C09シーン別・暮らし

水が苦手な猫と暮らす人が高齢の飼い主で困ること、その手当て

公開日 2021年6月26日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡いクリーム色の猫が人の膝の上に落ち着いてのっている
手でやっていることが同じでも、姿勢が違えば続く時間は変わります。動かせるのはそこです。写真:Alec Adriano/Pexels

椅子に座って猫を膝に乗せたまま、片手で背中をなでる。この姿勢なら、10分続けても腰は痛くなりません。ところが同じことを、床に膝をついてやろうとすると3分で立ち上がりたくなります。手のしていることは同じなのに、続く時間が3倍違う。水が嫌いな猫と暮らしていて、しかも高齢の飼い主という条件が重なると、選べる手はいちばん少なくなります。水を使う手は最初から選べず、かがむ姿勢も長くは持ちません。それでも、ペットのケアでいちばん動かしやすいのは、道具でも回数でもなく姿勢のほうでした。この記事では、水が嫌いな猫に高齢の飼い主ができることを、膝に乗せてできること・立ったままできること・やらなくていいことの3つに分けて、7つの問いと答えに並べます。7つのうち1つは、やることを足さずに降ろすための答えです。

「かがむのがつらい日は、何からやめていいですか」|高齢の飼い主が水の嫌いな猫にできることとは

答えから書きます。やめるのは手順ではなく、その日にとる姿勢の種類のほうです。水が嫌いな猫のケアで手が止まるのは、やることが多いからではありません。1回のケアの中で、姿勢が3回も4回も変わるからです。床に膝をついて足元をのぞき、立ち上がって道具を取り、また中腰になって背中に手を伸ばす。手を動かしている時間より、上下している時間のほうが負担になっています。

だから、減らすのは工程の数ではありません。その日にとる姿勢を、はじめに1つだけ決めてしまいます。膝に乗せる姿勢を選んだ日は、背中と首まわりだけ。立ったままの姿勢を選んだ日は、台に上がった猫の体の横だけ。決めた姿勢で届かない場所は、その日はやりません。翌日に別の姿勢を選べば、そこへ手が届きます。

ペットのケアは全身をひとそろいで終わらせるもの、という前提を先に外してください。高齢の飼い主にとって、この前提がいちばん重い荷物です。全身を1日で回そうとするから、1回の中で姿勢を何度も変えることになります。逆に言えば、姿勢を1つに固定すると、その日にやることは自動的に決まります。迷う時間もなくなります。

4つの姿勢が、それぞれ何を引き受けているか
姿勢無理なく続く時間手が届く場所負担が出る場所
床に膝をつく2〜3分足まわり、腹の側膝と、立ち上がるときの腰
中腰でかがむ1〜2分背中、しっぽの側腰。いちばん短くしか続きません
椅子に座って膝に乗せる10分以上背中、首まわり、あご下、耳の外側ほとんど出ません
立ったまま、台の上で5〜7分体の横、背中、前脚の外側肩。腕を上げる高さで変わります

この表で見てほしいのは、続く時間の差です。いちばん短い姿勢といちばん長い姿勢で、5倍の開きがあります。同じ10分を確保しても、床に膝をついて始めた日は3分で終わり、椅子に座って始めた日は10分そのまま使えます。水が嫌いな猫は水を使う手を最初から受け付けないので、ペットのケアに残っているのは手と布だけです。その手を何分動かせるかが、そのままケアの量になります。

Note減らす話ではなく、選び直す話です

かがめないからケアの量を減らす、という組み立てにはしません。続く時間の長い姿勢を選ぶと、1回でできる量はむしろ増えます。床に膝をついて3分やっていたことを、椅子に座って10分に置き換えるだけで、触れる面積は広がります。高齢の飼い主に足りていないのは体力ではなく、姿勢と道具の置き場所を選び直す機会のほうでした。

