C05犬種・猫種別ケア

コラットのケア|抜け毛を減らす3つの習慣

公開日 2026年6月23日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡い色の綿のブランケットの上に静かに横たわるシルバーグレーの猫
ブラシの歯ではなく、体の下に敷いたもののほうに抜け毛が出ます。量る場所を移します。写真:Daniel Radovskis/Pexels

コラットを1分ブラッシングして歯を裏返しても、指でつまめる毛がほとんど付いてきません。他の猫では、同じ時間で歯のあいだに綿のようなかたまりができます。その差を見て、今日は抜けていないのだと判断してしまう。けれどコラットの抜け毛は、減っているのではなく、ブラシの上を通り過ぎているだけです。下毛の層がないので、抜けた毛は被毛の中に引っかからず、そのまま下へ落ちます。この記事では、なぜ歯に残らないのかを先に書いてから、量る場所をブラシから膝の布へ移す順番をまとめます。

ブラシの歯に何も付いてきません|コラットの抜け毛が見えなくなる、やり方より前の作り

多くの猫の被毛は二層でできています。外側に上毛があり、その内側に細くて柔らかい下毛が詰まっている。ブラッシングをすると、歯にからむのはほとんどが下毛のほうです。綿のようなかたまりが歯のあいだにたまるので、取れた量がそのまま目に見えます。飼い主が「今日はよく取れた」と感じるとき、手応えをつくっているのは下毛です。

コラットの被毛には、その層がありません。シルバーブルーの短い毛が一層だけで、下毛と呼べるものがほとんどない作りです。タイの気候の中で育った猫種で、空気をためこむ層を持たずに済んでいます。抜けるのは上毛だけなので、歯にからむ相手がいません。まっすぐで短い毛は、歯のあいだをすり抜けて落ちていきます。

ここが、コラットの抜け毛でいちばん誤解されるところです。歯に残らないのは、抜けていないからではありません。下毛の層がないぶん、抜けた毛は被毛の中に留まる場所を持たず、体の外へすぐ出ていきます。つまり、ブラシは受け皿として働いていません。歯を見て量を判断している限り、コラットの抜け毛はいつまでも「少ない」と出ます。

抜けた毛が、どこへ行くのか 下毛の層がある猫では、抜けた毛は途中で引っかかり、ブラシがそれを回収します。コラットにはその途中がありません。 根元 抜ける 上毛の中 素通り 体の外 布・床へ 下毛の層がない 歯にからまない ブラシの歯で数える場合 歯に残らず、ほぼ0に見える 抜けていないと判断する 布の上で数える場合 落ちた毛がそのまま残る 週ごとに比べられる
量が少ないのではなく、量を受け止める場所がブラシの側にないだけです。

実際に何が起きているかというと、抜けた毛は床、寝床、飼い主の服に移っています。ソファの座面に細い銀色の毛が光っているのに、ブラシの歯はきれいなまま。この2つが同じ日のことだと結びつかないと、量が分からなくなります。コラットの抜け毛を追いたいなら、量る場所を、毛が実際に落ちている側へ移すのが先です。

Note「抜けにくい猫種だから楽」で終わらせないでください

手入れの手応えがないので、この子は抜けないから、ブラッシングは要らないという結論になりがちです。けれど抜けた毛は確かに出ていて、行き先が家の中に変わっただけです。抜ける量が少ないのではなく、抜けた量が手元に残らないだけと読み替えてください。読み替えると、次にやることが「もっと強くとかす」ではなく「量る場所を変える」に変わります。

ブラシではなく、膝の布で受ける|コラットの抜け毛を量りなおす順番

ここからが手順です。用意するのは、濃い色の、綿の布を1枚だけ。色は紺か濃いグレーか黒。コラットの毛は毛先が銀色に光るので、濃い面に落ちると1本ずつ数えられます。素材は綿にしてください。化学繊維の布は静電気で毛が一方へ寄ってしまい、同じ面積で比べられなくなります。この1枚を、量るとき専用にします。

  1. 膝に布を広げて、猫が乗るのを待つ

    無理に乗せなくて構いません。布を膝に置いて座っていれば、たいていの子は自分から来ます。来ない日は、いつもの通り道や寝床の上に敷いて、そこで寝てから外してください。大事なのは、布の広さと敷く場所を毎回同じにすることです。面積が変われば、出る量の比較ができなくなります。

  2. 何もせずに1分、手のひらでなでる

    道具を持つ前に、手のひらだけで毛の流れに沿ってなでます。ここで布に落ちるのが、その日の「触っただけで外れる毛」です。この1分は、ブラッシングをする前の基準値をつくる工程です。コラットは毛が体に密着しているので、手のひらでも意外な量が出ます。

