C08季節・行事
散歩の前にかけた虫よけが、帰りの車で鼻につく|無香料をあえて選ぶ
車のドアを閉めて5分ほどたつと、散歩の前にかけた虫よけのにおいが、後ろの座席から前まで戻ってきます。窓を開けて走っているあいだは気づきません。信号で止まって、閉じた車内の空気が動かなくなったところで、はじめて分かります。家に着いてハーネスを外すと、今度は指にべたつきが残ります。棚の前では無香料と書かれたほうを選んだはずでした。ところが無香料という表示が指しているのは、香料を足していないという原料の話です。この記事では、表示で決めるやり方と、帰り道と室内で数えて決めるやり方を、4つの場面に並べて比べます。
においに気づいた場面を1日に4つ数える|虫よけのべたつきが目につく時期は、棚から出した最初の週です
草の丈が散歩道の脇で膝の下まで伸びてくると、去年しまった虫よけを棚から出す週が来ます。春の終わりのこの時期は、気温が上がった日と戻った日が交互に来るので、使う日と使わない日が入り混じります。毎日かけるわけではないけれど、使う日は必ず散歩の直前にかける。この使いはじめの週にかぎって、においとべたつきがやけに気になります。冬のあいだ一度も嗅いでいないぶん、鼻のほうが慣れていないからです。
そこで、この記事では数えるものを1つに決めます。においとべたつきに気づいて手が止まった場面を、1日に何か所あったかで数えます。止まる場所は、どの虫よけを使っていてもだいたい同じです。玄関でかけた直後、散歩の途中、帰りの車の中、家に入ってハーネスを外したあと。この4つです。4つのうちいくつで手が止まるかが、その1本が毎日の習慣に乗るかどうかを決めます。
| 場面 | そこで気づくもの | 続いたときに起きること |
|---|---|---|
| 玄関でかけた直後 | 自分の指に移ったにおい | 出がけにもう一度手を洗う |
| 散歩の途中 | リードの持ち手のべたつき | 持ち替える回数が増える |
| 帰りの車の中 | 閉じた空気に戻ってくるにおい | 窓を開けて走る日が増える |
| 帰宅後、ハーネスを外したとき | 指に残るべたつき | 室内でその子に触る前に手を拭く |
並べてみると、4つのうち3つは散歩が終わったあとに来ています。虫よけを選ぶときは棚の前でラベルを読みますが、その1本と長く付き合うのは帰りの車と室内です。選ぶ場所と、使い心地が出る場所がずれている。だから、においとべたつきをどこで測るかを先に決めておくと、来年の棚の前で読む欄が変わります。ここから先は、ラベルの表示で決めるやり方と、この4つの場面で数えて決めるやり方を、2つの軸として並べます。
軸1・ラベルの無香料で決める|虫よけの表示とにおいの強さの違いは、どこで分かれますか
無香料という表示が指しているのは、香料を足していない、という原料の話です。できあがった液がどれだけにおうかは、この4文字の外側にあります。原料そのものににおいがあれば、香料を足していなくても、ふたを開けた瞬間に分かります。無香料は「何を入れなかったか」の表示であって、「どれだけにおうか」の表示ではありません。ここを取り違えると、棚の前での5秒が、帰りの車の10分に化けます。
紛らわしいのは、似た言葉が3つ並んでいることです。無香料は香料を足していないもの。無香性は、においを感じにくくする処理をしたもの。微香性は、香りを弱く足したもの。3つとも棚では同じ大きさの文字で書かれていますが、指している中身は別々です。そのうえ、この3つを見分けたところで、べたつきについては何も分かりません。ラベルには、べたつきを書く欄がないからです。
| 測ったもの | 臭気強度 | 棚に並ぶときの書かれ方 |
|---|---|---|
| 水道水 | 18 | — |
| mofuwa においがしない虫よけスプレー | 25 | においがしにくい設計 |
| 無香料と表示されたタイプ | 357 | 無香料 |
| ハーブ系のタイプ | 896 | 植物由来 |
無香料と書かれたほうの数字が、水道水の20倍ほどあります。棚の前でラベルだけを読んでいると、この差は見えません。見えるのは、ドアを閉めた車の中です。数字そのものを覚える必要はありませんが、無香料という表示と、閉じた空気の中でにおうかどうかが、別々に動くということだけは押さえておいてください。においとべたつきの違いは、表示の欄ではなく、使った日の4つの場面に出ます。
虫よけの成分としてよく使われるのは、ディートやイカリジンです。どちらも医薬部外品にも使われている成分で、虫よけとしての働きが強いぶん、においが強い、べたつく、という声も一緒に出てきます。これは成分の良し悪しの話ではなく、毎日かけるものとしてどこまで許せるか、という線引きの話です。年に数回の山歩きなら気にならない差が、春から秋までの散歩では4つの場面ぶん、日数をかけて積み上がります。
