卵型の頭は、鼻先から後頭部まで一続きのゆるい曲線を描きますが、耳のあいだの部分はほぼ平らです。犬が立っているとき、体の面は地面に対して斜めか垂直に向いています。真上から降りてくる光を正面で受ける水平な面は、体の中でそこだけです。ブルテリアの日焼けを考えるとき、比べるべきは「体の日ざし」と「頭の上の日ざし」の2つです。そしてやっかいなことに、頭のてっぺんは飼い主がいちばんよく手を置く場所でもあります。毎日触っているのに、地肌を見た回数はほとんどない。この記事は、その差の話です。

頭のてっぺんだけが水平の面になっている|ブルテリアが日焼けを受ける条件

ブルテリアの頭は、横から見ると鼻先から後頭部まで切れ目のない曲線を描きます。上から見ると卵のような形です。ただ、その卵を実際に手のひらでなぞると、途中で印象が変わります。耳と耳のあいだは、思っているよりずっと平らです。丸い頭を想像していた手が、そこで水平な面に触れます。ブルテリアの日焼けを考えるうえで、この平らさが出発点になります。

犬が立っている姿勢を思い浮かべてください。背中は水平に見えますが、被毛が生えている面は左右へゆるやかに落ちています。脇腹はほとんど垂直です。胸も、前足も、地面に対して立っています。真上から降りてくる光を、正面から受け止める水平な面は、体の中で頭のてっぺんだけです。同じ日ざしの下にいても、面の向きが違えば、受ける量は変わります。

条件はもう一つ重なります。ブルテリアの耳は小さく、薄く、まっすぐ上に立っています。垂れ耳の犬種なら、耳が頭の側面に影をつくります。立ち耳のブルテリアでは、その影が頭の上に落ちません。面が水平で、影をつくるものが上にない。この2つがそろっているのが、ブルテリアの頭の上という場所です。

そのうえで被毛の条件が加わります。ブルテリアの被毛は短く、体に平らに寝ていて、触ると硬さがあります。長い毛が重なって層をつくる犬種と違って、光を遮る厚みがありません。色の薄い被毛を持つ子では、毛のあいだから地肌まで光が届きやすくなります。体の日焼けと頭の日焼けの差は、この被毛の条件のうえで、面の向きによってさらに広がります。

Note日ざしの量は、時間ではなく面の向きで決まります

同じ30分の散歩でも、受ける日ざしの量は場所によって違います。面が光の向きに対して直角に近いほど、受ける量は増えます。正午前後、太陽が高い時間帯には、水平な面がいちばん直角に近づきます。ブルテリアの日焼けを「散歩の時間の長さ」だけで考えると、頭の上で起きていることが説明できません。長さではなく、どの面がどの角度で受けたかで考えてください。

体の日ざしと、頭の上の日ざし|ブルテリアで受け方がどう違うかの比較

2つの場所を、同じ項目で並べます。比べるのは面積ではなく、角度・時間帯・遮るもの・見る機会の4つです。体のほうが面積は圧倒的に広い。それでも、ブルテリアの日焼けで先に変化が出るのは、面積の狭い頭の上のことがあります。理由は次の表にまとまります。

ブルテリアの体と頭の上で、日ざしの受け方はどう違うか
体(背中・脇腹)頭の上(耳と耳のあいだ)
面の向き斜めから垂直。光を受け流すほぼ水平。真上からの光を正面で受ける
いちばん受ける時間帯朝夕。太陽が低く、横から差すとき正午前後。太陽がいちばん高いとき
遮るもの首輪・ハーネス・服が部分的に影をつくる立ち耳なので、上に影をつくるものがない
被毛の厚み短いが、面が広く毛の向きがそろう同じく短い。面が狭く、毛の流れが割れやすい
飼い主が触る回数撫でる、抱く、ブラッシングで日に何度も手を置く回数はいちばん多い
飼い主が地肌を見る回数ブラッシングのたびに目に入るほとんど見ていない
乾き方面が広く、風が抜けやすい熱がこもり、乾くのが早くなりがち
体の日ざしと、頭の上の日ざし ブルテリアが立っているとき、体の面は斜めか垂直で、光を受け流します。耳と耳のあいだだけがほぼ水平で、真上からの光を正面で受けます。触る回数は頭の上のほうが多いのに、地肌を見る回数はいちばん少なくなります。 同じ散歩でも、受ける量は面の向きで変わります 体(背中・脇腹) 面は斜めから垂直 受けるのは朝夕の低い光 首輪や服が影をつくる ブラッシングで地肌が目に入る 頭の上(耳のあいだ) 面はほぼ水平 受けるのは正午の高い光 立ち耳で影が落ちない 毎日撫でるが、地肌は見ない 面積は体、見落としは頭の上。比べる軸をそろえると差が見えます
面積では体、受ける角度と見落としでは頭の上。日焼けの話は、この2つを分けて考えます。

