C11比較・選び方
無添加をうたう製品の比べ方
棚の前で2本を持ち比べて、どちらの裏面にも「無添加」と書いてあることに気づく、という場面から始めます。この言葉には、どの成分を外せばそう名乗れるという統一の決まりがありません。だから無添加の比較は、その言葉が付いているかどうかを見ても進みません。見るのは、入れていないものが名前で書いてあるかどうかと、入れなかったぶんを何で埋めているかの2つです。犬と猫に毎日使うものを、この2点だけで並べます。
数で書いてあるか、名前で書いてあるか|無添加の比較で最初に見る場所
日本の表示のきまりでは、化粧品にあたるものは全成分を書くことになっています。ところが「無添加」という言葉そのものには、どこまで外せばそう書いてよいという線がありません。だから、ある製品の無添加と、隣に並んでいる製品の無添加が、同じ範囲を指しているとは限らないことになります。比較の出発点は、言葉の有無ではなく、その言葉の下に何が書き足されているかです。
| 見る場所 | そこに書いてあると分かること | 書かれていないと家では確かめられないこと |
|---|---|---|
| 入れていないものの書き方 | 外した成分の名前がそろっているか | その数に何が入っているのか |
| 全成分の欄 | 引き算したあとに何が残っているか | 働きをどこから出しているのか |
| 使える場所の記載 | 口や目のまわりまで想定しているか | 舐めたときにどう考えられているか |
| 数字のそばの注記 | どの条件で測ったのか | 自分の家で同じ条件になるのか |
| 使い方の欄 | 1回にどれだけ使う想定か | 毎日使ってよい量なのか |
| 結論 | 名前まで書いてある製品は、そこから比較を始められます | 数だけの表示は、比べる土台がそろいません |
表の1行目が、この記事でいちばん言いたいところです。「◯成分無添加」の数は、外した成分の名前が並んで初めて読めます。同じ7という数でも、香料と着色料を含む7と、含まない7では、比較したときの意味がまるで違います。数だけで並べると、多いほうが良く見えてしまうところがやっかいです。
犬と猫に使うものでは、もう1つ足して見る欄があります。使える場所の記載です。口のまわりに使ってよいと書いてあるか、目に入ったらどうするかまで書いてあるか。その子は塗られたところを舐めるので、使える場所の書き方が、その製品が何を前提に設計されたかを表します。無添加という言葉より、この欄のほうが多くを語っています。
ここまでを1行にすると、無添加の比較は「言葉を比べる作業」から「書かれている中身を比べる作業」へ移ります。名前が並んでいれば家で読めますし、並んでいなければ、そこから先は確かめようがありません。棚の前でどっちにするか迷ったときは、まず裏面の情報量のほうを比べてください。
表示の形で指す範囲が変わる|無添加の比較表は、言葉の広さで組む
無添加まわりの表示には、いくつかの形があります。形が違うと、指している範囲も違います。ここを混ぜて比較すると、広い言葉と狭い言葉を同じ列に並べることになり、どちらが自分の家に向いているかが出てきません。
| 表示の形 | 指している範囲 | 比較のときに確かめること |
|---|---|---|
| 「無添加」だけ | 書き手が外したと考えた範囲 | 何を外したのか、名前が併記されているか |
| 「◯成分無添加」 | 数えた成分の分だけ | その◯成分の中身が並んでいるか |
| 「◯◯フリー」 | 名指しした1つの成分だけ | 近い働きの別の成分が入っていないか |
| 「無香料」 | 香りを付ける目的の成分だけ | 原料そのもののにおいは残ること |
| 「オールフリー」 | 書き手が定めた一群すべて | 一群の中身が別記されているか |
| 結論 | 言葉が短いほど、指す範囲は書き手しだいです | 名前の列挙がある表示から比較を始めます |
「無香料」の行だけ、少し補足します。香りを付けるために足した成分が入っていないという意味であって、においがしないという意味とは限りません。原料そのもののにおいは残るので、無香料と書いてあっても、開けた瞬間に何かのにおいがすることはあります。犬も猫も人よりにおいに敏感なので、この違いは使ってみて初めて分かるところです。
「◯◯フリー」の行も、比較のときに取り違えやすい形です。名指しされた成分が入っていないことは分かりますが、それだけで全体が軽くなったとは読めません。1つの名前を外したという情報は、外したという事実までしか語りません。そこから先は、残っている全成分の欄を読むしかありません。
