C12Q&A・豆知識

黒いフケと白いフケの違いは?

公開日 2025年2月21日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、クリーム色のブランケットの上に静かに伏せている淡い色の毛の犬
同じものが落ちていても、その子の毛の色によって、目に入る色は入れ替わります。写真:https://kaboompics.com//Pexels

黒い服の肩についた白い粉を見て、フケだと思った日があります。その同じ家で、白いクッションの上に黒い粒が残っていることもあります。この2つの見え方の違いを作っているのは、その子の毛の色です。白い毛の子で目につくのは黒っぽい粒、黒い毛の子で目につくのは白い粉。同じものが落ちていても、毛の色によって見える色に違いが出ます。つまりフケの色の違いは、皮膚の側の違いであると同時に、見えやすさの違いでもあります。この記事では、黒いフケと白いフケの違いを、色そのものの話と、見えやすさの話に分けて、8つの問答に整理していきます。

黒いフケと白いフケでは、色として何が違うのですか

答えは条件で割れます。色そのものから言えることは、思っているより少なめです。一般には、白っぽくて乾いた粉のようなものと、黄色や茶色を帯びて毛にくっつくものでは、性質が違うとされています。前者は乾いた皮膚のかけらとして、後者は皮脂を含んだものとして説明されることが多い言い方です。ただしこの2つは、家で見ただけで区別しきれるものではありません。同じ日の同じ体から、両方が出てくることもあります。

そのうえで、もう1つの違いが重なります。家で見えているフケの色は、その子の毛の色との組み合わせで決まります。白い毛の上に白い粉が乗っていても、目には入りません。黒い毛の上に黒い粒が付いていても、同じです。見つかるフケの色は、その子の毛の色と反対側に寄ります。だから「黒いフケが出た」「白いフケが出た」という言い方には、皮膚の側の話と、見えやすさの話が混ざったまま入っています。

この記事で最初に決めておきたいのは、読む順番のほうです。フケの色を読む前に、その子の毛の色を書いておく。白い毛の子なのか、黒い毛の子なのか、地の色が場所によって違う子なのか。ここが決まると、同じ色のフケでも意味が変わります。白い毛の子が黒い粒を落としているのと、黒い毛の子が黒い粒を落としているのとでは、そもそも気づけた理由が違うからです。

見えている色について、一般に言われていることと、家で決められること
見えている色一般に言われていること家で決められること
白くて乾いた粉乾いた皮膚のかけらとして説明されることが多い量と場所は分かる。原因までは決められない
白くてしっとりした粉水分やケア用品が残っていることがある洗った翌日かどうかで見当がつく
黄色や茶色を帯びた粒皮脂を含んで固まったものとされる毛の根元にあるか、毛の上にあるかは分かる
黒っぽい粒外から来た汚れが混ざっていることがある紙の上に落とすと色が読める
灰色に見えるもの白と黒が混ざって見えている場合がある1色に決めない。2枚の紙で分けて見る
Noteフケの色から、病名を決めることはできません

色でどの病気かを言い当てる表は、いろいろな場所で見かけます。黄色いフケが出たら◯◯ですのような書き方です。色は手がかりの1つで、それだけで決められるものではありません。地肌を見て決めるのは動物病院の役割です。この記事で扱うのは、家で色をどう読むか、そして色から何が言えないか、というところまでになります。

なぜ、フケの色より先に、その子の毛の色を見るのですか

理由は単純で、色は差でしか見えないからです。フケが目に入るのは、そのフケの色と、下にある毛の色が離れているときだけです。白い毛の上の白い粉は、量が同じでも見つかりません。黒い毛の上の黒い粒も同じです。見つかったという事実は、皮膚の側で何かが増えたことを表しているとはかぎらず、たまたま色の差が大きかった、という意味であることもあります。

この差は、体の上だけで起きるものではありません。落ちた先の色でも、同じことが起きます。黒い服の肩、白いシーツ、木の色の床、濃い色の寝床。背景が変われば、同じ量でも見つかる数が変わります。フケが増えたと感じた日に、体ではなく背景のほうが変わっていた、ということは実際によくあります。

だから増えたと感じたときは、体が変わったのか、背景が変わったのかを、いったん分けます。冬に濃い色の上着を着るようになった、寝床のカバーを白から紺に替えた、ソファに明るい布を掛けた。こうした変化のあとは、量が同じでも増えたように見えます。逆に、背景がその子の毛と同じ色に変わったときは、増えていても気づきにくくなります。見えなくなったことを、減ったことと読み替えないでおきたいところです。

