C04悩み解決
季節の変わり目に換毛期の抜け毛が増えるのは、なぜか
体が換毛のスイッチを入れる引き金は、1日のうち明るい時間がどれだけ続いたかです。日が伸びはじめて1〜2か月後が春の換毛、短くなりはじめて1〜2か月後が秋の換毛にあたります。ここを取り違えると、「まだ寒いのに抜けはじめた」「涼しくなったのに抜けない」という食い違いが説明できません。換毛期の抜け毛が季節の変わり目に増える、という言い方だけでは足りないところです。引き金を整理したうえで、室内飼いで時期がずれる理由と、春と秋で中身が違うことを分けて見ていきます。
引き金は気温ではなく、明るい時間の長さ
抜け毛が増えると、多くの飼い主は「暖かくなったから」と受け取ります。ところが換毛のスイッチは、もっと手前で入っています。体が季節を判断している材料は、気温ではなく目に入る光の長さです。明るい時間が伸びていくのか縮んでいくのか。その変化が体内のリズムを通じて、毛の生えかわりの周期に伝わります。
日照時間が伸びはじめるのは冬至を過ぎたあたり、縮みはじめるのは夏至を過ぎたあたりです。体は、気温がまだ動いていない時期から次の季節の準備を始めています。「まだ真冬なのに抜けはじめた」という違和感は、ここから生まれます。
気温は、始まったあとの進みかたに影響します。引き金を引くのが光、進みかたを左右するのが気温、と分けて考えてください。
室内飼いで、時期がずれるのはなぜか
引き金が光なら、その子が浴びている光が外と違えば、換毛の時期も外とずれます。夜遅くまで照明がついている家では、体が受け取る「明るい時間」は外の日照時間より長くなります。
- 夜の照明が長い家:外の日が短くなっても室内は縮まず、秋の換毛が遅れたり長引いたりします
- 日中カーテンを閉めている家:光の変化が届かず、一年中少しずつ抜けているように見えます
- 窓際で過ごす時間が長い子:外に近い変化を受けるため、時期が外とそろいます
- 毎日散歩に出る犬:屋外の光を浴びるため、室内犬や猫より時期がはっきりします
室内飼いの猫で「換毛期がよく分からない」と感じるのは、多くがこの条件です。異常ではなく、光の環境に体が合わせた結果です。時期が図鑑どおりに来ない前提で見てください。
同じブラシで同じ時間とかして、取れる量がいつもの週の2倍を超えたあたりを、換毛期の入口として扱ってください。
春の換毛と、秋の換毛は同じではない
「換毛期」とひとことで呼びますが、春と秋では抜けている毛の種類も、家で困ることも違います。春は冬毛の下毛を捨てる時期、秋は夏毛を落として下毛を入れる時期。捨てるほうが主役か、入れるほうが主役かの違いです。
| 見るところ | 春の換毛 | 秋の換毛 |
|---|---|---|
| 抜ける毛の種類 | 冬に蓄えた下毛(綿のような細い毛) | 夏毛の上毛。同時に下毛が入る |
| 抜ける速さ | 短期間に一気。数週間で山が来る | 長い。1〜2か月かけて進む |
| 同時に起きること | 気温と湿度が上がり、蒸れやすい | 空気が乾き、静電気が起きやすい |
| 部屋で困ること | 綿毛が舞い、フィルターが詰まる | 毛が服やカーペットに刺さる |
| ケアの重点 | 下毛をためない。とかす回数を増やす | 静電気を抑える。乾いた状態でとかしすぎない |
見落とされやすいのは秋です。春ほど劇的に抜けないため「今年は軽い」と受け取られますが、同じ量が長い期間に分散しているだけのことがあります。秋は静電気で抜けた毛が絡み、下毛が入るスペースをふさぎます。春は外に出す、秋は絡ませない。目的が違います。
秋にやることは、抜けた毛を絡ませないほうに寄ります。空気が乾いた日に乾いた毛へブラシを当てると、浮いた毛が静電気で反発して、外へ出る前に被毛へ戻ります。ブラッシングスプレーとしても使える mofuwa グルーミングスプレーを、とかす前に背中から腰へひと吹きしておくと、毛が落ち着いた状態で梳かせるので、指が根元まで入ります。春は舞う前に外へ出す、秋は絡む前に落ち着かせる。同じブラシを持っていても、やっていることが違います。
換毛期の抜け毛と、部分的な脱毛
抜け毛が増えている時期は、別の変化が紛れても気づきにくくなります。ここだけは分けてください。換毛期の抜け毛は全身から均等に、毛が薄くならずに抜けます。部分的な脱毛は特定の場所だけ、地肌が見えるまで薄くなります。「季節だから」で片づけられるのは前者だけです。
