C03使い方・お手入れ手順
お腹と内股のケア手順
夜、マットの上で横向きに寝ていたその子のお腹へ手のひらを入れて、8つ数えたところで前足が動きました。ここで手を止めれば、その日にお腹と内股へ触れていた時間は8秒です。お腹と内股のケアの組み立ては、手順の数でも1日の回数でもなく、この8秒で何か所回れるかによって決まります。しかも横向きのまま触れるのは上側の面だけで、床に接している下側の内股には、その姿勢のあいだ一度も手が届きません。秒数と、届かない面の数。この2つを先に数えてから、順番を決めていきます。
開いているのは何秒か|お腹と内股に手を入れる順番を決める前に数えるもの
犬も猫も、体から脂を出します。昨日ぬぐった場所が、今日にはまた汚れています。お腹と内股は、その脂に加えて、地面から跳ね上がったものと、寝床に接している時間の両方が重なる面です。毛が薄く地肌が近いぶん、汚れが乗っているかどうかは手のひらでも分かります。それでもこの2か所のケアがいちばん途切れやすいのは、触れる姿勢をこちらの側で選べないからです。背中は立っている子にも触れますが、お腹と内股は、その子が自分から横になっている時間にしか開きません。
だから最初の3日は、手順を進めずに数えるだけにします。横向きに寝ているところへ、後ろ足の側から手のひらを入れて、前足が動くか頭が持ち上がるまでを数えます。5秒で起き上がる子と、20秒そのままでいる子とでは、同じ順番を配っても同じようには進みません。数えた秒がそのまま、1回に回れる場所の数になります。
| 起き上がるまでの秒数 | 1回に回る場所 | その日はやらないこと | 3日たったら |
|---|---|---|---|
| 5秒より短い | 上側の内股だけ1か所 | お腹の中心まで手を伸ばす | 同じ1か所を、次の3日も同じ時刻で |
| 5〜10秒 | 上側の内股と、お腹の中心の2か所 | 向きを変えて下側へ回る | 2か所目を後ろ足のつけ根へ広げる |
| 10〜20秒 | 内股・お腹の中心・後ろ足のつけ根の3か所 | ブラシに持ち替えて梳かすところまで | 向きを変える日を、週に1日つくる |
| 20秒より長い | 3か所に、向きを変えた下側の1か所を足す | 秒を延ばそうとして引き止める | 4か所を毎日の形にして固定する |
表の右の2列が、お腹と内股のケアで手が止まるところです。やらないことを先に決めておかないと、うまくいった日ほど1か所多く足したくなります。足した翌日には、起き上がるまでの秒が前より短くなります。数えているのは進み方ではなく、その子がその姿勢でいてくれる長さのほうです。
紙は1枚で足ります。日付と、数えた秒と、上下どちらの面だったかの丸だけを書きます。3日ぶん並べたときに、丸が片側にしか付いていなければ、順番の問題ではなく向きの問題です。お腹と内股のケアが2週間たっても半分しか進まないときは、たいていここで止まっています。
上側の内股から、お腹の中心へ|お腹と内股のケアのやり方を5つに分ける
やり方は5つです。手のひらに出す、上側の内股に置く、お腹の中心まで一方向に運ぶ、後ろ足のつけ根からブラシを入れる、その日の秒を書く。1回にやるのは、s1の表で決めた場所の数までです。時間が余っても足しません。
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1|ボトルを体へ向ける前に、手のひらへ出す
横になっている子のお腹の側からノズルが近づくと、その子はまず音と動くもののほうを見て、姿勢を起こします。起こしてしまえば、その日の8秒はそこで終わりです。手のひらに出して両手でなじませてから入れば、最初に届くのは手の温度と湿った感触だけになります。
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2|後ろ足の内側から手を入れ、上側の内股に置く
いきなりお腹の中心へ行かず、外側から入ります。後ろ足の内側は、立っているときには誰の手も届かない場所で、その子にとっても触られ慣れていません。置いてから動かすまでに一呼吸おくと、足を引く子でも引き方が浅くなります。
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3|内股からお腹の中心へ、一方向に運ぶ
毛の向きに沿って、内股から中心へ一度だけ滑らせます。往復させません。往復は同じ1回でも、その子の側では2回触られたことになり、数えている秒がそのぶん早く終わります。手のひらが乾いたら、そこで1か所ぶんを終わりにします。