季節の側の条件も、ここに重なります。空気が乾く時期は被毛のうるおいが下がり、静電気で細かいものが毛の間に留まりやすくなります。留まっているあいだは床に落ちないので、掃除のときには見つかりません。湿度が戻る時期になると、毛の間に留まっていたぶんがまとめて落ちてきます。増え方が急に見えるときは、皮膚の側だけでなく、この留まり方の変化が混ざっていることがあります。

白い毛の子に出てくる黒い粒は、フケなのですか

断定はできませんが、見当をつけられるところまでは書けます。白い毛の子で見つかる黒い粒には、フケ以外のものが混ざっていることがよくあります。白い被毛はコントラストが強いので、体から出たものと、外から付いたものの両方が、同じ黒い粒として目に入ります。ここを分けないまま数えると、皮膚の側で何が起きているかを見誤ります。

分け方は、紙の上でつぶしてみることです。指の腹で軽く押して、広がるか、割れるか、跡が付くかを見ます。それだけで名前は決まりませんが、体から出たものと外から来たものは、ある程度まで分かれます。つぶす前に、粒があった場所も書いておいてください。根元にあったのか、毛の途中にあったのか、毛の上に乗っていただけなのか。場所は色より安定した手がかりになります。

黒い粒を紙の上でつぶしたときの、見え方の違い
つぶしたときの様子考えられること次にすること
さらさらと割れて粉になる乾いたかけらのことが多い地肌の乾き方と湿度を見ます
油っぽく広がって跡が残る皮脂を含んでいることがある同じ場所に繰り返し出るか見ます
硬くて形が変わらない外から来たものの可能性がある散歩やベランダのあとかを確かめます
細長くて線に見える毛や繊維のことが多い粒の数には入れません
赤や茶の色が紙に付く地肌の側の変化が混ざることがあるその日のうちに動物病院にご相談ください

白い毛の子でもう1つ起きやすいのが、黒い粒だけが数えられて、白い粉が数えられていない、という偏りです。同じ体から白い粉も出ているのに、白い毛の上では見えないので、記録から抜けます。だから白い毛の子では、黒い粒の数だけを追いかけていると、全体の量が増えたのか減ったのかが分かりません。次の章の白い粉と、あわせて見ておきたいところです。

Note散歩のあとに増える黒い粒は、外から来ていることがあります

同じ黒い粒でも、家にいた日と、外を歩いた日で数が変わるなら、外から付いたぶんが混ざっています。足まわりと腹側に偏っているときは、その可能性が上がります。数える日を「外に出ていない日」にそろえると、体から出たぶんだけを比べやすくなります。散歩のあとに気になるときは、帰ってすぐ布で足の裏と腹側を一往復させておくと、寝床へ持ち込むぶんが減ります。

黒い毛の子で目立つ白い粉は、全部フケなのですか

こちらも、全部がフケとはかぎりません。黒い被毛の上では、白いものがすべて浮いて見えます。皮膚から出たものも、外から乗ったものも、同じ白い粉として目に入ります。白い粉が見えたという事実だけでは、皮膚の側で何かが増えたとは決められません。

見分けの手がかりは、出てくるタイミングと場所です。洗った翌日にだけ多い、ブラッシングの直後にだけ多い、寝起きにだけ多い。この3つは、皮膚の側の変化とは別の理由で増えます。いつ増えるかを書いておくと、色よりずっと早く原因の方向が絞れます。逆に、いつ見ても同じくらい出ているものは、その子の地の状態に近いと考えられます。

白い粉が増えるタイミングと、そのとき見ておきたい条件
増えるタイミング見ておきたい条件次にすること
洗った翌日だけ多い洗い方と、乾かし終わりまでの時間次の回で、すすぎと乾かしの時間を書き出します
ブラッシングの直後だけ多い道具の当て方と、毛の量先に毛先をほぐしてから根元に入れます
寝起きに多い寝床の布の素材と色布を替えて、同じ量が出るか見ます
空気が乾く時期に多い部屋の湿度と、被毛のうるおい湿度を戻して、2週間の変化を見ます
いつ見ても同じくらい出る地肌の色と、かゆがるかどうか量と場所を記録して、動物病院にご相談ください

黒い毛の子では、白い粉が見つけやすいぶん、洗いすぎの方向へ寄りやすいところがあります。見えるから気になり、気になるから洗う回数が増え、そのあとにまた白い粉が出る。この行き来が続くと、何が原因だったのかが分からなくなります。回数を動かすのは、量と場所を2週間ぶん書き出してからでも遅くありません。

