C08季節・行事
服の下、胸と脇だけべたつく|蒸れが取れるのは脱がせた直後だけ
玄関で服を脱がせたとき、胸の中心と左右の脇の3か所だけ、指の腹がうっすら湿ります。背中も腰も乾いているのに、その3面だけが温かくてべたついている。冬に服を着せている家で蒸れが出るのは、たいていこの3面です。原因は外を歩いた30分にあると思われがちですが、その日その子が服を着ていた時間を足してみると、外の30分より、帰ってから脱がせ忘れていた2時間のほうがずっと長くなっています。そして、蒸れが取れるのは脱がせた直後の15分だけです。この記事では、外で着ている服と、家の中で着たままの服を別のものとして並べ、冬のあいだ何を見ておけばいいかを比べます。
軸1・外を歩く30分|冬の風が当たる面と、服が離れない面の違い
服を着せて外に出ている30分のあいだ、服の下は一様に暖まっているわけではありません。外側は外気に触れて冷え、内側はその子の体の熱を受けています。歩いているあいだは裾と首まわりから空気が出入りするので、背中や体の横のように服が浮いている面では、湿った空気が入れ替わります。冬の風が当たるのは、この浮いている面のほうです。
入れ替わらないのは、服が体から離れない面です。犬でも猫でも、そこは3か所に絞られます。
- 胸の中心:前足のあいだの、いちばん前へ出ている面。歩く姿勢のあいだ、服はここに押しつけられたままになります
- 左右の脇:前足の付け根の内側。足が前後に動くたび布がこすれ、しかも足そのものがふたになって風が通りません
- ハーネスや胴輪の下:服の上からベルトを締めると、浮いていたはずの背中側にも離れない面がひとつ増えます
この3面は、面積で言えば服全体の1割にもなりません。それでも冬の蒸れの話がいつもここへ戻ってくるのは、湿りが出るかどうかを決めているのが布の厚みではなく、空気が動かない時間の長さだからです。厚い服でも浮いていれば湿らず、薄い服でも密着していれば湿ります。冬の服を厚さだけで見ていると、この違いは最後まで見えてきません。
外を歩く30分に限れば、この3面が湿ったまま残ることはあまりありません。歩いている体は熱を出し続けていて、裾から入る冷たい空気が、その熱を持って抜けていくからです。玄関に戻った直後に指を入れると、3面が温かいのに乾いている日があります。冬の散歩そのものは、服の下に蒸れをつくる側の時間ではないということです。問題が起きるのは、その体がそのままの服で家に入ってからです。
軸2・帰ってから脱がせるまでの2時間|冬の家の中で、服の下だけ気温が動かない
家に入ると、人はまず自分の上着を脱ぎます。その子の服はそのままになります。寒い日に着せたものなので、暖かい部屋に入っても脱がせる理由が思い浮かびません。そのまま水を飲み、伏せて休み、飼い主が夕食の支度をしているあいだ、服は着たままです。1時間なのか2時間なのかは家によりますが、外を歩いた30分より長いことはほぼ確実です。
この2時間に、外では起きていなかったことが3つ同時に起こります。
- 裾から空気が入らなくなる:歩いていないので、布が動きません。伏せた姿勢では胸の面が床に向き、脇は完全に閉じます
- 部屋の側が暖かい:暖房の入った室内では、服の外側も室温まで上がります。外にいたときのように、内と外で温度が離れません
- 体はまだ散歩の熱を持っている:帰宅直後のその子は、まだ歩いていたときの熱を残しています。それが服の内側に置き去りになります
冬の蒸れが夜に見つかりやすいのは、このためです。抱き上げたとき、あるいは寝る前に服を脱がせたときに、胸と脇だけが湿っている。そこから逆算して散歩のせいにすると、翌日は散歩を短くすることになりますが、短くなるのは外の30分のほうで、家の中の2時間はそのまま残ります。数える先を間違えると、手当ての向きも一緒に外れます。
確かめ方は、1週間だけ2つの時刻を書くことです。帰宅した時刻と、服を脱がせた時刻。これだけで、その家の2時間が実際は何時間なのかが出ます。3日も書けば、だいたい同じ時刻に集まることが分かります。冬の服の扱いは、この時刻を30分前へ動かせるかどうかにかかっています。
外の30分と家の2時間を並べる|指を当てて分かる、冬の服の下の見分け方
同じ服の下でも、外にいるあいだと家にいるあいだでは、起きていることが逆を向いています。並べてみると、どちらの時間に手を入れるべきかがはっきりします。
| 見るところ | 外を歩く30分 | 家の中の2時間 |
|---|---|---|
| 服の外側 | 外気で冷えている | 室温まで上がる |