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4|ブラシを使う日は、お腹ではなく後ろ足のつけ根から入れる
お腹の中心は毛が薄く、ブラシの先が地肌に当たる感触がそのまま伝わります。つけ根の毛のある側から入れて、中心へ向かって短く動かすほうが、同じ1回でも姿勢が崩れにくくなります。梳かすのは、秒が10秒を超えた日からで構いません。
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5|起き上がったら追いかけず、その日の秒を紙に書く
途中で立ち上がったら、そこで終わりにします。追いかけて続けると、次の日は手を入れた時点で起き上がるようになります。書くのは秒と、上下どちらの面だったかの2つだけ。3日分そろってから、次の場所を足すかどうかを決めます。
この手順で mofuwa グルーミングスプレーを使っているのは、手のひらに出してから運ぶ形にできるからです。犬も猫も体から脂を出すので、毎日きれいにしてあげたくなります。けれど毎日シャンプーはできませんし、サロンにも毎日は通えません。その間を毎日の形で埋めるためにつくられた1本なので、吹きかけてブラシを通すだけで済みます。お腹と内股のケアでは、その「吹きかける」をいったんやめて手のひらへ移せることが、8秒を使い切ることにつながります。
グルーミングスプレーの中身は還元水が100%で、香りもアルコールも足されていません。だから手のひらに多めに出しても、使った量を細かく数えずに済みます。お腹と内股は、そのあとその子が自分でなめる場所でもあります。余分な皮脂は電解水となじんで乳化するので、ひとなでのあいだにも、手のひらへ薄く汚れが移ってきます。落ちるのは汚れの元になる脂のほうで、セラミドやスクワランのような残しておきたいものは毛に残ります(deck p16)。
手のひらが湿る程度で1か所ぶんです。乾いてきたら足します。ボトルは、その子が横になる場所から1メートルほど離れた床に置いたままにしておくと、取りに立つ動作がなくなります。取りに行くあいだにその子が起き上がってしまう家では、これだけで数えられる秒が変わります。※本製品は飲用を推奨するものではありません。
ブラッシングの前に使う日は、静電気の出方も変わります。乾いた毛にブラシを通すと毛が浮いて指に絡み、内股の細い毛ほど引っぱられます。その一瞬でその子は起き上がるので、秒が縮みます。手のひらを通したあとに梳かせば、同じ回数でも引っかかりが減ります。お腹と内股のケアで道具を持ち替えるなら、順番は水が先、ブラシがあとです。
時刻は毎日そろえます。夜、同じマットの上で、その子が自分から横になった時間帯が向いています。場所を変える日と、場所を足す日を重ねないでください。秒が短くなったとき、部屋のせいなのか、増やした1か所のせいなのかが分からなくなります。変える条件を1日に1つに絞れているあいだは、この組み立ては崩れません。
8秒で起き上がる子に合わせるコツ|お腹と内股で手が止まる3か所
秒が伸びない日は、たいてい次の3つのどれかが起きています。どれも手順の中身ではなく、姿勢と面の数え方の問題です。
- 仰向けにしてから始める:お腹の全面が一度に開くので、こちらの手は楽になります。その子の側では、起き上がるまでに戻す姿勢が1つ増えた状態です。横向きのまま8秒あった子が、仰向けでは3秒で体をひねることがあります。向きを変えるのは、こちらが体を回すのではなく、その子が自分で寝返った日に合わせます
- 下側の面を数に入れていない:秒を数えていると、数字が残る上側だけで進んだ気になります。2週間続けて、下の内股に一度も手が入っていない家は珍しくありません。週に1日、その子が反対を向いて寝ている日を見つけて、その日は下側だけをやります
- 秒を延ばそうとして引き止める:あと1か所まわりたくて、肩や腰に手を添えて止めると、翌日は手を入れた時点で起き上がります。伸ばすのは1回の長さではなく、同じ長さを朝と夜の2回にするほうです
3つのうち2つは、コツというより数え方の話です。お腹と内股のケアで進んだかどうかを見るのは、触れた場所の数ではなく、上下2つの面がそろった日が週に何日あったかです。上側だけで毎日続いている家と、上下が週3日ずつそろっている家とでは、1か月後に手が入っている面積が違ってきます。
