C04悩み解決
おしっこのにおいはいつ病院へ?家で様子を見ていい範囲
おしっこの臭いが、その子の体のどこについているか。後ろ足の内側、お腹の下、しっぽの裏の順に、顔を近づけて確かめてください。受診を考えるかどうかの目安は、この位置で引けます。3か所とも、排泄のときに尿がかかる場所です。ここに臭いが残っているだけなら、家で様子を見ていい範囲に入ります。線が動くのは、臭いのついている場所が体の後ろ半分から外へ出たときです。
おしっこの臭いが、体のどこについているかをチェックする
臭いが強いか弱いかは、その日の気温と湿度と換気の回数でいくらでも動きます。同じ量でも、湿った日には強く感じ、窓を開けた日には弱く感じます。だから強さは、受診の目安には使えません。動かないものが1つあります。臭いが、体のどこについているかです。
尿がかかるのは、排泄の姿勢で床や地面に近くなる場所です。犬でも猫でも、オスでもメスでも、そこはほぼ決まっています。後ろ足の内側、お腹の下、しっぽの裏。この3か所が体の後ろ半分です。まずここを、順番を固定して確かめます。
-
その子が落ち着いているときに、後ろ足の内側から
太ももの内側から足首にかけて、毛をかき分けて地肌に近いところで嗅ぎます。排泄のたびに直接かかる場所なので、ここに臭いがあるのはふつうのことです。長毛の子ほど残ります。
-
次に、お腹の下
しゃがんだときに床に近くなる帯状の部分です。跳ね返りが届く場所でもあります。オス犬は前寄り、メス犬と猫は後ろ寄りに残りやすくなります。ここも、後ろ半分として数えます。
-
しっぽの裏と、その付け根
座る前後にこすれて、床に残ったものが移ります。しっぽが長い子、毛の量が多い子ほど残ります。ここまでが、尿がかかる範囲です。
-
最後に、前半分を同じ順で
前足の先と手首、口のまわりとあご、胸、顔、耳の後ろ。ここは尿がかかる場所ではありません。それでも臭いがするなら、かかったのではなく、その子が自分で運んでいます。
-
その日の結果を、3行で書き留める
「後ろ足の内側にあり/お腹の下にあり/前半分はなし」のように、場所だけを記録します。強さは書きません。日ごとに動く数字を記録すると、かえって判断がぶれます。
臭いの感じ方は人によって違い、同じ人でも朝と夜で違います。確かめるのは毎日同じ人、同じ時間帯、同じ順番で。帰宅直後は鼻がその家のにおいに慣れていないので、いちばん差が分かります。
臭いの位置で、様子見でいい日数が変わります
確かめた場所を、この表に当てはめてください。受診の目安は、体の後ろ半分の内側にあるうちは1週間、外へ出たら2〜3日と考えます。前半分に臭いがついているということは、その子がそこを舐めているということで、舐めているということは、そこに何かがあるということだからです。
| 臭いのついている場所 | それが意味していること | 様子見でいい日数 |
|---|---|---|
| 後ろ足の内側 | 排泄のときに直接かかる。ふつうのこと | 1週間 |
| お腹の下 | しゃがんだ姿勢で床に近い。跳ね返りも届く | 1週間 |
| しっぽの裏・付け根 | 座るときにこすれて移る。長毛ほど残る | 1週間 |
| 前足の先・手首 | その子が舐めている。舐める理由が別にある | 2〜3日 |
| 口のまわり・あご | 後ろ半分を舐めたあと、口へ移っている | 2〜3日 |
| 胸・顔・耳の後ろ | 寝床に染みたものが、寝ているあいだに移っている | 2〜3日 |
| 体のどこからでも同じように | 毛や皮膚ではなく、尿そのものの側が変わっている | 待ちません |
表の下3行が、線の外側です。「臭いが強くなった」ではなく「臭いの位置が前へ出た」ことが、受診を考えるサインになります。位置は気温や湿度では動きません。人の鼻の慣れでも動きません。だから、家で拾える手がかりの中ではいちばん確かなものになります。
