C08季節・行事
同じ道を歩いて、足の裏が違う二頭|背の高さの差
同じ30分の散歩から帰った2頭を玄関に並べて足の裏をさわると、背の低いほうの前足だけが指に引っかかりました。体高はおよそ40センチと25センチ。歩いた道も、出た時刻も、リードを持つ手も同じです。多頭飼いの家では、同じ条件で歩かせているつもりでも、足の裏が受け取るものは体高の差だけずれています。ずれているのは歩数です。背の低い子は一歩が短いので、同じ距離を進むために地面を踏む回数が増えます。数えるのはこの回数で、1頭につき30秒ぶんだけあれば足ります。
同じ日に2頭の足をさわり分ける|多頭飼いの足の裏に出る、体高ぶんの変化
多頭飼いの家では、足の裏の手ざわりを2頭ぶん並べて比べられます。1頭だけの家では、去年の記憶とくらべるしかありません。同じ日に、同じ道を歩いて帰ってきた2頭の前足を続けてさわると、違いはその場で分かります。片方は指がすべり、片方は同じ動きで止まる。道も時刻も同じなのに、手ざわりだけが揃いません。
7月は地面が熱を持つので、散歩は日の落ちたあとへ寄ります。2頭を一緒に出す家では、時間も距離も1回ぶんにまとめます。同じ道を、同じ30分、同じリードの長さで。条件をそろえたつもりになれるのは、多頭飼いのこの出し方に理由があります。そろっているのは、家の側の条件だけです。
そろっていないのは体高です。体高が40センチの子と25センチの子では、肩の位置も、歩幅も、地面までの距離も違います。同じ30分を歩いても、それぞれの足の裏が地面に触れた回数は同じになりません。多頭飼いで足の裏に差が出るとき、最初に疑うのは道の違いではなく、体高の差です。
| そろうもの | そろわないもの | 足の裏に出る形 |
|---|---|---|
| 歩いた道 | 1歩の長さ | 同じ距離で踏む回数が変わる |
| 歩いた時間 | 地面から胸までの高さ | 路面の熱が届く距離が変わる |
| 出た時刻 | 体重のかかる位置 | 厚くなる場所が前後にずれる |
| リードの長さ | 引っぱったときの角度 | 前足の外側と内側で減り方が違う |
| 帰宅後の玄関 | 足の大きさ | 同じ砂の量でも残り方が変わる |
表の右端が、玄関でさわったときに手に返ってくるものです。多頭飼いの足の裏を2頭ぶん確かめるなら、同じ日の同じ場面で続けてさわるのがいちばん早く済みます。帰宅後の玄関で、先に体高の高い子、次に低い子。順番を固定しておくと、どちらが変わったのかが翌週も比べられます。
30秒だけ歩数を数える|体高の差が多頭飼いの足の裏に積み上がる背景
体高の差を足の裏の話につなげるのは、歩数です。1歩の長さは、おおよそ足の長さに比例します。体高が低い子ほど1歩が短く、同じ距離を進むのに多く踏みます。30分の散歩なら、この差はそのまま接地回数の差になって積み上がります。
数え方は簡単です。散歩の途中、平らな道で30秒だけ、1頭の前足が地面につく回数を数えます。翌日、同じ場所で、もう1頭を数えます。同じ日に2頭を数えようとすると、どちらかを目で追っているあいだにもう片方が止まるので、日を分けたほうが正確に出ます。2つの数字が並んだ時点で、体高の差は感覚ではなく回数になります。
回数が増えるということは、同じ面に力がかかる機会が増えるということです。一度あたりの力は体重ぶん小さくても、回数が積み上がれば、地面に当たる面の表面は厚くなる向きへ動きます。多頭飼いで、小さいほうの子の足の裏が先にざらつくのは、体重が軽いからではなく、踏んだ回数が多いからです。体重の大小で考えているあいだは、この順番が逆に見えます。
地面からの距離も、同じ30分の中で差になります。体高が低いほど、路面の近くを歩く時間が長くなります。ただし、この差は足の裏より先におなかの側や毛の内側に出るので、足の裏の話としては歩数のほうを先に見ます。数えられるものから手をつけたほうが、多頭飼いでは判断が早く済みます。
習慣として残すなら、月に一度、同じ場所で30秒だけです。季節が変わると散歩の時刻も速さも変わるので、数字は毎回少し動きます。見るのは数字そのものではなく、2頭の差が広がったか縮まったかです。差が広がった月は、低いほうの子の足の裏を先にさわります。
同じ量を同じ日に塗らない|体高の違う2頭で分ける、多頭飼いの足の裏の考え方
多頭飼いのケアは、頭数で割ると合いません。2頭いるから2倍、という考え方だと、歩数の多い子には足りず、少ない子には多すぎます。分けるのは量と回数で、基準にするのは30秒で数えた歩数です。
| 決めること | 歩数の多い子(体高が低い) | 歩数の少ない子(体高が高い) |
|---|---|---|
| さわって確かめる間隔 | 週に2回 | 週に1回 |