犬の家と猫の家では、この表の使い分けも変わります。猫は自分で全身を毛づくろいするので、体に付いたものはほぼ口に入ります。犬は口の届かない背中に付いたものが残ります。猫の家では使える場所の記載を先に、犬の家では全成分の欄を先に読むと、迷う回数が減ります。同じ比較表でも、読む順番を入れ替えるだけで判断が早くなります。
引き算したぶんを、何で埋めているか|無添加の使い分けは残したもので決まる
何かを入れないと決めた瞬間、その成分が担っていた役目が空きます。無添加の比較でいちばん中身のある問いは、その空いた役目を何で埋めたのかです。埋め方が違えば、向いている場面も変わります。ここが使い分けの分かれ目になります。
- 香料を入れない:においの扱いをどうするか。においを重ねないなら、においのもとのほうを落とす作りが要ります
- 着色料を入れない:見た目で品質を判断できなくなるので、濁りや沈殿の説明が書いてあるかを見ます
- アルコールを入れない:乾きの速さと脱脂の力が落ちるので、落とす働きを別のところから出す必要があります
- 界面活性剤を減らす:泡と洗浄を何で置き換えるかが、そのまま設計の中身になります
- 保存のための成分を入れない:開けたあとの扱いと、使い切る目安の書き方が変わります
この5つを見ていくと、無添加が「引き算の結果」ではなく「引き算をしたうえで成り立たせた設計」であることが分かります。外した数が多いほど、残ったもので働きを出す必要が強くなります。だから比較するときは、外した数と、残ったものの説明量を一緒に見ます。数だけ多くて説明が短い表示は、家では読み解けません。
毎日使うものと、たまに使うものでも、この見方の重さが変わります。週に1回のものなら、多少入っていても口に入る総量は限られます。毎日かけるものなら、同じ量が毎日その子の体に乗ります。無添加の比較は、使う頻度とセットにして初めて意味を持ちます。頻度の高いものほど、外した成分の名前をていねいに読んでください。
口が届く場所に使えるか|mofuwa が水そのもので成り立たせた理由
犬と猫の皮膚は、人のおよそ3分の1の薄さと言われています。そのうえで、その子は塗られたところを舐めます。この2つを設計の出発点に置くと、外す成分を1つずつ選んでいく作り方ではなく、そもそも余計なものを入れない作り方のほうへ寄っていきます。mofuwa が水を軸にしているのは、安全が結果として付いてきたからではなく、舐めることを前提に置いたからです。
mofuwa グルーミングスプレーは、高機能性電解還元水100%でつくっています。入れていないのは、香料・着色料・アルコールです。引き算したぶんをどこから出しているかというと、水そのものの働きです。アルカリ側の電解水が油となじんで乳化するので、汚れのもとになっている余分な脂が浮いて落ち、セラミドやスクワランのような要るものは被毛と皮膚の側に残ります。落とす働きを薬剤に持たせていないので、口が届く場所にかかっても、量を数えずに使えます。
使い方も、この作りに合わせてあります。散歩から帰ったあと、ブラッシングの前、においや汚れが気になったとき。グルーミングスプレーを吹いてブラシを通すだけで、すすぐ工程がありません。毎日かけるものだからこそ、外した成分の名前を短く言い切れる形にしてあります。ブラッシングスプレーとしても使えるので、静電気で止まっていたブラシがそのまま通ります。
同じ考え方で、酸性側の水からできているのが mofuwa スキンケアミストです。こちらは高機能性電解酸化水100%で、地肌や口のまわりのように、その子がいちばん舐めやすい場所に使うことを想定しています。2本の違いは、入れていないものの数ではなく、どちらの水を使っているかです。落としたい日は還元水の側、届かせたい日は酸化水の側。無添加という言葉の下で、この使い分けができるところまで書いてあるかどうかが、比較の分かれ目になります。
外した成分の名前を読んで選び直したのに、2週間たっても同じ場所をなめている。毎日かけている面で、赤みやフケが増えている。ブラシが同じ場所で止まり、地肌に触れると熱っぽい。開けたばかりのものに替えた直後から、かく回数が増えた。こうなっているときは、表示の比較で解ける範囲から外れています。いつ替えたか、どの成分を外したものへ替えたか、1日に何回かけているかを書き出して、動物病院で診察の枠を取ってください。替えた日と回数の記録があると、何をやめて何を続けるかの判断が早くなります。