軸2・閉じた車と室内で数える|虫よけのべたつきの使い分けは、手とリードと床の3か所で決まります
においは、空気が動かない場所ではじめて分かります。歩いているあいだは風が通るので、かけた直後の1回しか気づきません。ところが車のドアを閉めると、2畳ぶんほどの空気が閉じます。信号で止まって送風も止まったところで、残っていたものが戻ってきます。同じ1本でも、外では気づかず、車と室内でだけ分かる。だから、においを測る場所は屋外ではなく、閉じた空間にします。売り場でふたを開けて嗅いでも当てにならないのは、そこが屋外と同じだからです。
べたつきのほうは、鼻ではなく手で数えます。数える場所は3か所で、どれも散歩の途中か帰宅後にしか出てきません。
- 手:かけた直後に自分の指をこすり合わせて、さらさらに戻るまでの秒数を数えます
- リードの持ち手:散歩の後半で持ち替えたくなるかどうか。持ち替えた回数が、そのまま数字になります
- 床:帰宅後に室内を歩いたあと、フローリングに足跡の形が残るかどうか
この3か所は、棚の前では試せません。1回使っただけでも分かりません。べたつきは1日で判断できるものではなく、1週間でどれだけ積み上がったかで見るものです。持ち替えが週に1回なら気にもとめませんが、毎日2回になると、そのうち虫よけを出す手のほうが止まります。習慣から落ちるのは、嫌になった日ではなく、小さな手間が積み上がった週です。
使い分けの線は、ここで引けます。週末だけ草むらのそばを歩く家と、毎日同じ道を歩く家では、選ぶ基準がそもそも違います。週に1回なら、においとべたつきが多少残っても、その日のうちに終わります。毎日なら、4つの場面が7日ぶん重なります。毎日使う家ほど、においとべたつきの小さな差が室内に残りつづけます。時期でいえば、使いはじめのこの週に自分の家がどちらかを決めておくと、夏のあいだ迷わずに済みます。
表示と場面、どちらで決めますか|虫よけのべたつきとにおいの選び方を4つの場面に戻す
2つの軸は、使える場所が違います。表示は棚の前でしか読めず、4つの場面は家でしか数えられません。そして、買う日は年に1回か2回、使う日は春から秋までのほぼ毎日です。回数の多いほうを基準にすると、棚の前の判断は、場面の記録に合わせて決めることになります。去年の記録が1行でも残っていれば、来年の棚の前は10秒で終わります。
| 見るところ | ラベルの表示で決める | 4つの場面で数える |
|---|---|---|
| 判断できる場所 | 棚の前だけ | 帰りの車と室内 |
| 分かるもの | 香料を足したかどうか | 閉じた空気に残るかどうか |
| べたつき | 書く欄がない | 手・リード・床の3か所で分かる |
| かかる時間 | 10秒 | 1週間 |
| 毎日の散歩との相性 | 使いはじめの日だけ分かる | 7日ぶん積み上げて分かる |
| 来年への残り方 | 記憶には残らない | 紙の1行が残る |
4つの場面のうち3つが車と室内だとすると、選ぶ側の条件は「散歩が終わったあとに何も残らないこと」に絞られます。mofuwa においがしない虫よけスプレーは、ここに答えを置いた1本です。臭気強度は25で、水道水の18のすぐ上にあります。これは無香料という表示を取りにいった数字ではなく、においがしにくいように組んだ結果として出ている数字です。棚では同じに見える2つが、帰りの車の中では別のものになります。
この1本は、体に直接かけて使うものではありません。かけるのはハーネスや洋服のまわり、それに散歩バッグや荷物です。家を出る前にかけて、持続は約3時間が目安になります。体にかけないぶん、帰ってきて外すもの——ハーネス、リード、バッグ——が、においとべたつきの出どころになります。4つの場面のうち、2つ目と4つ目がそのままここに重なります。ハーネスを外した指に何も残らなければ、その日の記録は2か所ぶん減ります。
中身は、メンタンジオールという植物由来の成分を選んでいます。ディートは使っていません。精油も使っていません。猫は精油を苦手とすることが知られていて、犬と猫が同じ部屋にいる家では、散歩から帰ったあとの室内にそれが持ち込まれます。虫よけは玄関先で完結する道具に見えますが、実際には家の中まで入ってきます。無添加の項目は12あります。蚊が嫌がるとされる香り成分を選んでいる、というところまでが、この1本について言えることです。