明るい紙と暗い紙の両方に落とすと、何が読めるのですか

家でできる確かめ方の中で、色についていちばん素直なのが、紙を2枚使う方法です。1枚だけでは、その紙の上で消える色を数え落とします。白い紙の上では白い粉が消え、黒い紙の上では黒い粒が消えます。2枚並べて同じだけ落とせば、両方の色を1回で読めます。

  1. 明るい紙と暗い紙を1枚ずつ並べる

    コピー用紙と、濃い色の紙や布で構いません。同じ大きさにそろえておくと、あとで数を比べられます。並べる場所は、明るい窓のそばがおすすめです。

  2. 被毛を軽くかき分けて、両方の紙の上で払う

    背中、腰、首の後ろなど、いつも気になる場所を1か所決めます。紙ごとに場所を変えないこと。同じ場所から、同じ回数だけ払います。

  3. それぞれの紙で、数と大きさを見る

    明るい紙では黒っぽい粒が読め、暗い紙では白い粉が読めます。両方に同じくらい落ちているのか、片方だけなのかが、この時点で分かります。

  4. 日付と場所を書いて残す

    紙をそのまま写真に撮って、日付と払った場所を書き添えます。1回では比べられないので、2週間で3回ほど残すと、増えているのかどうかが見えてきます。

明るい紙と暗い紙で、読み取れる色が入れ替わる 同じ被毛から落としたものを、明るい紙の上と暗い紙の上で見たときに、それぞれ何が読めて何が消えるかを左右に並べた対比カードです。 同じ場所から、同じ回数だけ払ったものを見ています 明るい紙の上 黒っぽい粒がよく読める 粒の大きさが分かる つぶした跡の色が残る 白い粉はほとんど消える 毛の切れはしも見える 暗い紙の上 白い粉がよく読める 粉の細かさが分かる しっとりしているかが分かる 黒い粒はほとんど消える 白い繊維との差は付きにくい 片方だけで見ると、その紙の上で消える色を数え落とします
2枚に同じだけ落として、それぞれで数と大きさを見ます。

この2枚をやってみると、思っていたのと違う結果になることがあります。黒い毛の子なのに、暗い紙の上にはほとんど落ちず、明るい紙にだけ粒が出る。そういう日は、体から出ている白い粉が少なく、外から付いたものを見ていた、という読み方ができます。逆に、両方の紙に同じくらい落ちるなら、色の違いは見えやすさの差で、量そのものは片方に偏っていない、ということになります。

紙の代わりに服や寝床で見るときは、色を1つに固定しておいてください。その日の服の色で見え方が変わるので、同じ服のときだけを比べます。黒い服の肩に白い粉が付いた日と、白いシャツに黒い粒が付いた日を並べても、量の比較にはなりません。比べるなら背景をそろえる、というのが、色を扱うときの基本になります。

フケの色が前と変わったときは、どう考えればいいですか

色そのものを言い当てようとするより、変わったという事実のほうを手がかりにします。同じ子の、同じ場所で、色が入れ替わったなら、その間に何かが変わっています。変わったのは体の側かもしれませんし、家の側かもしれません。家で確かめられるのは、後者からです。

フケの色が変わったときに、先に見ておく家の側の条件
条件何が変わるか確かめ方
部屋の湿度乾くと粉が細かくなり、白く見えやすくなります湿度を戻して2週間、同じ場所で見ます
洗う回数洗いすぎの方向でも、間が空きすぎた方向でも変わります回数を動かさずに、まず記録だけ取ります
ブラッシングの頻度毛の間に留まっていたぶんが、まとめて出ます頻度を一定にして、出方をそろえます
寝床や服の色見つかる色が入れ替わります同じ色の布に戻して比べます
外に出た時間外から付くものの量が変わります外に出ていない日だけを比べます

この表の5つを動かしていないのに色が変わった、というときは、体の側の変化が残ります。その場合でも、家でできるのは名前を付けることではなく、いつからどう変わったかを書いておくことです。色が白から黄色みを帯びたほうへ移った、粉から粒のほうへ移った、根元にくっつくようになった。この移り方は、動物病院で伝えるときにそのまま使えます。

季節の変わり目は、色も量もいちばん動く時期です。空気が乾きはじめる時期には粉が細かくなり、湿度が戻る時期には毛の間に留まっていたものが落ちてきます。換毛の時期は、抜けた毛と一緒に出てくるので、量が急に増えたように見えます。季節で説明がつく範囲かどうかは、前の年の同じ時期の記録があると判断しやすくなります。1年目は分からなくても、書いておけば2年目から使えます。

