C04悩み解決
トイレまわりのにおいが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える
同じ砂、同じトイレ、同じ掃除の回数で、2匹のうち1匹が使ったあとだけ部屋が臭いました。違っていたのは、排泄のあとに前足を動かしていた時間です。片方は20秒ほど掻いてから出てきて、もう片方は2、3回動かしただけで出てきます。トイレの臭いが出やすい子と出にくい子を犬種差という言葉で説明しようとすると、猫では途中で止まります。この記事では、その子の体と癖から、埋める子と埋めない子を並べます。
犬種差では説明できない、砂を掻く時間の差
トイレの臭いの出やすさを、体の大きさや毛の長さで説明しようとする話は、よく見かけます。ただ、猫のトイレの臭いは、体つきよりも排泄のあとの動作で決まります。犬種差という言葉をそのまま持ち込むと、同じ猫種の中で正反対の子がいることを説明できません。
実際に見ているのは、前足で砂を掻く時間です。20秒以上かけて掻き続ける子、5秒ほどで切り上げる子、まったく掻かずに出てくる子、掻いてはいるのに砂が動いていない子。同じ猫種の兄弟でも、この4つに分かれます。だから、犬種差という枠ではなく、その子の体と癖で見ることになります。
掻き方を決めているものは、4つあります。どれも、その子の体と、育った場所の話です。
| 条件 | 掻き方にどう出るか |
|---|---|
| 爪の長さ | 伸びていると砂に引っかかりすぎて、途中でやめます |
| 前足の力 | 力が弱いと、動かしていても砂が寄ってきません |
| 体格とトイレの広さ | 中で向きを変えられないと、掻く動作そのものが入りません |
| 育った環境 | 子猫のころに砂を使っていない子は、掻く動作を覚えていないことがあります |
4つのうち、体そのものの話は2つだけです。残りの2つは、トイレの大きさと、育ったときの砂の有無という外側の条件です。犬種差として語られるものの中に、変えられる条件が半分入っている、ということになります。
あとから使う子ほど、掻く時間が短くなることがあります。先に使った子のにおいが残っている場所では、長くとどまりません。1匹ずつ別のトイレで見ないと、その子の本来の掻き方は分かりません。
埋める子と、埋めない子を比較する
掻くか掻かないかで、におい方がまったく変わります。埋める子の場合、においは砂の中に留まります。砂が上からかぶさっているぶん、空気に出るまでに時間がかかります。部屋に立つのは、掃除で塊を取り出したときです。
埋めない子は、排泄したものが砂の表面に出たままです。上に何もかぶっていないので、においはそのまま空気中へ出ます。排泄した瞬間から部屋に広がるので、トイレの臭いに気づく回数が増えます。
| 埋める子 | 埋めない子 | |
|---|---|---|
| 排泄のあとの前足 | 10〜20秒以上動かす | 動かさない、または砂が動いていない |
| においの行き先 | 砂の中に留まる | そのまま空気中へ出る |
| 部屋が臭う時間 | 掃除で取り出したとき | 排泄した直後から |
| 残りやすい場所 | 砂の底のほう、トイレの内側の壁 | 部屋の空気、寝床の布、カーテン |
| 肉球につくもの | 湿った砂と皮脂が混ざってつく | ほとんどつかない |
| 先に効く手 | 砂の深さを足す | 掃除の回数を増やす |
肉球の行が、埋める子だけの弱点です。長く掻くぶん、前足の肉球のあいだに湿った砂が入り込みます。そのまま毛づくろいをすると、皮脂と混ざったにおいが体のほうへ移ります。トイレは臭わないのに、その子を抱き上げたときだけ気づく、という形になります。
埋めない子は逆で、体にはほとんど残りません。そのかわり、部屋の空気に出たにおいが布に移ります。寝床、クッション、カーテンの下のほう。トイレをどれだけ掃除しても、布のほうに移ったぶんは残ります。
排泄のあと、砂の表面を見る|家でできる見分け方
どちらの子かは、動作を観察しなくても分かります。排泄のあと、砂の表面を見るだけです。その子がトイレから出た直後に、上から一度のぞいてください。
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1|出てきた直後に、上から見る
時間が経つと、他の子が上を歩いたり、自分で戻って掻いたりします。出てきてすぐの表面が、その子の掻き方です。
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2|表面が平らなら、埋めている
どこにしたのか分からない状態です。塊が完全に隠れていれば、掻く動作が最後まで入っています。
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3|山と谷ができていて、塊が見えていれば埋めていない
砂を動かしてはいるのに、かぶせるところまで届いていない状態です。この形がいちばん多く、見落とされます。掻いている音がしても、埋まっているとは限りません。
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4|3日ぶん見て、同じ形かを確かめる
たまたま急いでいた日もあります。3日続けて同じ形なら、その子の癖として扱ってください。
この見分け方の利点は、においを嗅がなくていいことです。臭いの強さは、その日の気温や換気で毎日ぶれます。砂の表面の形はぶれません。トイレの臭いの話をするときは、においではなく表面の形を基準にしてください。
- 平ら:埋める子。砂の深さと量が効きます
- 山と谷があるが塊は隠れている:埋める子として扱って構いません
- 塊が表面に出ている:埋めない子。掃除の回数と換気が効きます
