C12Q&A・豆知識
トリートメントとは?何をしているのか
トリートメントとは、洗ったあとの毛の表面を整えるために使うものです。やっているのは、足りないものを毛の中に補うことより、洗っているあいだに乱れた毛の向きを並べ直すことのほうです。だから変化は手ざわりに出て、毛の中身には出ません。同じ日に洗って、同じように乾かして、手ざわりだけが違う。その差がどこから来ているのかをたどると、トリートメントという言葉が指している範囲が見えてきます。そして中身は変えられないと分かった時点で、大事になるのは洗い方の側になります。犬と猫の被毛を毎日さわっている人ほど、この順番が効いてきます。
同じ日に洗って、同じように乾かして、手ざわりだけが違う|トリートメントとは何をしている工程か
多頭飼いの家では、同じ日に、同じもので、続けて洗うことがあります。乾かし方も同じ。それでも、乾かし終えて背中に手を置いたとき、片方はすっと手が滑り、もう片方は途中で少し引っかかる。この差が、トリートメントという言葉がいちばん分かりやすく現れる場面です。使ったか使っていないか、という違いだけで、ここまで手ざわりが分かれます。
手ざわりが違うのだから、毛の何かが変わったように感じます。けれど、変わっているのは毛の表面がどちらを向いて寝ているかという一点です。トリートメントとは、そこを整えるために使うもののことです。毛の表面には細かな段差があって、根元から毛先へ向かってなだらかに寝ているとき、指は引っかからずに進みます。逆に、段差が起き上がっていると、同じ毛でも指が止まります。
- 手が滑る:表面の段差が、根元から毛先の向きにそろって寝ている状態です
- 途中で引っかかる:段差が起きていて、指が毛の途中で止まる状態です
- 毛どうしが絡む:起きた段差が、隣の毛の段差と噛み合っています
- 静電気で広がる:向きがそろっていないと、毛先が互いに反発しやすくなります
- 光が散る:表面がそろっていない被毛は、艶が鈍く見えます
毛の表面の構造にはキューティクルという呼び名がありますが、この記事で見るのは呼び名ではありません。その表面が、いまどちらを向いて寝ているか、という一点だけです。呼び名を知っても手ざわりは変わりませんが、向きのことを知ると、乾かし終わりの手ざわりが読めるようになります。トリートメントとは、その向きに手を貸す工程だと考えると、以降の話がつながります。
同じことは、1頭の家でも起きます。先月と今月で、洗ったものも乾かした道具も同じなのに、乾かし終わりの手ざわりだけが違う。季節で空気の乾き方が変わったり、換毛の時期で毛の量が変わったり、こちらの手の入れ方が少し変わったりしています。手ざわりは、毛の性質そのものより、その日の並び方を映しています。だから毎日さわっている人ほど、小さな差に気づけます。
商品の名前としては、トリートメント・リンス・コンディショナーが並んでいて、どれがどこまでを指すかは作り手ごとに違います。言葉の側で線を引こうとすると、かえって分からなくなります。この記事では、洗ったあとに毛の表面を整えるものをまとめてトリートメントと呼びます。大事なのは名前ではなく、その1本が毛の表面に働いているのか、皮膚に働いているのかという置き場所のほうです。皮膚の側に気になることがあるときは、名前を選び直す前に動物病院にご相談ください。
補っているのではなく、並べ直している|犬と猫にトリートメントを使う理由
洗うという作業は、汚れを落とすと同時に、毛の表面の向きをいったん崩します。泡を立てて、指を入れて、根元から動かす。どの工程も、毛を一方向にそろえたままではできません。すすぎで水が流れる向きも、いつも根元から毛先とはかぎりません。洗い終わったときの被毛は、汚れが減っているかわりに、表面の向きがばらばらになっています。
ここがトリートメントを使う理由です。崩れたものを、崩れる前の並びに戻す。足りないものを足しているのではなく、位置を直しているだけだと考えると、使ったあとに起きることのほとんどが説明できます。犬でも猫でも、この理由は変わりません。変わるのは、洗う回数と、毛の量と、崩れやすさのほうです。
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洗う|表面の向きが崩れる
汚れを落とすために毛を動かすので、表面の段差が起き上がった状態になります。この時点でいちばん指が引っかかります。濡れているので気づきにくいだけです。
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トリートメントを置く|滑りをつくる
