C04悩み解決
お腹の赤みが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える
お腹が赤いかどうかを決めているのは、体の作りと、地面との距離です。犬種差として語られてきたものの中身も、この2つの重なり方でした。お腹は被毛が薄く、皮膚が直接外に触れています。しかも体高が低いほど地面に近く、脚を動かすたびに内股がこすれる。条件が重なる子ほど、同じ場所に繰り返し出ます。構造から考えれば、犬種差の表に載っていない混血の子でも当てはめられます。
お腹は、守られていない
犬の体は、ほとんどが被毛に覆われています。ところがお腹と内股だけは、毛が薄く、皮膚が直接外に触れています。背中と同じ感覚で扱えない理由は、ここにあります。
しかも、この場所には別の条件も重なります。地面に近く、脚の動きでこすれ、皮膚どうしが接している。守るものがないうえに、負担がかかる条件がそろっている場所です。背中なら毛がクッションになって受け止めているものが、お腹では皮膚に直接届きます。同じ散歩をして、同じ床に寝そべっても、体の上側と下側では受けている条件がまるで違う、ということです。飼い主さんの目に触れにくい場所でもあるので、気づくのは決まって少し遅れます。
うっすらとしたピンク色は、その子の平常時である場合もあります。大事なのは、以前と比べてどうかということです。落ち着いているときに1枚撮っておくと、比べる材料になります。
赤みが出やすくなる4つの作り
どれかひとつなら問題になりにくく、重なった数だけ条件が厳しくなります。
| 体の作り | 起きること | 当てはまりやすいタイプ |
|---|---|---|
| 体高が低い | 地面に近く、砂ぼこりや水はねが直接付く | 脚の短い犬、小型犬 |
| お腹の毛がとくに薄い | 外からの刺激と日差しを、皮膚が直接受ける | 短毛種、毛が細い犬 |
| 脇や内股にたるみがある | 皮膚どうしが接し、乾かない | しわのある犬、体重が増えてきた犬 |
| 活動量が多い | 脚を動かす回数が多く、内股のこすれが増える | よく走る犬、若い犬 |
たとえば、体高が低くて毛が薄い子は、それだけで2つ当てはまります。ここに「よく走る」が加われば3つです。条件は変えられませんが、条件が生む結果は減らせます。脚の長さは変えられなくても、地面から持ち帰ったものをその日のうちに落とすことはできます。犬種名ではなく、当てはまる数で考えてください。同じ犬種でも当てはまる数はその子ごとに違いますし、混血の子なら犬種名から考えること自体ができません。数で考えれば、どの子にも同じ物差しが使えます。
出る場所には規則性がある
お腹全体が均等に赤くなることは、あまりありません。集中するのは次の場所です。
- 内股の付け根:皮膚どうしが接し、動くたびにこすれます。もっとも多い場所です。歩数のぶんだけ回数が積み上がる場所でもあります
- 脇の下:前足の動きで毎日こすれ、しかも乾きません。伏せている姿勢では完全に閉じてしまいます
- 下腹の中央:地面にいちばん近く、散歩で受けるものが直接当たります。雨あがりの日はここだけ状況が変わります
- 後ろ足の内側:座るたびに接し、尿はねが付くこともあります
この4か所は、どれも「乾かない」か「こすれる」のどちらかです。逆にいえば、乾かして、こすれる条件を減らせば、条件は緩みます。どこが赤いかを覚えるより、その場所が4つのうちどちらの理由に当たるのかを見分けるほうが、やることが決まります。乾かない場所なら乾かす工程を足す、こすれる場所なら間に何も挟まないようにする。手の打ち方が変わってきます。
条件は変わらないので、出る場所も時期も毎年だいたい同じです。去年の写真を見返して、その時期の2週間前から拭く回数を増やす。起きてから対処するより、手数がずっと少なくて済みます。
条件が多い子の、日常ケア
やることを増やすより、場所と順番を決めるほうが続きます。
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散歩から帰ったら、下腹まで拭く
足だけで終わらせないでください。地面に近い場所ほど、外から持ち帰るものが付いています。湿らせて押さえ、そのあと乾いた布で水分を取るまでが1セットです。
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内股と脇は、接している面を開いて拭く
