C05犬種・猫種別ケア
バセットハウンドはなぜ耳の汚れが起きやすいのか。短毛から考える
バセットハウンドの耳は、その子が水を飲んでいるあいだ、皿の中に入っています。朝と夜のごはんのときも同じです。耳の汚れが毎日積み上がるのは、この場面からです。1日に何度も、耳の先は確実に濡れていて、散歩に行かなかった日でも、この回数は1回も減りません。土や草が付くのは外を歩いた日だけですが、この場面は家の中で、しかも時刻が決まっています。そのうえ皿の中身は水だけではないので、濡れたあとに何かが残ります。この記事では、なぜ汚れが起きやすいのかを先に、食事のときの耳を管理する手順を後に書きます。
食器の中に垂れる耳|バセットハウンドの耳の汚れが1日に何度も始まる場所
水入れに顔を下ろしたバセットハウンドを、横から見てみてください。顔より先に、耳の先が皿の中へ入っていきます。飲み終えて顔を上げると、耳の先から水が落ちて、床に点が2つできます。これが1日に何度も起きています。ごはんのときも同じで、耳は皿のふちを越えて、中身の上に垂れています。
理由は体格です。バセットハウンドは脚が短く、体高が低いところに、体の長さと重さがあります。そして耳は、鼻先を越える長さを持つ子が多い。低い体高と長い耳が重なると、耳の先が届く高さは床になります。そして犬の食器は、たいてい床に置かれています。床に届く耳は、床に置いた皿の中にも届きます。
ここが、他の垂れ耳の犬との違いになります。散歩に出れば、どの犬でも耳のまわりに外のものが付きます。ただし散歩は、行かない日があります。天気の悪い日、忙しい日、体調のすぐれない日。食事と水は、行かない日がありません。バセットハウンドの耳の汚れが毎日積み上がるのは、供給源が散歩ではなく食事の側にあるからです。
皿の中身によって、耳に残るものも変わります。水だけなら濡れて終わりですが、それでも耳の先は下を向いたままなので、乾くまでに時間がかかります。ドライフードなら粒の表面の油が付きます。ウェットなら汁が毛のあいだに入り、乾いたあとも残ります。
| 皿の中身 | 耳に付くもの | そのあと |
|---|---|---|
| 水 | 水だけ | 垂れたまま下を向くので、乾きが遅い |
| ドライフード | 粒の表面の油 | 薄く広がって、手では気づきにくい |
| ウェットフード | 汁と細かい粒 | 乾いても毛のあいだに残る |
| おやつ・ガム | 唾液とかけら | 耳の先の毛に固まって付く |
| 他の子の器 | 同じものが増える | 多頭飼いでは回数がそのまま増える |
バセットハウンドは短毛です。被毛が短いので、濡れてもすぐ乾きそうに見えます。実際、背中や体側は乾きが早い。ところが耳の先だけは、下を向いて垂れたまま、体に張りついています。長い耳には重さがあるので、ふちが顔や首に沿ったまま動きません。乾く早さは、毛の長さより、その場所に風が通るかどうかで決まります。
そこへ皮脂が重なります。耳の内側は、体のほかの場所にくらべて皮脂が出やすい場所です。皮脂は本来、皮膚のうるおいを保つために出ているものですが、そこへ食べ物の油と水が乗ると、拭かないかぎり残ります。バセットハウンドの耳の汚れは、外から来たものと、その子自身から出たものが混ざった状態です。片方だけを気にしても、話が半分になります。
短毛でも、季節の変わり目には毛が抜けます。換毛期に抜けた毛は、濡れている場所へ貼りつきます。耳の先はその日いちばん濡れている場所なので、抜けた毛が集まります。ブラッシングは体だけで終わらせず、最後に耳のふちを一度なでてください。ブラシを持っている手のまま数秒で終わります。
皿に入れないか、入ったら拭くか|家でできる5つの手順
やることは2つに分かれます。皿に入らないようにするか、入ったあとに拭くか。どちらか片方では足りません。器を替えても水を飲むたびに耳は動きますし、毎回拭くだけでは、濡れている時間そのものは短くなりません。手順は、入らないようにする側から順に並べます。
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食器は、口の広さではなく深さと高さで選ぶ
口の広い浅い皿は、耳がふちを越えて中へ落ちます。口径が狭く、深さのある器に替えると、耳はふちの外側へ垂れます。スタンドで高さを出す手もあります。高さが出ると、顔を下ろす角度が浅くなるので、耳の先が皿の中身まで届きにくくなります。器を替えるだけで、ごはんの回の濡れはかなり減ります。
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水入れは、ごはんの器とは別に考える
回数がいちばん多いのは水です。ごはんは1日2回でも、水は思い出したときに何度も飲みます。倒れにくい重さがあって、口径が狭く、深さのあるものを選んでください。置き場所も見てください。壁ぎわに置くと、飲むたびに耳が壁にも当たります。まわりに10センチほど空きのある場所に移すだけで、耳の当たる面が減ります。
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食事のあいだだけ、耳をゆるくまとめる
