C08季節・行事
新しい毛が出てくる時期だけ、床に背中をこすりつける
夜の9時ごろ、フローリングの同じ一か所で、背中を左右に振って床にこすりつける。それが3日続いて、4日目には昼にも同じことをしました。毛をかき分けてみると、その面には5ミリほどの新しい毛が並んでいて、地肌がうっすら見えています。かゆみの出どころは、毛が生えてくる面の生えぎわなのか、それとも毛の量とは関係なく乾いてきた地肌なのか。この2つは、同じ「背中をこすりつける」という動きで出てくるので、見ているだけでは分かれません。分かれ目になるのは、こすりつけた場所に短い毛があるかどうかと、その場所が毎日同じかどうかの2つです。1週間、回数と場所だけを記録します。
こすりつけた回数と場所を書き留める|生えぎわと地肌のかゆみを分ける条件
記録するのは2つだけです。1日に何回こすりつけたかと、そのとき体のどこを床に当てていたか。かゆみの強さは飼い主には測れませんが、この2つなら毎日同じ基準で書けます。強さを推し量ろうとすると日によってものさしが変わり、1週間たったときに何も比べられません。回数と場所であれば、7日ぶんを並べて線が引けます。
秋が深まると、室温を上げた部屋では湿度が下がります。同じ週に、被毛の入れ替えも進みます。条件が2つ同時に動くのがこの時期で、どちらが背中を床に運んでいるのかが混ざります。季節のほうの説明はここまでにします。手元で確かめられるのは、こすりつけた場所の毛の長さと、部屋の湿度計の数字です。
- 回数:床・カーペット・ソファの背に体をこすりつけた回数を、その日のうちに正の字で足します
- 場所:首のうしろ・肩・背中の真ん中・腰・脇腹のどれか1つに丸をつけます
- 毛の長さ:こすりつけた面をかき分けて、5ミリほどの新しい毛が立っているかを見ます
- その日の湿度:寝ている部屋の湿度計を、同じ時刻に1回だけ読みます
- 洗った日:シャンプーをした日に印をつけます。回数の山と重なるかを後で見ます
| 7日ぶんの記録 | 読み方 | 先に動かすもの |
|---|---|---|
| 同じ一か所に回数が集まる/その面に短い毛がある | 生えぎわ側でかゆみが出ている | ブラッシングの当て方と時間帯 |
| 場所が日によって変わる/短い毛は見当たらない | 地肌の乾きが先に来ている | 部屋の湿度と、洗う間隔 |
| 湿度が40%を割った日に回数が跳ねる | 地肌側の条件に反応している | 加湿と、寝床の位置 |
| 洗った翌日と翌々日だけ回数が増える | 洗いすぎが記録を押し上げている | シャンプーの間隔を戻す |
| 毛が伸びきっても回数が減らない | 被毛の入れ替えでは説明がつかない | 記録の紙を残しておく |
回数そのものより、回数が動いた日に何が変わったかのほうが読めます。湿度が下がった日なのか、洗った翌日なのか、ブラッシングを飛ばした日なのか。7日ぶんの紙には、その並びがそのまま残ります。かゆみを数字にできないぶん、条件のほうに数字を持たせておきます。
軸1・新しい毛が出てくる生えぎわ側|短い毛があるかどうかで見分け方が決まる
生えぎわ側のかゆみは、場所が動きません。新しい毛が皮膚から出てくる面は、その子の体の中で決まった順番に広がっていきます。首のうしろから背中の真ん中、そして腰へ。だから同じ一か所に回数が集まり、その面をかき分けると、短い毛が地肌から立ち上がっているのが見えます。毛の量が増えている最中なので、地肌はふだんより見えにくく、指で分けないと届きません。
- こすりつける場所が3日以上同じで、日によってほとんど動かない
- その面をかき分けると、5ミリから1センチの毛がまっすぐ立っている
- 地肌そのものに粉のようなフケは目立たず、毛の根元が詰まったように見える
- ブラッシングを飛ばした翌日に、回数が分かりやすく増える
- 毛が伸びて寝てくると、同じ面の回数がゆっくり減っていく
