C02技術・エビデンス

滑り止め効果はどう測るのか

公開日 2025年4月20日|文=mofuwa編集部

明るく片づいた部屋の淡い色の木の床に、四本足で立っている淡い色の犬
同じ床でも、足の側の条件が変われば結果が変わります。滑り止めの測定は、いつも2つの面の話です。写真:Leohoho/Pexels

風呂場のタイルに素足で立つときと、石けんの残った足で立つときでは、同じタイルの滑りやすさが変わります。滑り止めという言葉を測定の側から見ると、最初に出てくるのはこの当たり前のほうです。滑りにくさは床の面と足の面が触れ合ったところで決まるので、片方だけを取り出して1つの数字にすることができません。だから測定には、相手の面・かかる力・動きの速さという条件が必ず添えられます。この記事では、試験室で固定する条件と、家で動いてしまう条件を2つの軸に並べて、滑り止めをどう比較して読めばいいのかを整理します。

滑り止めが1つの数字にならない条件|測定は、面と面の組み合わせで決まります

滑りにくさは、片方の面だけでは決まりません。床の面と、足の裏の面。この2つが触れ合ったところで起きていることなので、測定するときは必ず両方を書きます。風呂場で思い出せる通りで、同じタイルでも、乾いた素足なら止まり、水の膜が挟まれば流れ、石けんが残っていればもっと流れます。タイルの側は何も変わっていません。

だから「この製品の滑り止めは数値でいくつ」という書き方は、測定としては成り立ちません。成り立つのは「この床材に、この重さで、この速さで力を加えたときに、こうだった」という形です。測定とは、結果の数字と条件が1組になったもので、数字だけを取り出すと読めなくなります。家の体重計で朝と夜の数字が違うのと同じで、どちらも間違っていないのに、条件を書かないと比較の相手を失います。

滑り止めを測るときに、先に決めておく4つの条件
条件何を決めるのか家で動いてしまう理由
相手の面どの床材に対して測るのか部屋ごとに材質と仕上げが違う
かかる力どれだけの重さを乗せるのか体重も、踏ん張る強さも一定でない
動きの速さ止まるのか、走り出すのか動きは日によって変わる
表面の状態乾いているか、何か挟まっているかほこりの膜と水滴が毎日変わる

表の右の列が、この記事の出発点です。試験室は、この4つを固定できる場所です。家は、4つのうち3つが毎日動く場所です。だから同じ「滑り止め」という言葉でも、試験室で出る数字と、家で感じる変化は別のものを見ています。どちらが正しいという話ではなく、読み方が違います。

試験室で固定するもの、家で動くもの|滑り止めの測定を2つの軸で比較する

測定の軸は2つに分かれます。条件を固定して数字にする側と、条件をそろえて前後で比べる側です。前者は同じ条件をもう一度つくれるので、他の製品と並べられます。後者は数字になりませんが、その子とその家という、いちばん知りたい組み合わせのまま比べられます。滑り止めを比較するときに混乱が起きるのは、この2つを1つの物差しで読もうとするときです。

試験室の測定と、家で見る比べ方 試験室は条件を固定して数字を出します。家は条件が動くので、そろえてから前後で比べます。同じ滑り止めという言葉でも、測っているものが違います。 どちらも滑り止めの測定と呼ばれます 試験室で測る 床材を1つに決める 重さと速さを固定する 表面の状態をそろえる 同じ条件を再現できる 他と並べて比較できる 家で比べる 部屋ごとに床材が違う 踏ん張る力が日で変わる ほこりと水滴が毎日動く 同じ日は二度とない その子のまま比べられる 家の側は数字になりませんが、比べる相手が最初から正しい
数字で比べられるのは左側、その子のまま比べられるのは右側です。
2つの軸で、滑り止めの何が分かるのか
読むところ試験室の測定家での比べ方
出てくるもの条件つきの数字回数と日付
比べられる相手ほかの製品や床材先週のその子
再現できるか条件を書けばできる同じ日は来ない
分からないことうちの床でどうなるかほかの家でどうなるか
確かめる手間自分では測れない5分で足りる

表の下から2行目が、比較でいちばん取り違えやすいところです。試験室の数字は、うちの床での結果を約束するものになりません。条件が違えば結果が動くというのが、測定という手続きの前提だからです。逆に、家で数えた回数はほかの家では通じませんが、同じ子の先週との差だけは、どの数字よりはっきり出ます。

条件と検査機関のついた数値は、どこに置かれているのか|電解水の試験条件と、特許5253483の読み方

mofuwaの資料のなかで、条件と検査機関が添えられている数値は、水についての試験のほうに置かれています。菌を対象にした試験では、一般細菌と歯周病菌と真菌は30秒後、エンベロープのあるウイルスは60秒後、ノンエンベロープのウイルスは15秒後という検査時間で、いずれも生菌が検出されなかったという結果が並びます。検査したのは江東微生物研究所・日本食品分析センター・ユニオンバイテック・日本繊維製品品質技術センターです。

浸透についても、資料は同じ形で書かれています。比べた相手が試験に使う精製水であること、測ったのが自社の比較検証であること、そして入っていく先が角質までであること。試験条件を読むときに探すのは、比べた相手・測った人・測ったものの3つです。この3つがそろっていれば、その数値は読める形になっています(※自社調べ)。

Caution滑り止めについて、この形の数値は公表されていません

上の2つと同じ形で滑り止めを探すと、すぐに分かります。条件と検査機関のついた摩擦の数値は、公表されていません。資料にあるのは、高い保湿でありながらべたつきを抑えた処方だという設計の説明までです。試験で滑り止めが確かめられていますという読み方はできません。設計の説明と、条件つきの測定は、別の種類の記述です。