外から拭いても、接している面には届きません。脚を軽く持ち上げて開き、その面を押さえます。こすらないでください。嫌がる子は、立たせたまま片脚ずつでも構いません。あおむけにできる子のほうが少ないので、無理な姿勢を取らせないほうが続きます。
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拭いたあとは必ず乾かす
この場所は自然には乾きません。乾いた布を替えて押さえてください。梅雨から夏はとくに、この工程が結果を分けます。
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洗う回数は増やさない
赤みが気になると洗いたくなりますが、皮膚が薄い場所ほど洗いすぎの影響が出ます。洗う間隔は変えずに、拭く回数を増やすほうが安定します。
手順1と2で湿らせるものには、お腹だからこその条件がひとつ付きます。犬は自分のお腹を舐めます。拭いたあとに口が届く場所なので、口に入る前提で選ばないと使えません。mofuwa のグルーミングスプレーは舐めても差し支えない基準でつくられているので、内股の付け根に直接吹きかけて、そのまま押さえられます。乾いた布でこすって落とそうとするより、先に湿らせて浮かせるほうが、皮膚の薄い場所には負担が残りません。
毎日きれいにしてあげたい、という話でもあります。犬は体から脂を出すので、昨日拭いた下腹は今日また汚れます。洗う回数は増やせませんが、拭く回数なら増やせます。犬種差として語られてきた条件のほうは変えられないので、変えられるのはこの毎日の側です。散歩から帰ったらその場で下腹と内股まで、グルーミングスプレーで湿らせて押さえ、乾いた布で水分を取る。この順で並べておくと、乾かす工程まで続けて終われます。ただし、じゅくじゅくして皮膚の表面が壊れている場所は、拭くことも吹きかけることもやめてください。
構造では説明できない赤み
体の作りが理由なら、出る場所が決まっていて、季節や活動量に応じて濃くなったり落ち着いたりするのが自然な動き方です。ここから外れるときは、別の理由を考えてください。
赤みが1週間以上引かない、範囲が広がっている、じゅくじゅくしている、ぶつぶつが出ている、皮膚が厚く黒くなってきた、しきりに舐めている、かゆがって眠れていない。この形が出ているときは、拭く回数を増やす前に動物病院で相談してください。条件の重なりだけでは説明がつかない動き方です。
とくに舐め続けている場合は、そこで循環が起きています。舐めれば濡れ、乾くときに水分が奪われ、また気になる。自力では止まりません。しかも舐めている姿は、テレビを見ているあいだや夜のあいだなど、目を離しているときのほうが多いものです。癖として片づける前に、明るいところでお腹を見てください。毛が湿って束になっている場所があれば、そこが舐めている場所です。
また、人用の消毒液や塗り薬は使わないでください。犬はお腹を舐めます。舐めることを前提に作られていないものは使えません。相談する前に何かを塗ると、状態が見えにくくなることもあります。気づいた時点の写真を撮って、そのまま持っていってください。
赤みが落ち着いたあとも、条件のほうは変わりません。体高も毛の薄さもそのままなので、散歩から帰ったら下腹まで拭いて乾かすという一連だけは毎日続けてください。同じ場所に出るということは、同じ場所を見ておけば早く気づけるということでもあります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- お腹がうっすら赤いのですが、これは異常ですか?
- その子の平常時の色である場合もあります。落ち着いているときの写真と比べて、濃くなっていないか、範囲が広がっていないかで判断してください。1週間以上引かない、じゅくじゅくしている場合は動物病院にご相談ください。
- 散歩のあと、足しか拭いていません。お腹も拭くべきですか?
- 体高が低い子ほど、下腹に外から持ち帰るものが付きます。足を拭くときに、下腹と内股まで含めてしまうと習慣として定着しやすくなります。拭いたあとに乾かすところまでが1セットです。
- 赤いので、こまめに洗ったほうがいいですか?
- 洗う回数を増やすと、皮膚の薄い場所ほど影響が出ます。洗う間隔は変えずに、拭いて乾かす回数を増やすほうが安定します。それでも引かない場合は、ケアの問題ではないことがあります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