スヌードや幅の広いバンドで、両耳を首の後ろでまとめます。締めないこと、そして食事のあいだだけにすることの2つを守ってください。長時間つけたままにすると、耳が体に張りついた状態が続きます。嫌がる子には使わなくてかまいません。その場合は、器のほうで対処します。留めるかどうかは、その子が受け入れるかどうかで決めてください。
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食べているあいだに、一度だけ耳の位置を見る
皿を置いて立ち去らず、はじめの数秒だけ見てください。耳の先が皿の外にあるか。それだけです。器を替えた直後は、体の向きや床の傾きで、うまくいく日といかない日が出ます。数日見ていれば、その子と器の相性が分かります。うまくいかないなら、深さをもう一段変えます。
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食後の一手として、耳の先と内側のふちを1回なでる
食器を下げる動作と、ひとつづきにしてください。乾いた布で、耳の先から内側のふちへ向かって1回。往復させず、こすらず、1回で終わりです。水しか飲んでいない回も同じようにします。奥へ入れる必要はありません。見える範囲のふちだけで、その日の汚れの大部分が取れます。
拭くものは、乾いた柔らかい布で足ります。汚れが乾いて固まっているときだけ、固く絞った布に替えてください。濡れた布を使ったら、最後にもう一度、乾いた面でなでて水気を取ります。拭いたあとに水気が残っていると、拭く前より濡れている時間が長くなります。
耳のふちは、その子が自分では手入れできない場所です。前足は顔まで届いても、垂れた耳の内側までは届きません。バセットハウンドの耳は重くて長いので、自分でめくって振り落とすこともできない。1日に何度も汚れが始まるのに、その子の側からは何も起きない場所です。ここだけは人が代わると決めて、布に含ませるものまで先に決めておきます。
mofuwa スキンケアミストは、電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。耳の先は、次の一口でまた皿の中へ戻る場所です。拭いたものが食べものと水に触れて、そのまま口へ入っていく。口に入る想定の基準でつくられていることが、バセットハウンドの耳ではそのまま使いどころになります。使い方はこれまでと変わりません。耳に直接吹きかけず、布に含ませてから、耳の外側と先のあたりを一方向になでます。耳の中へ入れないこと、拭いたあとに乾いた面でもう一度なでることは、この場合も同じです。タイミングは食器を下げるときの1回に重ねてください。汚れが乾いて固まる前に触れるので、力を入れずに済みます。
汚れを見ようとして、一日に何度も耳をめくらないでください。持ち上げるたびに、耳の内側と外側の面が入れ替わります。バセットハウンドの耳は重いので、めくって戻すだけでも折り目のところに力がかかります。見るのは、拭くタイミングと同じときに1回でかまいません。
毎日つまずくのは食後の数十秒|バセットハウンドの耳を乾かすコツ
手順そのものは難しくありません。それでも続かなくなるのは、たいてい同じ3か所です。いずれも、拭き方ではなくタイミングの問題です。順に挙げます。
1つ目は、あとでまとめて拭こうとすることです。食事は1日に2回、水は何度もあるので、「夜にまとめて」と考えると、濡れていた時間だけが積み上がります。バセットハウンドの耳の汚れは、濡れた瞬間ではなく、濡れたまま置かれている時間で育ちます。食器を下げる手で拭けば、数十秒で終わります。かかる時間ではなく、間があくことが問題です。
2つ目は、奥まで拭こうとすることです。耳を持ち上げると、内側の入口のあたりまで見えます。そこから先が気になって、綿棒を入れたくなる場面が出てきます。入れないでください。見える範囲より奥は、家で触る場所ではありません。押し込めば、取ろうとしたものが奥へ移ります。家でできるのは、耳の先とふち、そして内側の見えている面までです。
3つ目は、水を飲んだだけの回を飛ばすことです。ごはんのあとは意識できても、水は回数が多いので、いちいち気にしていられません。ここは割り切ってかまいません。水の回すべてに対応するのではなく、朝と夜のごはんの回に確実にやる。それに加えて、寝る前に一度だけ、耳の先を触って湿っていないか確かめる。この形なら1日3回で収まります。
| 場面 | やること | かかる時間 |
|---|---|---|
| 朝のごはんのあと | 耳の先と内側のふちを1回なでる | 20秒 |
| 夜のごはんのあと | 同じ動作。ここで固まった汚れも見る | 30秒 |
| 寝る前 | 耳の先を触って、湿りが残っていないか確かめる | 10秒 |
| ブラッシングの最後 | 耳のふちを1回、抜けた毛を落とす | 10秒 |
| 散歩から帰ったとき | 外のものが付いていれば、そこだけ | その日次第 |
拭く回数は、多ければよいというものではありません。1日に何度もこすると、皮脂を落としすぎます。皮脂は皮膚のうるおいを保つために出ているので、落としすぎた場所は乾いて、かえって荒れやすくなります。乾いた布で1回ずつ、というのは手を抜いているのではなく、それがちょうどよい量だからです。
