C09シーン別・暮らし

ドッグラン、敏感肌の子と暮らす人はどうしている?

公開日 2021年3月27日|文=mofuwa編集部

明るい公園の短い芝の上に、白とクリーム色の犬が静かに立っている
落ちるものと落ちないものは、順番のほうで決まります。手を増やすのは最後の選択肢です。写真:SHARMAINE MONTICALBO/Pexels

ドッグランの入口で、リードを外す前に一度立ち止まってしまう人がいます。走らせてやりたい気持ちと、帰ってからの皮膚のことが、同じ場所で引っ張り合うからです。敏感肌の子と暮らしていると、土も草も、それだけで刺激の側に回ります。かといって、行かせないという選択肢は最後まで置いておきたい。この記事は、行く前に守る話ではなく、帰ってから落とす順番の話です。乾いたまま落とす、湿らせる、乾かす。この3つを入れ替えないだけで、同じ量の汚れに対して、体に手が当たる回数がはっきり減ります。敏感肌の子にとっては、落ちた量よりも、触られた回数のほうが条件になります。

行く頻度を減らす前に|ドッグランで敏感肌の子の体に何が乗っているのかを分ける

敏感肌の子と暮らしていると、ドッグランのあとに皮膚の様子が変わる週があります。そこで最初に浮かぶのが、頻度を減らすという手です。月に4回を2回にする。ただ、頻度を半分にしても、1回あたりに体へ乗るものは変わりません。減るのは回数だけで、その日に落とす仕事は同じだけ残ります。頻度の話に入る前に、何が乗っているのかを分けておいたほうが、手の打ちどころがはっきりします。

ドッグランで体につくものは、大きく2種類あります。走っているあいだにつくものと、座って過ごしているあいだにつくものです。この2つは、つく場所も、落ち方もまったく違います。走れば、蹴り上げた乾いた土と砂が脚の下半分とお腹の下に乗ります。座れば、おしりと尾のつけ根と脇に、地面の湿りと草の汁が移ります。

ドッグランで、体に乗るものの分かれ方
過ごし方つく場所乗るもの落ち方
走っている脚の下半分・お腹の下乾いた土・砂ぼこり乾いたままなら払える
走っている口のまわり・胸草の穂・細かいかけら毛の流れに沿えば外れる
座っているおしり・尾のつけ根地面の湿り・草の汁乾くと落ちにくくなる
座っている脇の下・内股湿った土乾く前なら移せる
ほかの子と過ごす首まわり・背中他の子の毛・唾液乾いてから払うほうが楽
刈ったあとの芝全身細かい刈りかす静電気で毛に張りつく

ここで大事なのは、右の列です。乾いたままなら払えるもののほうが、実は多い。ところが多くの人は、帰ってすぐ濡れた布や水を使います。乾いた砂に水が入ると、それは泥になって毛のあいだへ広がります。落ちたはずのものが落ちなくなり、そのぶん同じ場所を何度も触ることになる。敏感肌の子で本当に効いてくるのは、この「触る回数が増えた」というところです。

Note敏感肌だから行かせない、という結論を先に置かない

走る量が減ることは、その子の生活の別の部分に効いてきます。敏感肌であることは、ドッグランに行かない理由ではなく、帰ってからの順番を決める理由です。行く頻度をどうするかは、順番を決めて数週間ためしてから考えても遅くありません。順番を変えただけで落ち着く週があるなら、そこで頻度の話は要らなくなります。

乾いたまま落とす、湿らせる、乾かす|ドッグランのあと敏感肌の子に触る回数を増やさない手順

順番は3つです。乾いたまま落とす、湿らせる、乾かす。この並びを崩さないことだけが条件で、それ以外は決めません。時間も道具も、その日にあるもので構いません。ドッグランから帰ったあと、次の順で回してください。

  1. 車や家に入る前に、乾いたまま手のひらで払う

    水も布も使いません。手のひらで、毛の流れに沿って1方向へ送ります。脚の下半分、お腹の下、おしり、尾のつけ根。乾いた砂と土は、この時点でほとんどが外れます。ブラシは使わないでください。歯が地肌に当たるうえ、草の穂や種を毛の奥へ押し込むことがあります。敏感肌の子では、この1手を飛ばすと、あとの手数が2倍になります。

  2. 手のひらで通して、湿らせる場所を決める

    全身に湿った布を当てないでください。手のひらで1往復して、まだ引っかかる場所だけを選びます。ドッグランのあとに湿らせる価値があるのは、たいてい2か所か3か所です。おしりのまわり、内股、口のまわり。ここで場所を絞れるかどうかが、その日にその子の体へ手が当たる回数を決めます。