試験条件と検査機関がそろっているか|数字が付いた無添加の見分け方
最後に、数字が付いた主張の見分け方を置きます。数字は、それ自体では何も語りません。どの条件で、誰が測ったのかがそろって初めて、他と比べられる形になります。ここを見る習慣がつくと、無添加まわりの表示も、数字の付いた表示も、同じ手つきで読めるようになります。
| 確かめる点 | そろっているとどう読めるか | 欠けているとどう読むか |
|---|---|---|
| 試験条件 | どの濃度で、何秒で測ったのかが分かります | 自分の家の使い方に当てはめられません |
| 検査機関 | 測った側が作り手と別だと分かります | どこで出た数字かが追えません |
| 対象 | 水そのものの試験か、製品の試験かが分かります | どちらの話か決められません |
| 比べた相手 | 何と比べて何倍なのかが分かります | 倍率だけでは大きさが読めません |
| 結論 | 4つそろった数字は、条件つきの事実として読めます | 1つでも欠けると、家では判断に使えません |
mofuwa の数字も、この4点の形で書いておきます。ベースになっている電解水は、三室ダブルイン型の電気分解でつくるもので、特許第5253483号として登録されています。酸化水の側については、複数の菌を対象にした試験条件のもとで、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかったという結果が出ています(江東微生物研究所、日本食品分析センターほか)。これは水そのものを対象にした試験の結果で、製品としての効きめを言うものではありません。水分の浸透については、精製水と並べて測ったときに35倍という数字が出ています。
この書き方をわざわざ長くしているのは、短く書くと別の意味になってしまうからです。「何秒で生菌が検出されなかったか」と「その製品が何をするか」は、別の話です。数字を借りて製品の話にすり替えないというのは、作り手の側の約束でもあります。比較する側としては、この線を引いているかどうかも見るところの1つになります。
無添加の比較を1行に畳むと、こうなります。外した成分の名前が並んでいるか、残ったもので何をしているかが書いてあるか、数字に条件と機関が付いているか。この3つがそろっている製品どうしなら、あとは自分の家の使う頻度と、その子が口を届かせる場所で決められます。棚の前に立つ前に、この3つだけ手元に置いておいてください。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 無添加と書かれていない製品は、比較の対象から外してよいですか。
- 外さなくて大丈夫です。判断の材料になるのは言葉の有無ではなく、全成分の欄と使い方の欄です。無添加と書いていない製品でも、成分の並びが短く、使える場所が具体的に書いてあるものはあります。逆に、無添加と大きく書いてあっても、何を外したのかが書かれていないと、そこから先を家で読み解けません。比較の土台になるのは、書かれている情報の量のほうです。言葉は入り口として使い、判断は欄の中身で下してください。
- 成分の数が少ないほど、その子には向いているのですか。
- 数の少なさは、読みやすさの話であって、向き不向きの話とは別です。数が少ないほど、1つあたりが担っている役目は大きくなります。水だけでできているものは、水そのものの性質で成り立たせているということです。逆に、数が多いものにも、目的がはっきりしていて説明の書かれているものがあります。比較するときは、数を並べる前に、それぞれが何のために入っているかの説明があるかを見てください。説明が付いていない数は、多くても少なくても読めません。
- 犬用と猫用で、無添加の見方を変えたほうがよいですか。
- 見る順番を変えると、判断が早くなります。猫は自分で全身を毛づくろいするので、体に付いたものはほとんど口に入ります。だから猫の家では、使える場所の記載と、口のまわりに使ってよいかどうかを先に読みます。犬は自分の口が届かない場所があるぶん、そこに残ったものが長くとどまります。だから犬の家では、全成分の欄と、毎日使ってよい量の記載を先に読みます。どちらも同じ表を使いますが、上から読むか下から読むかが変わります。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
