C05犬種・猫種別ケア
ブルテリアと暮らすなら知っておきたい、日ざしによる肌の負担の話
昼の散歩から帰ったブルテリアの頭に手を置くと、耳と耳のあいだだけが、背中よりはっきり温かいことがあります。卵型の頭は、鼻先から後頭部まで一続きのゆるい曲線を描きますが、耳のあいだの部分はほぼ平らです。犬が立っているとき、体の面は地面に対して斜めか垂直に向いています。真上から降りてくる光を正面で受ける水平な面は、体の中でそこだけです。ブルテリアの日焼けを考えるとき、比べるべきは「体の日ざし」と「頭の上の日ざし」の2つです。そしてやっかいなことに、頭のてっぺんは飼い主がいちばんよく手を置く場所でもあります。毎日触っているのに、地肌を見た回数はほとんどない。この記事は、その差の話です。
頭のてっぺんだけが水平の面になっている|ブルテリアが日焼けを受ける条件
ブルテリアの頭は、横から見ると鼻先から後頭部まで切れ目のない曲線を描きます。上から見ると卵のような形です。ただ、その卵を実際に手のひらでなぞると、途中で印象が変わります。耳と耳のあいだは、思っているよりずっと平らです。丸い頭を想像していた手が、そこで水平な面に触れます。ブルテリアの日焼けを考えるうえで、この平らさが出発点になります。
犬が立っている姿勢を思い浮かべてください。背中は水平に見えますが、被毛が生えている面は左右へゆるやかに落ちています。脇腹はほとんど垂直です。胸も、前足も、地面に対して立っています。真上から降りてくる光を、正面から受け止める水平な面は、体の中で頭のてっぺんだけです。同じ日ざしの下にいても、面の向きが違えば、受ける量は変わります。
条件はもう一つ重なります。ブルテリアの耳は小さく、薄く、まっすぐ上に立っています。垂れ耳の犬種なら、耳が頭の側面に影をつくります。立ち耳のブルテリアでは、その影が頭の上に落ちません。面が水平で、影をつくるものが上にない。この2つがそろっているのが、ブルテリアの頭の上という場所です。
そのうえで被毛の条件が加わります。ブルテリアの被毛は短く、体に平らに寝ていて、触ると硬さがあります。長い毛が重なって層をつくる犬種と違って、光を遮る厚みがありません。色の薄い被毛を持つ子では、毛のあいだから地肌まで光が届きやすくなります。体の日焼けと頭の日焼けの差は、この被毛の条件のうえで、面の向きによってさらに広がります。
- 耳と耳のあいだが、ほぼ平らな水平面:真上からの光を正面で受けます
- 立ち耳で、頭の上に影が落ちない:日ざしを遮るものが上にありません
- 被毛が短く、平らに寝ている:光を遮る厚みがつくられません
- 色の薄い被毛の子が多い:毛のあいだから地肌まで光が届きやすくなります
- 皮膚が体に沿ってぴったりしている:たるみによる影ができません
- 体格があり、歩く速さも保てる:外にいる時間そのものが長くなりがちです
同じ30分の散歩でも、受ける日ざしの量は場所によって違います。面が光の向きに対して直角に近いほど、受ける量は増えます。正午前後、太陽が高い時間帯には、水平な面がいちばん直角に近づきます。ブルテリアの日焼けを「散歩の時間の長さ」だけで考えると、頭の上で起きていることが説明できません。長さではなく、どの面がどの角度で受けたかで考えてください。
体の日ざしと、頭の上の日ざし|ブルテリアで受け方がどう違うかの比較
2つの場所を、同じ項目で並べます。比べるのは面積ではなく、角度・時間帯・遮るもの・見る機会の4つです。体のほうが面積は圧倒的に広い。それでも、ブルテリアの日焼けで先に変化が出るのは、面積の狭い頭の上のことがあります。理由は次の表にまとまります。
| 体(背中・脇腹) | 頭の上(耳と耳のあいだ) | |
|---|---|---|
| 面の向き | 斜めから垂直。光を受け流す | ほぼ水平。真上からの光を正面で受ける |
| いちばん受ける時間帯 | 朝夕。太陽が低く、横から差すとき | 正午前後。太陽がいちばん高いとき |
| 遮るもの | 首輪・ハーネス・服が部分的に影をつくる | 立ち耳なので、上に影をつくるものがない |
| 被毛の厚み | 短いが、面が広く毛の向きがそろう | 同じく短い。面が狭く、毛の流れが割れやすい |
| 飼い主が触る回数 | 撫でる、抱く、ブラッシングで日に何度も | 手を置く回数はいちばん多い |
| 飼い主が地肌を見る回数 | ブラッシングのたびに目に入る | ほとんど見ていない |
| 乾き方 | 面が広く、風が抜けやすい | 熱がこもり、乾くのが早くなりがち |
表の下から2行目が、この記事でいちばん伝えたいところです。ブルテリアの頭の上は、体のどこよりも触られている場所なのに、地肌を見た回数がいちばん少ない場所です。撫でる手は上から乗るだけで、毛を分けません。ブラッシングでも、頭のてっぺんは道具を通しにくいので、手のひらでなでて終わりになりがちです。触っているという実感が、見ているという安心にすり替わります。
もう一つ、換毛期との関係も比較しておきます。ブルテリアの被毛は短いので、換毛期でも抜ける量が目に見えて増えるわけではありません。それでも季節の変わり目には、細い毛が入れ替わります。頭の上は面が狭く、毛の流れが分かれやすいので、入れ替わりの途中で地肌が透けやすくなります。春先に「同じ散歩なのに、今年は頭の上だけ様子が違う」と感じるときは、この時期の差が重なっていることがあります。