  3. 選んだ場所だけ、湿らせた布を当てて数秒押さえる

    こすりません。当てて、3秒から5秒、そのまま押さえます。乾いた汚れは、こすって取るのではなく、湿らせて浮かせてから布へ移します。草の汁が乾いて硬い点になっている場所も、時間をかけて湿らせるほうが早く外れます。1か所につき2回まで。2回で変わらないものは、その日は置いてください。

  4. 湿らせた場所を、そのままにしない

    最後は乾かします。乾いた布を当てて水を移し、そのあとは風にまかせます。湿らせた場所を湿ったまま終えると、そこだけ条件が変わります。とくに内股と脇の下は、たたまれていて風が通りません。ドッグランのあとに皮膚の様子が変わるとき、原因が土や草ではなく、この乾かし残りのほうだったということがあります。

順番どおりにやったときと、入れ替えたときの手の回数
順番どおり先に濡らした場合
1手目乾いたまま手のひらで払う湿った布で全身を拭く
砂と土その場で外れる泥になって毛の中に広がる
2手目引っかかる2〜3か所を選ぶ広がったぶん、拭き直す
同じ場所に手が当たる回数1〜2回3〜5回
乾かす手間選んだ場所だけ濡らした面すべて
終わるまで5分前後15分前後

同じ量の汚れに対して、触る回数が3分の1になります。敏感肌の子と暮らす人が減らせるのは、汚れではなく回数のほうです。汚れをゼロにしようとすると回数は増えますし、回数を減らそうとすると多少は残ります。ドッグランのあとに置くべき目標は、落としきることではなく、その日のうちに条件を戻すこと。残ったものは、乾いてから翌日払えば外れます。

3手のうち、2手目の「湿らせる」に使うのが mofuwa のグルーミングスプレーです。布に含ませて、選んだ2〜3か所に当て、数秒押さえます。同じ場所を何度もこするかわりに、湿らせて浮かせてから布へ移すための水なので、この順番のいちばん効くところにそのまま入ります。舐めても問題のない基準(清涼飲料水の規格基準をクリア)でつくられているので、口のまわりや内股のように、その子が自分でなめてしまう場所にも量を気にせず当てられます。ブラッシングスプレーでもあるため、乾いて落ちるものが落ちきったあとに梳かす日も、同じ1本で足ります。乾いた砂が残ったまま吹きかけると泥のように広がるので、1手目のあと、という順番だけは変えないでください。

Point1日の中で、手を入れるタイミングを2回に分ける

帰ってすぐに全部終わらせようとすると、乾いていないものまで触ることになります。帰宅直後は乾いたまま払うところまで。湿らせる手は、その子が落ち着いてからにしてください。30分でも空けば、湿った土は乾いて払えるようになっていることがあります。手を入れる機会を2回に分けると、1回あたりの手数が減り、その子の側の許容も残ります。

順番を入れ替えると、ドッグランの翌日から毎日の手が増えていく場面

順番を守れなかった日は、その日で終わりません。ドッグランの翌日から数日、毎日の手が増えます。敏感肌の子では、増えた手数がそのまま次の週の条件になります。実際につまずきやすいのは、次の3つです。

  1. つまずき1:帰ってすぐ、水で流してしまう

    いちばん多い入り方です。乾いた砂と土は、水が入ると泥になって毛のあいだへ広がります。広がった泥は、乾くと毛を束にして固めます。翌日それをほぐすために、また同じ場所を触ることになる。ドッグランのあとに水を使うなら、乾いたまま払ったあと、場所を絞ってからです。順番を入れ替えた1回が、3日ぶんの手を作ります。

  2. つまずき2:最初にブラシを入れる

    整えたくなる気持ちは分かりますが、ドッグランのあとの1手目にブラシは向きません。歯が細かいほど、草の穂や種を毛の奥へ、地肌の側へ押し込みます。押し込まれた穂は、手のひらでは外せない位置に移ります。敏感肌の子では、そこを取ろうとして力を入れることが、いちばん避けたい手になります。ブラシは、乾いて落ちるものが落ちきったあとです。

  3. つまずき3:湿らせたところを乾かしきらない

    内股、脇の下、尾のつけ根。ドッグランのあとに湿らせるのは、たいていこの3か所です。どれも、たたまれていて風が通りません。拭いたから終わり、にすると、そこだけ湿った時間が長く続きます。乾いた布を当てて水を移し、そのあと数分でいいので、その子が横になれる涼しい場所に置いてください。毎日のケアで手が増えていくのは、たいていここからです。