| 布の動き | 歩くたびに裾が開く | 伏せたまま動かない |
| 空気の入れ替え | 首と裾から通る | 3面では止まる |
| 湿りの出る面 | 出ても背中側で、すぐ飛ぶ | 胸の中心と左右の脇に集まる |
| 気づくきっかけ | 帰宅直後に手を入れたとき | 夜、抱き上げたとき |
| 脱がせたあと | 指がすぐ乾く | 15分たっても指に残る |
| 打てる手 | 歩く時間帯を選ぶ | 脱がせる時刻を先に決める |
表の下から2行目が、この記事の見分け方です。脱がせた直後に指を当て、15分後にもう一度同じ場所へ当てます。1回目で湿っていても2回目で乾いていれば、その日は服の下の空気が止まっていただけです。2回目も湿っているなら、止まっていた時間が長すぎたか、布が湿りを抱えたまま体に戻っていたということになります。
当てる順番は決めておきます。胸の中心、左脇、右脇。指の腹を3秒ずつ置くだけで、毛をかき分ける必要はありません。順番を固定するのは、その日の気分で触る場所が変わると、昨日との違いが出せなくなるからです。冬のあいだ見ておくのは湿っているかどうかではなく、昨日の同じ3面と比べて増えているかどうかです。
猫に服を着せる家では、同じ3面を服の下ではなく毛の側で見ます。猫が服を着ているのは、寒がる子のためか、体をなめさせないための短い期間かのどちらかで、着ている時間は犬より長くなりがちです。脇に指を入れると嫌がる子が多いので、胸の中心だけを3秒、伏せている姿勢のまま当てます。1か所でも、増えているかどうかは分かります。
被毛の長さでも、出方が変わります。長い毛の子は、湿りが毛の中で止まるので指まで届かず、乾いているように感じます。かき分けて地肌のすぐ上に指を当てると、そこだけ温度が違います。短い毛の子は逆に、地肌の湿りがそのまま指に来るので、実際より多く見えます。どちらも、比べる相手は昨日の自分の3面です。ほかの子や、本に書いてある状態と比べないでください。
脱がせた直後の15分に何を置くか|胸と脇から決める冬の服の選び方
冬の服の選び方は、暖かさより先に、脱がせやすさと脇の作りで決まります。着せたまま2時間になってしまう家の多くは、脱がせるのが面倒な服を選んでいます。前足を2本とも抜いて、頭を通して、という手順が要るものは、夕食の支度の途中では後回しになります。
| 見るところ | 3面に出ること | 選ぶときの目安 |
|---|---|---|
| 脱がせる手順 | 手順が多いほど着せたままの時間が伸びる | 背中側で開く形なら、伏せたままでも外せる |
| 脇のゴムや縫い目 | 太いゴムは脇の1点に力が集まる | 幅の細いもの、縫い目が脇の外へ逃げているもの |
| 裏地の起毛 | 湿りを抱えたまま体に戻る | 起毛は外側だけ。内側は目の詰まっていない布 |
| 胸の合わせ | 重なりが厚いと、胸の中心が最後まで乾かない | 重なりが1枚で済む前開き |
| 洗ったあとの乾き | 生乾きのまま次の日に着せることになる | 夜に洗って翌朝に乾く厚さ |
そのうえで、脱がせた直後の15分です。ここでやることは、拭くことではありません。湿っているのは水ではなく、その子の体から出たものを含んだ湿りなので、乾いた布で押さえても表面が動くだけです。この15分にやるのは、3面に空気を通すことと、湿った地肌の側へ水分を戻しておくことの2つです。
空気のほうは、ブラッシングで足ります。服の下で毛は寝ています。胸の中心から左右へ、脇は足を軽く持ち上げて根元から外へ。毛が起きた瞬間に、それまで動かなかった空気がその層に入ります。15分待ってから梳かすのではなく、脱がせてすぐ梳かすほうが、2回目に指を当てたときの差が出ます。
もうひとつ、湿った3面へ置くものが要ります。冬は暖房で部屋の空気が乾いていて、服を脱がせた面はそこへいきなり出されます。湿りが飛んだあとの地肌は、着せる前より乾いた状態になっていることがあります。ここで使うのが mofuwa スキンケアミストです。
胸の中心と左右の脇は、服を脱いだあとにその子が口を持っていく場所でもあります。犬は脇の付け根まで首が回りますし、猫は前足をなめてから胸をなめます。この3面に置いたものは、数分後には舌に触ると考えて選ぶことになります。mofuwa スキンケアミストは高機能性電解酸化水だけでできていて、成分を足していません。清涼飲料水の規格基準をクリアした水なので、なめる場所であることを気にせず、脇の奥まで届かせられます。浸透するときの水の通りが精製水より速い水なので、毛の上に残って冷たさが続くこともありません。
