C03使い方・お手入れ手順

猫にスプレーを使うときの持ち方と角度

公開日 2021年5月12日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の木の窓辺で、落ち着いて体を伸ばしている淡い色の猫
ひと吹きの数より、その手前でボトルを握り直した回数のほうが、終わり方を決めています。写真:大 董/Pexels

窓辺の棚で伏せている猫に、片手で支えたまま最初のひと吹きを置いたら、ボトルを持ち直した回数が5回になりました。持ち直した理由はどれも同じで、ノズルの向きが毛の流れと合わず、手首の角度だけでは作れなかったからです。猫にスプレーを使うときの使い方は、押した数より、この握り直した回数のほうで終わり方が変わります。数えるのは1つで、1回のあいだにボトルを持ち直した回数を書きます。持ち直している数秒のあいだに、その猫はもう体の向きを変えています。

持ち直した回数を先に数える|猫にスプレーを使うやり方で最初に決めること

猫にスプレーを使うやり方で最初に数えるのは、ボトルを持ち直した回数です。握りを変えた、指を入れ替えた、いったん置いて持ち上げた。そのどれも1回として書きます。窓辺の棚で伏せている猫に背中から始めた日、その数字は5回まで増えました。押した回数はそのうち3回です。押す前に握り直している回数のほうが多い日は、角度が手首だけで作れていないという意味になります。持ち直しているあいだ、こちらの手は止まっていますが、猫の側は止まっていません。

持ち直した5回の内訳と、そのあいだに猫の側で起きていること
持ち直した理由止まっている時間そのあいだに起きていること次のひと吹きに出ること
ノズルの向きを毛の流れに合わせ直す2〜3秒猫が顔を上げ、体の線が変わる合わせた向きがもう合っていない
押す指を人差し指から親指へ替える3〜5秒支える手の力が一瞬ゆるむ背中の面が半分ずれる
支える手を離してボトルを持ち替える5秒以上猫が立ち上がり、向きを変える始める部位からやり直す
いったん置いて、ブラシを取る10秒前後猫が棚の奥へ移動する届く面が片側だけになる
顔の向きを避けて握りを変える2秒猫がこちらの手を目で追う手のほうを見て毛が立つ

表の右端が、この記事で減らしたいものです。持ち直しの1回は数秒ですが、そのあいだに猫は顔を上げ、体の線を変えます。持ち直した回数が、そのまま同じ部位をやり直す回数になります。5回持ち直した日は、背中の一面を実質3周していました。猫の側では、押さえられている時間がそれだけ長くなります。使い方を直すというのは、押し方を変えることではなく、この持ち直しを先に消すことを指します。

ノズルを下ろす向きで、何が変わるか 真上から垂直に下ろすと、霧は毛の表面に当たって跳ね、根元まで進みません。しかも顔の上を通るので、猫は先に顔を上げます。体の線に沿わせて、しっぽの向きへ送ると、毛の流れと同じ向きに進み、顔の上を通りません。持ち直す理由も、そのぶん減ります。 どちらも同じ棚の上・同じ猫・支える手は肩甲骨のあいだ 真上から垂直に下ろす 霧が毛の表面で止まる 顔の上を通るので先に顔が上がる 手首をひねる角度が要る 握り直してから押すことになる 同じ面を2周する 体の線に沿わせて送る 毛の流れと同じ向きに進む 顔の上を通らない 手首の角度を変えずに押せる 握りは1つのまま 1周で終わる
向きを変えると、押した数はそのままで持ち直しだけが減ります。

握りを1つにしておくために、手に持つものも1つにします。猫は自分で毛づくろいをしますが、体から脂は出続けるので、届きにくい背中の真ん中や腰のあたりは、前の日に整えても翌日また落ち着かなくなります。それでも毎日湯を使うことはできませんし、猫にとってはお風呂そのものが負担になります。mofuwa グルーミングスプレーは、その毎日をきれいにしてあげたいという側から作られた1本で、ノズルを直接向ける形と、手のひらに取ってから被毛へのせる形の、どちらでも同じように使えます。

支える手を置いてから、ノズルの向きを決める|猫へのスプレーの使い方と手順

手順は5つで、そのうち2つは押す前に終わります。猫の高さに自分の目線を合わせ、支える手を肩甲骨のあいだに置き、ノズルを体の線に沿わせ、しっぽの向きへ送り、そのままブラシへ持ち替えます。この使い方で増やしているのは工程ではなく、握りを変えずに済む条件のほうです。

