C15組み合わせ提案

車に常備するケアセット

公開日 2021年2月3日|文=mofuwa編集部

明るい日差しの入る車内で、清潔なシートの上に静かに座っている淡い色の犬
車のケア用品でいちばん先に決まるのは、中身ではなく置き場所のほうでした。写真:Pexels/Pixabay

8月の午後、駐車場に2時間止めた車に戻って、ドアポケットに入れていたプラスチックの容器を持ったら、素手で持ち続けられない熱さになっていました。その日から、車に常備するものを決める基準を、便利さから温度に変えました。犬と出かける家では、車の中にケア用品をひとまとめにして置いておきたくなります。ところが車内は、家の中でいちばん温度が動く場所より、さらに大きく動きます。同じ物でも、玄関に置けて車に置けないものがあります。この記事では、車に常備するケアの中身を、置ける物と置けない物に分けるところから順に組み立てます。中身を選ぶより先に、どこに置くかが決まります。

昼の車内で、いちばん熱くなる場所を手で触る|車に常備するケアを温度から決める前提

車に常備するものの話は、たいてい「何を積んでおくと便利か」から始まります。そこから始めると、夏に一度全部だめになります。晴れた日に閉め切った車内は、外に立っているときの感覚と大きく違います。ダッシュボードの上、後部座席、トランク、ドアポケット。同じ車の中でも、場所によって熱の集まり方が違います。だから、車に常備するケアの中身は、物の便利さではなく、置く場所の温度から決まります。

温度を数字で調べる必要はありません。やることは1つで、よく晴れた日の昼過ぎに、車に戻ったらすぐ、置きたい場所を素手で触ることです。ダッシュボードの上に手を置いて3秒。ドアポケットの内側に指を入れて3秒。後部座席の足元に手をついて3秒。3秒触っていられない場所には、何も置きません。これだけで、その車の「置ける場所」と「置けない場所」が分かれます。数字より、この3秒のほうが早く、その車に合っています。

この6か所を触ってみると、たいていの車で「置ける」と言えるのは2か所くらいです。置ける場所が2か所しかないなら、車に常備できるものも、その2か所に入る量までです。車のケアセットが膨らまないのは、この時点でもう上限が決まっているからです。中身を選んでから場所を探すと、置き場所のない物が増えて、結局シートの上に転がることになります。

もう1つ、冬にも同じ問題があります。夜の車内は、外気と同じところまで下がります。液体は、凍ると容器の中で膨らみます。冬に置きっぱなしにしていたものが、春に開けたら口のところが変になっていた、ということが起こります。夏と冬で、置けないものは少しずつ違います。1年を通して置いておけるものは、思っているより少ない、というのがこの記事の前提です。

Note温度の数字は、この記事では書きません

車内が何度まで上がるかは、車種・色・駐車の向き・窓の開け具合・その日の天気で大きく変わります。ひとつの数字を覚えても、自分の車には当てはまりません。だからこの記事では、数字ではなく「3秒触っていられるか」で決めます。夏の車内は必ず何度になりますという書き方をしないのは、確かめられるのは自分の車の、その日の状態だけだからです。手で触るほうが確実で、毎日できます。

置ける/置けないを分けてから袋を作る|車に常備するケアのやり方と5つの手順

ここからが手順です。順番は、物を選ぶ→置く、ではありません。場所を決める→分ける→袋を作る、の順です。この順番でやると、車に常備するケアの中身が自然に少なくなり、そのぶん出しやすくなります。5段あります。1日で終わりますが、1段目だけは晴れた日の昼にやってください。

  1. 1.晴れた日の昼に、置ける場所を2か所まで選ぶ

    前のセクションのやり方で、6か所を素手で触ります。3秒触っていられた場所だけを候補にして、その中から2か所を選びます。多くの車では、シートの下と、後部座席の足元が残ります。2か所に絞るのは、増やすと探す時間が延びるからです。降りぎわに使うものは、探している時間がそのまま待たせる時間になります。

  2. 2.車に置くものを、温度で2つに分ける

    手元にあるケア用品を、置ける側と置けない側に分けます。液体が入っているもの、クリーム状のもの、ゴムや電池を使うものは、置けない側です。うちで毎日使っているグルーミングスプレーも、ここに入ります。逆に、布、コーム、ふた付きの空の容器、ビニールの袋、はさみの入っていない小物入れは、置ける側になります。迷ったら置けない側へ入れてください。置けない側に入れて困ることは、ほとんどありません。

  3. 3.置けないものは「持ち込む袋」にまとめて、玄関に置く

    置けない側のものは、車に積まずに、家の玄関にまとめておきます。出かける日に、その袋ごと持って乗るだけにします。袋は1つにしてください。2つにすると、片方を忘れます。帰ってきたら、袋ごと家に戻します。車に常備するのは置ける側だけ、持ち込むのは置けない側だけ、と決まると、忘れ物の起きる場所が1か所になります。

