C08季節・行事

朝露の朝と、乾いた夜|足の毛が絡むのはどちらか

公開日 2020年10月29日|文=mofuwa編集部

明るい窓のそばで、淡い色の木の床に立っている淡い色の犬
足の毛が絡むかどうかは、濡れたかどうかより、濡れたまま過ごした分数で決まります。

朝6時に出て、草の上を5分歩いただけで、足先は指でつまむと重いくらい濡れて帰ってきます。この時期の朝露は、雨とちがって上から降ってきません。夜のあいだに冷えた地面と草の側から、足の毛の根元に向かって上がってきます。だから玄関でさわると、毛先はさらりとしているのに根元だけが重い、という濡れ方をしています。この濡れ方をした日に、足の毛は絡む方向へ動きます。同じコースを夜に歩いた足は10分ほどで乾いて、絡むところまで進みません。朝露の朝と乾いた夜で、足の毛に起きることを分けて数えていきます。

軸1・朝露の朝|足の毛が濡れたまま過ごす40分

朝露は、夜のあいだに冷えた地面と草の表面に、空気中の水分が戻ってできた水です。昼と朝の気温差が大きい日ほど、草の上に残る量が増えます。日が昇って室温が上がるころには消えていますが、6時台の散歩はその消える前の時間帯にちょうど重なります。足の毛が拾うのは、この地面側から上がってくる水です。

雨に濡れた足と、朝露に濡れた足では、濡れる場所が違います。雨は上から当たるので背中と頭から濡れますが、朝露は下から当たるので、足の毛の根元と、指の間と、かかとの後ろだけが濡れます。毛先は乾いたままのことが多く、玄関で足先をつまんでも表面では気づきません。濡れているのは内側です。

朝露の朝、帰宅してからの40分に足の毛で起きていること
帰宅からの時間足の毛の状態絡む側で進むこと
0〜5分根元だけが濡れて、毛が束になって寄る束と束のあいだに指が入らなくなる
5〜15分室温がまだ上がらず、水の量が減らない寄った束が、その形のまま留まる
15〜30分表面から乾き始め、束の外側が固まる束の芯だけが湿ったまま残る
30〜40分全体が乾いて、束が形を覚えるそこが翌朝の絡む起点になる
翌朝同じ場所がもういちど濡れる前の日の束に、新しい束が重なる

この表でいちばん大事なのは、いちばん下の行です。朝露の朝に足の毛が絡むのは、その日のうちに完成する話ではありません。濡れて、寄って、その形のまま乾いた束が、翌朝もういちど濡れる。10月の終わりのように朝露の出る日が続く時期は、この重なりが毎日1回ずつ足されていきます。初日にはほどける束が、4日目にはブラシの止まる塊になっています。

気温差そのものは変えられませんが、40分という数字のほうは変えられます。足の毛が濡れている分数が短いほど、束は形を覚える前にほどけます。この記事で数えるのは、症状の重さでも毛の量でもなく、この分数です。乾いた夜と比べるときも、同じものさしを使います。

軸2・乾いた夜|足の毛が10分で乾く日との違い

同じコースを夜8時に歩くと、足先はほとんど濡れません。日が落ちてから地面の温度が空気より低くなるまでには2〜3時間の間があり、その時間帯の草は、昼のあいだに乾いた状態が続いています。朝露が置き始めるのは、その冷え方が進んでからです。夜の散歩は手前で終わります。

夜に足の毛が拾うのは水ではなく、乾いた土ぼこりと、落ち葉の細かい破片です。濡れていない毛は束になりません。かわりに、湿度が下がる時期には毛どうしが反発して広がります。広がった毛のあいだに細かいごみが入りこみ、そのまま寝床まで運ばれます。絡むというより、抱えこむ形です。

