C08季節・行事
抱いたあとの服と、寝たあとの毛布|先ににおうのはどちら
膝に乗せていたのは10分ほどで、そのあと脱いだ上着を顔の前で裏返した瞬間に、においが分かりました。同じ日、その子が8時間寝ていた毛布を持ち上げても、鼻を近づけるまでは何も来ません。触れていた時間は48倍も違います。それでも先に気づくのは、短いほうの服です。抱っこのあとの服と寝たあとの毛布は、においの乗り方も、濃くなる速さも、洗うまでの日数も別々に動きます。ここでは、この2つを1日の分数と洗う間隔の2つだけで並べ直して、11月にどちらから手をつけるかを決めます。
1日に何分抱っこしているか|服と毛布を、分数と洗う間隔で並べる
11月の家で変わるのは、着ているものの表面と、洗濯機を回す間隔です。綿のシャツが起毛やニットに入れ替わり、上着は毎日洗うものではなくなります。窓を開ける回数も減るので、部屋にとどまった空気が、そのまま布に触れ続けます。寒くなると膝に乗る時間が延びるため、抱っこの分数そのものも増えます。季節について書くのはここまでで、あとは分数と日数だけを見ます。
この記事で最後まで数えるのは、1日に触れている分数と、次に洗うまでの日数の2つです。においの強さを言葉で比べると、その日の体調や部屋の空気で答えが変わります。数えるほうは変わりません。上着を着ていたのが何分か、その上着を最後に洗ったのは何日前か。この2つを書き出すと、においの話が好き嫌いの話から外れます。
| 布 | 1日に触れている時間 | 洗うまでの日数 | 触れているときの温度 |
|---|---|---|---|
| 抱っこしたときの上着の胸元 | 5分から20分 | 1日から2日 | 人の体温で温まっている |
| 膝に乗せたときのズボン | 10分から60分 | 1日から2日 | 同上 |
| 寝床の毛布 | 6時間から10時間 | 10日から2週間 | その子の体温だけ |
| ソファのカバー | 2時間から4時間 | 1か月以上 | 途中で冷える |
| 床に敷いたラグ | 1時間前後 | 季節に1回 | 冷えている |
この表の左2列だけを見ると、毛布のほうが圧倒的に長く触れています。ところが、においに先に気づくのは上着のほうです。右の2列に理由があります。洗うまでの日数が短い服のほうが先に気づかれ、日数が長い毛布のほうが後から濃くなる。順番が逆に見えるのは、人が気づく仕組みと、においが増える仕組みが別だからです。
軸1・抱っこしたあとの服|数分でにおいが乗る、比較の起点
抱っこの数分でにおいが乗るのは、その間だけ、人の体温とその子の体温が同じ布をはさんで重なるからです。犬や猫の体温は人より高く、上着の内側は人の体温で温められています。温まった布に押しつけられた毛からは、皮脂がふだんより動きやすくなります。動いた皮脂が布の毛足に入り、そこへ人側の汗が加わる。上着の胸元だけが、1日のうち数分間、他のどこよりも条件のそろった場所になります。
- 起毛・フリース:毛足が立っているぶん、表面積が平織りの何倍にもなります。入った毛と皮脂が、繊維の根元で止まります
- ニット:編み目のすきまに毛が刺さります。粘着ローラーを一度かけても、根元のぶんは残ります
- 胸元と肩:抱き上げたときに顔と体重が当たる場所です。ここだけ触れている時間が他の部分の倍になります
- 腕の内側:抱えているあいだ、動かないまま密着し続けます。汗が出やすい場所でもあります
気づくのが早い理由は、においの量ではなく、鼻との距離にあります。上着は脱ぐときに必ず顔の前を通ります。1日に何度も、鼻から10センチの位置を胸元が通過する。毛布はそうなりません。持ち上げて、わざわざ鼻を近づけない限り、同じ距離にはなりません。服のにおいが先に見つかるのは、服が先ににおうからではなく、先に鼻の前に来るからです。
そのぶん、服のほうは対処も早く終わります。1日か2日で洗濯機に入るので、乗ったぶんはそこで落ちます。抱っこの分数がどれだけ増えても、洗うまでの日数が短いかぎり、においは積み上がりません。問題になるのは、洗う間隔が延びる上着のほうです。コートやフリースの部屋着は、毎日は洗いません。この時期に増えるのは、洗わずに何日も着る服の枚数です。