  4. 4.濡れたもの・使ったものの置き場を、先に1つ作る

    これがいちばん抜けやすい段です。使った布や、外で濡れたものを、その場で入れる場所を先に決めます。ふた付きの容器か、口を縛れる袋を1つ、置ける側の場所に入れておきます。置き場がないと、シートの上か足元に置くことになり、その水分が車内に残ります。夏はここからにおいが出ます。帰ったら中身を出す、という1動作までを置き場のセットにしてください。

  5. 5.降りる前の1分の順番を、車の中で決めておく

    最後に、順番だけ決めます。降ろす前に足を見る、被毛についた砂を落とす、口のまわりを拭く。上から下の順にすると、落としたものをもう一度触らずに済みます。1分で終わる範囲にしておくのがコツです。長くすると、疲れている日にやらなくなります。毎日のことなので、短いほうが残ります。

車に置ける側と、持ち込む側の分け方
もの車に置けるか理由
布・ガーゼ置ける熱でも冷えでも状態が変わりにくい
コーム・ブラシ置ける金属部分が熱くなるので日陰に置く
ふた付きの空容器置ける濡れたものの置き場として使う
液体のケア用品置けない熱でも冷えでも中身が動く
クリーム状のもの置けない夏にやわらかくなり、冬に固まる
電池を使うもの置けない高温の場所に置いたままにしない
おやつ・食べ物置けない車内に置きっぱなしにしない
車に常備する側と、毎回持ち込む側 同じケア用品でも、温度が動く場所に置けるかどうかで置き場所が分かれます。置ける側は車に、置けない側は玄関の袋にまとめます。 置き場所は2か所まで。増やすと探す時間が延びます 車に置いておく 布とガーゼを数枚 コーム(日陰の場所へ) ふた付きの空の容器 口を縛れる袋 シートの下と足元の2か所 毎回持ち込む 液体のケア用品 クリーム状のもの 電池を使うもの 食べ物と飲み水 玄関にまとめた袋1つ 迷ったものは右へ。持ち込む側に入れて困ることは少ないです
分けるのは用途ではなく、温度に耐えるかどうかです。

5段が終わると、車のケアセットは驚くほど小さくなります。布が数枚、コームが1本、空の容器が1つ、袋が数枚。これだけです。足りないように見えますが、足りない部分は玄関の袋が持っています。車に常備するケアというのは、車で完結させることではなく、車の側に置いておいても状態が変わらないものだけを残すことです。

夏を1回越すと、置きっぱなしのものから崩れる|車の常備でつまずく3か所と毎日への戻し方

作ったあとにつまずくのは、いつも同じ3か所です。どれも、作った当日ではなく、2〜3か月たってから出ます。先に知っておくと、出たときに直せます。

車のケアで、あとから出てくる3か所と、その戻し方
つまずく場所何が起きているか戻し方
置きっぱなしのものが変わる夏を1回越して、中身や形が変わる季節の変わり目に、置ける側だけ出して見る
玄関の袋を持って出るのを忘れる袋が玄関の定位置から動いている鍵と同じ場所に袋を置く
濡れたものがシートに残る置き場を作ったが、帰宅後に出していない降りるときに容器ごと家へ持ち込む

1つめは、置ける側に入れたつもりのものが、実は置けなかったという話です。判断が間違っていたのではなく、季節がひとまわりしたからです。春に触って大丈夫だった場所も、真夏の午後には違います。だから、置ける側は季節の変わり目に一度出して、触って確かめます。年4回、1回5分で終わります。全部出す必要はありません。

2つめは、車ではなく家の側の問題です。玄関の袋を忘れると、その日はケア用品が何もない状態になります。袋の置き場所を、鍵やリードと同じ場所にすると、忘れる回数が減ります。持ち込む側が増えるほど忘れやすくなるので、袋は1つのままにしてください。中身を減らしても、袋の数は増やさないほうが続きます。

3つめが、いちばん影響が大きい場所です。濡れたものを入れる容器を作っても、帰宅後に出さなければ、車の中で数日ぶんがたまります。夏はここからにおいが出ますし、においが出た布は、次に体を拭くのに使えません。だから、容器は車に固定せず、持って降りられる形にしておきます。降りるときに容器ごと持つ、という毎日の1動作にすると、忘れません。車のドアを閉める前に手に持っているかどうか、それだけです。

もう1つ、書いておきたいことがあります。車に常備するケアの中に、その子の体を見る時間を1つ入れておいてください。降りる前に足の裏の皮膚を見る、被毛に何かついていないかを見る。ここは車だからできることです。家に着くと荷物を持って動き出すので、じっと見る時間がなくなります。車の中は動かないので、1分だけ見る時間としてはちょうどいい場所です。

