C12Q&A・豆知識
除菌とは?殺菌・抗菌との違い
手元のスプレーのラベルに「除菌」と印刷されていて、その隣に数字が1つも書かれていない。除菌とは、菌の数を減らすことを指して使われる言葉です。殺菌・抗菌との違いは、強さの順番よりも、その言葉を使える製品の分類のほうにあります。殺菌は医薬品・医薬部外品で使われる言葉とされていて、雑貨に分類される製品では使われません。つまり3つの言葉の差は、効き目の強弱の差というより、どの分類の製品が書いてよい言葉なのか、という差です。この記事では、除菌とは何を指すのか、mofuwaが使っている電解水で何が確かめられているのか、そしてその試験から何が言えないのかを順に書きます。4つめの章がいちばん長くなりました。
除菌とは、何を指している言葉ですか
定義から置きます。除菌とは、菌の数を減らすことを指して使われる言葉です。減らす、という動きだけを表しています。どの菌を、どれだけ、どういう条件でという中身は、この言葉の中に入っていません。だから除菌という言葉が1つ書かれているだけの状態は、まだ何も具体的なことを述べていない状態にあたります。
この「中身が入っていない」という性質が、除菌とはどういう言葉かを考えるときの出発点になります。数を表す言葉なのに、数が付いていない。だから読むときは、その言葉の隣を見にいくことになります。隣に何が書かれているかで、その一行が指している範囲が決まります。除菌という言葉そのものの強さを比べても、比べられるものが入っていません。
| 項目 | 言葉の中に | どこで分かるか |
|---|---|---|
| 減らすという動き | 入っている | 言葉そのもの |
| どの菌を | 入っていない | 試験の対象として別に書かれる |
| どれだけ減ったか | 入っていない | 試験の結果として別に書かれる |
| どういう条件で | 入っていない | 試験条件として別に書かれる |
| いつまで続くか | 入っていない | 測った時刻として別に書かれる |
| どこで確かめたか | 入っていない | 検査機関名として別に書かれる |
表の右列がそろって「別に書かれる」になっているところが、この言葉の性格です。除菌とは、単独では読めない言葉だと考えておくのが実用的です。逆に言えば、隣に条件が書かれている一行は、書き手が範囲を限定しているということでもあります。範囲を限定した書き方は、読み手にとっては読みやすい書き方になります。
除菌・殺菌・抗菌は、強さの順番で並んでいるのですか
並んでいません。3つは、それぞれ違うものを表していて、なおかつ、その言葉を使える製品の分類が違います。強い順に並べ替えられるものとして扱うと、読み違いが起きます。まず、3つが何を表しているかを分けておきます。
- 除菌:菌の数を減らすこと。数の話です
- 殺菌:菌を死滅させることを指す言い方。医薬品・医薬部外品で使われる言葉とされています
- 抗菌:菌が増えにくい状態を保つこと。時間の話です
- 滅菌:すべての微生物を除く処理を指す言い方。器具の処理などで使われます
- 洗浄:汚れを落とすこと。菌の数を直接には述べていません
この5つを見ると、比べている軸がそろっていないことが分かります。除菌は数、抗菌は時間、洗浄は汚れ。答えている問いがそれぞれ違います。違う問いに答えている言葉を1本の線に並べて、強い順に読もうとするところで、話がずれます。
図の真ん中に置いた殺菌が、この記事でいちばん書いておきたい部分です。殺菌は、医薬品や医薬部外品として承認を受けた製品で使われる言葉とされています。雑貨に分類される製品の表示では使われません。つまり、ある製品に殺菌と書かれていないのは、その製品が弱いからというより、その分類ではその言葉を使わないから、ということがあります。言葉の強さの差ではなく、書いてよい人が違うという差です。
ここから、家での読み方が1つ決まります。表示に使われている言葉は、その製品の性能の順位ではなく、その製品がどの分類にいるかを教えているということです。除菌とは何かを知ることの実用的な価値は、たぶんここにあります。ラベルの言葉を性能表として読むのをやめて、分類表として読めるようになります。
同じ用途の製品でも、分類が違えば使える言葉が変わります。だから「こちらには殺菌と書いてあるが、あちらには除菌としか書いていない」という比べ方は、比べているものが性能ではなく分類になっています。どちらが強いかを言葉から読むことはできません。読めるのは、その製品がどの枠の中で作られ、どの枠の言葉で書かれているか、という位置のほうです。
mofuwaの電解水では、何がどこまで確かめられているのですか
確かめられていることを、そのままの形で書きます。「試験条件下で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかった」という一行です。比べている相手は、同じ試験の開始時点の菌数になります。30〜60秒というのは水の性能を表す単位ではなく、検体を採った時刻のことです。この形より短く言い切ると、確かめた範囲を超えます。