この選び方は、ペット用として先に決まったものではありません。つくった本人が、自分の子どもに使いたいものを探して見つからなかった、というところから始まっています。においがきつい、べたつく、口に入るのが気になる。その3つを外したかった、という順番です。結果として、口が届く場所に触れる生きものと、においに敏感な生きものが同じ家にいる場合に合う形になりました。犬も猫も、外したハーネスのそばを通りますし、床に落ちたリードの上でも寝ます。
虫よけをかけていない日も同じ場所を掻いている/散歩から帰って30分たっても掻く手が止まらない日が、1週間に4日を超えた/ハーネスの当たっていた場所の毛が、去年の同じ週にはなかった薄さになっている/前脚の同じ一点を、室内にいるあいだじゅう舐めている。この4つは、においやべたつきの数え方では動きません。数えた場面の記録——いつから、1日に何か所で、どの場面だったか——を紙に書き写して、かかりつけの動物病院へ行く日を決めてください。使っている虫よけの容器も一緒に持っていくと、成分の欄をその場で確かめてもらえます。
1週間だけ、場面の数を紙に書く|虫よけのにおいとべたつきの記録は、来年の棚の前で開きます
やることは、4つの場面のうち、その日に手が止まった場所に印をつけるだけです。玄関、道の途中、帰りの車、ハーネスを外したあと。散歩から戻ってすぐ、カレンダーの端に丸を書きます。1日1回、5秒で終わります。7日ぶんたまると、自分の家でどこが多いのかが見えてきます。多い場所はたいてい1つに寄ります。寄った先が、次に変えるところです。
| 印が多かった場所 | そこから分かること | 次に変えるところ |
|---|---|---|
| 玄関が多い | かける量か、かけ方が合っていない | かける対象をハーネスと荷物に絞る |
| 道の途中が多い | 持ち手のほうへ回り込んでいる | かける位置をリードの持ち手から離す |
| 帰りの車が多い | 閉じた空気に残る量が多い | におい側の数字を見て1本を選び直す |
| 帰宅後が多い | 外したものに残っている | べたつきの少ないほうへ替える |
| 印がつかない日が続く | その1本は毎日に乗っている | そのまま夏のあいだ使う |
この表の右端は、どれも1日で終わる手直しです。新しく買い足すものはありません。使いはじめの1週間でここまでやっておくと、夏のあいだ、虫よけのことを考える回数がほとんどなくなります。毎日の散歩で手が止まらないというのは、そういう状態のことです。
7日たったら、いちばん印の多かった場所を1行だけ書き足して、その紙を虫よけの箱にしまってください。来年、同じ週に箱を開けたとき、その1行が最初に目に入ります。棚の前で無香料の4文字を読み直すより、去年の自分の字のほうが早い。次の散歩は、そこから始まります。
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よくある質問
- 無香料と書かれていない虫よけは、においが強いということですか。
- 表示と強さは別々に動きます。無香料の表示がなくても臭気強度の低いものはありますし、無香料と書かれていて数字の大きいものもあります。棚の前で見分ける方法は、正直なところありません。売り場でふたを開けて嗅いでも、そこは空気が動いているので当てになりません。買ってしまったあとで構わないので、ドアを閉めた車の中で1回だけ数えてください。それが、その1本についていちばん早く出る答えです。
- べたつきが気になるので、散歩のあとに拭き取ってもいいですか。
- ハーネスやリードを拭くのは構いません。ただし毎日拭くということは、手が止まる場面をもう1つ増やしているのと同じです。拭く手間を足す前に、かける対象を絞るほうが先に済みます。ハーネスの背中側と散歩バッグの外側だけにして、持ち手のまわりを外す。これだけで、リードと指の2か所が記録から消えることがあります。なお、その子の体に直接かけるものではないので、毛を拭く必要はそもそも出てきません。
- 犬と猫の両方がいる家では、虫よけを分けたほうがいいですか。
- 分けるかどうかより、室内に何が持ち込まれるかで考えるほうが早いです。散歩に出るのが犬だけでも、帰ってきたハーネスは同じ部屋に置かれますし、猫はそのそばを通ります。床に落ちたリードの上で寝ることもあります。精油を使っていないものを1本にしておくと、置き場所を分けたり、部屋を分けたりする手間が要らなくなります。猫自身に何かをかける話ではなく、家の中に入ってくるものの話として見てください。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