この側で家からできるのは、毛の側を動かすことです。新しい毛が出てきている面は、古い毛と新しい毛が同じ密度で並んでいるので、皮膚の表面に空気が通りにくくなります。ブラッシングの目的も、この時期は抜け毛を集めることから、面に空気を通すことへ移ります。強く当てるのではなく、毛の流れに沿って短く区切って通します。生えぎわに立っている短い毛は細く、強く引くと途中で折れます。折れた毛はブラシに残るので、抜け毛が増えたように見えて、力をさらに強めたくなります。
時間帯も記録と合わせて動かします。回数が夜に集まる家では、夕方のうちにブラッシングを置いておくと、夜の回数だけが先に減ります。逆に朝に集まるなら、寝る前に1回通します。かゆみの出る時間より前に、その面へ手を入れておく。生えぎわ側は、この順番だけで記録が動くことがあります。
軸2・毛が増えていない面の地肌|生えぎわとの比較で見えるかゆみの出方
地肌の乾きから来るかゆみは、場所が毎日変わります。今日は脇腹、明日は肩、その次はまた背中。新しい毛が出ている面とは関係なく、体のあちこちが順番に床へ当たります。かき分けてみても、短い毛は見当たりません。代わりに、地肌の表面に細かい粉のようなものが浮いていたり、指の腹で撫でるとかさついた手ざわりが返ってきたりします。
| 見るところ | 生えぎわ側のかゆみ | 地肌の乾き側のかゆみ |
|---|---|---|
| こすりつける場所 | 3日以上同じ一か所 | 日によって移る |
| その面の毛 | 5ミリ前後の短い毛が立つ | 毛の長さは先週と変わらない |
| 地肌の見え方 | 毛が増えて見えにくい | 分けなくても表面が見える |
| 指の腹の手ざわり | 毛の根元が引っかかる | かさついて粉が付く |
| 回数が動く前日 | ブラッシングを飛ばした日 | 湿度が下がった日 |
| 収まり方 | 毛が伸びて寝ると減る | 湿度が戻ると減る |
| 家で先に動かすもの | 梳かす時間帯 | 部屋のうるおいと洗う間隔 |
比較のいちばん下の行が、この2つを分けて扱う理由です。生えぎわ側は毛の側から、地肌の乾き側は部屋の側から動きます。どちらか一方だけを手当てしていると、もう一方の条件が動いた日に記録が跳ねて、やったことが効いていないように見えます。洗う間隔もここに関わります。気になって週2回に増やすと、被毛のうるおいは戻るどころか先に減っていきます。洗いすぎは、記録そのものを読みにくくします。
同じ日に両方が出たとき、どっちから手をつけるか
7日ぶんの記録に、同じ一か所と、日替わりの場所が両方あることは珍しくありません。新しい毛が出てくる時期と、部屋が乾きはじめる時期は、毎年ほぼ重なるからです。両方が並んでいるときは、部屋の側から先に動かします。湿度を戻すのは家の中の作業で、その子の体に触らずに済むぶん、記録への影響が読みやすいためです。
- 1日目:寝ている部屋の湿度を45〜55%に戻し、湿度計を同じ場所へ置いたままにします
- 2〜4日目:ブラッシングは短い区切りで、回数の集まる時間帯より前に1回だけ
- 5日目:回数の紙を見て、日替わりだった場所が減ったかを確かめます
- 6〜7日目:残ったのが同じ一か所だけなら、生えぎわ側として読みます
毛をかき分けて地肌へ直接届かせたいときに使えるものとして、mofuwa スキンケアミストがあります。高機能性電解酸化水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアした水そのものでできているので、その子が舐めてしまう面にも手を止めずに使えます。背中をこすりつけたあとは、必ずと言っていいほど同じ場所を舐めます。塗ったものが舐めて取れることも、口に入ることも気にしなくていい、というのがこの1本の出発点です。犬猫の皮膚は人のおよそ3分の1の薄さで、そこへ舐める習性が重なります。この2つを前提に組まれています。
