C14トリマー/獣医師視点
動物病院にケア用品を置くという判断
動物病院の受付に置いたケア用品が最初に試されるのは、次の来院で飼い主が持ってきた容器の残量です。3週間で半分まで減っているか、買った日のまま満タンで戻ってくるか。棚に並べた時点では、まだ何も分かっていません。この記事では、動物病院がケア用品を置くときにチェックしていることを、診察室で説明にかけられる時間と、次の来院までの残量という2つの物差しで書きます。家で様子見にできる範囲と、受診にまわす線も分けて置きました。
動物病院にケア用品を置く判断は、棚の前では終わらない
診察が終わって会計までの2〜3分に、「家では何をすればいいですか」と聞かれることがあります。そこで手渡せるものが棚にあるかどうかが、動物病院にケア用品を置くという判断の入り口です。ただ、置くと決めた日には、まだ何も始まっていません。試されるのは次の来院で、飼い主が持ってきた容器がどれだけ減っているかのほうです。
残量を見るのは、それが家での回数を正直に映すからです。3週間で半分まで減っていれば、1日1回に近い回数で手が動いています。満タンのまま戻ってくるなら、置いた場所と説明のどちらかが生活に入っていません。残量はその理由までは教えてくれませんが、次に聞く1問を決めることはできます。診察室で聞けることは2つか3つなので、最初の1問が決まるだけで時間の使い方が変わります。
だから、ケア用品を置くかどうかを成分表と価格だけで決めることはしません。棚に並ぶ条件と、家で減っていく条件は別のものです。前者は仕入れの話で、後者は生活の話です。動物病院の現場で判断が要るのは後者のほうで、ここを外すと、良いものを置いたのに3か月後の棚がそのまま埋まっている、という状態になります。
| 容器の残量 | 家で起きていたこと | 次の来院までに変えること |
|---|---|---|
| 3週間で半分 | 1日1回前後で手が動いている | 変えない。使っている場所だけ確かめる |
| 3週間で1〜2割 | 思い出した日だけ使っている | 使う時間を既にある動作にくっつける |
| ほぼ満タン | しまってあって目に入っていない | 置き場所を人の動線に移してもらう |
| 空になっている | 回数が多いか、量が多すぎる | 1回に出す回数を決めて渡し直す |
家で続くケア用品と、続かないケア用品を分ける4つの条件
置いたものが続くかどうかは、渡した日の30秒でだいたい決まります。飼い主が家に着く前に手順を1つ忘れると、その手順はもう戻ってきません。だから条件は、商品側ではなく人の側に並びます。下の4つは、どれか1つでも欠けると2週目に止まります。
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説明が30秒で終わる形にする
「地肌に向けて2〜3回、指でなじませる」で言い切れるかどうかを見ます。手順が2つに増えると、家では短いほうだけが残ります。順番の説明が要るものは、続くかどうかの前に覚えてもらえません。
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既にある動作にくっつける
新しい時間をつくらせないのが肝心です。ごはんのあと、散歩から帰ったあと、寝る前の抱き上げたとき。飼い主がすでに毎日やっている動作の直後に入れると、思い出す必要がなくなります。
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置き場所を人の動線に決めてもらう
玄関の棚、洗面台の手前、リードをかけるフックの横。しまうと続きません。渡すときに「どこに置きますか」と一度聞くだけで、次の来院までの残量が変わります。
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その子が嫌がらない形で1回目を終える
初回に嫌がった手順は、2日で消えます。音が出る、顔の正面から近づく、押さえる時間が長い。この3つのどれかが混ざっていたら、手順を変えて渡し直したほうが早いです。