「膝に乗せたまま、どこまで手が届きますか」|ペットを持ち上げずに済ませる姿勢

膝の上は、水が嫌いな猫にとっていちばん抵抗の少ない場所です。水も音も出ないうえ、逃げようと思えばいつでも降りられます。逃げ道が残っている場所ほど、猫はそこに長くいます。押さえつけて済ませる場所ではなく、猫が自分で来て、自分で降りる場所として使ってください。

ここでいちばん大事なのは、猫を持ち上げないことです。床にいる猫を抱き上げて膝に乗せる動作は、かがむ・つかむ・持ち上げる・下ろすの4つを一度にやることになります。高齢の飼い主にとって腰にいちばん来るのはこの動作で、しかもケアが始まる前に済んでしまいます。始まる前に負担を使い切ってしまうと、その日のケアは短くなります。

  1. 先に座る。猫を呼ばない

    椅子に座ってから、膝に布を1枚広げて待ちます。座面の高さは40〜45センチ、背もたれがあり、できれば肘かけがあるものを選んでください。肘かけがあると、片方の腕を預けたまま、もう片方の手だけを動かせます。呼ぶと来ない猫でも、膝の上に布が広がっていると上がってくることがあります。

  2. 上がってきたら、5秒は触らない

    乗った直後に手を出すと、次から上がってこなくなります。5秒だけ待って、猫が座り直すか、体を伸ばすまで置いておきます。この5秒が、次の日の10分をつくります。ペットのケアで先に払っておく時間だと考えてください。

  3. 背中から始めて、首まわり、あご下、耳の外側の順に進む

    毛の流れに沿って、背中の中ほどから肩へ。次に首まわり、そこからあご下へ回して、最後に耳の外側です。顔に近づくほど、猫の許容は狭くなります。だから遠いところから始めて、近いところで終わります。途中で降りたらそこで終わりです。追いません。

  4. 道具は膝の脇、腰から手が届く場所に置いておく

    布も道具も、座ったまま手が届く位置に先に出しておきます。途中で立ち上がった時点で、その回は終わります。猫は降り、姿勢は崩れ、もう一度呼び戻すことになります。1回ぶんに使うものだけを、あらかじめ膝の脇に置いてください。

膝の上で届く場所と、届かない場所
場所膝の上でどうするか
背中・肩・腰の上届きます毛の流れに沿って、長くなでる
首まわり・あご下届きます指の腹で、短く。猫が顔を上げた日だけ
耳の外側届きます外側だけ。耳の中には入れません
前脚の外側届くことがあります猫が伸びた姿勢のときに限ります
足裏・お尻まわり・腹届きません立ったままの姿勢の日に回します

届かない場所を膝の上で無理に取りにいくと、猫の体をひっくり返すことになります。水が嫌いな猫は、体の向きを変えられること自体を嫌います。膝の上でできるのは、上から手が乗る面だけです。これは制限ではなく、線引きです。線が引いてあると、その日にやることが3か所に決まり、迷いません。

Point膝の上の10分は、毎日でなくて構いません

週に3日、膝の上で10分。これで背中と首まわりは十分に回ります。毎日を目標にすると、上がってこなかった日が失敗になってしまいます。猫の側にも、乗る日と乗らない日があります。乗らなかった日は、その日の高齢の飼い主の予定が空いた日だと考えてください。ペットのケアは、休んだぶんが翌日に積み上がる種類のものではありません。

「立ったままできることはありますか」|猫のケアを、高さのほうで解く

あります。ただし条件が1つついて、猫が自分でその高さまで上がってくれることが前提です。持ち上げて台に乗せるなら、膝の上のときと同じ負担が先に来てしまいます。ここで使うのは、猫がふだんから自分で上がっている場所です。

高さは70〜80センチ。立った姿勢で、腕を肩より上げずに手が届く範囲です。腕を肩より上げると、5分続けたときに来るのは肩です。逆に60センチより低いと、背中を丸めることになって腰に来ます。この10センチほどの幅が、立ったまま続けられる高さの目安になります。