毎日のケアとして続けるコツは、耳のための時間をつくらないことです。食器を下げる、ブラッシングを終える、寝る前に体をなでる。もともとある動作の最後に、10秒か20秒を足すだけにしてください。バセットハウンドと暮らしていると、耳は1日に何度も視界に入ります。目に入ったときに毎回対応しようとすると、続きません。回数を決めて、それ以外は見ないほうが長持ちします。
拭く頻度を上げても戻る汚れと、動物病院で伝える3つのこと
器を替えて、食後にも拭いている。それでもバセットハウンドの耳の汚れが同じ速さで戻る、という場合があります。そのときは、拭く回数をさらに増やす前に、濡れている場面を数え直してください。見落としているところに、まだ回数が残っていることがあります。
- 水入れが壁ぎわにある:飲むたびに、耳が壁と皿の両方に当たっています
- 他の子の器から飲んでいる:多頭飼いでは、回数がそのまま倍になります
- おやつやガムのあとを数えていない:唾液とかけらが、耳の先の毛に固まります
- 寝床が湿っている:横になっているあいだ、耳は下側の面が押しつけられています
- 拭いたあとに水気が残っている:濡れた布だけで終えると、時間が延びます
- 片側だけ戻る:いつも寝る向きや、器に対する体の向きが決まっている可能性があります
この6つを見ても説明がつかないとき、あるいは見た目やにおいのほうに変化があるときは、家で回数を増やす段階ではありません。耳の中は外から見えない部分のほうが長いので、家でできることには最初から線があります。
耳の中が赤い、においが強くなった、耳あかの色や量がいつもと違う、頭をしきりに振る、片側だけを気にして掻く、触ると痛がる、耳のまわりの毛が抜けている、じくじくしている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、拭く回数を増やして様子を見ようとせず、動物病院にご相談ください。バセットハウンドの耳は面積が広く重いぶん、内側の変化が外から分かりにくいところです。迷ったら早いほうを選んでください。
受診のときは、次の3つをメモして持っていくと話が早くなります。この3つは、家での手順をそのまま数字にしただけのものです。
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いつから、どちら側で気づいたか
気づいた日と、左右のどちらだったかを書きます。片側だけか、両側かは、そのあとの見方が変わるところです。途中で反対側にも出たなら、その日も残しておいてください。
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1日に何回、耳が濡れているか
ごはんの回数と、水を飲む回数のおおよそ、おやつの回数を足した数です。散歩の有無ではなく、食事と水で数えるのがバセットハウンドの数え方です。器の形や高さを変えたなら、その日付も添えてください。
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拭いてから、何時間で戻るか
朝拭いて夜には戻っているのか、2日もつのか。戻るまでの時間は、家での手順が足りているかどうかを見るいちばん分かりやすい数字です。この数字が短くなっていく途中なら、そのことも伝えてください。
バセットハウンドの耳が長いのは、地面に近いところのにおいを顔のまわりに集めるための作りだと言われています。低い体高も、長い胴も、そのための形です。耳が皿に入るのは、その作りの延長にあることで、しつけの問題ではありません。だから、犬の側を変えようとしても始まりません。変えられるのは、器の形と高さ、置き場所、そして食後の数十秒です。この3つを決めてしまえば、バセットハウンドの耳の汚れは、毎日のケアの中に収まります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 食事のときに耳をまとめるバンドは、ずっとつけたままでもいいですか?
- 食事のあいだだけにしてください。長時間つけたままだと、耳が体に張りついた状態が続いて、風が通らない時間が延びます。締めつけないこと、外したあとに耳のふちを一度なでることの2つも守ってください。嫌がる子には無理に使わず、その場合は器の深さと高さを変えるほうで対処します。
- 綿棒で耳の奥まで掃除してもいいですか?
- おすすめしません。家で触ってよいのは、耳の先とふち、内側の見えている面までです。それより奥は、押し込むと取りたかったものが奥へ移ります。奥のほうが気になるときは、自分で取ろうとせず動物病院にご相談ください。
- 水を飲んだだけの回も、毎回拭くのですか?
- 毎回でなくてかまいません。回数が多いので、全部に対応しようとすると続きません。朝と夜のごはんのあとに確実にやり、寝る前に耳の先を触って湿りが残っていないか確かめる。この1日3回の形にすると、水の回のぶんもだいたい拾えます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