使い方は、手のひらに出してから3面へ入れます。冬に直接吹きつけると、その子は液の冷たさのほうに反応して、次の日から脱がせる段階で逃げるようになります。手のひらで受けて、体温に近づけてから、胸・左脇・右脇の順に置く。指を当てた順番と同じにしておくと、どこまでやったか分からなくなりません。
べたつくからといって、その都度洗う向きには進まないでください。冬の洗いすぎは、服の下の湿りより先に地肌の乾きのほうへ出ます。服を脱がせる時刻を30分早めることと、脱がせた直後の15分を使うことのほうが、洗う回数を増やすより先に来ます。
脱がせて15分たっても3面が湿ったままの日が、1週間のうち4日を超える/3面のうち1か所だけ、服を着せなかった日にも赤みが残る/脱がせるときに前足を引っこめる、脇に手を入れると体をひねる/服の下の毛が、その1か所だけ短く途切れている/同じ面をなめ続けていて、毛が湿ったまま戻らない。こうした残り方は、空気が止まっていた時間だけでは説明がつきません。帰宅した時刻と服を脱がせた時刻、その日3面のどこが湿っていたかを書いた1週間ぶんのメモを持って、動物病院へ行く日を決めてください。いつから、どの面で、何時間の側に偏っていたのかが、その紙1枚でそのまま伝わります。
着せる日と着せない日の使い分け|冬の服を、3面の湿りが翌日に残らない形で回す
冬のあいだ服を着せるかどうかは、気温ではなく、その日に何時間着たままになるかで決めたほうが回ります。朝の散歩だけで、帰ってすぐ脱がせられる日は着せます。夕方に出て、そのまま夜まで手が空かない日は、着せずに散歩の時間を短くするほうが、3面には残りません。
- 着せる日:脱がせる時刻を先に決められる日。玄関で脱がせて、そのままブラシへ行ける日
- 着せない日:帰宅後に手が空かない日。人が上着を着たまま動き続ける日は、その子の服も脱がされません
- 服を替える日:前日の服がまだ湿っている日。同じ布を2日続けて3面に当てないためです
服が2着あると、この回し方がそのまま成立します。1着を着せているあいだ、もう1着は乾いています。冬に服を買い足すとき、厚いものを2枚目にするより、同じ薄さのものをもう1着持つほうが、胸と脇の側では違いが出ます。
今日できるのは、帰宅した時刻と服を脱がせた時刻を、紙の端に2つ書くことだけです。それが1週間たまると、その家の2時間が何時であるかが分かります。あとは、その時刻を30分前へ動かすだけです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 外の気温が低い日ほど、服を厚くしたほうがいいのでしょうか。
- 厚さを足すと、胸と脇の3面では空気の止まる時間が伸びます。外を歩いているあいだは裾から空気が通るので、厚い服でも湿りは飛んでいきますが、家に入って伏せた時点で、厚いぶんだけ内側の熱が抜けなくなります。気温の低い日に足すなら、服の厚さより、歩く時間帯を日の高いほうへ寄せるほうが先です。どうしても厚いものを着せた日は、玄関で脱がせる手順を先に済ませてから、水を飲ませてください。順番を逆にすると、そのまま2時間が始まります。
- 脱がせたあと、胸と脇をドライヤーの弱い風で乾かしてもいいですか。
- 冬の室内なら、風を当てる必要はほとんどありません。3面が湿っているのは水をかぶったからではなく、空気が止まっていたからなので、毛を起こして空気が入れば、15分ほどで指に残らなくなります。ドライヤーを使うと、その音と熱で、脱がせる段階そのものを嫌がるようになる子がいます。服を脱がせる場面は冬のあいだ毎日くり返すので、そこに嫌なことを足さないほうが、結果として続きます。梳かしても15分後に湿りが残る日が続くときは、風を足すのではなく、着せている時間のほうを見直してください。
- 服を着せていない猫でも、同じ3面を見たほうがいいですか。
- 猫の場合は、服ではなく寝場所の側から同じ3面が出ます。暖房の前や毛布のあいだで、胸を下にして長く伏せている子は、胸の中心が床側の面になります。脇は、前足を折りたたんだ姿勢で閉じたままです。服を着せていなくても、空気が止まる面は同じ場所にできるということです。伏せていた場所から立ち上がった直後に、胸の中心へ指を3秒当てておくと、冬のあいだの変化が分かります。猫は自分で毛づくろいをして湿りを移動させるので、なめている場所が増えていないかも一緒に見ておいてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