家の中で、猫が自分で上がる高さ
場所高さの目安立ったままできること
ダイニングテーブル70〜72センチ背中、体の横。いちばん長く続きます
洗面台の縁75〜80センチ体の横、前脚の外側。水を出さないこと
チェスト・低い棚の上70〜90センチ背中。90センチを超えると肩に来ます
キャットタワーの中段60〜100センチ段によります。腰の高さの段だけ使います
窓辺の出窓50〜60センチ低いので、椅子を持ってきて座る側に回します

洗面台を使う場合は、水を絶対に出さないでください。水が嫌いな猫にとって、洗面台は水の出る場所として記憶されています。そこで一度でも水音を聞くと、次から上がりません。台としてだけ使うと決めた日は、蛇口に触れない位置に立ってください。手を洗うのは、猫が降りたあとです。

立ったままの姿勢で扱いやすいのは、体の横と背中、それに前脚の外側です。膝の上では取りにくかった場所が、ここで回ってきます。膝の上と台の上で、届く場所がきれいに分かれています。だから2つの姿勢を日ごとに入れ替えると、ペットのケアとしては1週間で全身が一巡します。1日で全身を回す必要が、そもそもなくなります。台の上の日は、布にグルーミングスプレーを含ませて、体の横を肩から腰まで1往復させるところまでを1回分と決めておくと、かかる時間の見当がつきます。

Note台の上に、布を先に敷いておく

硬い面に直接乗ると、猫は落ち着きません。猫が上がる場所には、たたんだ布を1枚だけ置いておいてください。布があるとその上に座り、座ると滞在時間が伸びます。滞在時間が伸びれば、立ったままの5分がまるごと使えます。布は毎回同じものにして、洗う日を週の同じ曜日に決めておくと、においの変化にも気づきやすくなります。

「なぜ、水を使わない日のほうが手が減るのですか」|水が嫌いな猫と高齢の飼い主に共通する理由

工程の数が違うからです。水を使う手は、濡らす・押さえる・拭く・乾かす・片づけるの5つがひとつながりになっています。この5つは、途中でやめられません。濡らした状態で中断すると、被毛の中に湿りが残ります。始めた以上は最後まで行く、という約束が最初についてくる手です。

水が嫌いな猫では、この5つのうち「押さえる」がいちばん長くなります。逃げようとするぶん、押さえる時間も、そこにかかる力も増える。押さえている時間は、こちらの姿勢が固定されている時間でもあります。高齢の飼い主にとって負担が出るのは、力の大きさより、同じ姿勢で止まっている時間のほうです。この2つが重なるところが、いちばんつらい場所になります。

水を使う日と、使わない日で、工程がどう変わるか
水を使う手水を使わない手
工程の数5つ(濡らす・押さえる・拭く・乾かす・片づける)2つ(布を当てる・片づける)
途中でやめられるかやめられませんいつでもやめられます
姿勢が固定される時間乾くまで続きます1か所につき10〜20秒
猫の側の負担水の音と濡れが両方かかります布が当たる感触だけです
1回に必要なまとまった時間20〜30分3〜10分

いちばん大きな違いは、真ん中の行です。水を使わない手は、途中でやめても何も残りません。3か所やるつもりで1か所で終わっても、その1か所は終わっています。腰が張ってきたら、そこで布を置けます。高齢の飼い主が水を使わない手を選ぶ理由は、楽だからではなく、自分の側の都合で止められるからです。止められる手は、続きます。

皮膚と被毛の側から見ても、事情は似ています。濡れが地肌まで届くと、乾ききるまでの時間が長くなります。室内の湿度が高い時期はとくに長い。その間、毛の中は湿ったままです。水が嫌いな猫は乾かす工程も嫌がるので、乾ききらないまま終わることが起こりやすくなります。水を使わなければ、この時間そのものが発生しません。

ただし、水を一生使わないという話ではありません。ここで言っているのは、毎日のケアの話です。年に何度か体を洗う必要が出てくることはありますし、そのときは無理をせず、動物病院やトリミングサロンなど人の手を借りられる場所を先に考えてください。毎日の側を水なしで組んでおくと、いざというときに使える体力が残ります。