色より先に見ておくといい違いは、どれですか

4つあります。量、場所、地肌の様子、そして時期です。色は5つ目に置いておくくらいで足ります。この4つは毛の色の影響を受けにくく、白い毛の子でも黒い毛の子でも、同じ物差しで比べられるからです。

色より先に見ておく4つと、その見方
見るもの何が分かるか家での測り方
量増えているのか、同じなのか2枚の紙に、同じ場所から同じ回数だけ払います
場所全身か、1か所に偏っているか背中・腰・首の後ろ・脇の4か所を決めて回ります
地肌の様子赤みやかさつきが重なっているか毛をかき分けて、地肌の色を直接見ます
時期季節や行事と重なっているか日付を書いて、前の年の同じ時期と比べます
色見えやすさと、性質の手がかり明るい紙と暗い紙の両方で読みます

この4つの中で、いちばん強い手がかりは場所です。全身に散っているのか、1か所だけなのかで、次に見るところが変わります。1か所に偏っているときは、その場所で何が起きているかを見ます。こすれている、よくなめている、寝るときにいつも下になる。場所の偏りは、色の違いより先に、家で見つけられる違いです。

地肌については、色を見るというより、毛をかき分けて直接見る、という手順そのものが大事になります。フケは毛の上に乗ってしまうので、上から見ているかぎり、地肌の側は分かりません。指を立てて毛を分け、根元と地肌を見る。この動きが習慣になると、量が増えたかどうかも、同じ動きの中で分かるようになります。ブラッシングのついででかまいません。

記録は、細かくしすぎないほうが続きます。日付、払った場所、明るい紙と暗い紙それぞれの粒の数、地肌の色。この4つだけで足ります。毎日でなくてよく、2週間で3回あれば比べられます。皮膚の状態は日によって動くので、1日の結果で決めないほうが、あとで振り返ったときに読みやすくなります。

色の話を2枚の紙に畳む|フケについて伝える3つの言葉

ここまでを畳みます。黒いフケと白いフケの違いを読むときは、フケの色と、その子の毛の色を、いつも二つ並べて見ます。そして家で色を確かめるなら、明るい紙と暗い紙の2枚に落とす。この2つだけで、色から読める範囲はほぼ使い切れます。

動物病院に伝えるときの、3つの言葉
伝えること書き方の例なぜ役に立つか
いつから3週間前から、週に2回くらい見つかります季節や生活の変化と重ねられます
どこに、どれくらい腰の左側に多く、明るい紙に黒い粒が10粒ほど偏りと量が同時に伝わります
ほかに何が重なっているか同じ場所をなめる、地肌がうっすら赤い色だけでは分からない側が伝わります

記録を取っているあいだに、地肌の側へ置くものも1つに決めておきます。フケは毛の上に出てきますが、出どころは地肌のほうです。2枚の紙で数え終わったあと、手が行くのは紙ではなく、かき分けた先になります。そして犬猫の場合、地肌に置いたものは舐めて取れます。朝に置いたものが昼には残っていない、ということが起きます。うちがそこに当てているのは mofuwa スキンケアミストです。舐めても問題のない基準でつくられた電解水100%なので、よくなめる場所にもそのまま届きます。何を置くかを決めるときは、ここが分かれ目になります。布に落としてから、紙に払ったのと同じ場所——背中、腰、首の後ろ——に、毛を分けて当てます。色の記録を取っている2週間は、道具も手順も動かさないほうが、あとで比べやすくなります。

Cautionこういうときは、色を読む前に動物病院にご相談ください

地肌が赤い、かさぶたができている、同じ場所をなめ続けている、毛が薄くなってきた、においが日ごとに強くなる、短い期間に急に増えた。こうした変化が重なっているときは、フケの色や量を家で読み解こうとする前に、動物病院にご相談ください。色は手がかりの1つで、そこから病名を決めることはできません。いつから、どこに、どれくらい出ているかを書いたメモと、紙に落として撮った写真を持っていくと、その場で見てもらえます。

最後にもう一度だけ書いておきます。フケの色の違いは、皮膚の側の違いと、見えやすさの違いが重なったものです。白い毛の子は黒い粒に気づきやすく、黒い毛の子は白い粉に気づきやすい。それぞれ、反対側の色を数え落としています。だから2枚の紙を使うし、量と場所と地肌と時期を先に見る。色は最後に足す情報として置いておくと、そのぶん落ち着いて読めるようになります。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。