使う場所は選びません。毛をかき分けて生えぎわの地肌へ、脇腹のかさついた面へ、耳のふちへ。スキンケアミストは、手が止まる場所がないことがそのまま使い道の広さになっています。新しい毛が出てきている面では、毛が密に並んで空気が通りにくくなっているので、ブラッシングで面を開いてから当てると、地肌まで届きます。順番としては、梳かしてから、うるおいを足す。逆にすると、湿った毛にブラシが引っかかります。
湿度を戻して2週間たっても、日替わりの場所の回数が減らない。毛が伸びて寝たのに、同じ一か所の回数だけが残っている。こすりつけたあとの面に、地肌の赤みやじくじくした湿り気が出てきた。同じ場所を舐め続けて、毛が短くちぎれている。こうした残り方は、生えぎわの毛の長さでも、部屋の湿度でも説明がつきません。7日ぶんの回数と場所を書いた紙と、湿度の数字を持って、動物病院の診察を予約してください。どの日から回数が動いたかが残っていると、切り分けられる範囲がその場で広がります。
毛が伸びきった週に、記録の紙を見返す
新しい毛が伸びて寝てくると、同じ一か所の回数は自然に減ります。その週に紙を見返すと、跳ねた日が2種類あったことが分かります。ブラッシングを飛ばした翌日と、湿度が下がった翌々日。来年の秋に同じことが起きたとき、見る場所はこの2つだけで足ります。
| 残すもの | 中身 | 来年の使いどころ |
|---|---|---|
| 7日ぶんの紙 | 回数・場所・湿度・洗った日 | 同じ月の同じ週と並べて読む |
| 湿度の下限 | 回数が跳ねた日の数字 | その手前で加湿を始める |
| 梳かす時間帯 | 回数が集まる時間の前 | 毛の入れ替えが始まったらそこへ戻す |
| 毎日の1本 | 地肌へ届かせるスキンケアミスト | 場所を選ばずに使い続ける |
毎年くり返すからこそ、前の年の紙が効きます。同じ週の同じ時間に、同じ場所で背中をこすりつける。それが分かっていれば、始まってから慌てずに、始まる前に湿度計を置けます。
始めるのに要るのは、正の字を書ける紙が1枚だけです。回数と場所、その2つを冷蔵庫の扉で7日ぶん足していくと、条件のほうが自分の字で見えてきます。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- フケが出ていないのに、地肌が乾いていることはありますか。
- あります。粉になって落ちるほど表面が剥がれていなくても、指の腹で撫でたときのかさつきが先に出ます。順番としては、手ざわりが変わり、そのあとに目に見える粉が出ます。フケを待ってから動くと、いちばん記録が動く時期をひとつ越してしまいます。湿度計の数字と、指の腹の手ざわり。この2つのほうが早く教えてくれます。
- ブラッシングで地肌をかいてあげると、こすりつける回数は減りますか。
- その場では止まって見えることがありますが、記録は減りません。ブラシの先で地肌に触れると、毛の根元に立っている新しい毛が押し倒されたり折れたりします。折れた毛は短いまま残るので、面の詰まり方は変わらないままです。当てるのは地肌ではなく毛の流れで、目的は面に空気を通すことです。回数が減るのは、その面の毛が伸びて寝てからになります。
- 猫が背中を床にこすりつけるのは、毛づくろいの一部ではありませんか。
- 毛づくろいの延長でこすりつけることも実際にあります。分かれ目は、時間と場所です。体を伸ばす動きの中で1日に1回か2回、場所もそのつど違うなら、記録の線は動きません。同じ一か所に3日以上集まり、そのあとに同じ場所を舐め続けているなら、こすりつけと毛づくろいが1つの場所でつながっています。紙に場所を書いておくと、この違いは1週間で見えてきます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