確かめる向きは、必ず後ろ半分から前半分へ。先に前を嗅ぐと、鼻が臭いに慣れて、後ろの差が分からなくなります。順番を毎日同じにしておくと、位置が前へ動いた日にすぐ気づけます。
後ろ足の内側・お腹の下・しっぽの裏だけなら、1週間はこの順で
おしっこの臭いが体の後ろ半分の3か所だけにあり、その子の食欲も元気もいつもどおりなら、1週間は家で様子を見て構いません。この1週間が、家で待てる目安です。そのあいだにやることは、拭き取りと寝床と換気の3つだけです。増やさないでください。手を増やすと、何が効いたのか分からなくなります。
-
排泄のあと5分以内に、後ろ半分を乾いた布で押さえる
こすらず、押さえて水分を移します。5分を過ぎると、尿の水分は毛と皮膚のあいだへ移り、そこで雑菌が増えて臭いが立ちはじめます。拭き取りは、量を取ることより早さのほうが効きます。布は毎回、面を替えてください。
-
寝床の布を、最後に寝た面から替える
後ろ半分についた臭いは、寝ているあいだに布へ移り、翌日また体へ戻ります。体だけ拭いて布をそのままにすると、1週間かけても位置は変わりません。洗えない大きさのものは、上に敷く1枚を毎日替える形で構いません。
-
1日1回、部屋の空気を対角に動かす
窓を2か所、対角になるように開けて数分。換気は臭いを薄めるためではなく、湿った空気が同じ場所に留まらないようにするためです。空気が止まっている場所ほど、臭いは強く感じられます。
-
毎日同じ時間に、3か所を同じ順で確かめて記録する
後ろ足の内側、お腹の下、しっぽの裏、そのあとに前半分。記録するのは位置だけです。1週間分並べたときに、前半分の欄が空のままなら、そのまま続けて構いません。
拭き取りの1手目で使うものは、その子が舐める前提で選んでください。次の段で書くとおり、後ろ半分についたものは、その子の口が前半分へ運びます。mofuwa グルーミングスプレーを後ろ足の内側やしっぽの裏に使えるのは、舐めても差し支えない基準でつくられているからです。布に含ませてから押さえると、乾いた布だけのときより水分が毛の外へ移りやすく、5分以内という早さにも間に合います。余分な皮脂と油は乳化して布の側へ移るので、皮脂と混ざって強く感じていた日ほど、押さえたあとの違いが分かります。
使う時間も、記録と組みで決めておきます。3か所を嗅いで書き留めたあとに、グルーミングスプレーを使う。この順にしておけば、位置の記録は毎日同じ条件で並びます。量は加減しなくて構いません。たっぷり湿らせて浮かせ、押さえて布へ移すほうが、少量でこするより地肌に触る回数が減ります。1週間のあいだ手を足さない、という約束の中でも、この1本は増やした手ではなく、1手目の拭き取りそのものとして数えてください。
- 皮脂と混ざると臭いは変わります:後ろ半分は皮脂も溜まりやすい場所です。尿だけのときより、混ざったときのほうが強く感じます
- 食器と水皿の位置も見ておく:あごや口のまわりが濡れたままだと、そこににおいが留まります。前半分の判定がぶれる原因になります
- 床の拭き掃除は、その子の動線に沿って:トイレの周囲だけでなく、そこから寝床までの通り道を拭きます
- 1週間のあいだに手を足さない:新しいシャンプーや消臭剤を途中で入れると、位置が動いた理由が分からなくなります
前足や口のまわりの臭いは、待たずに受診するサイン
前足の先、手首、口のまわり、あご、胸。ここにおしっこの臭いがついているとき、おしっこがそこまで飛んだわけではありません。その子が、後ろ半分を舐めて、口で運んでいます。犬も猫も、気になる場所があるときに舐めます。だから臭いの位置が前へ出たことは、後ろ半分に気になるところがあるという合図になります。
- 前足の先だけが濡れている・変色している:舐めている時間が長く続いています。毛が茶色く変わるのは、数日ではなく数週間の記録です