4つのうち、動物病院の側で用意できるのは1つめと4つめです。2つめと3つめは飼い主の生活の中にしかないので、聞き出す形をつくっておくしかありません。「毎日必ずやっていることを1つ教えてください」と聞けば、続く場所はほぼそこに決まります。現場で使える質問はこの1つで足ります。
嫌がったから続かなかった、という説明で止めてしまうと次の手がありません。嫌がるのは手順の形であって、ケアそのものではないことが多いです。顔の正面から近づけていたのを横からに変える、押さえる時間を3秒に区切る、音が出る道具を使う日を分ける。手順を1か所だけ変えて、もう一度1週間だけ試してもらう。これで戻ってくるケアは少なくありません。
動物病院が置く前にチェックしている4つのこと
ここまでは家の側の条件でした。置く側でチェックしているのは、処方と食い違わないか、使える場所が広いか、においが残らないか、誰が説明しても同じ言い方になるかの4つです。どれも商品の性能というより、現場で扱えるかどうかの話です。トリミングサロンが物販を置くときも、ほとんど同じ順番で見ています。
| チェックすること | 見ている点 | 外したときに起きること |
|---|---|---|
| 処方と食い違わないか | 薬をやめる話にならないか | 飼い主が自己判断で薬を止める |
| 使える場所が広いか | 口のまわりから足先まで1本で足りるか | 本数が増えて、どれをどこにか分からなくなる |
| においが残らないか | 無香料か、その子が顔をそらさないか | 1回目で嫌がられて2回目がない |
| 説明がぶれないか | 誰が話しても同じ30秒になるか | スタッフごとに言い方が違い、家で迷う |
2つめの「場所を選ばないか」は、思っているより差が出ます。飼い主が家でいちばん困るのは、口のまわりや耳の入り口のように、ほかのものを使いにくい場所です。ここに使えるものが手元にないと、その部分だけ手が止まります。1本で足りる形にしておくと、飼い主への説明が短くなり、置く本数も減ります。
mofuwa スキンケアミストは高機能性電解酸化水100%で、口に入る飲料に用いられる規格に照らして確かめられた水だけでできています。だから使う場所を体の一部に限らずに済みます。地肌、口のまわり、耳の入り口、肉球。舐めてしまう場所でも、拭き取り直しをはさまずに続けられます。水分の浸透力が精製水の35倍という自社の検証もあり、毛の上でとどまらずに地肌まで届きます。無香料なので、においで顔をそらす子にも1回目を渡しやすい形です。
試験の数値を飼い主に説明するときは、条件まで一緒に話します。16の菌種とウイルスを対象にした試験では、30〜60秒後に生菌が検出されませんでした(江東微生物研究所/日本食品分析センターほか)。これは特定の条件下での試験結果で、家庭のあらゆる場面で同じ結果になるものではありません。数値を出すなら、ここまで一続きで話すほうが現場では信用されます。スキンケアミストを置くと決めた病院が説明に使っているのも、この形です。
実際に使ってくださっている獣医師の近藤竜太先生から、瞬間消臭スプレーについて次のようなご感想をいただいています。
「犬や猫は匂いに敏感なため、無香料でしっかり消臭できるスプレーはとても良いと思います。しっかりとした消臭力のエビデンスがあり除菌効果もあるため病院内を掃除する際にも使用しています。電解水100%で舐めても安心なため、場所を気にせず使えるのもおすすめできるポイントです。」
置くという判断の前に、まず自分たちが使う場所で試している、という順番がここに出ています。
ケア用品で待てる範囲と、受診にまわす線
置いたものを渡したあとは、待てる範囲をはっきりさせておきます。ここが曖昧だと、家のケアが受診を先延ばしにする道具になってしまいます。待てるのは、範囲が広がらず、その子の食欲と動きが変わらない場合です。逆に言えば、この2つのどちらかが動いたら残量の話は後回しにします。
| 家で見ていてよい形 | 受診にまわす形 |
|---|---|
| 赤みが同じ大きさのまま2週間 | 赤みが1週間で手のひらほどに広がった |
| かく回数が日によって上下する | 夜中に起きて同じ場所をかき続ける |
| フケが乾いた日だけ出る | ベタついたフケと脱毛が同時に出た |