  3. 毛の流れに沿って、30秒だけブラッシングする

    布の上に猫がいる状態で行います。歯の当たりは軽く、根元まで押しつけないでください。時間を30秒に固定するのが、この手順のいちばんの要です。回数や強さで測ろうとすると毎回条件が変わりますが、秒数なら誰がやってもそろいます。毛先だけをなでるつもりで足ります。

  4. 猫を下ろして、布を明るいところへ持っていく

    布を持ち上げるとき、はらわないでください。窓のそばか照明の下で、布の同じ範囲を見ます。手のひらの1分ぶんと、ブラッシングの30秒ぶんが合わさった量が、その日の記録になります。数える必要はありません。手のひらでひとまとめにして、その大きさを写真に撮っておくだけで足ります。

  5. 最後に、ブラシの歯を見る

    順番が逆にならないようにしてください。歯を先に見ると、そこで「少ない」と結論が出てしまいます。布を見たあとで歯を見ると、歯に残っていないのに布には出ている、という状態が同時に確認できます。この2つを並べて見るのが、コラットの抜け毛での量りなおしです。

同じ日に、2か所を見比べると何が分かるか
ブラシの歯膝の布読み取れること
ほぼ何もない手のひら大に出たふだんの状態です。量る場所が合っています
ほぼ何もないほとんど出ないその日は少ない日です。翌週と比べてください
少し残ったいつもより多い毛の入れ替わる時期に入っています
歯に毛玉状のかたまり多いもつれが始まっている場所があります。探してください

この手順のいいところは、猫に何も新しいことを要求しない点です。膝に乗る、なでられる、30秒とかされる。どれもふだんやっていることの範囲です。変えたのは、その下に何を敷いておくかだけです。コラットの抜け毛の量は、道具を増やさなくても、敷くものを1枚足すだけで見えるようになります。

布に出た量で決める|コラットの抜け毛とブラッシングの頻度

量る場所が決まると、頻度も決められるようになります。基準は1つだけ。週に1回、同じ手順で布に出た量を見て、前の週と比べる。増えていれば回数を足し、変わらなければそのまま。減っていれば戻します。猫のコラットは換毛期の落差が小さいので、季節ではなく、この週ごとの比較で決めるほうが実際に合います。

ここで気をつけたいのが、量る日とケアの日を分けることです。毎日ブラッシングをしていると、1日ぶんの抜け毛しか布に出ません。量は当然減りますが、それは抜けなくなったからではなく、前日に取っているからです。週1回の量る日を先に決めて、その日は前日のブラッシングを休む。こうすると、比べているものが毎週そろいます。

布に出た量から、次の1週間の頻度を決める
前の週と比べて次の1週間のブラッシング
ほぼ同じそのまま。週2〜3回で足ります
1.5倍くらいに増えた週4回へ。1回の時間は増やさないでください
2週続けて増えている毎日30秒へ。時間ではなく回数で足します
減ってきた週2〜3回へ戻します
急に半分以下になった量ではなく、地肌のほうを見てください

1回の時間を長くしないでください。コラットの被毛は毛が短く、地肌との距離が近いので、同じ場所を長く往復すると、抜けた毛ではなく地肌のほうに負担がかかります。足すのは時間ではなく回数です。30秒を週に何回にするか、という形で決めてください。1回2分を週1回より、30秒を週4回のほうが、布に出る量は安定します。

順番も固定しておくと迷いません。背中から始めて、脇腹、腰、最後に胸。毛の流れに沿って、上から下へ。コラットは体が筋肉質でずっしりしているので、腰から先は毛が寝ていて手が滑りやすい場所です。滑る場所ほど毛先だけをなでる形になりがちなので、そこだけは手のひらを添えて、根元の向きを確かめながら進めてください。

ブラッシングの前に、mofuwa グルーミングスプレーを量る布とは別の布に含ませて、毛の流れに沿って一度なでておきます。猫に直接吹きかけなくて構いません。コラットの短い毛は乾いた時期ほど静電気で立ち、立った毛は歯をすり抜けたあと空中へ散って、量る布の上に落ちてきません。これはブラッシングスプレーでもあるので、毛の流れがそろって、抜け毛が布の面へまとまって落ちます。毎日使う前提のものなので、週2〜3回の日にも、毎日30秒の日にも同じように入ります。グルーミングスプレーは無香料で、猫が自分のにおいの上に別のにおいを乗せられずに済みます。とかしたあとに毛をなめ直しても気にならない、清涼飲料水の規格基準をクリアした水が中身です。