  1. 1|猫のいる高さに、自分の目線を下ろす

    棚の上にいる猫を立ったまま見下ろすと、腕は必ず上から入ります。床に座るか、ひざをついて、自分の目線を猫の背中と同じ高さまで下ろします。高さが合うと、手首をひねらずにノズルを寝かせられます。猫を自分の高さへ抱き上げるより、こちらが下りるほうが、持ち直しの回数は少なくなります。

  2. 2|支える手を、肩甲骨のあいだに置いて動かさない

    手のひらを肩甲骨のあいだに軽くのせ、そこから最後まで動かしません。動かすのはボトルを持つ手だけです。支える手が離れると猫は立ち上がり、そこで必ず持ち直しが1回増えます。押さえつける必要はありません。手がのっている場所が変わらないことのほうが大事です。

  3. 3|ノズルを体の線に沿わせ、頭より高い位置から下ろさない

    ボトルを寝かせ、猫の背中の線と平行に近い向きにします。頭より高い位置から下ろすと、霧が顔の上を通り、猫は先に顔を上げます。顔が上がると体の線が変わり、合わせた向きがずれます。猫が顔を上げない高さに、ボトルのほうを先に合わせてください。

  4. 4|しっぽの向きへ送り、戻す向きには送らない

    背中の真ん中から、しっぽの向きへ進めます。毛の流れと同じ向きなので、根元まで進みます。逆向きに送ると、毛が起きて表面で止まり、同じ面をもう一度やることになります。往復させないのは、猫にとって同じ1回が2回になるからでもあります。

  5. 5|持ち替えは1回。そのままブラシへ

    ボトルを置き、同じ手でブラシを取ります。置く場所は、支える手を離さずに届く範囲へ先に決めておきます。ブラシは根元に当てて毛先へ抜き、戻す向きには通しません。ここまでで、ボトルを持ち直した回数は1回です。

この1本を選ぶと握りが1つで済むのは、中身が還元水100%で、香料もアルコールも足していないからです。量を細かく量る場面がないので、押す指を替える理由が減ります。汚れのもとになる脂のほうは乳化して落ち、被毛に残しておきたいセラミドやスクワランは残る作りになっているので、届きにくい部位に毎日使っても、手順は1日目と同じままです。グルーミングスプレーでありブラッシングスプレーでもあるので、5の持ち替えがそのまま次の工程につながります。

猫では、押したときの音が手の動きより先に届きます。こちらがまだ何もしていない時点で、その猫の側だけが先に1回ぶんを経験したことになります。音に耳を向ける子では、順番を入れ替えてください。猫から少し離れた場所で手のひらに取り、音が終わってから戻って、被毛にのせる組み合わせにします。音のあとにこちらの手が近づくと、音と手が同じものとして覚えられます。離して使うと、持ち直しの5回目、顔の向きを避けて握りを変える回も消えます。

Point紙に書くのは、日付と持ち直した回数と、理由の頭文字だけ

日付・持ち直した回数・理由の頭文字(向=向きを合わせ直した、指=押す指を替えた、離=支える手を離した)の3つを1行で書きます。押した回数は書かなくてかまいません。1週間で7行そろうと、持ち直しが角度で起きているのか、支える手の側で起きているのかが分かれます。欄を増やすと続かないので、3つのままにします。

持ち直しが3回を超える日に見る3つ|猫にスプレーを使うときのコツ

この使い方で通しても、持ち直しが3回を超える日があります。見るのは押し方ではなく、周りの3つです。猫のいる高さ、逃げ道の向き、ボトルを置く場所。どれも被毛にふれない側の条件なので、変えても手は増えません。

3つを変えても持ち直しが3回のまま動かない週は、角度の話から離れています。合わせ直しているのは向きではなく、その猫が体をひねるのに合わせているからです。その週は、持ち直しを無理に1回へ戻さないでください。紙の理由の欄に「向」ではなく「離」が並びはじめたら、そこが見どころになります。