| 食欲と散歩の様子が変わらない | 食欲が落ちた、立ち上がり方が変わった |
| 左右で同じように出ている | 片側だけに出て、左右差が広がっている |
受診にまわすとき、飼い主に持ってきてもらうと話が早いものが2つあります。1つは使っているケア用品そのもの、もう1つは日付と場所だけ書いた2行のメモです。「5月2日、右の後ろ足のつけね、朝だけ」。これが2回ぶんあれば、進んでいるのか止まっているのかが分かります。現場で時間を食うのは、いつから何が起きていたかが誰にも分からない場合です。
「しばらく様子を見ましょう」は、飼い主には期限のない言葉に聞こえます。2週間、と言い切ったほうが家のケアは続きます。期限が決まっていれば、途中で不安になっても、その日まではやってみようという形になります。日数を決めずに渡したケア用品は、続くか続かないかではなく、忘れられる形で終わります。2週間後にどう変わったかを比べる相手をつくるのが、渡す側の仕事です。
様子見のあいだに、家で減っていくものを置く
様子見という言葉を、残量の話に置き換えるとやることが決まります。2週間で容器がどれだけ軽くなったか、場所は増えたか減ったか。この2つを並べれば、様子見が空白の2週間になりません。置くという判断は、棚に並べた日ではなく、この2週間が1回まわったときに答えが出ます。飼い主が「いつも使っています」と言い方を変えたら、家の手順に入ったと見ていいでしょう。
ケア用品を置く側として持っておきたいのは、在庫の数ではなく、渡すときの30秒と、次に会う日の2つです。30秒で言い切れる手順と、2週間後に比べる約束。この2つがあるものだけが、家で減っていきます。スキンケアミストのように場所を選ばない1本は、この形に乗せやすいぶん、渡し方の差がそのまま残量に出ます。
棚に並べる本数を増やす前に、いま置いている1本が次の来院までに減っているかを見てください。減っていれば、説明は足りています。減っていなければ、商品を替える前に置き場所を聞くほうが早いです。飼い主への説明は、短くしてから足すことはできますが、長いまま続けてもらうことはできません。渡す1本を30秒の言い方から組み立てて、次の来院まで家で続けてもらう形にしてみてください。
近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※実際にお使いいただいている獣医師のご感想で、本記事の監修を受けたものではありません。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 置いたケア用品が減っていないとき、まず何を聞けばよいですか。
- 「どこに置いていますか」から聞いてください。合わなかったかどうかを先に聞くと、飼い主は答えを探してしまい、置き場所の話が出てきません。しまってあるだけなら、玄関の棚か洗面台の手前に移してもらうだけで次の2週間は動きます。それでも減らないときに、使う時間を毎日の動作のどこにくっつけるかを一緒に決め直します。この順番だと、商品を替える判断はいちばん最後になります。
- トリミングサロンでも、同じ基準でケア用品を置いてよいですか。
- 見る順番は同じで、最後の1つだけが違います。説明が30秒で終わるか、場所を選ばずに使えるか、においが残らないかまでは共通です。違うのは、サロンでは処方との食い違いを確かめられない点です。薬を使っている子には、いま使っているものを続けてもらったまま、家のケアとして足せる形だけを渡します。現場で薬の話に踏み込まないと決めておくと、飼い主も迷いません。
- 飼い主への説明を30秒にすると、必要なことが伝わらないのではありませんか。
- 30秒は最初の1回ぶんです。2週間後に比べる約束をつけておけば、残りは次の来院で足せます。1回目に3分話したとしても、家に着くまでに残るのは1つか2つなので、伝わる量はほとんど変わりません。それよりも、次に会う日を決めておくほうが情報は積み上がります。日付と場所を2行書いてきてもらうだけで、2回目の話は具体的になります。
掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