Point写真は、布だけを撮ってください

猫と一緒に撮ると、毛の量が背景に紛れて比べられません。猫を下ろしてから、布を平らに広げて真上から1枚。スマートフォンの高さも毎回そろえてください。3週間ぶん並べれば、増えているのか同じところで止まっているのかが、記憶に頼らずに分かります。コラットの抜け毛は手応えが出にくいので、記録のほうを手応えの代わりにします。

布の量では説明がつかない増え方|コラットの抜け毛で手を止めるコツ

手順どおりにやっても、うまく比べられないことがあります。原因はたいてい3つのどれかで、どれも布の側の問題です。猫のせいでも、ブラシのせいでもありません。順に見ていきます。

  1. つまずき1:化学繊維の布を使っている

    毛が静電気で一方へ寄って、布の端に集まってしまいます。集まった塊は多く見えますし、逆に反対側は何もないように見える。同じ面積で比べる、という前提が崩れます。綿の布に替えてください。洗ったあとに柔軟剤を使うと繊維の表面が変わるので、量る用の1枚だけは柔軟剤なしで洗うほうがそろいます。

  2. つまずき2:毎回ちがう布を使っている

    色も、面積も、織りの細かさも変われば、見え方が変わります。細かい織りの布は毛が表面に乗り、粗い布は毛が織りのあいだに入ります。同じ量でも、布が変われば半分にも倍にも見えます。量る用の1枚を決めて、他の用途に使わないでください。畳んでブラシと一緒にしまっておくと、迷いません。

  3. つまずき3:出ないから強くとかしている

    布に出ないと、力を足したくなります。けれど強くとかして増えるのは、抜けた毛ではなく、まだ抜けていない毛と地肌への負担です。コラットは毛が短く、歯が地肌まで届いてしまいます。力を入れた翌日に地肌が赤くなっていたら、そこで止めてください。増やしていいのは回数だけで、力ではありません。

3つを直しても布の量が急に変わるときは、量の話として片づけないほうが安全です。とくに、量ではなく毛の出方が変わったときです。1本ずつではなく束で出る、抜けた場所が同じところに偏る、地肌が見えるほど薄くなった。こうした変わり方は、ブラッシングの頻度をどう動かしても答えが出ません。

Cautionこの出方は、週ごとの比較では追えません

毛が束で抜ける、同じ場所だけ地肌が見えている、地肌が赤い、フケが増えた、においがする、その場所をなめ続けている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、ブラッシングの回数を増やす前に動物病院にご相談ください。コラットは被毛が一層で地肌との距離が近いので、地肌の変化が早く外へ出ます。布の写真が3枚たまるのを待たずに、気づいた週のうちに連れていってください。

相談に行くときは、週ごとに撮った布の写真、ブラッシングの回数と1回の秒数、いつから変わったかの3つを持っていってください。手応えのない猫種では、この記録が唯一の材料になります。前の日に念入りにとかしていくと、もとの量が分からなくなるので、当日はいつもどおりで構いません。

コラットと暮らしていると、抜け毛の話は静かに進みます。ブラシは軽いまま、手応えもないまま、家の中にだけ銀色の毛が増えていく。変えられるのは抜ける量ではなく、それを見ている場所のほうです。歯ではなく布、感覚ではなく写真、強さではなく回数。コラットの抜け毛で動かせるのは、この3つの置き換えです。

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よくある質問

コラットは抜け毛が少ない猫種だと聞きましたが、本当ですか?
歯にからむ下毛がないので、ブラッシングの手応えが少ないのは確かです。ただ、抜けている量そのものが少ないという意味ではありません。抜けた毛は被毛の中に引っかかる場所を持たないため、ブラシを通らずに床や服へ移ります。膝に濃い色の布を敷いて同じ手順でなでてみると、思っていたより出ることが分かります。
換毛期には、ブラッシングの回数をどれくらい増やせばいいですか?
月ではなく、布に出た量で決めてください。週1回の量る日をつくって前の週と比べ、1.5倍くらいに増えたら回数を週4回へ、2週続けて増えていれば毎日30秒へ。1回の時間は増やさないでください。コラットは毛が短く地肌との距離が近いので、同じ場所を長く往復すると地肌のほうに負担がかかります。
量る用の布は、どのくらいの頻度で洗えばいいですか?
毎回洗って構いませんが、柔軟剤は使わないでください。繊維の表面が変わると毛の乗り方が変わり、前の週と比べられなくなります。色と大きさが同じ布であっても、別の1枚に替えると見え方が動きます。量る用の1枚を決めて、ブラシと一緒にしまっておくのがいちばん確実です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。