C04悩み解決

爪まわりの汚れのケアで、実は逆効果になっている3つのこと

公開日 2021年2月22日|文=mofuwa編集部

犬の爪と指のアップ
爪の根元は、家庭でいちばん力を入れてはいけない場所です。写真:Goochie Poochie Grooming/Pexels

爪まわりの汚れは、やってはいけないことを避けるだけで扱いやすくなります。爪の根元をこすってきれいにしようとする、乾いたまま固まった汚れを取ろうとする、伸びているせいだと考えて切って済ませる。どれもよく行われていますが、この3つは痛みにつながるか、状態を見えなくするかのどちらかです。

汚れがたまるのは、爪ではなく境目

場所を取り違えると、やってはいけない手のほうに進みます。「爪まわりの汚れ」と呼ばれているものは、たいてい爪の表面ではなく、爪と皮膚の境目、そして指の間にたまっています。散歩で入り込んだ砂や土に、皮脂と汗が混ざり、乾いて固まったものです。つまり、外から付いたものだけでできているわけではありません。半分は体の側から出たもので、それが接着剤のように働いて、砂を留めています。ふつうに拭いただけでは動かないのは、そのためです。

この場所が厄介なのは、爪の根元のすぐ内側に、血管と神経が通っているためです。外から見えないぶん、どこまで触れてよいかの感覚がつかみにくい。だからこそ、力の入れ方に前提を置く必要があります。

Note白い爪と黒い爪で、見え方が違います

白い爪の子は血管が透けて見えますが、黒い爪の子は外から確認できません。黒い爪の場合は「見えないぶん、より手前で止める」と決めておいてください。見えないから深く触れる、では逆です。

逆効果その1:爪の根元をこする

汚れが黒く残っていると、こすって落としたくなります。ブラシの先を当てる、綿棒でぐるりと回す、指の爪で削る。

ところが爪と皮膚の境目は、もともと薄く、動くたびに引っ張られている場所です。ここをこすると、汚れより先に皮膚の側が削れます。しかも本人は痛みを訴えないまま、あとで舐め始める。「舐めるようになったのは、こすった翌日から」という経過はよくあります。その場で嫌がらなかったことが、痛くなかったことの証明にはなりません。足を触られるのを我慢する子ほど、こちらは力の入りすぎに気づけません。

逆効果その2:乾いたまま取ろうとする

やってはいけない2つ目は、順番の取り違えです。固まった汚れを乾いた状態のまま取ろうとすると、必ず力が要ります。力が要るということは、皮膚に負担がかかっているということです。

汚れが固まっているのは、皮脂と砂が混ざって乾いたからです。だとすれば、湿らせて20〜30秒おけば、それだけでゆるみます。取れないものを取ろうとする必要はありません。

湿らせる中身は、ぬるま湯でも構いません。ただ指の先は、拭いたあとにたいてい舐める場所です。mofuwa グルーミングスプレーは舐めても問題のない基準でつくられているので、境目の汚れが厚い日に布をたっぷり濡らしても、量を気にせずに済みます。20〜30秒のあいだに、砂を留めていた余分な脂が乳化して、固まりの側からゆるんでいきます。

同じ汚れでも、順番で必要な力が変わる
やり方必要な力起きること
乾いたまま削る強い皮膚が削れ、舐める原因になる
湿らせてすぐ拭く中くらい表面は取れるが、固まった部分は残る
湿らせて20〜30秒おいてから押さえる弱いゆるんだぶんだけ移る。残りは翌日
何度かに分ける弱い一度で終わらせないぶん、負担が小さい
取れないぶんを残して終える要らない翌日にはさらにゆるんでいることが多い
Point1回で終わらせない

爪まわりは「今日取れるぶんだけ」で切り上げるのが正解です。数日に分ければ、力を入れずに済みます。急いで終わらせようとした回ほど、次から足を触らせてもらえなくなります。