毛と毛のあいだに薄い滑りが入ると、起きた段差が寝る向きへ倒れやすくなります。力で押さえつけるのではなく、倒れやすい条件をつくる工程です。
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流す|余分を残さない
残しすぎると、乾いたあとに毛が重くなり、根元がべたつきます。並べ直すのに必要なのは薄い層で、量ではありません。ここは犬でも猫でも同じです。
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乾かす|並んだところで固定される
水が抜けていくあいだに、毛はその時点で向いている方向のまま乾きます。乾かし方で手ざわりが変わるのは、この工程が最後の並べ直しになっているからです。
この4つを並べると、トリートメントだけが単独で手ざわりを決めているわけではないことが分かります。洗い方で崩れ方が変わり、乾かし方で固定のされ方が変わります。トリートメントが担当しているのは、そのあいだの「倒れやすくする」ところだけです。ここを担当の範囲として覚えておくと、うまくいかなかった日に、どこを見直せばいいかが分かります。
もう一つ、この理由から出てくることがあります。洗っていない日にトリートメントだけを使っても、期待した手ざわりにはなりません。並べ直す工程は、崩れた直後がいちばん効きます。乾いた被毛にそのまま置いても、起きた段差が倒れる余地が残っていないからです。洗った直後に使うものと、次に洗うまでのあいだに使うもので中身が分かれているのは、好みの問題ではなく、毛がどの状態にあるかの違いから来ています。
手ざわりには出て、毛の中身には出ない|トリートメントで変化するところと、しないところ
並べ直しているのだと分かると、変化が出る場所と、出ない場所の線がはっきりします。出るのは、指で触って分かるところ、目で見て分かるところ、ブラシを入れたときに分かるところ。出ないのは、毛の内側で起きたことです。いちど切れた毛が元に戻ることはありませんし、伸びてきた毛の性質が入れ替わることもありません。
| どこ | 変化が出るか | 何が起きているか |
|---|---|---|
| 指を通したときの滑り | 出る | 表面の段差が寝て、指が止まらなくなる |
| ブラシの入り方 | 出る | 毛どうしが噛み合わず、歯が根元へ進む |
| 乾いたあとの静電気 | 出る | 向きがそろい、毛先が反発しにくくなる |
| 艶の見え方 | 出る | 光がそろって返る。色が変わるわけではない |
| 毛の内側 | 出ない | 外から並べ直しているだけで、中には届かない |
| 切れた毛 | 出ない | つながることはありません |
| これから生えてくる毛 | 出ない | 皮膚の側で決まり、外からは変えられない |
書き方としても、線を引いておきます。傷んだ毛が修復されます、毛の中身が補われます。どちらも、外から表面を整える工程の範囲を超えています。言えるのは、指の通り方と、ブラシの入り方と、乾いたあとの見え方が変わる、というところまでです。この線を引いておくと、期待の置き場所がずれません。
そして、この変化はいつか元に戻ります。薄い層は、日々の動き、こすれ、静電気、次のシャンプーで少しずつ落ちていきます。だからトリートメントは、貯めるものではなく、続けるものです。1回で長く持たせようとして量を増やすと、残った分が重さになって、かえって根元が寝ます。薄く、そのつど。これが並べ直すという考え方から出てくる結論です。
続けるものだと分かると、量より間隔のほうを気にするようになります。次に洗うまでのあいだに、どのくらいで手ざわりが戻ってしまうか。これはその子の毛の量と、家の空気と、動き方で変わるので、平均を探しても出てきません。洗った翌日、3日後、1週間後に背中をひとなでして、どこで指が止まりはじめるかを覚えておくと、その子の間隔が出ます。トリートメントとは、その間隔を少し延ばすための工程だと考えると、置き場所が決まります。
被毛の手ざわりが悪い日が続くと、トリートメントを見直したくなります。ただ、手ざわりの話と、皮膚の話は、担当している場所が違います。地肌が赤い、フケが増えた、同じ場所をなめ続けている、においが翌日に戻る。こうした変化は、毛の表面を並べ直しても動きません。整えるものを変える前に、動物病院にご相談ください。いつから、どこが、どう変わったかをメモして持っていくと、その場で切り分けてもらえます。
中身を変えられないと分かると、洗い方の側が見えてくる|トリートメントの考え方と、毎日の経験