皮脂の出方も、2つの場所で違います。背中は皮脂が回りやすく、短い被毛でも表面がしっとりします。頭の上は面が狭く、しかも人の手が何度も乗るので、皮脂が手のほうへ移ります。日ざしを正面で受けて、そのうえ皮脂が持ち去られる。ブルテリアの頭の上を、体と同じ場所として扱えない理由が、ここにもあります。
毎日撫でているのに見ていない|ブルテリアの頭の上を確かめる見分け方
比較の次は、確かめ方です。特別な道具は要りません。いつも手を置いている場所で、手のひらを指に持ち替えるだけです。撫でる動作は、毛の上を滑ります。見分け方の中心は、滑らせるのをやめて、止めることにあります。次の順でやってみてください。
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撫でる手を、耳と耳のあいだで止める
手のひら全体で温度を感じます。散歩から帰った直後に、背中と頭の上を続けて触って比べてください。頭の上だけが明らかに温かい日は、その日の光をそこで受けています。季節と時間帯を一緒に覚えておくと、次からは触らなくても見当がつきます。
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犬を窓のほうへ向けて、光を後ろから当てる
逆光にすると、短い被毛は光を透かします。頭の上を斜め上から見ると、毛のあいだからどれくらい地肌が見えているかが分かります。正面からの照明では分かりません。ブルテリアの被毛は平らに寝ているので、光の向きを変えるだけで見え方が変わります。
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毛の流れと直角に、指を1本沈める
耳のあいだに指を差し込み、左右へ軽く押し広げます。ブルテリアの毛は短いので、少し開くだけで地肌が出ます。見るのは、色と、指を当てたときの乾き具合の2つだけです。背中でも同じことをして、手ざわりの差を比べてください。比べる相手がないと、そこが特別なのか分かりません。
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左右と、前後で差があるかを見る
頭の上を4つに分けて考えます。右と左、耳寄りと額寄り。散歩コースがいつも同じ向きだと、片側だけ日ざしを受け続けることがあります。左右差が続いているなら、コースの向きを疑ってください。ブルテリアの見分け方で、いちばん見落とされやすいのがこの左右の差です。
| 確かめたこと | その日にすること |
|---|---|
| 背中と同じ温度で、地肌も乾いていない | 何もしなくて構いません。記録だけ残します |
| 頭の上だけが温かいが、地肌の色は変わらない | 翌日の散歩時間を1時間ずらして、もう一度触ります |
| 逆光で地肌が透けて見える範囲が広がった | 帽子や日陰ではなく、まず外に出る時間帯を動かします |
| 左右で温度や見え方が違う | 散歩コースの向きを逆にして、1週間比べます |
| 地肌に色の変化や、かさつきがある | 触る回数を増やさず、動物病院にご相談ください |
ブルテリアの頭の上は、1日に何度も手が乗る場所です。そのうちの1回だけ、手のひらを指に持ち替えて開く。これだけで、地肌を見る回数がゼロから週7回に変わります。決まった時間を作ろうとすると、たいてい続きません。すでにやっている動作の中に混ぜてしまうのが、この場所では確実です。
先に動かすのはどっちか|ブルテリアの体と頭で、日焼けの条件を分ける
確かめたあとで、どちらから手を入れるかを決めます。答えは場合によって変わりますが、決め方は一つです。変えられる条件が多いほうを先に動かします。ブルテリアの体と頭の上では、動かせるものの数が違います。
| 動かせる条件 | 体 | 頭の上 |
|---|---|---|
| 外に出る時間帯を変える | 効きます | いちばん効きます |
| 日陰のあるコースへ変える | 効きます | 効きます |
| 服やハーネスで面を覆う | 覆えます | 覆えません |
| 立ち止まる場所を変える | 少し効きます | 効きます。上に何があるかで決まります |
| 洗う回数や乾かし方を変える | 効きます | 面が狭く、影響は小さめです |
| ブラッシングの当て方を変える | 効きます | 道具より、指で開くほうが向きます |
この表を見ると、頭の上は覆う手が使えない代わりに、時間帯を変えることの効きがいちばん大きいと分かります。太陽が高い時間ほど、水平な面は光を直角に近い角度で受けます。逆に言えば、朝と夕方に散歩を寄せるだけで、頭の上が受ける量は体より大きく変わります。ブルテリアの日焼けをどっちから考えるかと聞かれたら、まず時間帯です。
体のほうは、覆う手が使えます。ただし覆えば覆うほど、その下は熱がこもります。体格があり、鼻先の短めなブルテリアでは、暑い時間に厚いものを着せる判断が別の負担になります。体は「覆う」より「出ない時間を作る」ほうを先に選んでください。結局、体も頭の上も、最初に動かす条件は時間帯に戻ります。