「毎日やらなくていいことは、どれですか」|ペットのケアで、先に降ろしていい3つ

ここまで4つのうち4つが「やること」でした。ここは、やらなくていいことの回です。手を増やす記事は読んでいる間だけ気持ちがよくて、翌週には全部が止まります。水が嫌いな猫と暮らす高齢の飼い主に必要なのは、増やす前に降ろすもののほうです。3つあります。

3つめについて書きます。追いかけて捕まえる動作は、しゃがむ・伸ばす・つかむ・立ち上がるを短い時間に詰め込みます。その日のケアで使えたはずの体力を、始める前に使い切ります。そして水が嫌いな猫の側では、追われた記憶のほうが残ります。次の日、膝の上には上がってきません。追いかけた1回が、翌週の5回ぶんを消します。

降ろしていいことと、代わりに置いておくもの
やらなくていいこと代わりに置いておくもの
全身を1日で回す曜日ごとに姿勢を決める。膝の日と台の日
毎日、同じ時刻にやる座ったときにやる。時刻ではなく姿勢を合図にする
逃げた猫を追いかける膝に布を広げて座る。上がってこなければその日は終わり
嫌がる場所を今日中に終わらせるその場所を書き留めて、明日の姿勢の側で回す
Point習慣の合図を、時刻から姿勢に移す

「夜8時にケアをする」と決めると、8時に手が空かなかった日は飛びます。「この椅子に座ったら、膝に布を広げる」と決めると、座った日は必ず始まります。合図を時計から姿勢へ移すだけで、続く率が変わります。高齢の飼い主にとって、その日に座る時刻は動きますが、座るという行為そのものは毎日あります。動かないもののほうに、合図をつないでください。

「道具はどこに置いておけばいいですか」|かがまない置き場所を知りたいとき

置き場所が、その日の姿勢を決めています。シンクの下や、床置きの収納箱に入っている道具は、使われません。取り出すたびにしゃがむからです。しゃがむ回数を1回増やすと、ケアの時間はそのぶん短くなります。水が嫌いな猫のケアで使うペット用品は多くありませんから、置き場所を選び直すだけで済みます。

高さの目安は、腰から胸のあいだ、70〜120センチです。立ったまま手が届き、座ったままでも手が伸びる高さ。そして、いつも座る椅子から半径50センチ以内。この2つを満たす場所が、家の中に1か所あれば足ります。棚が空いていなければ、椅子の脇に小さな台を1つ置いてください。

  1. 1回ぶんに使うものだけを、まとめて出しておく

    布を数枚、ブラシを1本。それだけです。「あとで使うかもしれないもの」を同じ場所に置かないでください。選ぶ時間が増えると、その時間ぶん猫が先に降ります。使うものが少ないほど、姿勢を崩さずに済みます。

  2. 布はたたんで、1枚ずつ取れる向きに置く

    重ねて詰め込むと、引き出すときに両手が要ります。片手で1枚だけ抜ける状態にしておくと、もう片方の手は猫に置いたままにできます。膝の上のケアでは、猫に触れている手を離さないことが、そのまま滞在時間になります。

  3. 使い終わったものを置く場所も、同じ高さに決める

    使った布を床に落とすと、あとでしゃがんで拾うことになります。拾う動作は、ケアが終わったあとの体で行うことになるので、いちばん負担が出ます。受け皿になる箱を1つ、同じ棚の上に置いてください。

棚の上に置くものを、もう1つ挙げます。mofuwa グルーミングスプレーは、毎日きれいにしておきたいを、猫を濡らさずに成り立たせるための道具です。猫に直接吹きかけないでください。水が嫌いな猫は、霧そのものより噴射の音を嫌います。布に含ませてから、毛の流れに沿ってなでるように当ててください。布を1枚湿らせる工程が増えるだけなので、膝の上でも台の上でも、とる姿勢は変わりません。舐めても問題のない基準(清涼飲料水の規格基準)でつくられているので、拭いたそばから毛づくろいを始める猫でも、かかる量を気にしないで済みます。自分でなめて確かめるのが猫のやり方なので、ここは条件としてそのまま使えます。余分な皮脂と、寝床や床から乗った油分は水と混ざって乳化し、布の側へ移ります。ブラシを使う日は、先に1往復しておくと、静電気が起きにくい状態で梳かせます。置き場所は、布と同じ棚の上でかまいません。