前の週より起き上がるまでが早くなっている/触れた内股を、そのあとだけ長くなめている/手を置いた瞬間に足を強く引く/毛をかき分けると地肌が赤い、さわると熱い/同じ場所のにおいが前の週と変わった。こうした短くなり方は、姿勢に慣れていないという説明ではつじつまが合いません。痛みやかゆみが下にあると、秒は日ごとに短くなっていきます。3日ぶんの秒と、上下どちらの面で起きたかを書いた紙を持って、動物病院で体のほうを見てもらう日をつくってください。数字が並んでいれば、いつから、どちらの面で短くなったのかがそのまま伝わります。
短くなったように見えて、体の側の話ではない日もあります。来客のあった日、雷や工事の音が続いた日、家族の帰宅時刻がずれた日です。そういう日は場所を足さず、上側の内股だけを同じ時刻で済ませます。紙には秒を書かずに横線を1本引いておけば、あとで見返したときに、体の側で短くなったのか外の出来事だったのかを取り違えずに済みます。
毎日と、向きが変わった日で分ける|お腹と内股のケアの頻度は秒で決める
頻度は場所ごとに別々です。毎日やるのは上側の2か所だけで、下側はその子が反対を向いて寝ていた日に回します。日数で決めずに、姿勢が開いた日に合わせるほうが、結果として続きます。
| 場所 | いつやるか | 1回の目安 | 紙に書くもの |
|---|---|---|---|
| 上側の内股 | 毎日、同じ時刻に | 手のひらが乾くまでの1回 | 起き上がるまでの秒 |
| お腹の中心 | 毎日、内股のあとに続けて | 内股から中心へ一方向に1回 | 途中で足が動いた回数 |
| 後ろ足のつけ根 | 秒が10秒を超えた日から | 内股と同じ流れで1回 | 手のひらに移った汚れの濃さ |
| 下の内股 | その子が反対を向いて寝ていた日 | 反対側の内股から1回 | 週に何日、下側に手が入ったか |
| しっぽ寄りのつけ根 | 下の内股と同じ日に、最後に | 短く1回 | 上下2面がそろった日数 |
表の右端が、この組み立てで唯一の物差しです。回数を増やすより、同じ時刻に同じ面から入るほうが、秒は伸びます。1週目に上側だけで7日、2週目に下側が2日入った、という並びで十分です。上下がそろった日が週に3日を超えたら、後ろ足のつけ根を毎日の側へ移します。
1か月たったときに見るのは、秒の長さより、手が入った面の数のほうです。上側2か所から始めて、下の内股まで届いていれば、お腹と内股のケアで触れている面積はほぼ倍になっています。毎日きれいにしてあげたい、という最初の願いは、全身をなでられる子にすることではなく、触れられる場所を1か所ずつ足していくことで形になります。
今夜は、横になったところで手のひらを1回ぶん出して、上側の内股からお腹の中心まで運ぶところで終わりにしてかまいません。紙はマットのそばに置いておきます。2週間ぶんの秒が並んだとき、増えていたのは秒ではなく、触れられた面の数のほうだと分かります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 下側の内股に手を入れるために、体を仰向けに返してもいいですか。
- 返さずに、その子が反対を向いて寝る日を待つほうが早く進みます。こちらが体を回すと、起き上がるまでの秒がその日だけでなく翌日以降も短くなります。どうしても両側を同じ日にやりたいときは、上側を終えたところでいったん手を離し、その子が自分で寝返るまで隣に座っていてください。寝返らなければその日は上側だけで終わりです。週に1日でも下側に手が入っていれば、上下2面の記録は進みます。
- お腹に直接スプレーしてはいけないのですか。
- 直接かけて使う形でつくられている1本なので、体にかけること自体に問題はありません。ここで手のひらを経由しているのは、お腹と内股が横向きの姿勢でしか開かない場所だからです。ノズルが近づく動きと音でその子が起き上がると、数えている秒がそこで終わります。背中や腰のように立ったままでも触れる場所では、そのまま吹きかけてブラシを通すほうが早く済みます。場所によって持ち方を分けてください。
- 猫でも同じ順番で進めていいですか。
- 順番は同じで構いませんが、押したときの音で起き上がる子が犬より多くなります。手のひらに出す位置を、その子から1メートルほど離したところにすると、音が届いてから手が届くまでに間ができます。もう1つ、猫は自分で毛づくろいをするぶん、お腹と内股に手が入る時間がもともと短めです。1回に回る場所を1か所に固定して、日数のほうで積み上げるやり方が合います。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