- 口のまわりに臭いがあり、後ろ足の内側の毛が湿っている:舐めた直後です。どこを舐めているかを目で確かめてください
- 後ろ半分に赤み、腫れ、毛が薄い場所がある:舐め続けた結果として起きることがあります
- 排泄の回数や姿勢が変わっている:1回あたりの量が減って回数が増えた、しゃがむ時間が長い、途中で立ち上がる
- 臭いの質そのものが変わった:これまでと違う、甘い、つんとする、といった変化
この段階では、家での拭き取りは対処になりません。拭けばおしっこの臭いは一時的に消えますが、舐める理由は残ります。そして舐め続けることで、後ろ半分の皮膚のほうが先に荒れていきます。ここでの受診の目安は2〜3日です。臭いの位置が前へ出て2〜3日たっても戻らないときは、動物病院にご相談ください。
舐めている場所を布で覆う、叱って止める、においの強いものを塗る。どれも、その子が気にしている理由をそのままにして、行動だけを消しています。行動が消えると、こちらの手がかりも同時に消えます。舐めているところが分かっているうちに受診したほうが、診察は早く進みます。
1週間の記録が期限に届いたとき、当日までにそろえるもの
1週間の記録をつけて、後ろ半分の3か所だけの状態が続いているなら、家で続けて構いません。1週間続けても位置が変わらないのに、拭き取りの直後でも臭いが立つようになったときは、目安の期限が来たと考えてください。次のサインがあるときは、日数を待たずに動物病院へ向かってください。
おしっこが出ない・出そうとしているのに出ない、血が混じっている、排泄のときに鳴く、何度もトイレに行くのに少ししか出ない、水を飲む量が急に増えた、食欲がない、元気がない、吐いている、おなかを触られるのを嫌がる。いずれかに当てはまるときは、臭いの位置に関係なく、その日のうちに動物病院にご相談ください。とくに出ない状態は、時間が経つほど厳しくなります。
受診が決まったら、いつから、どの場所の臭いから始まったか、位置がいつ前へ出たか、1日の排泄の回数、家で使っているものはあるかをメモしてください。1週間分の位置の記録があれば、そのまま持って行けます。可能なら、当日の朝の尿を清潔な容器に取っておくと、そのまま調べてもらえることがあります。取り方は病院によって指定があるので、電話で確認してから用意してください。
日が決まっても、家でやることは変わりません。排泄のあと5分以内に押さえて、寝床の布を替えて、毎日同じ順で3か所を確かめる。赤みや腫れ、毛が薄くなっている場所だけは、ケアの対象から外して当日まで残しておいてください。続けているあいだに取った位置の記録が、その日にいちばん役に立ちます。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 部屋のにおいは気になるのに、体からは臭いがしません。どう考えればいいですか?
- その子を別の部屋へ連れて行って、元の部屋のにおいが残るかどうかを確かめてください。残るなら、においは床や布、空気の側にあります。体についていないなら、この記事の目安の対象からは外れます。掃除と換気の話として扱ってください。
- 多頭飼いで、どの子の臭いか分かりません。
- 順番に、1匹ずつ別の部屋で確かめてください。同じ日の同じ時間に、同じ順で3か所を嗅ぎます。全員を並べて比べるより、1匹ずつ場所を記録して並べたほうが、どの子の位置が前へ出ているかが分かります。
- 消臭剤でおしっこの臭いを消してしまうと、記録になりませんか?
- 体に直接使う消臭のものは、位置の記録が取れなくなるので、確かめる時間帯の前には使わないでください。床や布に使うぶんは構いません。記録に使うのは体についた臭いの位置だけなので、部屋の側を整えることとは分けて考えて差し支えありません。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