Note置き場所を変えた週は、回数を数えておく

棚の高さを変えた週に、膝の上に猫が上がった回数を数えてみてください。道具の置き場所を変えただけで、週の回数が2回から4回に増えることがあります。手数も体力も変えていないのに増えるのは、途中で立ち上がる理由がなくなったからです。数えておくと、次に何を動かせばいいかが自分で分かります。

「動物病院には、どこから相談すればいいですか」|猫の変化か、姿勢の側かという疑問

手が届く範囲を姿勢で決めていると、届いていない場所が必ず残ります。そこで起きた変化に気づくのが遅れることは、実際にあります。だから、届かない場所については目で見る日を別に決めておいてください。触らなくていいので、明るい場所で1週間に一度、腹の側と足まわりを見るだけです。

Caution台に上がらなくなった週は、姿勢より先に体のほうを見る

地肌が赤い、じくじくしている、同じ場所をなめ続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、触ると痛がる、高いところへ上がらなくなった、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、ケアの回数を増やす前に動物病院にご相談ください。水が嫌いな猫は体を触らせる時間が短いぶん、変化が進んでから気づくことがあります。膝の上に上がった回数が、週3回から1回に落ちた週があれば、それも一緒に伝えてください。

相談に行くときは、気づいた場所・いつからか・その週にとっていた姿勢の3つをメモしてください。3つめが入っていると、届いていなかった場所の話なのか、猫の側で起きた変化なのかを、その場で分けてもらえます。高齢の飼い主だからケアが足りていない、という話に落とさないためにも、姿勢の側の情報は自分から出しておくほうが早いです。

移動そのものが負担になるときは、行く日を1日空けて前後の予定を入れないでおくと楽になります。キャリーは前日から部屋に出しておいてください。当日に出すと、水が嫌いな猫は逃げ、追いかけることになります。追いかけないための準備は、前日にしかできません。

7つの答えを、1日の姿勢の順に並べ直す

最後に、ここまでの7つを1日の順に置き直します。並べてみると、増えているのは手ではなく、決めごとのほうだと分かります。水が嫌いな猫と暮らす高齢の飼い主が1日に使う時間は、合わせて10分ほどです。

水が嫌いな猫と暮らす1日を、姿勢の順に置き直す
いつとる姿勢やることかかる時間
朝、台の上に猫が上がったとき立ったまま体の横と背中。布で1往復1〜2分
昼、通りかかったとき立ったまま見るだけ。触らない日をつくる10秒
夕方、椅子に座ったとき膝に乗せる背中から首まわり、あご下へ5〜10分
夜、道具を戻すとき立ったまま使った布を棚の上の箱へ20秒
週に一度、明るい時間に立ったまま腹の側と足まわりを見る1分

この表に、床に膝をつく姿勢は一度も出てきません。足まわりや腹の側は、見る日を別に持つことで引き受けています。触れていない場所があること自体は、ケアの手落ちではありません。手落ちになるのは、そこを見てもいない状態が続いたときだけです。だから、見る日は姿勢の予定に入れてあります。

水が嫌いな猫と暮らす人が高齢の飼い主でもあるとき、条件は確かにいちばん狭くなります。水を使う手が最初から外れ、かがむ姿勢も長くは続かない。ただ、狭いということは、決めることが少ないということでもあります。姿勢は2つ、道具は棚の上、やらないことは3つ。この範囲に収まっているうちは、ペットのケアは毎日の暮らしの中で回ります。動かせるのは道具でも体力でもなく、姿勢と置き場所のほうです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。