表の下から2行目が、この記事でいちばん伝えたいところです。ブルテリアの頭の上は、体のどこよりも触られている場所なのに、地肌を見た回数がいちばん少ない場所です。撫でる手は上から乗るだけで、毛を分けません。ブラッシングでも、頭のてっぺんは道具を通しにくいので、手のひらでなでて終わりになりがちです。触っているという実感が、見ているという安心にすり替わります。

もう一つ、換毛期との関係も比較しておきます。ブルテリアの被毛は短いので、換毛期でも抜ける量が目に見えて増えるわけではありません。それでも季節の変わり目には、細い毛が入れ替わります。頭の上は面が狭く、毛の流れが分かれやすいので、入れ替わりの途中で地肌が透けやすくなります。春先に「同じ散歩なのに、今年は頭の上だけ様子が違う」と感じるときは、この時期の差が重なっていることがあります。

皮脂の出方も、2つの場所で違います。背中は皮脂が回りやすく、短い被毛でも表面がしっとりします。頭の上は面が狭く、しかも人の手が何度も乗るので、皮脂が手のほうへ移ります。日ざしを正面で受けて、そのうえ皮脂が持ち去られる。ブルテリアの頭の上を、体と同じ場所として扱えない理由が、ここにもあります。

毎日撫でているのに見ていない|ブルテリアの頭の上を確かめる見分け方

比較の次は、確かめ方です。特別な道具は要りません。いつも手を置いている場所で、手のひらを指に持ち替えるだけです。撫でる動作は、毛の上を滑ります。見分け方の中心は、滑らせるのをやめて、止めることにあります。次の順でやってみてください。

  1. 撫でる手を、耳と耳のあいだで止める

    手のひら全体で温度を感じます。散歩から帰った直後に、背中と頭の上を続けて触って比べてください。頭の上だけが明らかに温かい日は、その日の光をそこで受けています。季節と時間帯を一緒に覚えておくと、次からは触らなくても見当がつきます。

  2. 犬を窓のほうへ向けて、光を後ろから当てる

    逆光にすると、短い被毛は光を透かします。頭の上を斜め上から見ると、毛のあいだからどれくらい地肌が見えているかが分かります。正面からの照明では分かりません。ブルテリアの被毛は平らに寝ているので、光の向きを変えるだけで見え方が変わります。

  3. 毛の流れと直角に、指を1本沈める

    耳のあいだに指を差し込み、左右へ軽く押し広げます。ブルテリアの毛は短いので、少し開くだけで地肌が出ます。見るのは、色と、指を当てたときの乾き具合の2つだけです。背中でも同じことをして、手ざわりの差を比べてください。比べる相手がないと、そこが特別なのか分かりません。

  4. 左右と、前後で差があるかを見る

    頭の上を4つに分けて考えます。右と左、耳寄りと額寄り。散歩コースがいつも同じ向きだと、片側だけ日ざしを受け続けることがあります。左右差が続いているなら、コースの向きを疑ってください。ブルテリアの見分け方で、いちばん見落とされやすいのがこの左右の差です。

確かめた結果と、その日にすること
確かめたことその日にすること
背中と同じ温度で、地肌も乾いていない何もしなくて構いません。記録だけ残します
頭の上だけが温かいが、地肌の色は変わらない翌日の散歩時間を1時間ずらして、もう一度触ります
逆光で地肌が透けて見える範囲が広がった帽子や日陰ではなく、まず外に出る時間帯を動かします
左右で温度や見え方が違う散歩コースの向きを逆にして、1週間比べます
地肌に色の変化や、かさつきがある触る回数を増やさず、動物病院にご相談ください
Point撫でるついでにやると、思い出さなくても続きます

ブルテリアの頭の上は、1日に何度も手が乗る場所です。そのうちの1回だけ、手のひらを指に持ち替えて開く。これだけで、地肌を見る回数がゼロから週7回に変わります。決まった時間を作ろうとすると、たいてい続きません。すでにやっている動作の中に混ぜてしまうのが、この場所では確実です。

先に動かすのはどっちか|ブルテリアの体と頭で、日焼けの条件を分ける

確かめたあとで、どちらから手を入れるかを決めます。答えは場合によって変わりますが、決め方は一つです。変えられる条件が多いほうを先に動かします。ブルテリアの体と頭の上では、動かせるものの数が違います。

体と頭の上で、動かせる条件はどちらが多いか
動かせる条件体頭の上
外に出る時間帯を変える効きますいちばん効きます
日陰のあるコースへ変える効きます効きます
服やハーネスで面を覆う覆えます覆えません
立ち止まる場所を変える少し効きます効きます。上に何があるかで決まります
洗う回数や乾かし方を変える効きます面が狭く、影響は小さめです
ブラッシングの当て方を変える効きます道具より、指で開くほうが向きます