換毛期が重なると、この差はさらに開きます。秋の換毛期には抜けた毛が体の上に残っていて、足先にも下毛が混ざります。抜けた毛は、生えている毛より水を長く抱えます。同じ朝露でも、換毛期の最中は乾くまでの分数が5分から10分ほど延びます。10月の終わりは、朝露の出る日と換毛期がちょうど重なる時期です。

乾いた夜の側に問題がないわけではありません。空気の乾燥した日に足の毛が広がるのは、地肌の水分も一緒に減っているからです。広がった毛はブラシが通りやすく、手ざわりでは気づけません。気づくのは、寝床に細かいごみが増えたときです。

濡れて重いか、乾いて広がるか|朝露の朝と乾いた夜の見分け方

玄関で足先をつまんだときの重さで、その日がどちらかは分かります。根元が指に貼りつくように重ければ朝露の側、指のあいだで毛がぱらぱらとほどけて広がれば乾いた夜の側です。見た目はどちらも汚れていないので、目だけで見分けようとすると分かりません。

朝露の朝と乾いた夜を、足の毛の側から見分ける
見るところ朝露の朝乾いた夜
濡れている分数35〜40分10分以下
最初に絡む場所後ろ足の内側・かかとの後ろそもそも束にならない
指で触った感じ根元が重く、束が動かない毛が広がって指が抜ける
残るもの土と水がまざったもの乾いた粉と落ち葉の破片
翌朝への持ち越し束がひとつ大きくなる寝床にごみが落ちている
先にやること束をほどいてから乾かす広がった毛のあいだを流す
やってはいけないこと濡れた束を力でとかす乾いた毛を強くこする

見分け方のうち、いちばん外れにくいのは分数です。足先に触ってから何分で根元まで乾くかを、3日だけ計ってみてください。35分を超える日が続くなら朝露の側の手に、10分で終わる日が続くなら乾いた夜の側の手に寄せます。季節の変わり目には、同じ週の中に両方が混ざります。

室温も一緒に見ておきます。朝の室温がまだ上がっていない家では、帰宅後の40分がさらに延びます。暖房を入れる前のこの時期は、外より部屋のほうが乾きにくいという逆転が起きます。足の毛が絡む日が急に増えたと感じるのは、たいていここです。

朝露の朝と乾いた夜で変える、足の毛の使い分け

朝露の朝にやることは、拭くことより先に、束をほどいてから乾かすことです。玄関でふいて終わりにすると、束の芯に水が残ったまま外側だけが乾きます。これが翌朝の絡む起点になります。順番は、開く・流す・通す、の3つです。

  1. 1. 束を指で開く

    後ろ足の内側とかかとの後ろに指を入れて、束を左右に割ります。道具はまだ持ちません。濡れた毛はブラシの歯で締まる向きに動くので、指のほうが早く終わります。

  2. 2. 根元に水を足す

    乾かす前に水を足すのは矛盾して聞こえますが、束の芯まで届かせるには一度ゆるめる必要があります。足の毛の根元へ霧を当てて、指で開いた場所に流し込みます。

  3. 3. 土を流す

    朝露と一緒に上がってきた土は水に浮きます。毛の流れに沿って指を下ろすと、指先に茶色いものが移ります。ここで移る量が、その日の草の状態です。

  4. 4. 乾く前に通す

    まだ湿っているうちにブラシを通すと、束が戻る前に毛が分かれます。乾いてから通すと、形を覚えた束を力でほどくことになります。

  5. 5. 分数を書く

    最後に触った時刻を覚えておいて、根元まで乾いた時刻との差を数えます。この分数が、翌朝に足の毛が絡むかどうかの目安になります。

2番で使う1本を mofuwa グルーミングスプレーにすると、朝露の朝も乾いた夜も同じものを持てます。犬も猫も、体から脂を出しています。昨日きれいにした足先が今日また汚れるのは、そのためです。毎日シャンプーはできませんし、サロンにも毎日は通えません。毎日きれいにしてあげたいという側から考えると、足先だけを毎日やる形が残ります。