軸2・寝たあとの毛布|抱っこの数分に対して、8時間という条件
毛布のほうは、1回あたりの移る量が少ないかわりに、それが10日から2週間ぶん積み重なります。寝ているあいだは動きが少なく、人の体温も加わらないので、皮脂が急に動くことはありません。そのかわり、同じ面に、同じ姿勢で、毎晩6時間から10時間が乗ります。寝返りの少ない子ほど、毛布の同じ一か所だけが濃くなります。
条件をそろえているのは、洗うまでの日数だけではありません。毛布は使っているあいだ、常にその子の体でふたをされています。湿り気が抜ける時間が、1日のうち数時間しかありません。換気の回数が減る時期は、この数時間も短くなります。湿り気と皮脂が同じ場所に残り続ければ、雑菌が増えやすい条件がそろいます。においが日数をかけて濃くなるのは、この積み上がり方によります。
| たまるもの | どこから来るか | 抜けるまで |
|---|---|---|
| 皮脂 | 体の下側と、あごから胸にかけて | 洗うまで抜けない |
| 唾液 | 毛づくろいのあと、口が触れる面 | 乾くが、成分は残る |
| 湿り気 | 寝ているあいだの体の熱 | 離れて2時間から3時間 |
| 外から持ち帰った土や花粉 | 足先と、お腹の毛 | 払えば減る |
| 人の手についていたもの | 毛布を直すときの手 | 毎日少しずつ |
この表で洗うまで抜けないのは、上の1行だけです。湿り気は離れれば抜け、土は払えば減ります。毛布を洗う間隔を決めるときに見るのは、皮脂がどれだけ乗ったかだけで足ります。においの出どころを1つずつ外していくとき、食器と水皿は早い段階で候補から外せます。毎日洗っているからです。同じ理屈で、毎日洗う服も外れます。残るのは、洗う間隔が10日を超えているものだけになります。
服と毛布、先に手をつけるのはどっちか|抱っこの分数で決める
2つを1枚の表にすると、比べていたものが同じ軸ではなかったことが分かります。服は気づく早さの話で、毛布は濃さの話です。どちらを先に手当てするかは、その家で抱っこの分数がどれだけあるかで決まります。
| 見るところ | 抱っこのあとの服 | 寝たあとの毛布 |
|---|---|---|
| においが乗る速さ | 数分で乗る | 一晩では動かない |
| 気づくまでの時間 | その日のうち | 10日から2週間 |
| 濃くなる場所 | 胸元と腕の内側(面で広がる) | 同じ一か所(点に固まる) |
| 温度の条件 | 人の体温で温まっている | その子の体温だけ |
| 湿り気が抜ける時間 | 脱いだ直後から | 1日のうち2時間から3時間 |
| 洗って落ちるか | 洗えばその日で戻る | 洗えば戻るが、次まで10日以上あく |
| 先に手をつける家 | 抱っこが1日30分を超える家 | 抱っこが1日10分に届かない家 |
最下行が答えです。抱っこの分数が長い家では、においの入口は服のほうにあります。膝に乗る時間が増える時期は、毎日洗わない上着の枚数を減らすほうが早く効きます。逆に、抱っこが短くて寝ている時間のほうが長い家では、毛布の同じ一か所に全部が集まります。この場合、服を何枚洗っても、においの本体は動きません。
洗う間隔が10日を超える布製品には、mofuwa 瞬間消臭スプレーを使っています。毛布もソファのカバーも、その子が寝る場所です。寝る場所は、そのまま毛づくろいをする場所でもあります。布にかけたものは、その子が必ずそこを舐めます。だから、布製品にかけるスプレーを選ぶときの条件は、床を拭く洗剤を選ぶときとは変わります。口に入ることを先に考えてから、においの落ち方を見る順番になります。