3つに共通しているのは、その日にやることを増やしたわけではなく、翌日以降にやることを増やしてしまっているという点です。ドッグランのあとの手順を評価するときは、その日の5分だけでなく、次の3日の合計で見てください。順番を守った日は、翌日の手が0で済みます。

Caution落ちないものを、その日に落としきろうとしないでください

草の汁が乾いて硬くなったもの、樹液のように粘るもの、毛が束になって固まったもの。これらは、その日のうちに外そうとするほど、地肌に力がかかります。湿らせて時間を置く、翌日にもう一度湿らせる、それでも動かないならトリミングで切ってもらう。敏感肌の子では、落とすことより、地肌に力を加えないことのほうが優先されます。ドッグランは来週もあります。今日の1か所に、その週ぶんの手を使わないでください。

1行の記録が分ける|ドッグランの翌日に出る場所と、行かない週にも出る場所

順番を決めたら、次は記録です。日付、ドッグランに行ったかどうか、翌日に気になった場所。この3つだけを1行で残します。2〜3週間ためると、行った翌日に必ず出る場所があるのか、行かなかった週にも出ているのかが分かれます。ここが分かれると、家でできることと、動物病院で聞くことの線が引けます。

記録が分かれたときに、次にやること
記録から見えたこと次にやること
行った翌日だけ、同じ場所が気になるその場所を、乾いたまま払う1手目に必ず入れる
行っていない週にも同じように出るドッグランの話ではありません。動物病院にご相談ください
雨あがりに行った日だけ出る湿った土の日は、乾かす手を1つ増やす
刈ったあとの芝の日だけ出るその日は帰宅直後に乾いたまま払う一手を厚めに
どの日も同じように出る頻度ではなく、皮膚の状態のほうを先に診てもらう

記録が2〜3週間ぶんたまると、グルーミングスプレーを当てる場所も決まってきます。行った翌日だけ気になる場所は、乾いたまま払う1手目と、湿らせる2手目の両方に、毎回入れてしまう。敏感肌の子も毎日汚れます。犬猫は体から脂を出すので、昨日きれいにしても今日また汚れる。そこを毎日やれる形にしてあるのがこのスプレーで、洗う日の間隔はそのままでも、その週は回ります。余分な皮脂と油は乳化して布に移り、必要な皮脂は残ります(deck p16)。

Caution手順の話にしないで、動物病院にご相談いただきたいとき

地肌が赤い、じくじくしている、においがある、触ると痛がる、同じ場所をなめ続けている、毛が抜けて地肌が見えている、指のあいだが腫れている、ドッグランに行っていない週にも同じ変化が出る、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、落とし方を工夫する前に動物病院にご相談ください。敏感肌という言い方は、家庭の中での呼び方であって、診断ではありません。その子の皮膚がどういう状態なのかは、家では決められません。記録の1行をそのまま持っていくと、話が早くなります。

ドッグランに行かせないという判断は、いつでもできます。ただ、その前に動かせるものが順番のほうに残っています。乾いたまま落とす、湿らせる、乾かす。3つの並びを崩さないだけで、同じ量の汚れに対して、敏感肌の子の体に手が当たる回数は減ります。減った回数は、そのまま次の週の条件になります。頻度を決めるのは、それを何週か続けてからで構いません。

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よくある質問

ドッグランに行った日は、毎回シャンプーしたほうがいいですか?
毎回でなくて構いません。乾いたまま払える量のほうが多いので、その1手で外れたなら、洗う日を増やす理由にはなりません。洗う回数が増えると、地肌のうるおいまで一緒に減ります。洗う日は元の間隔のままにして、ドッグランのあとは順番を守るところだけを毎回やる、という組み立てのほうが続きます。
敏感肌なので、ドッグランの頻度を減らすべきでしょうか?
順番を変えて数週間ためしてから決めてください。頻度を半分にしても、1回あたりに体へ乗るものは変わりません。まず落とす順番を固定して、翌日に気になる場所が減るかどうかを記録します。それでも同じように出るなら、頻度ではなく皮膚の状態のほうを動物病院で診てもらうほうが先になります。
猫と暮らしていますが、庭やベランダに出したあとも同じ順番でいいですか?
同じ順番で構いません。乾いたまま落とす、必要な場所だけ湿らせる、湿らせたら乾かす。猫の場合はそのあと自分で毛づくろいをするので、人が手を入れる範囲はさらに狭くなります。口が届きにくい背中と尾のつけ根だけを見て、あとはその子にまかせるくらいが、触る回数としてはちょうどよくなります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。