C04悩み解決

季節の変わり目におしりまわりの汚れが増えるのは、なぜか

公開日 2021年3月29日|文=mofuwa編集部

春の公園で座っている犬
季節の変わり目は、おなかの調子も一緒に動く時期です。写真:Julissa Pires/Pexels

おしりまわりの汚れが季節の変わり目に増えるのは、条件が3つ同時に動くからです。便の状態、被毛の長さ、そして湿度。どれかひとつなら影響は小さいのですが、この時期は重なります。しかも自分では届かない場所なので、放っておくと固まって、取るときに痛い思いをさせることになります。時期が読めるぶん、先回りができます。

3つの条件が同時に動く

季節の変わり目に汚れが増えるように見えるのは、ここが動くからです。おしりまわりの汚れは、便が付くことだけが理由ではありません。付いたものが残る条件のほうが、状態を決めています。

  1. 便の状態が変わる

    季節の変わり目は、気温差と生活の変化で、おなかの調子が動きやすい時期です。やわらかい便は毛に付きやすく、乾いて固まります。

  2. 被毛の長さと密度が変わる

    換毛期には抜けかけの毛が残り、おしりまわりの毛が絡みやすくなります。絡んだ毛は、汚れをつかまえます。

  3. 湿度が変わる

    春から梅雨にかけては乾きにくく、蒸れます。秋から冬は乾きますが、今度は固まって取りにくくなります。同じ汚れでも、湿度が高いか低いかで、困り方の中身が変わります。

つまり増えているのは汚れる回数ではなく、残る時間です。だとすれば、手を打つのは「付かないようにする」ではなく「残さない」の側になります。付くこと自体は、体の構造上どうしても起きます。

残る時間で考えると、やることも変わってきます。汚れた瞬間に気づいて対処するのは現実的ではありません。それよりも、気づいたときに落としやすい状態を保っておくほうが、結果として短い時間で済みます。毛が短ければ、翌日に見つけてもまだ取れます。

春と秋で、理由が違う

同じ変わり目でも、条件の動き方が逆になります。春に増えるものと、秋に増えるものは別です。

時期ごとの条件と、優先すること
時期起きやすいこと優先すること
春(3〜5月)換毛で毛が絡み、汚れをつかまえる。気温差でおなかの調子が動く抜けかけの毛を残さない。毛を短く保つ
梅雨〜夏湿度が高く、乾かない。蒸れて赤くなりやすい拭いたあと、必ず乾かす。拭く回数より乾かす時間
秋(9〜11月)毛が密になる。乾燥で汚れが固まりやすい固まる前に、湿らせてから取る
冬毛が長く密になり、届きにくくなる毛の長さを見直す。回数より1回を丁寧に

春と秋を並べると、やることがほぼ逆になっているのが分かります。春は「取り除いてから拭く」、秋は「湿らせてから取る」。春は絡んだ毛が汚れをつかまえているので、先にブラシで抜けかけを落としたほうが早い。秋は汚れのほうが固まっているので、先に湿らせないと毛ごと引っ張ることになります。

共通して効くのは、おしりまわりの毛を短く保つことです。トリミングのときに「おしりまわりだけ短く」と伝えるだけで、その後の手間がかなり減ります。自分で切るのは、動く場所なので避けてください。

固まる前に、順番どおりに

取り方には順番があります。乾いたまま引っ張らない、これがすべてです。

  1. 毛を分けて、どこに付いているか見る

    明るいところで確かめます。皮膚に直接付いているのか、毛の先だけなのかで、扱いが変わります。赤みやただれがあれば、この時点で先へ進まず、動物病院にご相談ください。

  2. 湿らせた布を当てて、20〜30秒おく

    こすらず、当てて待ちます。固まったものは、この時間でゆるみます。湿らせるものは、そのあとその子が自分で舐める場所に残ります。mofuwa グルーミングスプレーは、高機能性電解還元水だけでできていて、香りもアルコールも入っていません。ただしスプレーの音と風を後ろから当てられるのは嫌がる子が多いので、ボトルは体に向けず、布に取ってから運んでください。赤みやただれがある場所は、ここで止めて先へ進みません。

  3. 毛の流れに沿って、押さえて拭き取る

    往復にこすらないでください。皮膚が薄い場所です。取れるぶんだけで構いません。布は同じ面を使い回さず、汚れたら面を変えます。同じ面でこすると、いま取ったものを戻すことになります。

  4. 乾いた布で水分を取る

    濡れたまま残すと蒸れます。とくに梅雨から夏は、この工程が状態を左右します。

  5. 残ったものは、翌日に回す

    1回で終わらせようとしないでください。急いだ回ほど、次からおしりを触らせてもらえなくなります。

Point散歩のあとに、足と一緒に

習慣として組み込むなら、散歩から帰ったときに足を拭くタイミングがいちばん定着します。玄関にグルーミングスプレーと布を置いておくと、足を拭いた流れで、そのまま後ろまで回れます。毎日でなくても、2〜3日に1回で十分です。

触れてよい範囲

おしりまわりは、家庭で手を出しすぎないほうがよい場所でもあります。

この線引きの理由は単純で、おしりまわりは、痛かった記憶が残りやすい場所だからです。一度嫌な思いをすると、次から後ろに回っただけで座り込むようになります。そうなると、本当に確認が必要なときに見られなくなります。今日きれいにすることより、来月も触らせてもらえることのほうが優先です。

また、おしりを床にこすりつける動作が続いている場合は、汚れの問題ではないことがあります。拭いてもこすりつけ続けるなら、その時点で相談してください。

汚れではなく、体調のサインのとき

増える理由が季節にあるなら、こう動きます。季節の変わり目に少し増えて、時期が過ぎると落ち着く。この動き方であれば、拭く回数を増やしながら様子を見て構いません。

Caution拭く回数では追いつかないサイン

やわらかい便が数日続いている、血が混じっている、おしりを床にこすりつける動作が続く、まわりが赤い・腫れている・においが強い、しきりに舐めている、食欲や元気が落ちている。どれか1つでも続いているときは、拭く回数を増やす前に、動物病院で便とおしりの両方を見てもらってください。

とくに便の状態が数日続けておかしいときは、おしりまわりの汚れは結果であって、見るべきはおなかの側です。拭くことに集中していると、そちらへの気づきが遅れます。

季節が過ぎれば、この場所の手間はいったん軽くなります。それでも、おしりまわりは犬も猫も自分では届かない場所のままです。散歩から帰った流れでグルーミングスプレーを布に取り、まわりの被毛を拭いて、乾いた布で水分を取る。この2つを変わり目より前から続けている子は、汚れが増える時期が来ても、取る時間のほうが短くて済みます。

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よくある質問

おしりまわりの毛は、自分で切ってもいいですか?
動く場所なので、はさみでの事故が起きやすい部分です。トリミングのときに「おしりまわりだけ短く」と伝えてお願いするほうが安全です。短く保つだけで、その後の手入れがかなり楽になります。
ウェットティッシュで拭くのはだめですか?
人用のものはアルコールや香料が含まれていることが多く、舐める動物には向きません。使う場合は、舐めても差し支えのないものを選んでください。表面をなでるだけでは毛の根元に届かないという弱点もあります。
おしりを床にこすりつけます。汚れているからですか?
汚れが理由のこともありますが、拭いても続く場合は別の理由が考えられます。この動作が繰り返されているなら、動物病院にご相談ください。家庭で押したりこすったりするのは避けてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。