Caution車の中で見つけた変化は、その場で判断せずに動物病院へ

降りる前に見たときに、足の裏の皮膚が赤い、指のあいだが湿ったままになっている、同じ場所をなめ続けている、被毛が一部だけ抜けている、触ると痛がる、においが急に変わった。こうした変化があるときは、拭いて様子を見る前に、動物病院にご相談ください。外を歩いたあとは、何が原因なのかを家では切り分けられません。いつ、どこで、何をしたあとに見つけたかを、車の中でそのまま書き留めておくと、そのまま持っていけます。ペンと紙を、置ける側に1つ入れておいてください。

濡れたものの置き場だけは車に残す|車のケアを家に戻して続ける

ここまでを短くまとめます。車に常備するケアの中身は、温度で決まります。置ける場所が2か所しかないなら、常備できるのもそこに入る量までです。置けないものは玄関の袋にまとめて、出かける日に持ち込みます。そして、濡れたものの置き場だけは、車の側に必ず1つ作ります。中身の話は、この3つが決まってからで足ります。

毎回持ち込む側に何を入れるかも、少しだけ書いておきます。mofuwa グルーミングスプレーは、布に取ってから足のまわりや口のまわりに当てて、そのまま拭き取る形で使えます。降りる前の1分に収まるのは、あとで水で流す工程が要らないからです。車の中で水を使うと、拭いたあとが乾かず、シートに残ります。無香料なので、車内ににおいが足されないのも、閉じた空間では効いてきます。ただし、これは持ち込む側です。液体なので、車に置きっぱなしにはしないでください。玄関の袋に入れて、乗るときに持ち込み、降りるときに持って帰る。この往復を守るなら、車のケアとして毎日使えます。

グルーミングスプレーの中身についても一行だけ添えます。使っているのは特許5253483(三室ダブルイン型電解システム)でつくる電解水で、電解槽が3つに分かれているため、電解質から出る不純物が水の側に残りません。だから、口のまわりを拭いたあとにその場でなめてしまっても構わない水として、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。特許そのものは技術の登録で、効果を証明する書類ではありません。降りる前の1分は、口や鼻のすぐ近くで手を動かす1分です。何でできているかをその場で言えるかどうかが、持ち込む側に入れる条件になりました。

家でできることも1つあります。車から持って帰った容器の中身を、その日のうちに出すことです。これをやると、翌日また同じ形で使えます。やらないと、次に出かける日に、まず片づけから始まります。車のケアが続くかどうかは、車の中の工夫ではなく、帰ってからの30秒で決まります。家でできる部分がここだけ、というのは、続けるうえではむしろ楽なほうです。

Pointそろえる順番は、ふた付きの容器1つから

全部を一度にそろえようとすると、たいてい途中で止まります。今日やることは1つで、濡れたものを入れるふた付きの容器を1つ、車のシートの下に置くことです。布もコームも、そのあとで構いません。この容器が1つあるだけで、シートの上に濡れたものを置く回数が減り、車内のにおいの出どころが1つ消えます。車に常備するケアは、点数が多いほど良いものではありません。降りぎわの1分で手が届く場所に、必要なものが1つあれば足ります。

最後にもう一度だけ。車のケアセットは、中身より置き場所です。置ける場所が決まると中身が決まり、中身が決まると、降りる前の1分の順番が決まります。逆の順番で組み立てると、置き場所のない物が増えて、毎日の1分が、探す時間に変わります。犬でも猫でも、車の温度は同じように動きます。今日の昼、晴れていたら、車に戻ったときに3秒だけ手を置いてみてください。そこから先は、その車が教えてくれます。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

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よくある質問

車に常備するケア用品は、トランクに入れておけばいいですか。
トランクは日が入らないので置けそうに見えますが、風が通らないぶん、こもった熱が抜けにくい場所です。晴れた日の昼に一度開けて、手を入れて3秒触っていられるかを確かめてください。触れないほど熱いなら、液体もクリームも置けません。布やコームのように温度で状態が変わらないものだけを置いて、それ以外は玄関にまとめた袋で持ち込む形にしてください。置く場所は2か所までにしておくと、降りぎわに探さずに済みます。
降りる前の1分は、どの順番でやればいいですか。
上から下の順です。体を見る、被毛についたものを落とす、口のまわり、最後に足のまわり。この順にすると、落としたものをもう一度触らずに済みます。逆に足から始めると、あとから落ちてきたものが足に戻るので、二度手間になります。時間が足りない日は、足だけにしてください。毎日やることなので、短いほうが残ります。長い順番を決めると、疲れている日に丸ごと飛びます。
車の中でにおいが気になります。ケア用品を増やせば減りますか。
先に、濡れたものの置き場を作るほうが早いです。車内のにおいは、使ったあとの布や、湿ったまま置かれたものから出ていることが多く、そこを持ち帰るだけで出どころが1つ減ります。それでも変わらないときは、シートの布や足元のマットのほうにたまっています。ケア用品を増やす前に、置きっぱなしのものを減らしてください。その子の体のにおいが急に変わったと感じるときは、車の話と分けて動物病院にご相談ください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。