逆効果その3:切ることで解決しようとする

3つめは、原因の取り違えです。汚れが残るのは爪が伸びているせいだと考えて、短く切って済ませようとする。

確かに、爪が長いと地面を踏む角度が変わり、汚れが入り込みやすくなります。ですが深く切れば解決する、という話ではありません。短くしすぎれば血管を傷つけ、痛みで足を触らせなくなり、結果としてケアそのものができなくなります。汚れをためないための手が、汚れをためる原因に変わってしまう、ということです。1回の失敗を取り戻すのに、何か月もかかることがあります。

爪切りが苦手なら、無理をせずトリマーや動物病院にお願いしてください。家庭でやるべきは、汚れをためないことのほうです。ためなければ、切るときも楽になります。

1回3分、片方の前足だけ

やってはいけない3つを、そのままひっくり返すだけです。1回3分、片方の前足だけで構いません。

  1. 指を1本ずつ広げて、明るいところで見る

    爪と皮膚の境目、指の間、肉球のあいだ。赤みや腫れがあれば、この時点で先へ進まず、動物病院にご相談ください。

  2. 湿らせた布を当てて、20〜30秒おく

    こすらず、当てて待ちます。スプレーは布に含ませてから当てると、爪に直接かけるより境目に留まります。固まった汚れは、この時間でゆるみます。

  3. 押さえるように拭き取る

    取れるぶんだけで構いません。残ったものは翌日に回します。力を入れないことが、この工程の条件です。

  4. 乾いた布で水分を取り、指を広げて乾かす

    濡れたまま残すと、ふやけて荒れます。数分、指を広げた状態にしておいてください。指の間は、放っておくと閉じたまま乾きません。膝の上に乗せて、指を広げた形で押さえながら話しかけているうちに終わる、くらいの時間で足ります。

Cautionこの場合は相談してください

爪の根元が赤い・腫れている、出血している、爪が割れている・変形している、触ると痛がる、同じ指を舐め続けている、爪の色が変わってきた。いずれかに当てはまるときは、汚れを落とすことより先に、自己判断せず動物病院にご相談ください。

この3分は、毎日やれる形にしておくほうが早く片づきます。爪と皮膚の境目の汚れは一度落としても、翌日にはまた薄く戻ります。体から脂が出て、そこに散歩で拾った砂が乗るからです。mofuwa グルーミングスプレーを玄関に1本置いておくと、帰ってすぐ布に含ませて、前足の指を広げて当てるところまでがひと続きになります。ブラッシングの前にひと吹きしておけば、静電気で毛が立たないぶん、指の間や爪の際まで見えます。毎日触れているほうが、やってはいけない力の入れ方をしなくて済む。3分で終わるのは、汚れをためていないからです。

やってはいけない3つを外すと、やることは「湿らせる・待つ・押さえる」の3つだけになります。1回で全部落とさなくて構いません。今日取れたぶんで終わりにして、明日また触る。これを毎日続けていくほうが、爪まわりの汚れは早く減ります。汚れをためていない足は、爪を切るときも楽です。足を触られるのを嫌がらなくなることが、いちばん大きい成果です。

Product

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よくある質問

爪の根元の黒い汚れが取れません。どうすればいいですか?
乾いたまま削らないでください。湿らせた布を当てて20〜30秒おき、押さえて取れるぶんだけにしてください。残りは翌日に回します。数日かけるほうが、結果的に早く、皮膚も傷めません。
爪を切れば、汚れも減りますか?
爪が長いと汚れは入り込みやすくなるので、適切な長さを保つことは有効です。ただし汚れを落とす目的で深く切るのは避けてください。血管を傷つけると、次から足を触らせてもらえなくなります。
足を触られるのを嫌がります。どこから慣らせばいいですか?
汚れを取ろうとする回から始めないでください。触るだけ、広げるだけ、で終わる回を何度か作ってから、拭く工程に進みます。1回3分以内、片足だけ。痛くない回を重ねることが、いちばんの近道です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。