毛の中身は外から変えられない。この一行を受け入れると、手ざわりの話は行き先が変わります。最後に整える工程で挽回するより、崩し方の側を小さくするほうが早いという考え方になります。トリートメントを丁寧にやっている人ほど、実はここで詰まっていることが多いところです。
| 工程 | 担当していること | ここを変えると何が動くか |
|---|---|---|
| 洗う前のブラッシング | 絡みを先に外す | 洗っているあいだに増える崩れが減る |
| お湯の温度と時間 | 皮脂の落ち方を決める | 落としすぎると、乾いたあとに毛が立つ |
| 泡の立て方 | 毛を動かす量を決める | 手で直接こすらないほど崩れが少ない |
| すすぎ | 残りを外へ出す | 残ると重くなり、根元から寝てしまう |
| トリートメント | 起きた段差を寝かせる | 指の通りとブラシの入りが変わる |
| 乾かす向き | その向きで固定する | 根元から毛先へ当てると並びが残る |
| 次に洗うまでのあいだ | 並びを保つ | そのあいだの手ざわりが変わる |
表を見ると、トリートメントが担当している行は1つだけです。前後の6行のほうが、手ざわりに対して持っている面積が広い。これが、中身を変えられないと分かったあとに残る現実的な話です。毎日のケアで手ざわりを保ちたいなら、洗う日の1本を選び直すより、洗う前と洗ったあと、そして次に洗うまでのあいだに手を分けるほうが届きます。
順番を入れ替えるだけで変わることも、いくつかあります。洗う前に絡みを外しておくと、洗っているあいだに毛を動かす量が減ります。絡んだまま洗うと、そこをほどこうとして指が長く入り、崩れる面積が広がります。すすぎを一段長く取れば、乾いたあとの重さが減ります。乾かすときに根元から毛先へ風を当てれば、並んだ向きのまま固定されます。どれも道具を買い替えずにできて、トリートメントの1本を選び直すより先に効きます。
犬と猫で、置き方は少し変わります。猫は自分で毛づくろいをするので、外から並べ直す機会そのものが少なくて済むことが多いとされています。水で洗う必要のない子も多く、その場合はトリートメントの出番も自然に減ります。犬は洗う回数が多いぶん、崩れる回数も多くなります。回数が多いほど、崩し方を小さくする工夫が効いてきます。
乾かし終わりに背中をなでて、指がどこで止まったかを覚えていられるのは、なでた側だけです。その子は、自分の背中のどのあたりで指が引っかかったのかを教えてくれません。毛の表面ではなく、その下の地肌の側に1本置くなら、mofuwa スキンケアミストがその位置にあります。中身は電解水100%です。当社は特許電解水の特長として、水分の浸透が精製水と比べて35倍という自社検証の数値を示しています。成分を足して表面に薄い層をつくる考え方とは、向きが反対の1本だということです。ここで書けるのは、その数値が製品ごとの試験結果ではなく、水の側の特長として測られたものだというところまでです。使うのはブラシを入れる前ではなく、乾かし終えて、指が止まった1か所を覚えたあとです。並べ直す工程はもう終わっているので、そこで触るのは地肌の側だけになります。
トリートメントとは、洗ったあとの毛の表面を整えるために使うもののことです。やっているのは、補うことより、洗うときに乱れた向きを並べ直すこと。だから変化は手ざわりと見え方に出て、毛の中身には出ません。この線を知っていると、思ったほど変わらなかった日に、道具を疑うのではなく工程を見直せます。手ざわりが戻らないときに見るのは、トリートメントの銘柄より、洗う前のブラッシングと、すすぎの残りと、乾かす向きです。毎日のケアで手が届くのは、その3つのほうです。
最後に、この言葉を知ったあとの経験を一つ書いておきます。並べ直しているだけだと分かってから、乾かし終わりに背中を一度だけなでる、という確認をするようになりました。すっと通れば、その日の工程はそろっています。途中で止まれば、どこかで崩したまま乾かしています。手のひら1回で、その日の洗い方に点数がつきます。トリートメントという言葉を調べていていちばん残ったのは、商品の選び方ではなく、この確認の仕方でした。
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mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
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商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