この表を見ると、頭の上は覆う手が使えない代わりに、時間帯を変えることの効きがいちばん大きいと分かります。太陽が高い時間ほど、水平な面は光を直角に近い角度で受けます。逆に言えば、朝と夕方に散歩を寄せるだけで、頭の上が受ける量は体より大きく変わります。ブルテリアの日焼けをどっちから考えるかと聞かれたら、まず時間帯です。

体のほうは、覆う手が使えます。ただし覆えば覆うほど、その下は熱がこもります。体格があり、鼻先の短めなブルテリアでは、暑い時間に厚いものを着せる判断が別の負担になります。体は「覆う」より「出ない時間を作る」ほうを先に選んでください。結局、体も頭の上も、最初に動かす条件は時間帯に戻ります。

Caution人用の日焼け止めを塗らないでください

頭の上は、犬が自分でなめられない場所です。それでも、寝ているあいだに他の犬がなめる、家具にこすりつけて口へ入るという経路があります。人用の日焼け止めは、犬がなめることを前提に作られていません。ブルテリアの日焼けが気になるときに家で選ぶ手は、塗るものを足すことではなく、外に出る時間帯と立ち止まる場所を動かすことのほうです。市販のものを使うかどうかは、必ず動物病院で相談してから決めてください。

毎日のケアとしてできることは、頭の上に触れる質を変えることです。撫でるという動作では、手のひらは毛の上を滑っているだけで、日ざしを正面で受けた面そのものには当たっていません。その面は、受けたぶんだけ乾きやすくなります。洗う回数を増やすと、皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減ります。ここで使っているのが mofuwa スキンケアミストで、中身は当社の特許電解水です。精製水とくらべて水分の浸透力が35倍という測定が出ている水なので、毛をかき分けた先の面まで、どれだけ入るかが変わります。布へ移してから、指で毛を左右に割って、耳と耳のあいだの地肌が見えている幅の中だけに当ててください。散歩から帰って手を置いたときに温かいと感じた面が、そのまま当てる場所です。日焼けを気にして見る面と、毎日触っている面を、同じ1か所にそろえるための手順です。

日ざしの角度では説明がつかない変わり方に気づいたとき

ここまでは、面の向きと日ざしの角度で説明のつく話でした。時間帯を動かし、コースを変えても、頭の上の変化が同じ向きに進むときは、別の見方をしてください。次のような変わり方は、日焼けの話として片づけないほうが安全です。

Caution早めに動物病院へ相談したいサイン

地肌の色の変化が数日たっても戻らない、かさぶたやただれがある、じくじくしている、においがある、同じ場所をこすりつけ続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、触ると痛がる、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、散歩の時間帯を調整する前に、動物病院にご相談ください。ブルテリアの頭の上は毎日触れる場所なので、変化に気づいた日を特定しやすい場所でもあります。その日付は、そのまま相談の材料になります。

相談に行くときは、3つだけ持っていってください。いつ気づいたか、その時期の散歩の時間帯、左右どちらが先だったか。この3つがあると、日ざしの角度で説明のつく変化かどうかを、その場で切り分けてもらえます。前の晩に念入りにこすったり、市販のものを塗ったりすると、もとの状態が分からなくなります。気になる場所は、そのままの状態で連れて行ってください。

ブルテリアの卵型の頭は、この犬種を一目で見分けられる特徴です。その形のせいで頭の上が水平な面になり、真上からの日ざしを正面で受けることになりました。形は変えられません。変えられるのは、その面が光を受ける角度と、こちらが地肌を見る回数のほうです。散歩の時間帯を1時間ずらす。撫でる手を1日1回だけ止めて、指で開く。ブルテリアの日焼けで動かせるのは、この2つです。

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よくある質問

ブルテリアに、犬用の服を着せれば日焼けは減らせますか?
体の面は覆えますが、頭のてっぺんは覆えません。しかも覆った下は熱がこもります。体格があり鼻先の短めなブルテリアでは、暑い時間帯に厚いものを着せる判断が別の負担になります。覆うことより、外に出る時間帯を朝夕へ寄せるほうが、頭の上と体の両方に効きます。
色の濃いブルテリアなら、頭の上を気にしなくていいですか?
被毛の色にかかわらず、耳と耳のあいだが水平な面であることは変わりません。真上からの光を正面で受ける条件は同じです。色が濃い子では地肌の変化が見えにくいぶん、逆光で透かして見る、指で開いて手ざわりを比べる、という確かめ方の重みが増します。
室内犬でも、頭の上の日ざしを気にする必要はありますか?
窓際で長く昼寝をする子では、同じことが起こります。窓から差す光は横からですが、床に寝ているときの頭の向きによっては、頭の上が光を正面で受けます。いつも同じ場所で寝ているなら、その場所の光がどの向きから当たっているかを一度見てください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。