特許についても、線は同じところに引きます。mofuwaの水は、三室ダブルイン型の電気分解(特許5253483)でつくられています。電解槽が3つの部屋に分かれ、電解質から来る不純物が水に残らないようにした構造です。ただし特許は、その技術がそれまでになかったことの登録で、効きめを証明した記録ではありません。番号が並んでいるからといって、滑り止めの測定が済んでいるという意味にはなりません。

ここまでが、この記事で引ける線です。電解水について測られているのは水のことで、床の上で足が流れるかどうかは測られていません。だから滑り止めを知りたい人が読むべき数値は、資料の側にはまだありません。読む場所は、家の床のほうに移ります。

床の側と足の側、どっちを先に測るか|犬の滑り止めを家で比較するときの順番

先に測るのは、道具の要らない足の側です。理由は費用ではなく、条件を1つだけ動かせるからです。測定として比べたいなら、固定するものと動かすものを分ける必要があります。床に何かを敷くと、面と力と動きが同時に変わるので、何が効いたのか読めなくなります。順番を決めておくと、5分で1回分の比較になります。

  1. 固定する条件を3つ決める

    同じ部屋、同じ通り道、同じ時刻。この3つを書き留めます。朝と夜では床のほこりも湿りも違うので、時刻をそろえるだけで読みやすくなります。

  2. 数えるものを1つ決める

    決まった5歩のあいだに、足が横へ流れた回数。止まるときと向きを変えるときに出やすいので、その動きで数えます。

  3. 動かす条件を1つだけにする

    肉球のあいだの毛の高さを戻す、爪の先を短くする、乗せるものを薄くする。同じ日に2つ動かすと、どちらが効いたか分からなくなります。

  4. 3日、同じ時刻で数える

    1日目の回数がその子の基準です。2日目と3日目で下がるかを見ます。日をまたぐ理由は、1回の数字には運が混ざるからです。

乗せるものについては、測定の前に気をつけることが1つあります。厚く残った層は、角質の細かい凹凸の上をなめらかにします。うるおいを足すつもりで量を増やすと、滑り止めとして測っている回数のほうが増えることがあります。mofuwa 肉球クリームは、べたつきを抑えた処方で、床と口へ移る量を減らすように設計されています。それでも量の話は残るので、米粒ほどから始めて薄くのばし、歩き出す前に数分置きます。

肉球クリームを置く時刻は、散歩のあとの拭き取りが終わってからです。犬でも猫でも同じで、猫は自分で毛づくろいをするぶん、量をさらに減らします。そのうえで、数えた回数が家の手順では動かないこともあります。3日数えても回数が増え続ける、片側の足だけ流れる、立ち上がるまでの時間が延びている。こうしたときは、5歩のうち何回流れたか、いつからか、どの動きでかを書き出して、獣医師に見てもらってください。数えた紙があると、話が短く済みます。

暖房を入れる時期に、同じ床で結果が動く|滑り止めの測定を季節でそろえる

季節をまたいで比べると、読めなくなります。床の側の条件が入れ替わるからです。暖房を入れる時期は、部屋の空気が乾いて、床の表面のほこりが動きやすくなります。窓を開ける時期は、外から入る砂の量が増えます。梅雨の時期は、床が湿ります。どれも足の側とは関係なく、滑り止めとして数えている回数を動かします。

だから測定として比べるなら、同じ季節のなかで、できれば2週間以内に収めます。3か月前の回数と今週の回数を並べても、動いた条件が多すぎて、何が効いたのか決まりません。滑り止めを比較するというのは、条件をそろえる作業のほうが大部分です。そろえられた条件が3つあれば、残りの1つを動かした結果は、その日のうちに読めます。

Note滑り止めの測定で、家に残す2行

1行目:滑り止めは2つの面の話なので、片方だけの数字はありません。数値を見つけたら、相手の面・力・速さ・表面の状態を探します。2行目:家で測れるのは、固定した条件のもとで数えた回数です。床と場所と時刻をそろえて、動かすのは1つだけ。この2行があれば、次に滑り止めという言葉を見たときに、読む順番が決まります。

Product

mofuwa 肉球クリーム

mofuwa 肉球クリーム

30g / 2,530円(税込)

4種のヒアルロン酸を配合した11成分無添加のクリーム。べたつかず、滑り止めにも配慮した処方です。

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よくある質問

敷物に「滑り止め」と書いてあれば、測定された数字があるということですか
書かれているとは限りません。表示や商品ページに、試験の名前と、どの床材にどれだけの重さで測ったのかまで書かれていれば、その条件の範囲で比べられます。名前だけが書かれている場合は、設計の説明として読みます。どちらであっても、うちの床とうちの子の組み合わせは試験の条件には入っていないので、最後は家で同じ条件をそろえて数えることになります。
猫の場合も、同じ数え方でいいのですか
数える動きを変えます。犬は走り出すときと止まるときに流れますが、猫は棚やソファから降りたときの着地点で流れます。だから5歩を数えるかわりに、決まった着地点で足が滑った回数を数えます。もう1つ違うのは、猫は毛づくろいで肉球に置いたものを早く口へ運ぶことです。乗せる量は犬より減らして、薄くのばすところで止めます。
1日だけ数えて比べても分かりますか
1日の回数には運が混ざります。その日たまたま走った、水をこぼした、来客があった、というだけで数字は動きます。同じ時刻で3日ぶん数えると、1日目が基準になり、2日目と3日目の動き方で読めるようになります。3日続けても回数が下がらない場合は、動かした条件が合っていないか、床の側に理由が残っているかのどちらかです。

本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。