- トイレの外に砂が飛んでいる:掻く力はあるのに、トイレが狭くて向きを変えられていない可能性があります
砂の深さを足す側と、掃除の回数を増やす側の使い分け
ここから、やることが左右で入れ替わります。埋める子には砂を、埋めない子には時間を足します。逆にすると、どちらも効きません。
埋める子に必要なのは、かぶせるだけの砂があることです。深さが足りないと、いくら掻いても底が出るだけで、塊は隠れません。目安は、その子が掻いたあとに底のプラスチックが見えない深さです。掻く時間が長い子ほど砂を外に飛ばすので、減るのも早くなります。週に一度、深さを指で確かめて足してください。
埋めない子に砂を足しても、表面に出たままなので変わりません。この子に効くのは、表面に出ている時間を短くすることです。排泄のあと、なるべく早く取り出す。1日1回を2回にするだけで、部屋の空気に出る量が変わります。換気も、この側の手です。
| 埋める子に足すもの | 埋めない子に足すもの | |
|---|---|---|
| 砂 | 深さを足す。底が見えない量まで | 増やしても変わらない |
| 掃除 | 1日1回で足りることが多い | 1日2回以上に増やす |
| 換気 | 取り出すときに合わせて1回 | 日中に1回、決まった時間に |
| トイレの大きさ | 体の長さの1.5倍を目安に広く | 広さより、置き場所を見直す |
| 拭き取り | 肉球のあいだと、トイレの内側の壁 | 寝床の布と、その下の床 |
拭き取りの行だけ、当てる場所が正反対になります。埋める子は体と器の内側、埋めない子は布と床です。においが移った先が違うので、同じところを拭いても届きません。なお、食器と水皿は、どちらの子でもトイレから離してください。掻いた砂が飛ぶ範囲と、水を飲む場所は重ねないほうが確実です。
埋める子の拭き取りは、毎日の側に寄せます。20秒も掻けば、肉球のあいだと指の付け根には湿った砂が毎回入ります。そこを毎日きれいにしておきたいのに、猫を毎日洗うわけにはいきません。湯そのものを嫌がる子なら、洗うほうを選ばないのが正しい判断です。mofuwa グルーミングスプレーは、その毎日を実際にやれる形にしたものです。前足の毛に直接ひと吹きして、指を1本ずつ開きながら押さえて拭きます。拭いた前足は、そのあと毛づくろいで口に入る場所です。口に入ってよいかどうかの側で基準が取られていることが、そのまま使いどころになります。落ちるのは砂と混ざった余分な脂のほうで、地肌側のセラミドやスクワランは残ります。
前足を持って砂を掻かせる、埋めるまでトイレの前で待つ。どちらもやめてください。トイレそのものを嫌がる理由になり、別の場所で排泄するようになります。掻かないままで臭いが出にくくなるほうへ、家の側を合わせます。
掻き方に合わせた、トイレと砂の選び方
掻き方が分かると、トイレと砂の選び方が決まります。埋める子は、深さを確保できる箱と、掻いても飛びにくい粒。浅い箱では、どれだけ砂を入れても縁からこぼれます。粒が軽すぎるものは、掻くたびに外へ出ていきます。
埋めない子は、深さより広さと出入りのしやすさです。掻かない子にとって、砂は踏む場所でしかありません。足が沈み込まない量にして、そのぶん掃除で回してください。ふた付きの箱は、においを閉じ込めるように見えて、中に留めるだけです。埋めない子では、開いている形のほうが空気が動きます。
- 埋める子のトイレ:縁が高い箱、体の長さの1.5倍の広さ、砂は底が見えない深さ
- 埋めない子のトイレ:出入りしやすい高さ、ふたなし、砂は薄めで掃除を増やす
- どちらにも共通:食器と水皿から離す、寝床の真横に置かない、空気が動く場所に置く
- 爪が伸びている子:爪を整えるだけで掻く時間が伸びることがあります
最後に、掻き方そのものが変わったときの話です。ずっと埋めていた子が急に埋めなくなった、掻こうとして途中でやめる、トイレの縁に前足を乗せたまま出てくる、排泄のときに鳴く、トイレの外でするようになった。これらは、その子の体と癖の話ではありません。前足や腰の痛み、爪や肉球の傷、排泄そのものの変化が背景にあることがあります。当てはまるときは、砂や箱を替える前に動物病院にご相談ください。いつから、どう変わったかをメモしておくと、そのまま経過になります。
砂の表面を見る数秒と、前足を拭く30秒は、部屋の臭いが落ち着いてからも毎日続けてください。この1分は、臭いを消すための時間ではなく、その子の掻き方が今日も同じかどうかを見ている時間です。mofuwa グルーミングスプレーをトイレの近くに置いておくと、前足を拭く手が排泄のあとの流れの中に入るので、思い出す手間がなくなります。雑菌が増えるのは、湿ったまま置かれた時間の長さに比例します。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 猫種によって、トイレの臭いの出やすさは決まりますか?
- 犬種差のような形では決まりません。同じ猫種の兄弟でも、埋める子と埋めない子に分かれます。決めているのは爪の長さ、前足の力、トイレの中で向きを変えられるかどうか、そして子猫のころに砂を使っていたかどうかです。
- ふた付きのトイレにすれば、臭いは閉じ込められますか?
- 中に留まるだけで、開けたときに一度に出ます。埋める子なら砂の中に留まっているので大きな差は出ませんが、埋めない子では中の空気がこもり続けます。掃除のたびに強く臭うなら、ふたを外して掃除の回数を増やすほうが変わります。
- 砂を替えたら、掻き方も変わりますか?
- 変わることがあります。粒が大きすぎて肉球に痛いもの、軽すぎて掻いても寄ってこないものは、途中でやめる理由になります。替えたあと3日は、排泄のあとの砂の表面を見て、形が変わっていないか確かめてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