世の中の消臭スプレーの多くは、香りを重ねてにおいを覆う形でつくられています。人にとっては上書きされたぶんだけ減って感じられますが、犬や猫は自分のにおいが残っているものを好みます。上書きされた毛布で寝なくなる子がいるのは、そのためです。mofuwa 瞬間消臭スプレーは無香料で、香りを重ねずに、においのもとに反応させて、においを感じにくくする形をとっています。中身は電解水100%で、かけた場所を舐めることを前提に成分を決めてあります。ベッドや布製品、ソファや車内に使われているのはこの理由からで、毛布の同じ一か所にも、そのまま吹きかけられます。
使い方は、洗う日と洗う日のあいだに置きます。毛布を持ち上げて、いちばん長く体が乗っていた面に吹きかけ、乾くまで裏返しておく。乾いてから戻せば、湿り気が抜ける時間が1日のうち2時間から3時間しかない条件を、その日だけ延ばせます。抱っこしたあとの上着も同じで、脱いだら胸元にかけて、ハンガーにかけたまま乾かします。毛が残っている日は、先に粘着ローラーか拭き取りで毛を落としてからにすると、吹きかける面が布に届きます。
毛布を洗った翌日のうちに、洗う前と同じ濃さのにおいが戻る/抱っこしていない日の服のほうが、抱っこした日の服より先ににおう/においのする場所が、服でも毛布でもなく、その子の体の同じ一か所に寄っている/触れている分数は減っているのに、においだけが月ごとに濃くなっている。こうした出方は、分数と洗うまでの日数では説明がつきません。触れた分数と、洗った日を書いた紙が手元にあれば、そのまま持っていける材料になります。その紙を持って、動物病院へ電話し、診察の日を決めてください。
厚手に入れ替える時期に、抱っこの分数と服のにおいを1行で残す
衣替えの箱を開けた日が、この記録を始めるのにいちばん都合のいい日です。厚手の服が出てくる日と、毛布を一枚足す日は、たいてい同じ週に来ます。その週の初日に、上着を何枚持っているか、毛布を最後に洗ったのはいつかを書いておくと、あとはそこからの日数を数えるだけになります。
- 上着の枚数:毎日は洗わない上着が何枚あるか。枚数が多いほど、1枚あたりの洗う間隔は延びます
- 抱っこの分数:おおよそで足ります。1日10分か、30分か、1時間かの3段階で十分です
- 毛布を洗った日:日付だけ。次に気になった日との差が、そのまま毛布側の日数になります
- 乾かした時間:室内干しが続く時期は、乾ききる前に寝床へ戻すことがあります。ここだけ分単位で見ます
この4行があれば、次の春に同じ週が来たときに、去年の数字と並べられます。抱っこが30分に増えた年は服から、10分に減った年は毛布から。決め方はその1行で足ります。厚手の服に入れ替える日に、紙を1枚だけ足しておいてください。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見るよくある質問
- 粘着ローラーで毛を取れば、においも一緒に減りますか。
- 減るのは、毛に付いて浮いているぶんだけです。起毛やニットの場合、毛は繊維の根元まで刺さっているので、ローラーが持ち上げるのは表面に乗ったものに限られます。根元に入った皮脂は動きません。ローラーをかけた直後に、胸元だけにおいが残るのはこのためです。毛を取る作業は、においを減らすためというより、布の表面を出すための下ごしらえだと考えると順番が決めやすくなります。
- 毛布は毎週洗ったほうがいいのでしょうか。
- 枚数で決めるほうが続きます。毛布が1枚しかない家で毎週洗うと、乾くまでのあいだ寝床が空きます。11月に室内干しが増える時期は、乾くのに丸1日かかることもあります。2枚あれば、10日から2週間の間隔のまま入れ替えられます。洗う回数を増やすより、入れ替えられる状態にしておくほうが、同じ一か所にたまる時間を短くできます。
- 犬と猫で、においが濃くなる場所は違いますか。
- 毛布の上では違います。犬は横向きに寝る時間が長いので、体の側面が当たる細長い範囲に広がります。猫は丸くなるので、直径30センチくらいの円に集まります。服のほうは逆で、猫は肩に乗る時間が長く、犬は胸元に体重がかかります。どちらも、いちばん長く触れている面を1か所だけ決めて、そこを基準に見ていけば足ります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