この1本が足先に向くのは、量をためらわずに使えるからです。飲みものに使う水の規格に照らして確かめられた成分でつくられているので、足先にたっぷりかけて、そのあとその子がなめても、慌てて止めなくてすみます。束をほどくには根元まで届く量が要ります。少量では表面が湿るだけで、芯には届きません。アルカリ電解水が土や脂となじんで乳化するので、指で開いた場所から浮いて流れます。

乾いた夜の側でも、同じ1本が使えます。グルーミングスプレーはブラッシングスプレーでもあるので、広がった毛を落ち着かせてから梳かせます。湿度が下がる時期に、静電気の起きにくい状態で通せるのはこの向きの使い方です。朝は束を開くために、夜は毛を落ち着かせるために。使い分けるのは1本の中身ではなく、手を入れる順番のほうです。

Caution乾くまでの分数が、その日の草の状態で説明できなくなったとき

朝露の出ない日が3日続いても、根元が乾くまでに40分かかる。片方の後ろ足だけが、いつも先に絡む。束をほどいたあとの地肌に、こすった覚えのない赤みが残っている。分数を計り始めて2週間たっても、35分より短くならない。こうした残り方は、その日の草の濡れ方では説明がつきません。計った分数と、絡んだ場所を書いた紙を持って、動物病院で足先を見る枠をひとつ取ってください。どの足のどこが、何日ぶん続いているかが分かっていると、そこから先が早く進みます。

明日の朝、玄関で決まる朝露の日の手の選び方

この記事で数えてきたのは、足の毛が濡れている分数だけです。気温差も湿度も換毛期も、その分数を通してしか足先には効いてきません。朝露の朝に40分かかっていたものが25分になれば、束は形を覚える前にほどけます。25分が15分になれば、翌朝へ持ち越すものがなくなります。

3日ぶんだけ、玄関に貼っておく紙
書くこと朝露の朝乾いた夜
帰宅した時刻そこから計り始めるそこから計り始める
根元が乾いた時刻差が30分を超えたら開き方が足りない差が10分を超えたら空気が湿っている
束になった場所後ろ足の内側か、かかとの後ろか空欄のままでよい
拾ってきたもの茶色い土か、緑の切れ端か乾いた粉か、落ち葉の破片か

明日の朝にやるのは、帰ってきた時刻を紙の端に書くことだけです。乾いた時刻との差が出れば、その日がどちらだったかは自分で分かります。朝露の朝は束を開いてから、乾いた夜は毛を落ち着かせてから。足の毛に触る順番が、この2つで入れ替わります。残るのは、毎日の1本を根元まで届かせることだけです。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

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特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

朝露で濡れた足は、帰ってすぐ風を当てて乾かしたほうが早く終わりますか。
分数だけを見れば早く終わりますが、束をほどく前に風を当てると、束の形がそのまま固まります。順番としては、指で開いて、根元に水を足して、土を流したあとに風を当てます。開く工程を飛ばすと、乾かす時間を短くしたぶんだけ、翌朝の起点が増えます。風を使うなら、開いたあとに回してください。
外に出ない猫には、関係のない話でしょうか。
外に出ない猫でも、朝晩の気温差が大きい時期は、窓のそばや玄関の土間が結露します。そこを歩いた足先は、朝露の朝と同じ濡れ方をします。量が少ないので束にはなりにくいのですが、猫は濡れた足先を自分でなめて処理するため、なめた場所だけが湿ったまま残ります。結露する場所を1か所減らすほうが、足先に手を入れるより早く済むことがあります。
秋のあいだじゅう、毎朝この手順をやる必要がありますか。
朝露の出る日を選べば足ります。前の晩に風がなく、空がよく晴れていて、朝の気温が昼より10度以上低い日に出やすくなります。曇った朝や、風の強かった翌朝はほとんど出ません。3日も計っていると、玄関を出た時点で草の色から見当がつくようになります。毎朝やるのではなく、出る日だけ25分を狙う形にしてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。