そのうえで、家の中で起きることに戻ります。抜けた毛は床に落ちるより先に、被毛のあいだと寝床にたまります。次の場所はその子の口も届きにくく、下毛が残ると湿気がこもって皮膚が蒸れやすい状態が続きます。
- 背中としっぽの付け根:毛が密で、抜けた毛が留まります
- 後ろ足の内側とわきの下:こすれて絡み、かたまりになります
- 首輪やハーネスの下:毛のかさが変わり、締まり具合も変わります
- 寝床のカバー:洗う間隔をふだんの半分に
毎日全身をとかす必要はありません。この数か所だけを短時間、毎日見るほうが続きます。
後ろ足の内側とわきの下は、こすれて絡むうえに人の手が最後に回る場所です。ここだけは乾いたままブラシを入れず、mofuwa グルーミングスプレーで毛を落ち着かせてから、指で分けて根元を見てください。毛が寝ているあいだは、地肌に触れるまでにどれだけ抵抗があるかが手で分かります。
2週間前から、やっておくこと
始まってから道具をそろえても間に合いません。引き金が光だと分かっていれば、時期はある程度読めます。日が伸びはじめて1〜2か月後が春、短くなりはじめて1〜2か月後が秋。その2週間前から準備してください。
-
ブラッシングを「量を測る時間」に変える
同じブラシで同じ時間とかし、取れた毛の量を覚えておきます。量が増えはじめた日が、その子の換毛期の始まりです。
-
触られて嫌がる場所を、先に減らしておく
換毛期に入ってから後ろ足の内側を触ると、たいてい嫌がられます。抜け毛が少ないうちに慣らすほうが、あとの負担が小さくなります。1日10秒で構いません。
-
寝床とカバーを、洗える構成にしておく
洗う回数が増える時期です。乾きにくいものだと途中で回らなくなります。替えを一枚増やすだけでも変わります。
-
皮膚の状態を、先に写真で残しておく
始まる前を撮っておくと、「もともとこうだったのか」を比べられます。同じ場所・同じ明るさで撮ってください。
換毛期はシャンプーの回数を増やしたくなりますが、洗う間隔を詰めるほど皮膚の負担は大きくなります。増やすのは洗う回数ではなく、さわる回数のほうです。抜け毛の多い季節でも、体から脂が出るのは変わりません。昨日とかしたところに、今日また脂と外の汚れが乗ります。mofuwa グルーミングスプレーは、その毎日のほうを回すための1本です。玄関に置いておいて、散歩から帰ったら足先と腹の下へ。家の中では、抜けた毛がたまりやすい背中としっぽの付け根に吹いて、乾いた布で毛の流れに沿って拭き取ります。舐めても問題のない基準でつくられているので、量を気にせず全身に使えます。
特定の場所だけ地肌が見える、左右で毛の量が明らかに違う、赤みやふけを伴う、においが出てきた、しきりに掻いたり舐めたりしている、元気や食欲が落ちている。当てはまるときは自己判断せず、動物病院にご相談ください。いつから増えたか、どこが薄いかをメモしていくと話が早く進みます。
換毛期は、始まりも終わりもカレンダーには載っていません。同じブラシで同じ時間とかして、取れる量と指の入りやすさを覚えておく。毎日の5分で残る記録が、次の季節の変わり目に何週間前から動けばいいかを教えてくれます。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 換毛期に、シャンプーの回数を増やしたほうがいいですか?
- 回数を増やすより、洗う前にとかすほうが確実です。抜けた毛が絡んだまま濡らすと、かたまりになって乾きにくくなります。
- 換毛期がまったく来ない子がいます。異常ですか?
- 下毛がほとんどない被毛の子は、季節の変わり目でもまとまった抜け毛が出ません。抜け毛が少ないこと自体は心配の材料になりません。地肌が見える場所があるかどうかで判断してください。
- 換毛期に、毛を短くカットするのはどうですか?
- 下毛は暑さからも寒さからも体を守っています。短くすると換毛の量は減りますが、皮膚が直接日差しや冷えを受けやすくなります。トリミングサロンか動物病院に相談してから決めてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