実施した検査機関は4つです。江東微生物研究所、日本食品分析センター、ユニオンバイテック、日本繊維製品品質技術センター。どの対象をどの機関が担当したかは、成績書ごとに分かれています。機関名を併記する意味は権威づけではなく、条件を決めた人と、確かめた人が別だと分かる点にあります。
| 数値・言葉 | 何に答えているか | 扱い方 |
|---|---|---|
| 試験条件下で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかった | その試験条件での、その時刻の菌数 | 検査機関名と条件をセットで書く |
| 電解効率 ほぼ100%(一般的な飲料用アルカリイオン水は約20%) | 投入した水のうち、どれだけが変わったか | できた水が何をするかは述べていない |
| 水分浸透力 精製水の35倍(自社検証) | 精製水と比べた浸透のしやすさ | 菌の数とは別の試験。混ぜて読まない |
| 清涼飲料水の規格基準をクリアした成分 | 成分の純度についての物差しを1つ借りた | 飲み物としての用途を述べたものではない |
| 特許5253483(三室ダブルイン型 電解分解技術) | 技術が新しいものとして登録されたこと | 効果の証明ではない |
5行目の特許について、線を1本引いておきます。特許は、技術が新しいものとして登録されたことを示すもので、効果を証明したものではありません。登録されているのは構造と方法であって、できあがった水がどう働くかは、番号からは読めません。試験と特許は、確かめている対象が最初から違うので、別々に読んで、別々に置いておくのが正しい扱い方になります。
電解効率についても、何を指しているかを添えておきます。ここでいう電解効率とは、投入した水のうち、どれだけが電解された水に変わったかの割合です。一般的な飲料用アルカリイオン水が約20%とされるのに対し、ワンテンスの電解還元水はほぼ100%とされています。これは水の作り方の話で、できた水が何をするかを述べた数値ではありません。
この試験から言えないことは何ですか
章を分けている理由は単純です。言えることより、言えないことのほうが、実際の暮らしでは効くからです。除菌とは何かを調べている人がいちばん知りたいのは、たぶん「うちの床とうちの子で、どうなのか」という部分だと思います。そこは、この試験では測られていません。言えないことは大きく4つあります。
1つめは、家庭での実際の使用についてです。試験は、決められた容器の中で、決められた検体に対して行われます。家の床、寝床の布、被毛の上でどうなるかは測っていません。表面の材質、そこに乗っている皮脂や汚れ、量、温度。どれも試験の条件に入っていないものです。試験条件下という断りは、この差をそのまま指しています。
2つめは、その子の体の上のことです。皮膚の上には皮脂があり、毛があります。試験に使う検体には、それがありません。体の上で同じことが起きるかどうかは、この試験からは分かりません。ここを飛ばして「体の上でも同じ」と読むのが、いちばん多い読み違いです。
3つめは、時間の持続についてです。検査時間30〜60秒後というのは、1つの時刻の話です。その1時間後、半日後、翌日にどうなっているかは、同じ試験では測っていません。持続を知りたければ、時刻を増やした別の試験が要ります。1点の測定から線を引いて先を語ることはできません。
4つめは、保存したあとのことです。試験に使われるのは、条件を整えた状態の液です。開封してから時間がたったもの、別の容器に移し替えたもの、日の当たる場所に置いたもので同じ結果になるかは別の話になります。同じ製品でも、置かれ方が変われば条件が変わります。
そしてもう1つ、5つめとして加えておきたいものがあります。試験の結果を、言葉の言い切りに置き換えることはできません。結果は条件つきの観察であって、製品の働きの宣言ではありません。主語を製品にした瞬間に、確かめた範囲を大きく超えます。
30秒で除菌できます、菌を殺します、ウイルスを不活化します、これを使えば安心です。いずれも書けません。書けるのは、「◯◯の試験条件下で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されませんでした(検査機関名)」という形までです。長く感じても、この形が試験の中身をいちばん短く言い表しています。言い換えたくなったときは、条件のどれを落とそうとしているのかを見てください。たいていは時刻か、試験条件下という断りのどちらかです。
この5つを持っておくと、除菌とはどういう言葉かという問いに、自分で答えを付けられるようになります。除菌とは、菌の数を減らすことを指す言葉で、どこまで減ったかは、その隣に書かれた条件のぶんだけ言える。それ以上でもそれ以下でもありません。この読み方は、mofuwaの資料にかぎらず、試験条件つきで書かれたどの一行にも使えます。