頭の上は、犬が自分でなめられない場所です。それでも、寝ているあいだに他の犬がなめる、家具にこすりつけて口へ入るという経路があります。人用の日焼け止めは、犬がなめることを前提に作られていません。ブルテリアの日焼けが気になるときに家で選ぶ手は、塗るものを足すことではなく、外に出る時間帯と立ち止まる場所を動かすことのほうです。市販のものを使うかどうかは、必ず動物病院で相談してから決めてください。
毎日のケアとしてできることは、頭の上に触れる質を変えることです。撫でるという動作では、手のひらは毛の上を滑っているだけで、日ざしを正面で受けた面そのものには当たっていません。その面は、受けたぶんだけ乾きやすくなります。洗う回数を増やすと、皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減ります。ここで使っているのが mofuwa スキンケアミストで、中身は当社の特許電解水です。精製水とくらべて水分の浸透力が35倍という測定が出ている水なので、毛をかき分けた先の面まで、どれだけ入るかが変わります。布へ移してから、指で毛を左右に割って、耳と耳のあいだの地肌が見えている幅の中だけに当ててください。散歩から帰って手を置いたときに温かいと感じた面が、そのまま当てる場所です。日焼けを気にして見る面と、毎日触っている面を、同じ1か所にそろえるための手順です。
日ざしの角度では説明がつかない変わり方に気づいたとき
ここまでは、面の向きと日ざしの角度で説明のつく話でした。時間帯を動かし、コースを変えても、頭の上の変化が同じ向きに進むときは、別の見方をしてください。次のような変わり方は、日焼けの話として片づけないほうが安全です。
- 外に出ていない日が続いても、変化が進んでいる:日ざしの量と対応していません
- 冬に入ってから、頭の上の様子が変わった:太陽が低い季節に進む変化は、角度では説明できません
- 頭の上だけでなく、耳の内側や鼻すじにも同じ変化がある:面の向きが違う場所に同時に出ています
- 地肌の色が戻らない、かさぶたのようなものができた:家で経過を見る範囲を超えています
- 触ると嫌がる、頭を振る回数が増えた:痛みや不快感があるときは、触るのをその場で止めてください
- 左右差があるのに、コースを逆にしても入れ替わらない:外の条件では説明がつきません
地肌の色の変化が数日たっても戻らない、かさぶたやただれがある、じくじくしている、においがある、同じ場所をこすりつけ続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、触ると痛がる、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、散歩の時間帯を調整する前に、動物病院にご相談ください。ブルテリアの頭の上は毎日触れる場所なので、変化に気づいた日を特定しやすい場所でもあります。その日付は、そのまま相談の材料になります。
相談に行くときは、3つだけ持っていってください。いつ気づいたか、その時期の散歩の時間帯、左右どちらが先だったか。この3つがあると、日ざしの角度で説明のつく変化かどうかを、その場で切り分けてもらえます。前の晩に念入りにこすったり、市販のものを塗ったりすると、もとの状態が分からなくなります。気になる場所は、そのままの状態で連れて行ってください。
ブルテリアの卵型の頭は、この犬種を一目で見分けられる特徴です。その形のせいで頭の上が水平な面になり、真上からの日ざしを正面で受けることになりました。形は変えられません。変えられるのは、その面が光を受ける角度と、こちらが地肌を見る回数のほうです。散歩の時間帯を1時間ずらす。撫でる手を1日1回だけ止めて、指で開く。ブルテリアの日焼けで動かせるのは、この2つです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- ブルテリアに、犬用の服を着せれば日焼けは減らせますか?
- 体の面は覆えますが、頭のてっぺんは覆えません。しかも覆った下は熱がこもります。体格があり鼻先の短めなブルテリアでは、暑い時間帯に厚いものを着せる判断が別の負担になります。覆うことより、外に出る時間帯を朝夕へ寄せるほうが、頭の上と体の両方に効きます。
- 色の濃いブルテリアなら、頭の上を気にしなくていいですか?
- 被毛の色にかかわらず、耳と耳のあいだが水平な面であることは変わりません。真上からの光を正面で受ける条件は同じです。色が濃い子では地肌の変化が見えにくいぶん、逆光で透かして見る、指で開いて手ざわりを比べる、という確かめ方の重みが増します。
- 室内犬でも、頭の上の日ざしを気にする必要はありますか?
- 窓際で長く昼寝をする子では、同じことが起こります。窓から差す光は横からですが、床に寝ているときの頭の向きによっては、頭の上が光を正面で受けます。いつも同じ場所で寝ているなら、その場所の光がどの向きから当たっているかを一度見てください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