| 塗る回数 | 散歩から帰った夜は毎日 | 2日に1度で足りることが多い |
| 1回に使う量 | 足が小さいので少なくて足りる | 面が広いぶん、のばす距離が長い |
| 先に見る場所 | まん中の丸のふち | 前足の内側 |
| 帰宅後に落とすもの | 毛に絡んだ細かい砂 | 指のあいだに入った土 |
表の1行目と2行目が入れ替わるところが、多頭飼いでいちばん間違えやすい部分です。体の小さい子のほうが手間が少なくて済むように見えますが、足の裏に関しては逆になります。踏んだ回数が多い側に、確かめる回数と塗る回数を寄せます。使う量そのものは足の大きさに比例するので、小さい子のほうが少なくて足ります。
使うのは mofuwa 肉球クリームです。分子の大きさの違うヒアルロン酸を4種類使い、表面にとどまる側と角層まで入る側に役割を分けてあります。原料の水にワンテンスの電解水を使っているので、小さい分子の側が届きやすくなっています。少量でものびるので、2頭ぶんを続けて塗っても、玄関にいる時間が延びません。
多頭飼いの家で、mofuwa 肉球クリームのべたつかなさが意味を持つのは、塗ったあとです。2頭は同じ床を走ります。1頭の足がべたついていれば、その足が通ったところを、もう1頭が踏みます。ロウや油脂をベースにしたものだと、床に跡が残り、敷物に移り、その汚れは2頭ぶんの足の裏へ戻ります。せっかく落とした砂を、家の中でもう一度拾い直すことになります。塗ったあとの生活まで含めて設計されているというのは、多頭飼いではそのまま床の話になります。
猫と暮らしている家では、3頭目の足の裏があります。体高がいちばん低く、外へは出ない子です。外の道を歩いていないのに、その足の裏には帰宅後の室内でつながっています。犬が持ち帰った砂は玄関マットの縁に落ち、廊下の隅にたまります。猫はその上を、いちばん低いところで歩きます。室内だけで暮らす猫の足の裏に外の道が届く経路は、玄関マットの縁です。犬の足を確かめ終えたらマットを裏返しておくと、その夜のうちに猫が同じ砂を踏むことがなくなります。
猫の足の裏をさわるのは、毎日でなくて構いません。毛づくろいのときに指のあいだをなめている時間が長くなったら、その週に一度です。においも手がかりになります。帰宅後の室内で、猫の前足から外の土のにおいがするなら、砂が廊下に残っています。猫にも同じ1本を使えますが、量はさらに少なく、なめても気にならない程度に薄くのばします。
歩数が少ないほうの子にだけ、ざらつきや熱を持った場所が出ている/どちらかが歩き出しの数歩だけ1本をかばう/30秒の歩数が、先月より片方だけ明らかに増えた(歩幅が縮んでいる)/同じ足の同じ場所を、夜のあいだなめ続けている/指のあいだが乾いているのに、においだけが強く残る。これらは体高の差では説明がつきません。30秒の歩数と、引っかかった足の本数を2頭ぶん並べて書いた紙を持って、動物病院で相談する日をつくってください。2頭ぶんの数字が並んでいると、片方が比べる相手になるので、どちらのどこがいつからずれたのかが短い時間で伝わります。多頭飼いは、この点では有利です。
玄関に並ぶ順番を固定する|多頭飼いの帰宅後を、足の裏から毎日の形にする
多頭飼いで続く形になるのは、順番を決めてあるときです。2頭を同時に見ようとすると、動いているほうに手が伸びて、静かなほうが毎回あと回しになります。帰宅後の玄関で、先に体高の高い子、次に低い子、最後に室内の猫。この順番を固定しておくと、どの子に何をしたかを覚えていなくても、体が順番のほうを覚えます。
- 先に体高の高い子:足が大きく、指のあいだの土が見えやすいので、短い時間で終わります。待たされる側にしないほうが、玄関が静かになります
- 次に体高の低い子:歩数が多いぶん、さわる場所と塗る回数をここへ寄せます。毛に絡んだ砂は、こすらず当てて浮かせてから落とします
- 最後に猫:足をさわるのは週に一度で足りますが、玄関マットを裏返すのは毎日です。これだけで、室内の砂が移る量が変わります
1か月続けたときに見返すのは、塗った回数ではなく、2頭の歩数の差がどう動いたかです。差が縮んでいれば、どちらかの歩き方が変わったことになります。体高は変わりませんから、変わったのは速さか、リードの張り方か、道の坂の有無です。数字が動いた月に、家の側で何を変えたかを思い出せるようにしておくと、来年の7月に読み返せます。
今夜は、玄関で2頭の前足を続けてさわって、どちらが先に指に引っかかるかだけ見ておいてください。順番を決めておけば、明日からは考えずに同じところまで手が届きます。
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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