家では、どこを見れば読み分けられますか
見るのは4か所です。どれも、その場でラベルと資料を見れば確かめられます。製品の良し悪しを判定するためではなく、その一行がどこまでを言っているのかを決めるために見ます。
| 見るところ | 書かれていれば読めること | 書かれていなければ |
|---|---|---|
| 使われている言葉 | その製品がどの分類にいるか | 分類の位置が読めない |
| 用途の表示 | 何に対して使うものとして作られたか | 想定された場面が分からない |
| 試験条件 | どんな検体・時刻で調べたかを追える | その一行の範囲を決められない |
| 結果の書き方 | 結果の言葉のまま書かれているか | 言い切りに置き換わっている可能性 |
1行目について補っておきます。使われている言葉を見るのは、強さを読むためではなく、分類を読むためです。除菌と書かれていれば、その製品はその言葉を使える分類にいる。殺菌と書かれていれば、その言葉を使える分類にいる。言葉は性能の指標ではなく、位置の表示だと考えると、ラベルが読みやすくなります。
2行目の用途の表示も、見落とされやすいところです。同じ「除菌」でも、手指を想定して作られたもの、器具を想定して作られたもの、布や床を想定して作られたものは、それぞれ別の設計になっています。用途の表示は、その製品がどこで使われることを前提に条件を組んだかを示しています。犬や猫と暮らす家では、その子が触れる場所に使うかどうかで、見るところが変わります。
- 言葉:除菌・殺菌・抗菌のどれが使われているか
- 用途:どこに使うものとして書かれているか
- 条件:試験条件が書かれているか。時刻はあるか
- 出どころ:検査機関名か、自社検証かが書き分けられているか
- 言い方:結果の言葉のままか、言い切りに変わっていないか
5つめの「言い方」は、慣れると数秒で見分けられるようになります。「検出されなかった」と書いてある資料は、むしろ正直な資料です。数え方に下限があることを隠していないからです。同じ試験をもとにしているのに結果が言い切りの形になっているときは、どこかで一段、言葉が飛んでいます。除菌とは何かを1つ知っているだけで、その飛びに気づけるようになります。
除菌という言葉を、3つの文に畳んで持ち帰る
ここまでを畳みます。覚えておくのは3つです。
| 言葉 | 答えている問い | 家での読み方 |
|---|---|---|
| 除菌 | 数が減ったか | 隣に条件と時刻があるかを見る |
| 殺菌 | どの分類の製品か | 分類の表示として読む |
| 抗菌 | 増えにくい状態が続くか | 時間の話として読む |
そのうえで、犬や猫と暮らす家のケアの話に戻しておきます。床に置いたものは、その子の足の裏を通って口のまわりまで戻ってきます。どこに何を使うかを決められるのは、ラベルを読める側だけです。その読み方は、自分たちの製品にも同じ形で当てておきます。mofuwa スキンケアミストは、上で試験の話をした電解水だけでできています。ここまで書いてきた形をそのまま当てはめると、書けるのは「試験条件下で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかった(江東微生物研究所ほか)」という一行までで、これは電解水を対象にした試験の結果です。製品を主語にして、何をするかを言い切ることはできません。だから選ぶときに見たのは、試験の数字ではなく用途の行のほうです。足の裏と口のまわりに毎日使うものとして、布に取ってから一往復させる。上に並べた4か所のうち、家で毎日使うことになるのは用途の行だけです。
最後に線を1本引いておきます。除菌とはどういう言葉か、という話は、体に起きている変化の話ではありません。地肌が赤い、同じ場所をなめ続けている、においが日ごとに強くなる、かさぶたやべたつきが続く、耳を振る回数が増えた。こうした変化があるときは、拭き取りの回数を増やしたり、試験結果を根拠にして家で判断したりする前に、動物病院にご相談ください。いつから、どこが、どう変わったかをメモして持っていくと、その場で切り分けてもらえます。
除菌とは、菌の数を減らすことを指して使われる言葉です。殺菌・抗菌との違いは強さの順番よりも、その言葉を使える製品の分類のほうにあります。そして、家の中でのこと・その子の体の上でのこと・時間がたったあとのこと・保存したあとのことは、除菌の試験では測られていません。この3つを持っていれば、ラベルに並ぶ言葉を、性能の順位ではなく分類の表示として読めるようになります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見る本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
