C04悩み解決

季節の変わり目に皮膚の黒ずみが増えるのは、なぜか

公開日 2021年12月27日|文=mofuwa編集部

白い毛布の上で、おなかを見せて横になっている毛色の淡い犬
冬に見つかる黒ずみの多くは、冬に起きたことではありません。写真:https://kaboompics.com//Pexels

いま見えている黒ずみは、数か月前の夏に始まったものです。皮膚に色が集まってから、毛が伸び、抜けて、表に出てくるまでには時間がかかります。皮膚の黒ずみが季節の変わり目に増えるように見えるのは、この数か月のずれがあるからです。だからこの記事は、春と秋を並べて比べる形では書きません。夏に何が起き、それが冬にどう表へ出てくるかという、縦の時間で追いかけます。

冬に増えたのではなく、冬に見えた

冬になって、わきの下やおなか、内ももの黒ずみに気づく飼い主は多くいます。ただし、その黒ずみが冬にできたとは限りません。皮膚の色が濃くなるのは、こすれや湿りが続いた場所に色素が集まった結果で、変化が起きてから見た目に出るまでには時間がかかります。

そこにもうひとつ、見え方の問題が重なります。冬は、夏に短かった毛が伸び、下毛が入れ替わる時期です。毛をかき分けたときの地肌の見え方が、夏とは変わります。とくにおなか側の毛が薄くなる子では、色は同じでも、急に目に入るようになります。

Note「増えた」と「見えた」を分けてください

この2つを混ぜると、冬のケアを変えることで黒ずみを消そうとしてしまいます。いま見えている色は、多くの場合すでに落ち着いたあとの跡です。いま手を入れる対象ではありません。

夏のあいだ、皮膚の側で起きていたこと

黒ずみが増えるきっかけは、見えるようになる季節とずれています。では、色が集まるきっかけは何だったのか。夏に集中して起こることが3つあります。

この3つに共通しているのは、「同じ場所に、繰り返し」という点です。一度の強い刺激ではなく、弱い刺激が何週間も続いたときに色が集まります。だから夏のあいだは気づかず、涼しくなってから見つかります。

そして、きっかけが終わっても色はすぐには引きません。皮膚が入れ替わりながら、少しずつ薄くなっていきます。ここに数か月かかるため、冬の時点では「もう終わったこと」の跡を見ていることになります。

いま見えている黒ずみは、いつのものか

増えたように見えた場所から、時期をたどります。場所から、いつ起きたことかをある程度さかのぼれます。その場所に何が当たっていた季節かで読んでください。

見えている場所から、起きた時期を逆算する
見えている場所当たっていたもの起きていた時期の見当
わきの下・内もも歩くときの皮膚どうしのこすれ+湿り湿度の高い6〜9月
おなかの真ん中床に伏せる姿勢での圧と摩擦涼しい床で寝ていた7〜8月
ひじ・かかとの外側硬い床に体重がかかる一点同じく夏。冬も続くことがある
首まわり・胸の上首輪やハーネスの当たる面散歩量が多かった時期の全体
しっぽの付け根掻く・舐めるが集中した場所かゆみが出ていた時期

表を見て、いま見えている場所が「夏に当たっていた場所」と重なるなら、時間差で表に出てきたと考えて構いません。その場合、いま慌てて洗い方を変える必要はありません。記録だけ残してください。

Point写真は「いま」から撮り始めてください

夏の写真がなくても構いません。今日の状態を、同じ場所・同じ明るさで1枚撮っておく。これが来年の夏あとに比べる基準になります。時間差のある変化は、記憶では追えません。

冬にできるのは、次の夏の分を減らすこと

冬のあいだに黒ずみが増えることは、ほとんどありません。いま見えている色を冬のケアで消すことはできません。冬にできるのは、来年の夏に同じ場所が同じ条件にならないよう、いまのうちに整えておくことです。手を入れる先は、皮膚ではなく環境と道具になります。

  1. 寝床の硬さを見直す

    ひじ・かかと・腰の横に色が出ている子は、寝床が硬すぎます。冬のあいだに、その子が実際に使う場所へ厚みのある敷物を置いてください。夏になってから替えると、涼しい床に戻ってしまいます。

  2. 首輪やハーネスの当たり方を確かめる

    冬毛で隠れているうちに、当たる位置と幅を見ておきます。同じ線に沿って色が出ているなら、当たり方が原因の側です。幅の広いものに替える、位置を少しずらすといった調整は、いまのほうが試しやすくなります。

  3. こすれる場所の毛の長さを決めておく

    わきの下や内ももの毛は、長すぎると湿りを抱え、短すぎると皮膚どうしが直接触れます。次のトリミングで、その場所だけどうするかを相談してください。

  4. 掻いている場所を、季節の前に共有する

    夏にかゆみが出ていた子は、同じ時期にまた出ることがあります。いつ・どこを掻いていたかをメモにして、暑くなる前の受診時に渡してください。

時間差では説明がつかない黒ずみ

ここまでは、夏の跡が冬に見えるという話でした。次のような黒ずみは、この時間差では説明がつきません。季節の話として様子を見ないでください。

Caution早めの受診をおすすめするサイン

短期間で広がっている、皮膚が厚くごわついている、においがある、地肌が赤い、脱毛をともなう、左右差が強い、飲む水の量や体重が変わった。いずれかに当てはまるときは、季節の変化として扱わず、動物病院にご相談ください。受診の前に、いつ気づいたか・どこか・広がっているかをメモし、その場所を洗わずに連れて行ってください。

経過を見ているあいだ、こすれる場所を湿ったままにしないことはできます。わきの下と内ももは、その子の舌が最後まで届かない場所です。おなかや前足には毛づくろいが回りますが、前足のつけ根の内側と後ろ足のあいだは、体をひねっても舌が入りません。夏のあいだ湿ったままこすれ続けたのが、ちょうどこの届かない面でした。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています。拭いたあとにその子が気にしてなめても、そのまま続けられるものであることが、毎日やる形をつくります。布に含ませて、わきの下や内ももの汚れを拭き取り、そのあと乾いた布で押さえてください。色を落とそうとしてこすらないでください。こすれは、いま見えている黒ずみを集めた条件そのものです。ここを毎日乾いた状態に戻しておくことが、次の夏に色が増える場所を1つ減らすことにつながります。

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よくある質問

黒ずみは、時間がたてば元の色に戻りますか?
きっかけがなくなった場所は、皮膚が入れ替わるにつれて薄くなっていくことがあります。ただし数か月から年単位の話で、いつ・どこまで戻るかはその子によって違います。戻るかどうかを気にするより、同じ場所に同じ条件が繰り返されていないかを見てください。
冬になってから毛が薄くなった場所があります。同じ話ですか?
別の話です。この記事は色の変化についてのもので、毛が減ることは含みません。黒ずみと脱毛が同じ場所に重なっているときは、時間差の話ではなく皮膚そのものの変化として、早めにご相談ください。
猫にも同じことが起きますか?
起こります。ただし猫は自分で毛づくろいをするため、舐め続けた場所に色が集まりやすく、こすれよりそちらが目立ちます。おなかや内ももを舐めている時間が長かった時期を思い出して、場所と重ねてみてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。