Caution持ち直した回数が、角度以外の理由で増えているとき

持ち直しが3回を超える日が3日続き、同じ部位にふれた瞬間だけ体をひねる、声が出る/毛をかき分けると地肌が赤い、さわると熱い/その部位だけをなめ続けている/あごの下や口のまわりに、前より汚れが残るようになった。こうした増え方は、持ち方や角度を直しても戻りません。持ち直した回数と日付、どの部位で増えたかを書いた紙をそのまま持って、動物病院で皮膚のほうを見てもらう日をつくってください。何回で、どの部位で、いつから増えたかが、紙1枚で伝わります。そのうえで、翌日からも残りの部位のケアは続けられます。

回数が減りはじめると、減り方には順番があります。先に消えるのは支える手を離した回で、次が押す指を替えた回、最後まで残るのが向きを合わせ直す回です。最後の1回は0にはなりません。猫の体は動くものなので、そこを0にしようとすると、動きに合わせる前に押すことになります。3回が1回まで下りた時点で、その週はそれ以上を目指しません。

どの部位から始めるか|猫にスプレーを使う順番と、間の日の使い分け

順番は、顔から遠い部位から始めて、近い部位ほど後ろに回します。始めの部位で持ち直しが起きると、その日の残りが全部ずれるからです。背中の真ん中はいちばん手が置きやすく、猫が体の線を変えにくい部位でもあります。

部位ごとの順番と、ノズルの向き
順部位ノズルの向きその部位で持ち直しが起きる理由
1背中の真ん中しっぽの向きへほとんど起きない
2腰からしっぽの付け根しっぽの向きへ猫が腰を落とすと高さが変わる
3脇腹床と平行に支える手の位置が遠くなる
4後ろ足の外側上から下へ足を引くと向きがずれる
5胸から前足のつけ根手のひらに取ってから顔が近く、直接向けられない
6あごの下と口のまわり手のひらに取ってから顔が動くたびに握りが変わる

5と6で形が変わるのは、顔に近い部位だからです。ノズルを顔の側へ向けずに済むよう、手のひらに取ってから被毛にのせます。直接向ける形と、手のひらに取る形の使い分けは、部位で決めます。その日の機嫌で決めると、同じ部位が日によって違う形になり、持ち直しの数え方が揃わなくなります。ブラシとの組み合わせも同じで、1から4はそのまま梳かし、5と6は手でなじませるところまでにします。

頻度も、日数ではなく持ち直した回数で決められます。1回のあいだに持ち直しが1回で収まった日の翌日は、部位を1つ増やしてかまいません。3回を超えた日の翌日は、部位を増やさず、同じ並びをもう一度通します。6部位を毎日そろえるより、3部位を毎日そろえて、残りを間の日に回すほうが、1回の時間は短くなります。猫が押さえられている時間の長さは、部位の数にそのまま比例します。

今日は、背中の真ん中の1部位だけで十分です。数えるのは1つ、ボトルを持ち直した回数だけにします。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

音を嫌がるので、いつも手のひらに取ってから使っています。この形でも順番は同じですか。
順番は同じで、変わるのは支える手の扱いです。手のひらに取るあいだは両手を使うので、そこだけ支える手が離れます。離れる回数を減らすには、始める前に必要なぶんを手のひらへ取っておき、6部位のうち前半の3部位をそのまま通します。取り直すのは1回までと決めておくと、持ち直しの数え方が直接向ける日と揃います。音が終わってから猫のところへ戻る間隔は、毎回そろえてください。
背中に使ったあと、猫がすぐになめてしまいます。順番を変えるべきですか。
なめるのは、におい以外の理由でも起きます。毛の流れと逆向きに送った面は、毛が起きるので気になってなめられやすくなります。しっぽの向きへ送る形に変え、そのままブラシで一方向に通して、毛が寝た状態にしてから離れてください。なめる場所が毎回同じ1か所に集まるときは、向きの話ではなく、その部位そのものを見たほうがいい合図です。
多頭で飼っています。1匹目が終わるころに2匹目が来てしまいます。
2匹目が来る前提で、部位の数を先に半分にしておきます。1匹あたり3部位で区切ると、来たときにはもう終わっています。来てしまった日は、順番を守れた部位までを紙に書き、続きは次の回へ回します。並んで待てる子なら、同じ部位を1匹ずつ交互に進める形にすると、どちらのボトルの持ち直しも1回で収まります。2匹目が来る時刻は数日で決まってくるので、その手前の時間帯へ始まりを移すのがいちばん早く済みます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。