C04悩み解決

季節の変わり目に草むらのあとの汚れが増えるのは、なぜか

公開日 2021年5月24日|文=mofuwa編集部

春の草むらを走っている犬
同じ道でも、季節が変われば持ち帰るものが変わります。写真:Alexas Fotos/Pexels

草むらは、季節ごとに別の場所になります。同じ道を同じ距離だけ歩いているのに、春と秋になると帰宅後の汚れが急に増える。このとき入れ替わっているのは、草の側と地面の側、そして毛の側の3つです。3つが同じ時期に一度に動くので、汚れ方がまとまって変わります。何が変わっているのかが分かれば、事前に手を打てます。

草むらは、季節ごとに別の場所になる

草むらの汚れを「土がつく」だけで考えると、季節差の説明がつきません。実際には、犬が通る高さの条件が変わっています。

この3つが同時に動くので、増え方が急に見えます。1つずつなら気づかない程度でも、重なると帰宅後の手間がはっきり変わります。

Note散歩の時刻を1時間ずらすだけで変わることがあります

朝いちばんの草には水分が残っています。同じ道でも、時刻を1時間遅らせると濡れ方が変わることがあります。行き先を変えずに試せる、いちばん軽い手です。

春につく汚れと、秋につく汚れ

「季節の変わり目に増える」と言っても、中身は春と秋で違います。手当ての順番も変わります。

春と秋で、持ち帰るものの違い
春(3〜5月)秋(9〜11月)
主につくもの花粉、若い草の汁、湿った土枯れ草の破片、種子、乾いた土ぼこり
つきやすい場所お腹の下側、内股、足先背中、脇、耳のうしろ、指の間
落とし方湿らせて浮かせてから拭く先にブラッシングで落とす
残ると起きやすいこと湿ったまま乾かず、においが出る毛にからんで、もつれの芯になる
帰宅後に最初に見る場所内股と足先(下から上へ)背中と脇(上から下へ)

順番が逆になりやすいのがここです。春の汚れを乾いたまま拭くと、表面を動かすだけで終わります。秋の汚れを先に濡らすと、破片が毛に貼りつきます。湿らせるか、先に落とすか。季節で入れ替えてください。見る場所の向きも逆になります。春は下から来るので内股と足先から上へ、秋は草の先が背中の高さに触れるので背中と脇から下へ。手を動かす向きを季節で切り替えるだけで、探し直す回数が減ります。

同じ時期に、毛の側も変わっている

見落とされやすいのが、犬の側の条件です。春と秋は換毛期と重なります。

抜けかけた毛は、根元から離れていても毛の中に留まっています。この浮いた毛が、外から来たものを受け止めてしまうため、同じ量の汚れでも残る量が増えます。草の破片が抜けきらない、というときは、汚れの量ではなく毛の量の問題であることがあります。

つまり、帰ってから頑張るより、出かける前に落としておくほうが軽くなります。これが次の項につながります。

出かける前と、帰ったあと

手を入れるタイミングは2つあります。合わせて5分ほどです。

  1. 出かける前:3分のブラッシング

    浮いた毛を落としておきます。換毛期は、ここが最も効きます。とくに脇、内股、しっぽの付け根。受け止める側を減らしておく作業です。ブラシを入れる前に mofuwa グルーミングスプレーをひと吹きしておくと、毛が静電気で立たないぶん、抜けかけた毛がブラシの側に集まります。

  2. 帰ってすぐ:足先を確かめる

    指を広げて、間に破片や種子が入っていないかを見ます。ここは自分では取れず、放っておくと舐めはじめます。前足だけで終わらせず、後ろ足の指の間まで4本とも見てください。玄関で座らせて、片足ずつ持ち上げるのがいちばん早いやり方です。

  3. 秋:先にブラシ、それから拭く

    乾いた破片は、濡らす前に落とします。順番を逆にすると、貼りついて取れにくくなります。

  4. 春:湿らせてから拭く

    汁や花粉は、乾いたまま拭いても動くだけです。湿らせて浮かせ、押さえるように拭き取ります。湿らせるのは水でなくて構いません。グルーミングスプレーを布に含ませてから、内股と足先に押し当てます。春につくのは、その子が自分で舐める下側です。舐めても問題のない基準でつくられているので、布がしっかり湿るまで含ませられます。

  5. 最後に乾かす

    湿らせた場所は、必ず乾かします。指の間と内股は、乾いたつもりで乾いていない場所です。毛の表面が乾いていても、指の腹で分けて根元に触れるとまだ冷たい、ということがよくあります。触って確かめるところまでを1工程と考えてください。

この5つを合わせても5分ほどです。季節の変わり目に汚れが増えるのは、外の条件と毛の条件が同時に動くからで、こちらが足すのは道具の数ではなく順番です。グルーミングスプレーは、出かける前のブラッシングと、帰ってからの湿らせる工程の両方で同じ1本が使えます。玄関に置いておけば、春と秋のあいだだけ手当てを厚くする、という形にしやすくなります。

汚れとして扱ってはいけないとき

草むらのあとの変化が、汚れではないことがあります。時期が重なるため、見分けにくいところです。「草むらに行った日だから」と理由がついてしまうと、そのまま数日過ぎてしまいます。拭いて落ちるかどうかが、いちばん簡単な切り分けになります。

Caution汚れではなく、別のことが起きているサイン

拭いても取れない赤みがある、同じ場所を舐め続ける、脱毛している、耳を振る・掻く動作が増えた、体に虫がついている、目やにや涙が急に増えた、皮膚に膨らみが複数出ている。どれかが見えたときは、拭き取りを重ねる前に動物病院で相談してください。

とくにマダニが体についているときは、自分で引き抜かないでください。口の部分が残ることがあります。ついたままの状態で動物病院へ行くのが安全です。

また、草むらに入る時期は、その地域で必要な虫の対策も変わります。住んでいる地域と季節に合わせて、かかりつけの獣医師に確認しておくと安心です。赤くなっている部分やじゅくじゅくしている部分には、ケア用品を使わないでください。

季節の変わり目は毎年来るので、手当ても毎年同じ形で足ります。春は下から、秋は上から。出かける前に3分、帰ってから足先。この2つを変わり目の時期だけ毎日続けておくと、次の春と秋は同じ手数で越えられます。

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よくある質問

草むらから帰ったあと、毎回洗ったほうがいいですか?
洗う必要があることは多くありません。足先と体の下側を確かめ、汚れている場所だけを手当てするほうが負担が小さくなります。全身を洗い直すのは、においが取れないときや、広い範囲が濡れて汚れたときに限ってよい判断です。
秋になると、毛に細かい破片がからんで取れません。
先に濡らしていませんか。乾いた破片は、濡らす前にブラッシングで落とします。順番を逆にすると毛に貼りつきます。からんでしまったものは、無理に引かず、毛を少しずつ分けながら外してください。
春と秋だけ汚れが増えるのは、なぜですか?
草の丈・地面の湿り・草の種類という外側の条件と、換毛期という犬の側の条件が同時に動くためです。抜けかけた毛が外から来たものを受け止めるので、散歩前のブラッシングが効きます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。